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気象学のボスいわく、「CO2対策は手遅れ」で「温暖化は止まらない」 [けっこう気になる]

地球温暖化に関するあれこれが、なんだかまたややこしおもしろそうな展開になってきました。記事の配信元は例のごとくTechnobahnですが、今回のものはきちんと書いているように感じます(文章そのものはマズイですが…)。

Technobahnは、サイトをリニューアルしてから「地球温暖化」などいくつかの項目がなくなったんですね。それまでは温暖化の危機をずっと煽っていたのに…どうしたのかなと思っていましたが、編集方針が変わったのかもしれません。今度の記事の主旨は、「CO2を減らしても、温暖化は止められないよ」というものでした。

地球温暖化はもう止められない、気象学の世界的権威が新論文 2009/1/29

この論文発表を行ったのはオゾンホールなどの気象学研究分野の世界的権威の一人で(中略)ノーベル平和賞(IPCC第1作業部会議長としてアル・ゴア氏と共同受賞)、(中略)などの世界中の最高権威をを総なめにしてきたスーザン・ソロモン(Susan Solomon)博士を中心とする米海洋大気局(NOAA)の研究グループ。

でました!以前の温暖化の記事でちょっと書いた”IPCC派”(←私が勝手にくくっているだけですが)!そのボスと言ってもいいような学者が率いるチームの論文なんだそうです。

それでもって、論文の結論は、

温室効果ガスの大部分を占める二酸化炭素(CO2)の場合、地球の惑星環境に対しては既に回復可能な限度を超えてしまっている

なんだそうです。メタンガスなどのほかの温室効果ガスなら、対策をして押さえ込むことはできるのだとか。でも、CO2に関しては手遅れなんだそうです。

なぜかということは記事には書かれていないので、英語の論文を確かめないとわかりません。文系人間の私にとって、理系論文は日本語で読んでも頭がこんにゃくになってしまうので、英語で読もうなんていう気にはなれませんが、興味のある方はこちらから。

さて、この論文ですが、「CO2対策は手遅れ」という主張を足がかりにして、微妙に論旨をずらしていってるように感じるのです。これが記事のまずさなのか、論文がそのように書かれているのか、これまた元論文を読んでみなければわかりませんが、ともかくこんな感じです↓

○地球の惑星環境では、海洋が惑星の過剰な熱を吸収する役割を果たしている
↑前提となる事実 
○地球温暖化で、北極の氷はもはや回復不可能なレベルにまで融解のプロセスが進行してきている
↑研究成果の発表 その1
○現時点で例え、CO2排出量をゼロに抑えることができたとしても、既に回復限度を超えてしたった北極の氷の融解のプロセスを食い止めることはできない
↑研究成果の発表 その2
○北極の氷が完全に融解すれば、海洋がより一層の熱を吸収する
↑前提と成果をまぜまぜして考察
○更に、地球温暖化が進行する
↑結論

ただし、

○現在進行中の地球温暖化のプロセスは遅々として、だが、確実に、あと少なくとも数100年から1000年は継続する

というおまけの一言がついています。あれ???って感じです。「CO2対策はもう手遅れ」なのに、「地球温暖化」は「数100年から1000年」で終わるの???

「CO2排出をゼロにしたとしても、温暖化は1000年続く」ということを言いたいのでしょうか。そうだとしたら、地球温暖化の原因はやっぱり、地球自体の気候変動ということなのかもしれないわけですよね。

そう思って論文のタイトルを見ると、

Irreversible climate change due to carbon dioxide emissions

となっています。直訳すると、「二酸化炭素化合物の放出による気候変動の不可逆性」でしょうか。難しい言葉はさておき、使われている単語は「global warming(地球温暖化)」ではなく、「climate change(気候変動)」なんですね。なんでタイトルに「温暖化」という言葉を使わないのか…とても気になります。っていうかTechnobahn、勝手に「温暖化」って訳すなよ。

私はなにかと”陰謀説”を楽しんでしまう疑り深いところがあります。なので、アメリカの大統領が、環境に無関心だったブッシュから、環境対策を公約にしているオバマに変わったことと何か関係があるのかなとか、IPCC派のオーナー・イギリスの首相がブレアからブラウンになって、国際的な影響力が低下しているからかなとか、そういう国際政治の変化を反映して、とりあえず中立的な立場に軸足を移したのかなとか、そういう余計なことばっかり妄想してしまいます。もちろん、何も根拠はありません。

そういったあれこれはさておき、気象学のボスに「手遅れ」と言われてしまった私たちは、一体どうすればいいのでしょう?


