温暖化データ操作疑惑でおおさわぎ、の巻。 [けっこう気になる]
やっぱりというかなんというか。ホントかウソかわかりませんが、マスコミが一斉に、「温暖化」の裏づけとなったデータが捏造されていた疑惑を報じています。「温暖化の危機」を一斉に煽ったのもマスコミだということを考えるとつくづく因果な商売だなあと思ってしまいますが、いまはその話はさておき。
以前もちらっと書きましたが、温暖化の原因を人類の活動と断定し、世界中に環境ビジネスの花を咲かせるよりどころとなっているのが国連の研究組織「IPCC」です…が、このIPCCのフィクサーというかオーナーというか、とにかく背後で絡みに絡んでいるイギリスが自分の国の次世代ビジネスとして環境に目をつけたという指摘は、いまやその手の話題にすこぶる鈍い日本のマスメディアでも取り上げられるほどになりました。
そもそも、気象学者たちは「地球温暖化」(global warming)ではなく「climate change」(気候変動)について研究していて、ある地域では温暖化し、ある地域では寒冷化していることをどう説明するかに力を注いでいたはずです。
なのに、IPCCの報告書が出てから一気に「地球温暖化」一色になってしまい、「地球の活動の一環で大規模な気候変動が起きているのではないか」という視点は“政治的に”無視されて現在に至る、ということなんだと思います。
そんなIPCCの報告書作成にかかわった研究者のパソコンがハッキングされ、大量に盗み出されたメールやファイルのなかに「地球温暖化」の根拠をゆるがす内容が含まれていたら…これだけでもハリウッドが映画を作ってしまいそうな国際的陰謀ですなあ。
ネットでみる限りいちばん詳しかった記事が、偶然にもso-netが提携しているAFPだったので、全文を引用してみます。続報ですが。
IPCC議長、温暖化をめぐるメール流出事件で当事者らを擁護
【12月9日 AFP】英国の地球温暖化の研究者が書いた数千通の電子メールが流出し、温暖化の脅威が誇張されていた疑惑が浮上したいわゆる「クライメートゲート(Climategate)」問題で、国連(UN)の気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)のラジェンドラ・パチャウリ(Rajendra Pachauri)議長は8日、研究者らを擁護する発言をした。
パチャウリ議長は、今回の電子メール流出は、IPCCの大きな成果である第4次報告書(Fourth Assessment Report)の信頼性を落とすため、この報告書の執筆に関与した「過去20~21年間にIPCCに多大な貢献があった卓越した科学者たち」を標的にしたハッキングによるものだと語った。また第4次報告書を見直すべきとの意見があることについては、その必要はないとの立場を示した。
■対立する主張、独立した調査を求める声も
世界有数の温暖化の研究機関、英イースト・アングリア大学(East Anglia University)の気候研究ユニット(Climatic Research Unit、CRU)のフィル・ジョーンズ(Phil Jones)所長らが書いた電子メールの中には、一時的に温暖化のペースが遅くなったことを科学者が上手く説明できないことに対するいらだちが表現されている。また、懐疑派の活動への対処法も議論している。
地球温暖化に懐疑的な人々は、流出した電子メールは地球温暖化を劇的にみせるために科学者がデータを改ざんした証拠だと主張している。一方、電子メールを書いた研究者らは、メールではふざけたり反語的な言葉遣いをしたりする場合もある上、懐疑派が自分たちの主張に合うよう電子メールの内容をゆがめて利用していると反論している。
2007年に発表された第4次報告書は、温暖化の証拠は「絶対的」で、氷河や降雪への影響や季節の変化は気候変動がすでに進行していることを示すサインだと指摘している。
国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)のイボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は、今回の事件がコペンハーゲンで開催中の第15回締約国会議(COP15)に与える影響はほとんどないと述べた。
一方、サウジアラビアは7日、COPの開幕式で、気候科学に対する人びとの信頼が揺らいでおり、独立した調査が必要だと主張した。(c)AFP/Marlowe Hood
「いらだちが表現されている」ってのがいまいちよくわからないので、マスコミ各社が報じた核心部分を追加してみます(朝日以外は12月9日付)。
CNN↓
電子メールは先月下旬、IPCCの報告書に関与した同大気候調査部(CRU)のコンピューターに侵入したハッカーによって盗まれ、インターネット上に流出した。CRU部長を務めていたフィル・ジョーンズ教授のメールに「気温低下を隠す」といった文面があった
なんで隠さなあかんねん!
