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全日本女子、北京五輪行きはすでに決定? [バレーボール]

いつもコメントをくださるmadokaさんから、来年のWG決勝が日本開催だと聞き、さっそく調べました。8月25日、WG決勝が終わった中国・寧波で連盟が決定し、そのまま国営通信社の新華社が配信したようですね。

国際バレーボール連盟のHPによると、
6月20日開幕からの3試合…神戸
7月9日~13日までの決勝…横浜
となるそうです。

そのほかの会場は、第1週が中国、ポーランド(と神戸)、第2週がロシア、イタリア、香港、第3週がタイ、台湾、マカオ

現時点での出場国決定国は、日本、中国、アメリカ、ブラジル、ドミニカ、キューバ、ポーランド。
あと2カ国がアジアから、3カ国がヨーロッパから選ばれるそうです…て、開催国のタイ、台湾、イタリア、ロシアは確定でしょ(笑)。決まってないのはヨーロッパからの一つだけ。

さて、なんでこんなばかばかしいことになったか。

今回のWGでは、日本―カザフスタン戦が視聴率約11%をとった程度で、他は軒並み一桁だった。落ち目の巨人戦並みだ。視聴者は世界バレーとWGとの格の違いをよく分かって見ていたことがうかがえ、TBSにしてみればわざわざゴールデンをバレーに提供したのに大コケしてしまったといったところだろう。第1週の東京会場はガラガラ。大阪に移っていきなり”満員御礼”になったけど怪しいね。会場は10代っぽい若い人ばっかり。タダ券ばらまいたか動員かけたかどっちかだな、きっと。どっちにしても、実収入にはつながっていないはずだ。

なのに再び。なぜ?

これにはわけがある。WGの大会趣旨は「テレビ放送による世界的、とりわけアジア地区におけるバレーボールの普及・振興を目的」とし、「主にアジア地区を会場に」行われると定められているからだ。つまり、会場は普及が期待できる新興国と、バレー人気の高い国で回り持ちしましょうということなのだ。

会場がアジアとヨーロッパにまとめられているのは「テレビ放送」をしやすくするため。つまりこの手の親善試合は日本の義務、協会の義務、テレビ局の義務、とされているんだと思う。TBSがWG程度の大会をゴールデンに持ってこざるを得なかった理由もここにあるんだろうな。

でも、わざわざ五輪前に決勝をとってくることないだろう。ここからは私の推測です。

推測その1 中国の最終調整のためのシフト説
中国は決勝を開催し、五輪での金メダルへ向け万全の準備をしたかった。しかし、決勝を開催すれば2年連続となるために、予選開催(第1週~3週まですべて絡んでる!)を選んだ。そうなると、中国に近くて、開催余力があり、カネも稼げるのは日本か韓国しかない。韓国は(なぜかしら)除け者にされていて、選択肢は日本しかなかった。

推測その2 日本の北京五輪出場が内定している説
北京五輪は中国が開催国枠での出場を決めている。韓国はアテネ五輪以降、さらに低迷が続き国際大会で実績を残せていない。もともと、五輪のアジア枠は日本に有利になるように何度も選出方法が改変されてきた経緯がある。WGでカザフスタンや台湾に圧勝した日本が、この状況で五輪出場を逃すとは考えられない。なので、「予選は中国で、決勝は日本で」という最終調整試合の環境が整えられた。

推測その3 どうせやらなければいけないのならうちで説
女子バレーの国際大会は、権威ある順に、五輪、世界バレー、W杯だ(ほんとは世界バレーを最初にしたいけど、竹下MVP事件と全日本男子8位入賞事件の衝撃が大きすぎてダウン)。ここに日テレがグラチャンをつけくわえて4大大会にした。あとはマイナー大会なんだし、そんなもののために海外へ出かけるのは嫌だ。予選ぐらいは近場だったら行くけど、決勝はうちでやってね、と日本の無理が通った。

まあ、どっちにしても同じなんだけど。

ちなみに、連盟にとっても全日本女子のシドニー五輪欠場は衝撃だったはずだ。あんなに手厚く「えこひいき」してるのに出られないなんて!あてにしていたジャパンマネーがふいになり、アテネ出場は連盟としての至上命題になったはず(だからアテネ最終予選では日本に有利な会場運営、組み合わせが見られた。アテネ本番でも日本が「信じられないほど」くじ運が良かったのはご記憶の通り。去年の世界バレーはこの”ノウハウ”を応用したものといえる)。

全日本女子の欠場は連盟にとっても2度とあってはならない。かつては、イタリアンバレーの台頭で五輪出場を逃しかけたロシアを、アフリカ大陸予選に回してまで出場させる「裏技」を見せたたぐらいだ。この状況下で北京五輪に日本を出すことぐらいどんな手を使ってでも簡単にやってのけるだろう。そうした「内定」があった上で、引き換えにWG2008決勝開催なのではないか。

ただまあ、五輪に集中したい選手と、興行面を重視する協会・テレビ局との間のずれが原因で、選手たちのアスリートとしてのピークが狂い、またしても五輪で惨敗してしまうかもしれない。アテネのときは柳本監督が協会・テレビ局側についたのも大きかった。選手との軋轢をうんで、本番ではほぼ自滅だったから。今回はどうするつもりなんだろうか。


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コメント 2

madoka

オリンピック直前の国際大会って、他国はどういう布陣で臨むんでしょうか?
ブラジルやイタリアやロシアは、フルメンバーでやるんでしょうか?
「前哨戦」ったって、ある程度メンバーや戦術は伏せときたいですよね。
故障者も出したくないだろうし。
今年ですらトップクラスのチームは手を抜いてましたしね(笑)。
決勝が日本開催ということで、日本チームはイヤでも全力を出さざるをえなくなりました。
確か放映は交替制だから、来年はフジテレビがやるのかな?
TBSよりはマシか…。
今年のWGなんて、オリンピックとは何の関係もなかったのに、キャッチフレーズは「北京へ」(失笑)。
来年は多分、「WGを制するものは五輪を制す」とか言うんだよ(失笑)。
もう、本番直前なんだから、そっとしといて! 「調整」をさせてやって!
フジテレビのお祭り騒ぎに付き合わされる選手たちが気の毒でなりません。
by madoka (2007-08-27 00:36) 

rio

madokaさん、ゴールデンでのテレビ中継がそもそもじゃまなんですよね。それがなければ(例えば深夜枠とか)、各国とも視聴率に縛られずに編成できると思います。

スポーツ界の一流選手は、重要な大会前にはわざと「故障」を大々的に発表して心理的な駆け引きをしますね。高橋尚子、谷亮子などはその常連です。たぶん、今回の世界水泳の北島康介も。

それぐらいのしたたかさがバレーにもあればいいのですが。
by rio (2007-08-27 13:10) 

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