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Sacchan

私も全部読んでないのでアレですが、今回の研究成果は2ページ目のFig. 1に凝縮されています。産業革命以後の指数関数的なCO2濃度の上昇を適当なところで断ち切った場合、海洋や植物による吸収によってCO2は減少に転じるが産業革命前の水準までは戻らない。ピーク時よりやや低い水準で平衡状態に移行する。気温変化についても同様であるというものです。要は「CO2排出量を規制すれば現状を維持できるが一度上昇した気温は元には戻らない。早期に手を打てば被害を最小限にとどめる事が出来る」ということですね。別のシミュレーションプログラムによって同様の結果が得られている(従って、「世界初」の結果ではありません)ことも書かれていますが、一度燃やした石油を地面に埋め戻すことが出来ない以上、当然といえば当然です。

ってか、本文読めとは言いませんけど図くらいには目を通しましょうよ。筆者の主張は全て図解されるんですから。

>使われている単語は「global warming(地球温暖化)」ではなく、「climate change(気候変動)」なんですね。

これは当然で、学者にとって温暖化は本当に知りたいことではないからです。

本当に知りたいのは地球上の平衡を乱したここ200年のCO2排出が地球全体の気象にどのような影響を与えるか。季節風・偏西風の向き・強度は?各地の降雨量はどう変わるか?台風・ハリケーンの発生に与える影響は?といったところです。その前段階として、現在は地球全体の気温変化についてシミュレートしているわけです。大気が抱え込むエネルギーの総量を計算するだけですむから一番とっつきやすいし、精度の高い結果も得られる(ように見える)のですね。

現状では気温変化についてしかシミュレートできないのですが、それでもclimate changeと書くのが第一人者の矜持ってものです。
by Sacchan (2009-02-03 11:16) 

rio

>Sacchanさん、解説ありがとうございます。

興味のあることなら趣味としてどこまでも調べますが、そうでなければ、図も含めてなかなか読む気にはなれませんねえ。仕事ではないですから。そのためにマスメディアがあるわけですから、記者の方々にがんばってほしいものです。

気候変動と書くのが、学者の矜持として全体のコンセンサスを得ているのかどうかよく知りません。ただ、「地球温暖化」という言葉と、その原因が人類の活動にあるとの主張を世界中に広め、政治用語化していく過程に大きな影響力を与えたのが、IPCCだったように記憶しています。

今回の新論文の裏には、暗礁に乗り上げているCO2排出規制の議論をいちど白紙に戻そうとしている政治勢力があるんじゃないかとか、つい疑ってしまうんですよねえ。

「気候変動」という言葉のほうがメインで使われていれば、平均気温の上昇が自然現象なのか、人為的なのかという”そもそも論”が、もっとつっこんで行われてきたのではないかと思ってしまいます。

特に、素人にとっていちばんわからないのは「水蒸気」です。単純に考えれば、気温が上昇すると水蒸気も増えますよね。水蒸気も温室効果を持っているようですから、さらに気温が上がるのでしょうか。

でも、学校の理科レベルでは、水蒸気が雲を作って雨雪を降らせ、地表が冷やされて植物が上陸し…と習いました。

ということは、温暖化して雨が増えれば、地表の気温は下がるのではないかと。あるいは、かつてアフリカが緑の大地だったように、砂漠化が食い止められたりするんじゃないかなとか。結局、地球上の物質の総量は変わらないわけですから、なんだかんだ言って、落ち着くところに落ち着くのでは、とか。