読売新聞↓
公開されたデータの中には、フィル・ジョーンズ同大教授が、気温の低下傾向を隠すため「トリックを終えた」と米国の研究者に送信したメールなどが含まれ
トリックてなんやねん!
日経新聞↓
疑惑はIPCCの研究にも携わる英イーストアングリア大学の著名気候学者のメールが外部に流出したことが発端。気温の下降傾向が見えにくくなるようデータを操作したとも受け取れる記述が見つかり
なんで匿名やねん!(って、日経に文句言うたった)
朝日新聞↓(12月6日付)
メールには、国際的に著名な気象研究者同士のやりとりが含まれ、イーストアングリア大のフィル・ジョーンズ教授が米国の古気候学者らに出した「気温の低下を隠す策略(trick)を終えたところだ」などと書かれたものもあった。 (中略)公開を前提にしない私信とはいえ、ほかのメールで懐疑派を「間抜けども」などと呼ぶなど研究者の態度にも関心が集まっている。
まぬけって言うたやつが一番まぬけや!
なんかもう、笑うしかないですね。流出したメールが本物である証拠としては、読売新聞が報じた「教授は『文脈を無視し一部だけ引用された』と反論している」の一言で十分でしょう(笑)。
CNNによると、「ジョーンズ教授は部長職を辞任し、データ操作疑惑について調査が行われている」そうです。辞めたことで、かえって“疑惑の追認”って感じ。温暖化なのにお寒いですなあ。
ちなみに、今年の日本は暖冬ですが、夏は冷夏でした。冷夏と暖冬(猛暑と厳冬)がセットでやってくる傾向は日本の気候の特徴の一つだそうです。ということで、この暖冬は温暖化でもなんでもないんですね。めでたし。
(おまけ)
以前に書いたIPCC関連の記事はこちら。
もう一つはこちら。
こんばんは。
久々の環境問題ツッコミネタ、待っていました!この泥試合っぷりが、笑えますねえ(←不謹慎)。
エコ、エコと叫ぶだけで儲かる社会ですから、まったくこのニュースを聞いてチュートリアルの徳井くんも真っ青になっているのでは・・・などと思ってしまいます。
“隠すためのトリック”、“下降傾向が見えにくくなるよう操作”・・・なんだか、「綾小路きみまろ」みたいな文言ですなぁ・・・と思ってしまうブラックな私です。
いっそ、「あの顔、その顔、この顔で、みなさん隠すことに躍起になって御苦労様です。私も同じなんです!みなさん、若いころは楽でした。着飾らず、気取らず、見栄なんて張る必要がありませんでした・・・それが今やどうです!年を重ねてちょっと小銭なんて稼ぐと、若いころは気にならなかった身の回りのことがとたんに気になるんです!そうです、そこのあなたもです!」なんて、学者の前で面白おかしくきみまろトークをしてもらいたいですね(苦笑)
by 古都の侍 (2009-12-10 00:57)
COP15で開発途上国に金をむしり取られそうになりあわててこのような情報のリークをしたように思えます。
もともと欧米が開発途上国の成長を抑えたり、排出権取引でぼろもうけしようとたくらんで仕組んだ温暖化騒ぎと思っておりますから、これは自業自得に見えますね。
今年の暖冬と冷夏はエルニーニョ現象の影響と考えるほうが自然でしょう、第一100年で0.76℃程度の気温上昇が毎年の気温変化に明確な影響を与えるはずもないのは誰でもわかることなはずですが。
by NO NAME (2009-12-10 04:25)
こんにちは
温暖化、だんだんボロが出ていますね
そんな中、日本国民の生活を犠牲にしてまで25%削減を打ち出した、日本国民を苦しめることには決断が早い鳩ぽっぽ。
温暖化は政治とビジネスのカードだと自ら露呈しながら、なぜかそんなぽっぽを否定しないマスゴミ。
先が見えないですねぇ・・・。
by moody (2009-12-10 09:56)
rioさん、こんにちは。
COP15が始まりましたね。そういえば、「COP」って地球環境の警察みたいな意味も含んでいるんでしょうか、なんて思ったりしつつ...。
この会議は、現在および将来の気候を保護することが目的と謳いながら、自国の経済活動を天秤に賭けたCO2削減目標に対する国の駆け引きが主目的という恐ろしい会議ですよね。
