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小室ファミリーに思い入れはなかったんだが。 [けっこう気になる]

小室哲哉の件、びっくりました。

 「借金を借金で返す」繰り返しで、どんどん高利に手を出し、行き詰った挙句の犯罪。容疑者が有名人だったり、額がでかかったりすることに注目が集まっています。が、この事件の本質は、小室哲哉が、絵に描いたような「多重債務者への道」を転がり落ちていった点にあると思います。小室哲哉ニュースの額を100分の1、1000分の1にすると、巷にいくらでもある多重債務地獄とまったく同じパターンであることが、よりはっきりと見えてきます。

自分が稼げると思っている額を根拠なく妄想し、稼げる=返せると短絡的に考えて借金する。ずるずると収入があった時代が忘れられず、よく考えもせずに消費者金融に手を出し、そのうちに、収入と借金の区別がつかなくなってしまう。破産、犯罪、一家離散、自殺、etc。

小室の件からはちょっとはなれますが、バブル以前は、消費者金融のCMは深夜枠でひっそりと流れ、有名人も「イメージが悪くなるから」という理由で登場していませんでした。それが、バブル崩壊後の不況下で状況が変わりました。バラエティ系のタレントがこぞって出演するようになり、ゴールデンでも流れるようになりました。当初は、「CM規制を強化すべき」という議論があったように記憶していますが、いつの間にか、「借りる人間がいるから貸すのだ」「自己責任だ」という声のほうがまかり通る時代になってしまいました。

その結果、今では、定収入のない若年層でも「無担保・無保証」で簡単に借りることができてしまいます。誰かから「無担保・無保証・使途不明」で50万円の借金を申し込まれて、はいどうぞと貸し出す人はいないと思います。それが身内や旧友だったとしても、貸さないでしょう。なのに、街にあふれかえっている”赤の他人”が貸してくれる。この状況を「異常」だと思えないほどに無知な人間を、「自己責任」という言葉で孤立させ、食い物にしていく。

最近は、「おまとめローン」なんていう言葉まで登場しました。多重債務を一本化すれば、あたかも明るい未来が待っているかのように煽る。借金まみれの無知な人間をたらい回しにしている側面もあるのに、「一本化」「圧縮」なんていう言葉で踊らせる。そんなことをしても、分かってない人は、”余裕”ができた分、また借りてしまいます。

日本は欧米に比べ、クレジットカード、ローン、消費者金融といったことについての教育が遅れていると、10年以上前から指摘されています。一部の高校では、特別授業として取り組んでいるようですが、充分とは言えない状況。政府主導で、義務教育のうちから徹底的に取り組むべきだと思います。「バカは死ななきゃ治らない」んだから、バカを作り出さないようにするための対策を考えましょう。

話はぜんぜん変わりますが、小室の事件に関連して、テレビから流れまくりの『Departures』。これ、私が大学でビンボーひとり暮らしを始めたころ、もよりの生協で毎日かかっていた”おもひでの一曲”です。なにかが汚されてしまったようで、たいへん不愉快でございます(゛`-´)/プンプン 


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yu-ka

rioさん、お久しぶりで〜す!
私も「Depatures」は、思い出の曲でした。
当時好きだった人が左利きで、すごくはまってました…(遠い目)まさか、こんな状況で又何度も耳にするとは、思ってもみず。
東京スター銀行が「完済人」とかいって、借金一本化の広告を大阪でバンバンうってるのご存知ですか?
典型的な大阪キャラの人達が、借金まみれになった理由(同情できないしょうもなさ)を大阪弁でグタグタ喋り、東京スター銀行で完済する僕ら完済人!みたいなやつなんですけど…。
大阪人を馬鹿にしている様で、見掛ける度に東京スター銀行に殺意を覚えます(笑)
by yu-ka (2008-11-05 11:33) 

古都の侍


こんばんは。

それが大人のマナー!とか言ってますよねぇ、本名が「しようこ」と言う人が。
『山田太郎ものがたり』というマンガ(後に連続ドラマ化・主演二宮和也)がありましたけど、その中での山田家の家訓にこんなのがありました。

“金は借りるな、返せない!”