ほかにも、映画『アース』をみたときは、シベリアの永久凍土がとけてメタンガスが増加し、温暖化が進むとやっていました。でも、永久凍土が溶けてそこが森になれば、むしろCO2吸収に役立つんじゃないかとか。

ロシアでは、化石燃料を燃やしで出たCO2を含む温室効果ガス液化してを、地中深くに埋め戻し、さらにその作業を利用して石油や天然ガスを押し出してくるプロジェクトがすでに実用化されているそうです。そのニュースでは、「密度の高い硬い地層の下に送り込むから、CO2が漏れ出してくることはほとんどない」という説明でした。

それがマユツバなのか実効性があるのか見当もつきませんが(いま調べると日本も2020年ごろの実用化を目指して研究しているようですね)、実効性があるのだとすれば、それでほぼ解決なんじゃないだろうかとか。

そういう錯綜した状況を整理整頓できるのは学者しかいないわけですから、その点を、矜持を保ってやってほしいなと思ってしまいます。

ちなみに、先日のCNN報道では、温暖化の原因が人間にあるかどうかの学者アンケートで、気候学者は97%がイエス、気象学者は64%がイエス、石油地質学者は47%がイエスだったそうで。

石油のひとたちはおくとして、「気候学」と「気象学」との間で、この”温度差”は何なのだろうってことも、素人にはさっぱり。なにもかも、わからないことだらけです。
by rio (2009-02-03 14:21) 

Sacchan

>ただ、「地球温暖化」という言葉と、その原因が人類の活動にあるとの主張を世界中に広め、政治用語化していく過程に大きな影響力を与えたのが、IPCCだったように記憶しています。

ちょっと偽悪的な言い方をすると、「産業革命以後のCO2大量排出が気候変化に与える影響について研究しています」なんてこと言ったって政治家は金出してくれないんですよ。「気候が変わるってなに?そういえば、今年は雨が多かったですね」で終わり。漠然としすぎていて危機感の持ちようもないんですね。

「CO2の排出によって気温が上がっていますよ。このままだと南極の氷が解けますよ。ニューヨークが水没しますよ」と脅かされたからアル・ゴアは慌てたわけです。

気候学というのはスポンサーの付き難い学問です。短期的な気象変化なら農業関係の企業が金出してくれますが、数百年単位で起こる気候変化なんて、企業の活動サイクルから大きく逸脱していますからね。その割に地球規模でデータ収集しなければいけないから金は無茶苦茶かかる。今はインターネットがあるからコストは下がっていますが(余談ですが某大理学部化学科のうち、最初にインターネット回線が導入されたのは地球化学教室でした。コンピュータシミュレーションをやってた物理化学教室はその後)、世界中に研究拠点を置いて維持しなければならない点は変わっていない。実験科学の中でも宇宙物理の次くらいに金がかかるんです。

金を集めなきゃならないのに企業を当てに出来ないとなれば政治家に頼るしかない。「地球温暖化」というのは馬鹿な政治家を騙すためのキーワードなわけ。全ての事情を察してくれる科学者しか読まない学術誌ではそんな騙し表現必要ないですから、より科学的には厳密なclimate changeを使えるわけです。

我ながらイヤミな書き方だなー。でも、科学者ってのは誰でも心にメフィストフェレスを飼ってるんですよ。基本的には学のない人間を馬鹿にしているし、己の知識欲を満たすためにはなんだってやる。IPCCは極端な例ですが、ほぼ全ての科学者は多かれ少なかれ似たようなことをやっています。お金出してくれるのは科学的素養の乏しい役人やら政治家やら企業人である以上、彼らを騙して研究資金をせしめる側面は必ずあります。

>そういう錯綜した状況を整理整頓できるのは学者しかいないわけですから、その点を、矜持を保ってやってほしいなと思ってしまいます。

なんてことを期待しても無駄。彼らは己の知識欲を満たすためにエゴイスティックに行動するだけです。でも、そんなエゴで一種狂った科学者が研究してくれたから、我々は現代の豊かな科学文明を享受できるのも確かなんです。
by Sacchan (2009-02-04 21:58) 