日本では政権が自民党から民主党に代わる中で、削減目標をどの程度に落とし込むかを色んな人が色んな意見を戦わして、鳩の一声で25%削減という話しが飛び出したので、色々な情報誌がこぞって話題として取り上げていました。
日本は、オイルショック以降に省エネ技術が普及していて、エネルギー使用に対するCO2排出量は世界最小レベルにあります。これは、先進国の欧米と比較しても突出していて、現状から同じ様に排出を削減しようとすると、同じ量のCO2削減に掛かる費用が欧米と比較して以下の様に極端に掛かります。また、その値は削減目標の値が上がるにつれて異常に高くなります。
欧州 : CO2削減'90年比▼20%
限界削減費用54ドル/1トンCO2削減
GDP押下げ効果▼0.35%
米国 : CO2削減'05年比▼17%
限界削減費用16~30ドル/1トンCO2削減
GDP押下げ効果▼0.13~0.57%
日本①: CO2削減'90年比▼25%(='05比▼30%)
限界削減費用621~1071ドル/1トンCO2削減
GDP押下げ効果▼3.2~6.0%
日本②: CO2削減'05年比▼15%
限界削減費用150ドル/1トンCO2削減
それも日本は全世界の排出量の4%しかなく、25%削減しても全世界の1%で効果は限定的です。そのためにGDPを少なくとも3%も押下げるなんて...異常な行為です。こんな公平性の判断基準が無い会議に日本は巻き込まれているという危険な状況だと思います。
鳩さんの宣言は心意気として受け止めて、現実的にはそれを国内だけで行なうのは難しいので、海外クレジットを購入する様な策が講じられると思いますが、それでも兆が付く単位の負担が国民に返ってくるんですよね。今回のCOP15で、日本はそれに代わる提案が出来るのでしょうかねぇ。
地球温暖化問題は、将来の環境よりも環境によって新しい産業(新しいバブル?)を創出することが目的という批判がありますが、更に欧米のグローバル化する世界経済に対する戦略でもあると思っています。
う~ん、イギリスからの発信、アル・ゴアの支援といい、ロスチャイルドの陰が見え隠れするのは気のせいでしょうか?。
by to (2009-12-11 12:08)
>古都の侍さん、いやはや、世界中の”権威”や”知性”や”権力”がよってたかってこんな茶番をやってるわけですから、笑うしかないですよね。
一連の温暖化ビジネスを眺めていると霊感商法を連想してしまいます。ツボやらハンコやら、あげくの果てにはただの水道水でも口先三寸でビジネスになってしまうわけで、CO2排出権取引なんてそれと同じカテゴリーなんじゃないかと。
きみまろ、いいですね。庶民の武器は笑いです。裸の王様を指差して笑ってやりましょう。きっと福がやってくるはず。
by rio (2009-12-11 17:09)
>NO NAMEさん、イギリスが斜陽の大国と言われ続けながらも生き延びてきたのは冷戦ビジネスや民族紛争ビジネスの舞台裏で暗躍していたからだと言われてますよね。それだけ外交に長けているということでもありますが。
でもって、民族紛争ビジネスもイラクでついに行き詰まり、それと入れ替わるようにIPCCの活動がクローズアップされ、07年にノーベル平和賞までとってしまったあたり、あらゆる意味ですごいなあという感想しか浮かびません。
ロシアも日本につづいてCO2の25%削減を言っているようですが、ロシアは旧ソ連時代の工場から最新の工場へと設備更新が進み、CO2の排出量がすでに30%以上減っているのだとか。つまり、「25%削減」ってことは、差し引きすると排出量が増えるってことなんですよね(笑)。←こういうことを考える人たちって、きっと頭が良すぎてバカなんだと思います。
by rio (2009-12-11 17:18)
>moodyさん、鳩山がどんくさいのは、CO2排出関連を本気で環境のためと思ってやってる(ように見える)ところですよね。