是非ともドラマそのままに、ニノにこの台詞をCMで言ってもらいたいですね。
もっぱら、現在の教育でも一歩踏み込んだところまで消費者金融やローン、借金、カード破産などについての教える教育がないようですね。一先ず、地道に広告と睨めっこして安いものを必要なだけ買う、という主婦の心得を小1から徹底的に叩き込みましょう。貧乏な人はなおのことで、決して貧乏な人の前に美田園アリスがあらわれるような事は現実世界ではないということ、恨み屋本舗の恨み屋がどうにかしてくれるというようなことが現実世界にはないということ、22世紀になってもドラえもんはきっと誕生しないし助けてもくれないということを教え込まないといけません(違)

小室鉄哉が別荘に行こうが行くまいが知りませんし、どーでもいいことですが、あの写真(逮捕直後の)を見る限り、小朝師匠よりもこっちの方が“金髪豚野郎”だったのではないかと・・・でも、切腹してもKEIKOさんは開放してくれないでしょう。

金髪―で思い出しましたが、泰葉の暴走も誰か止めてあげないと。どこへ向かおうとしているのか、重症ですね。
金髪―で思い出したことがもう一つ。OQTの時の電池切れの人の髪の毛の色・・・あれもその類でしょうか・・・


by 古都の侍 (2008-11-05 21:30) 

なつ

rioさん、こんばんは~。
ぉ?自分のカラオケ全盛期でサクッと計算すると、rioさんの年齢が想定できた!
なんて、どぉでもいいことを一番に感じてしまいました…
小室さん本人のファンではなかったけど、
ファミリーの歌は良く聴き、歌いもしたので
こんな形でテレビから流れたり、名前が出てたりするとサミシイですね…
by なつ (2008-11-05 21:52) 

大鷲の健

おはようございます。

中高生の頃、「Come on Let’s Dance」が好きでした。渡辺美里の「My Revolution」も忘れられない1曲です。
確かに彼のイメージは薄汚れてしまいましたが、それでも書いた曲はいいものがあると思います。他にも、ミュージシャン本人のことは嫌いだけど、この曲は素晴らしい!という曲達もたくさんあります。
思いは様々ありますが、その1曲1曲を大事に聴いていこうと思います。

さて、「金銭教育、租税教育」という名の取り組みは以前から小中学校で行われています。税務署からお金をいただいて、「はいがんばって、このお金でみんなに税について考えさせてね。」という感じです。頑張ります。地道に校内研修もします。そして、児童生徒に税についての知識をあの手この手で詰め込んで、研究発表して、「税に関する作文コンクール」に児童生徒全員応募させるのが一般的です。

自分にも、親族の消費者金融からの借金に苦しめられた経験があります。地獄です。稼いだぶんのなにがしかを家族に手渡し、それが親族の借金返済に回っていました。でも、終わらないんです。最終的には、かなりの数字にまで借金と利子がふくれあがっていたように思います。
今携わっている義務教育で、このような問題を扱いたいのはやまやまです。自分のような思いをさせないために、ぜひやりたいと思います。しかし、生徒達の家族には金融関係に勤めている保護者もいるわけで、やりづらいのが実際です。夜逃げ、学校の支払いにも事欠くという家庭も多いのです。
生徒の家庭の事情を一つ一つ分かる範囲で検討しながら進める必要があります。
それにしても、「はい、学校やりなさい!」と、学校になんでも丸投げの文部科学省や世間。学校は確かに、世の中に出るための準備期間の場所であるはずですが、学校教育の時間が無限にあるかのように考えられ、できないと、「何やってるんだ、学校は。」とあちこちから責められている状況が変わらない今。「どうせ日常の取り組みも知らないくせに。やってられるか」と思います。教科だけ、部活だけ、生徒指導だけ、保護者からのクレームだけ、というように教師を分業制にしてもらえるのなら、喜んで「借金に対する教育」もします。
学校だけでできる問題と、できない問題があるということを、もう少し区別して考えてほしいのです。大人自身に対する「金銭教育」も、社会教育のなかで必要だと思いますし。
どっかの答弁のようになってしまって嫌なのですが、銀行が消費者金融の「親玉で後ろ盾」になっていることや、乱立する消費者金融のATM、貸し渋る銀行など、そっちにも手を付けながら、考えを及ばせながら、子どもたちに「あぶない借金をしない生き方。お金の使い方。」を考えさせる。それは、ぜひ金融庁や消費者なんとかというところで主導権を握ってお願いしたいものです。