Sacchan

こんどは科学的側面を(こんなに長くなるならトラックバックすりゃよかったけど、俺のブログは基本与太記事しか書かないからなー)

>特に、素人にとっていちばんわからないのは「水蒸気」です。単純に考えれば、気温が上昇すると水蒸気も増えますよね。水蒸気も温室効果を持っているようですから、さらに気温が上がるのでしょうか。

水蒸気とCO2の最大の違いは、「水蒸気は簡単に液化する」ということです。地球表面のことだけ考えればCO2は気体として扱っていい。H2Oの場合は飽和蒸気圧より過剰に存在することは出来ません。過剰な分は液化して地表に戻ってくる。「大気が含む水蒸気量」に関してはほぼ一定とみなしていいかと。気温の変化に伴って飽和蒸気圧も変化しますが、現在問題にされている数度程度の変化でしたら大した影響はないでしょう。

厳密に言うと降雨量の変化は気温に影響を与えるでしょうけど、現時点では見積もりようもないので。ただ、大気下層部と地表をひっくるめて閉じた系と考えた場合(現在はそう近似してシミュレートしているはず)、降雨は系内でのエネルギーのやり取りに過ぎないから、系全体のエネルギー量(≒平均気温)には影響出ないんじゃないかなぁ。

>ほかにも、映画『アース』をみたときは、シベリアの永久凍土がとけてメタンガスが増加し、温暖化が進むとやっていました。でも、永久凍土が溶けてそこが森になれば、むしろCO2吸収に役立つんじゃないかとか。

溶けるったって氷は融解点(純水なら0度)より高くなれば溶け始めるわけで、その程度の温度では樹木は育ちません。樹木が育つのに適した温度まで温暖化が進んだら、日本は人の住めない大地になってるでしょうね。そこまでくれば植生に大変化が起きて、また別の話になってきます。

現在問題にしている温暖化は数度程度の変化で、植生の変化は無視出来ます。ってか、シベリアが落葉樹林帯になるには数百年はかかるわけで、そんな先のことを考えて政治活動をする人間はどこにもいません。

>ロシアでは、化石燃料を燃やしで出たCO2を含む温室効果ガス液化してを、地中深くに埋め戻し、さらにその作業を利用して石油や天然ガスを押し出してくるプロジェクトがすでに実用化されているそうです。

現在も地盤沈下を避けるために取り出した化石燃料に見合う量を注水しているわけで、誰でも思いつく策ではあります。水を入れるのは安いからで、水である必然性はありませんし。

まぁ、日本以外の全ての先進国はエネルギー源を原子力に移行しつつありますし、「石油の時代」自体がもうすぐ終わります。こういった議論自体が政治的には徒労に終わるかもしれませんがね。
by Sacchan (2009-02-04 22:59) 

rio

>Sacchanさんお返事1、解説ありがとうございます。

よくわかります。科学者がどうこうということではなく、素養・教養・その他もろもろに乏しく、カネと権力の流れだけに敏感な政治家や役人や企業人をだまくらかして資金を引っ張るのは、どこの業界でも同じですから。

カネを出すほうも、それが税金だったら自分のふところが痛むわけではないので、けっこう簡単に出しますよね。「簡単に」の裏には、それなりの見返りがあるからだということは言うまでもありませんが。

ただ、そういった身もふたも無い話と、矜持を保ってやってほしいという話は両立すると思います。やっぱり、どんな業界にも、それなりの良心をもってやっていたり、視野を広くもって考えていたりする人はいるはずですから。

科学者のエゴイスティックな知識欲も含めて、一部の人間の利私欲のおこぼれにあずかって今の生活を享受しているかのように見立ててしまうと、生きている甲斐がないように思います。

お返事2、解説ありがとうございます。

あれからもう少し調べましたが、水蒸気が温暖化にどう影響を与えていくかについては、科学者の間でもまだわからないようですね。ピンポイントで気候を研究する人たちに比べ、気象学者に温暖化への懐疑を抱く人が比較的多いのは、この辺にも理由があるのかも、と感じました。