日本の場合は世界各国が取り決めを守ることを前提としての25%削減ですが、そんなことをしても日本の国益にはなりません。温暖化のCO2犯人説がこれだけ疑われているなか、世界の環境に役立つかどうかも疑問です。
一方、中国やシベリア地域の古い工場からの排ガスが偏西風で日本に運ばれてきていることはまぎれもない事実なわけですから、日本としては、自国の技術を積極的に中国・ロシアに移転して(もちろん有償で)、他国でのCO2排出削減に努めるのが国益にかなうはず。まあ、そういう発想も政府のなかになくはないんでしょうが。
ちなみに、読売や産経なんかはあの手この手で鳩山政権を叩きまくってます。特に読売はすごいですね。自民べったりでやってきたナベツネが書かせているんでしょうが、よくもまあこんなにもネタを思いつくもんだなと感心してしまいます。
それでも支持率が少ししかさがらないのですから、ある意味それは、鳩山の人柄なんでしょうね。同じことを麻生や小沢や鳩山邦夫がやってればすぐに消されるでしょうが(笑)
by rio (2009-12-11 17:24)
>toさん、詳細な比較をありがとうございます。
私は素人の発想で、「CO2削減=GDP減少」という図式しかないのかなあと疑問を感じています。
というのも、日本の環境保護技術、省エネ技術は世界一ですよね。原子力発電、水、排ガス抑制などの分野では多数の独自技術を持っているとも聞きます。そうした技術力を結集して、産学官連携の環境対策コンソーシアムのようなものを立ち上げ、世界中で営業して環境技術を売りまくればいいのではないかと。
そうした海外進出でGDPの拡大を図り、一方、国内ではCO2排出抑制に粛々と取り組む。そうすることで、環境保護も成長も(そして国際的な地位向上も)実現できるのではないかと思っているのですが。
ただ、日本の産業界は戦後ずっと国内の過当競争にかまけてきた歴史がありますから、その足並みのそろわなさが鬼門ですが。
日本でも、CO2排出抑制のためにできることはまだいくらでもあるように思います。
たとえば、全国に400万台あるとされる自動販売機。この過半数が採算割れだそうですが、国内の過当競争で落伍しないためだけに置かれているのだとか。ムダですねえ。撤去させて、跡地に鉢植えを置きまくればいいと思います。
たとえば、家電量販店などの大型安売り店やファーストフード。客を呼び込むためなんでしょうが、夏でも冬でも扉を全開にしてエアコンをかけまくっている店舗をあちこちでみかけます。あんなの法律で禁止してしまえばいいと思うのですが。
ほかにも、いま政府がやろうとしていますが、休暇取得を盆暮れ正月やGWに固めないで、一年の間にまんべんなくばらすことで、渋滞緩和などの効果が期待できるので、CO2削減に役立ちそうです。
アル・ゴアには、ぜひ「不都合な真実2」を作ってザンゲしてほしいと思います(笑)
by rio (2009-12-11 17:50)
こんばんは
話題はずれますが、民主政権について。すみません。
読売と産経のネガキャンと書かれましたが、逆にまだまともなのがこの2紙だと思っとります。まあ新聞なんて中立なとこはないんでしょうが。
麻生政権の時は漢字間違いで全紙が叩いてました。鳩山は35億円脱税、関わる秘書やら会計士は謎の死(世間は友愛と言う名の口封じと読んでるみたいですね)。数億円を浮かすための事業仕分けという茶番の裏で35兆円の含み損、国債発行最高額、海外からは馬鹿にされ・・わずか3ヶ月でよくもまあやってくれたもんだと。民主党の日本破壊計画は順調だなあと感じています。
これで2紙しか叩かない。しかも叩いてるのか?というような感じで、麻生総理のときと比べたらオブラートに包んだようなようなもんです。テレビではあんまりマイナスの報道はされないし、されたとしても「仕方ない」「みんなやってる」「つか、そんなん問題?」的な言い訳混じりですよね。
ですから、鳩の人柄とはとても思えません。汚沢の独裁が固まったらそれこそ友愛されるんじゃないかと思っとります。
温暖化と離れてすみませんでした。返信はいいですm(__)m
by moody (2009-12-12 01:46)