批判的な内容で不愉快かもしれませんが、ご容赦を。
by 大鷲の健 (2008-11-06 06:05) 

rio

>yu-kaさん、同感です!なんなんでしょう、あの「完済人」CM(怒)

記事でも最初は取り上げてたのですが、特定の企業を攻撃する意図はなかったので、一般的な「おまとめローン」だけの話にしました。が、あのCMは許し難い。東京でもばんばん垂れ流されてます。

完済人と関西人という語呂だけじゃなく、あのCMには、「大阪と金銭」にたいする固定観念(偏見)が織り込まれてますよね。その発想の安直さが、物欲が抑えきれずに安直にサラ金に手を出す人たちとかぶり、怒り倍増です。

もういっそのこと、あのCMのBGMを『Departures』にでもしやがれ!と思ってしまいます。
by rio (2008-11-06 07:35) 

rio

>古都の侍さん、「大人のマナー」も安っぽいCMですよねえ。

値段のほとんどが「ブランドイメージ料」である化粧品、ビール、お茶など数々のメーカーが、そのことがばれないように、CMの出来にどれだけのこだわりを持っているか見習ってほしい…いや、見習わなくていいので、恥と感じて引っ込んでほしいと思います。

収入の範囲内で暮らす。これが暮らしの「きほんのき」ですよね。カタギの仕事で堅実に暮らしているにもかかわらず生活費が足りない、という場合は、それは政治・行政の責任なわけで。そういう意味の被害者はともかく、ほとんどの人は、まっとうに働けば借金をしなくても平穏な生活が送れるはずです。

ドラえもんは、もう何をやっても視聴率10%にいけば万々歳というレベルだそうですね。プロデューサーが変わったことが原因だとか一時期言われていました。それもあるのでしょうが、私は、ドラえもんがもう時代に合わなくなっている気がします。

資産があって元気で長生きな団塊の世代は、その子ども世代・孫世代にとって、まさしく「ドラえもん」。街のあちこちで手ぐすねひいてるサラ金・街金も「ドラえもん」。アニメのドラえもんでは、やりすぎたのび太が痛い目にあって終わるパターンが多いですけど、現実のドラえもんを利用した「のび太」たちの結末もほぼ同じ。

現実がアニメに追いついてしまったわけで、ドラえもんの視聴率が上がらないのもむべなるかな、です。

泰葉の暴走は…芸能界の教科書の第1ページですよね。人を踏み台にして前に出る。最近であそこまで露骨なことをしたのは、石原真理子とインパルス・堤下の”元彼女”ぐらいだと思いますが、その手法は根強く受け継がれてるんですね。
by rio (2008-11-06 07:52) 

rio

>なつさん、ばれてしまいましたかー。そうです。今年が成人式なんです(ウフ

私のように、とりたてて音楽をよく聴くわけではない人間でも、一曲のサビから思い出がぶわ~とよみがえってくるようなことがあります。それが今回みたいな形だと、複雑ですねえ。