永久凍土については、その上に夏だけ溶ける活動層があって、そこを基盤にして巨大な針葉樹林帯(タイガ)が広がっています。また、その周囲も巨大な針葉樹林帯ですね。永久凍土がさらに溶けるほどの気温上昇があった場合、タイガの植生や面積も大きく変わっていくのだと思います。研究されているのかどうかはよく知りませんが。

私がこのブログでしつこく温暖化を懐疑的に取り上げているのは、↑こうした不確定要素がてんこ盛りあるにもかかわらず、”温暖化→地球の危機”イデオロギーだけが一人歩きし、環境ファッショの様相を呈しているからです。

これに唯々諾々と従ってしまうと、権力は「環境にいい・悪い」という”錦の御旗”で個人をしばることが出来てしまいます。昨年は、自民党町村派幹部たちから、「環境に悪いからテレビの深夜放送を廃止すべきだ」という声が出ましたが、そういうことが続発する恐れがあると思うんですね。

一方で、景気浮揚のためにガンガン消費をしろと煽る。完全なる矛盾です。しかも、この矛盾を操ることで既存の権力や富裕層はさらに安定し、庶民、特に低所得者層を固定化することができてしまうのです。

そういうニオイがずっと漂っているので、文系アタマの浅薄な知識で恥も省みずあーだこーだと文句を言っているわけなのです。

「地球の平均気温が上昇していることは事実」
「それが人為的なことによるのか、自然現象の影響の方が大きいのかは未確定」
「個人レベルで資源の無駄遣いをやめるのは、自分の家計のため」
「政治家その他もろもろに、生活スタイルなどについてごちゃごちゃ言われる筋合いはない」

これが私の温暖化に対するスタンスです。
by rio (2009-02-05 09:57) 

hat

rio様のエコスタンスに同感です。
 僕は以下のように考えています。
1)気温上昇は事実のようだけど、人類がコントロールするのは不可能
2)無駄遣いはすべきでないが,十分に生活を楽しみましょう
3)環境利権、すなわちエコとか、地球に優しい何とか、に御用心

 例えば、もし地球温暖化人為説が正しくて、先進国が本気でCO2排出を抑えるなら、原発の多数設置しかないと思います。

 実際に、スウェーデン政府は原発に方針転換しました。(野党は反対しているようですが)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090206AT2M0502Y05022009.html

 なぜ、大新聞は、社説で、地球温暖化防止のために、日本も「地球に優しい」原発をどんどん設置せよ、と訴えないのでしょうか?大マスコミが大好きな「エコ」ですよ。原発は。CO2を悪魔扱いするならば(笑)

 大マスコミも、本心では温暖化人為説を本気で信じていないからこそ、そこまで書かないんでしょ。
by hat (2009-02-06 12:08) 

rio

>hatさん、マスコミ業界は、おもいっきり”反エコ”産業ですからねえ。彼らにとって、環境問題は諸刃の刃。旬の話題ですから取り上げたいでしょうけど、天にツバするようなものですから。

たとえば新聞。全国総数でアホみたいな部数が刷られています。大手新聞ともなると数百万部。その紙を確保するために、バッサバッサと世界中の木を切ってますからねえ。

一方で、見せ掛けの販売部数を上げるために販売店に「押し紙」と呼ばれる在庫を抱えさせています。新聞の消費期限は1日ですから、在庫といっても、要するにゴミです。

見せ掛けの販売部数が広告収入に関わってくるので、配られないまま捨てられる新聞を刷ってでも、部数維持にこだわっているのです。

これでよくエコなんていうよなあと思ってしまいます。
テレビが新聞以上に反エコであることは言うまでもないですね。

私は原発には大反対で(←原発のそばに住めと言われるとと嫌だから)、コストうんちゃらとか言わずに、原発用のカネをすべて自然エネルギー開発につぎこんでほしいと思っています。
by rio (2009-02-06 22:37) 

hat

僕自身も原発の増設には反対です。
 過去に問題視されなかった、耐震性の問題が出てきましたから、どこで地震があるか予想つかない日本では、これ以上は造らない方が良いと思います

 スウェーデンのニュースで興味深いのは、
ヨーロッパやアメリカでは、
 放射能の危険性 < CO2の危険性(温暖化人為説)

と考えらているらしいことです。

おそらく日本人は、逆に考えていると思います。
 放射能の危険性 > CO2の危険性(温暖化人為説)

 もし日本人が、放射能もCO2もダメ、と考えるなら、

太陽光発電や、バイオマスに国家予算を注いで(グリーン・ニューディール)、
エネルギー源を「国内」に開発すべきだと思います。

こんな簡単なことは、政治家や官僚の誰だって思いついてるはずなんですが、そうは行かないのが国家運営の不思議ですよね。なんで高速道路やダムになるんだろう?
by hat (2009-02-07 10:22) 

rio

>hatさん、日本の場合、社会主義国なみにマスコミが公権力に取り込まれていますから、「国家運営の不思議」がぜんぜん解消されないですよね。むしろ、強化されているようにすら感じます。

スウェーデンは人口約900万人で人口密度も低いので、原発の計画を立てやすいという側面もあるのかもしれません。

もう一つ、日本の原発に絶対反対する理由は「事故隠し」です。スウェーデンは世界的に情報公開の進んでいる国だと思いますが、日本はこれまでに何度も「事故隠し」が起きてますよね。

そうなると、これまでの事故で住民の健康被害は出てないのか?ということまで疑ってしまいます。

そんなことに汲々とするなら、自然エネルギーを開発したほうがいいですよね。すべてのビルや埋立地に太陽光パネルの設置を義務付けるとか。海を利用するとか。いろいろできることはあるはずですよね。
by rio (2009-02-07 12:20) 

hat

興味深いのは、産油国で太陽光発電、うろ覚えですがたぶんアラブ首長国連邦が、大プロジェクトをやってるという報道が以前ありました。

産油国ですら、石油枯渇を想定して、太陽光発電ですよ!

わずか60ー70年前に、石油が無くて戦争して、国民が百万人単位で死んだ日本が、
何で21世紀になっても石油に依存しているのか?

正直信じられませんし、国会議員の見識を疑います。
憲法論議も大事ですが、もっと歴史を勉強してほしいと思います。
高速道路で戦争にはなりませんが、石油では確実に戦争になります

CO2云々や、エコ?、とは関係なく、日本は国家戦略として、石油依存率を減らすべきだ、と思います。
近い将来、資源ナショナリズムが巻き起これば、日本は再度悲惨な運命をたどります。
(なんか、コメントがすごく脱線して申し訳ありません)
by hat (2009-02-07 12:38) 

rio

>hatさん、エネルギー弱小国なのに、尖閣諸島問題では、あっさりと中国に持って行かれてますからねえ。責任問題に発展して国会で原因究明が行われるべきなのに、それどころじゃない状況。そうやってジリ貧になっていくわけで…。

以前も少し書きましたが、日本の原発技術、環境技術、浄水技術は世界トップです。なのに、日本よりも技術力で劣る欧州各国が、こうした技術を利用して世界中でビジネスを展開している中、日本は完全に出遅れています。

なにやってんだよ…って感じですよね。国家戦略を立てて、↑こうした技術で世界に食い込んでおけば、資源ナショナリズムが激化したときの交渉カードになります。ODAでカネをばらまくよりも、何倍も効果的なはず。

今秋までには必ず総選挙がありますから、なんとかしてまともな方向へと進路を変えたいですね。
by rio (2009-02-08 13:47) 

hat

脱線にお付き合いくださり恐縮です。最初は、技術論だったのに、いつのまにか政治談義に。

 エネルギーとか水とか食料とか、大事な物に限って、軽く扱っている日本だと思います。

 次回の衆議院議員選挙の投票では、大マスコミの報道に左右されることなく、ひとりひとりが、家族や日本の事を、よくよく考えて投票してほしいと思います
by hat (2009-02-09 14:48) 

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