ビンボー学生の私があちこちの出費を切り詰めていた時に、小室のてっちゃんはファーストクラスを全席予約してアメリカに遊びに行ってたわけで。って、思い出がそんなふうに変形されていくのがげんなりです。
by rio (2008-11-06 08:00) 

rio

>大鷲の健さん、いつも丁寧なご意見・解説ありがとうございます。

安易に「学校で」と言ってはならないと肝に銘じていて、「政府主導で」と書いたのですが、言葉が足りませんでした。すみません。

税務署出資の教育が行われていることは知りませんでした。全国的になされているものなのでしょうか。私が教育現場を取材してたのは、もう3年近くも前のことですから、事情がいろいろ変わっているのでしょうね。

私が知っている範囲では、高校生相手に、消費者生活センターや税理士が講師になって、金融関連の特別授業が行われていました。ただ、カリキュラムの都合上、年2回(4時間)が精一杯。また、高校が対象だと、中卒で社会に出る子たちは学べないなあと思った記憶があります。

いろいろと難しい側面はひとまず置いて、クレジット・ローン・サラ金などの教育をどこでするかという件については、私は、家庭よりも学校だと思っています。

というのも、教育上で家庭と学校の役割分担を考えた時、道徳・しつけ・倫理といったことは家庭で個別に、社会構造や規則といったことは、学校で一律に学ぶ必要があると思うからです。

クレジット、ローン、サラ金などの利便性と危険性を理解させるためには、教える側に社会構造を俯瞰する視点や、経済・法律の知識がないと無理です。また、この手の話を子どもにわかりやすく教えるのは、素人には至難のわざです。

心理的な不安を煽るだけになってしまっては逆効果です。中には、身内が多重債務者というケースもあるでしょうし、この場合は、負の連鎖を再生産してしまう恐れもあります。なので、各家庭でどうぞ、というわけにはいかないだろうという気がします。

しかし、学校の現状は厳しいものがありますよね。家庭でやるべきことがすべて学校にかぶってきている上に、国の方針が何年もぶれ続けている状態。また、インターネット全盛時代で、学校内の細々としたトラブルが、メールですぐにマスコミに投書される時代です。現場のピリピリ感は相当なものだと想像します。

また、親がサラ金や街金で働いているというケースへのケアも難しいですね。職業に貴賎はないという鉄則をもとに、利便性・危険性への言及のバランスをにらみつつ、道を踏み外すとどうなるのかという事実も伝えなければならない。ちょっと教案を考えただけで、頭が痛くなるぐらい難しいですね。

なので、やっぱりこの件については、学校や市町村単位ではなく、国策として、政府主導・全国一律でやるべきだと思います。小・中の9年間、できれば高校も含めた12年間の一貫するカリキュラムを作り、国公立・私立を問わず、時間を割いて教育することを義務化する。さらに、大学・短大・専門学校などでもセミナー類を開き、必須単位にする。これぐらいやらなければいけない気がします。

こういうことって、言われ続けているのにまったく進展が見られません。サラ金業界の政界工作がかなり浸透しているからではないかと疑っています。
by rio (2008-11-06 08:50) 

大鷲の健

すみません。ちょっと書きすぎてしまいました。

「租税教育」は学校の研究発表の一環で、もちまわり的な感じもあります。「お金を出すからしませんか?」というお誘いに、「他の訳の分からん研究引き受けるよりは!」と乗るようです。(他の研究は、国や地方の教育委員会指定でも、お金もあんまりもらえないし、発表まで、発表会には金かかるし、生徒は研究の多忙さの合間に荒れてくれるし、いいことはあんまりありません)

確かに自分が考え込んでしまったのは、rioさんがお書きの通りなんです。
まさに、その通り。自分の言葉足らずな部分をいっぱい助けて書いてくださってありがとうございます。
やらなければいけない問題だと思います。ぶっちゃけ自分の経験をネタにしてもいいくらいです。
しかし、難しい・・・・。本腰入れて、政府に頑張ってもらいたいです。
全くの余談ですが、自分はとある会社のベテランセッターのファンでもあります。しかし、親会社のことを考えると・・・・大声で応援できない現状です。色んな意味で、世話になったので。(いや、逆か?)

by 大鷲の健 (2008-11-09 22:58) 

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