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Vリーグ男子:堺vsサントリーの作戦について想像してみる [バレーボール]

堺ブレvsサントリーの2回戦はサントリーの完勝でした。チーム成績のうち、堺が上回ったのはブロック本数だけ。それも柳田はじめサントリーのサイドが1枚ブロックにぶつけるようなポンコツプレーを繰り返したからという敵失なのでした。

堺の伊藤・千々木のニコイチは本日なかよく欠場。新人・高野が起用され、案の定狙われて、堺のサーブレシーブ79本のうち50本を受ける結果に。にもかかわらず、アタック決定率は松本についで2位の45%でした。石島・ウォレスは30%台に沈んでいます。特にウォレスはミスが4本もあり、効果率にすると20%です。

なぜかDAZN解説席に座っている宮崎謙彦はこれまでの放送で何度も「野球でも打率3割だったらすごい。だからバレーもアタック決定率3割あればすごいこと」と意味不明のことを言っていて、何から伝えればいいのかわからないまま試合が進んでとにかく誰か早く注意してあげればいいのに、と思ってたんですね。

で、本日の試合。最初なかなかエンジンがかからなかったエスコバルのアタック決定率について実況が「35%、これは低い!」と宮崎にふったところ、蚊の鳴くような声で「そうですね・・・」って。おい、野球の打率の話しよろよ、持論なんだろ、なにひよってんだよ、っていう。そんな荒れたツッコミをしてしまうほど私の心はささくれだっております。堺の6連敗のせいで。

このブログでは選手のプレーのことをよく書いてますが、堺を今の状態にまで崩壊させた直接の責任者はもちろん真保監督ですね。ウォレスがやる気をなくして不良化してしまったのも、たぶん”作戦”が理解できないまま単なる打ち屋をさせられ、しかも負け続けているからでしょう。

これまでの試合の真保采配が私にはどう見えているか、まとめるとこんな感じです↓

1、サーブは好きに打て
→ 強く打つことを必ずしも要求していないようです。なので、「○○を狙って強く打て」というムズカシイことなんて決して言わないのでしょう。強く打つときは”強く打つ”ことが目的であって、狙ったりなんてしないのです。
→ なので、ブロッカーはサーブが打たれるまで、サーブ&ブロックの準備ができません。どこを狙うのか、強いのか弱いのかがわからないからです。出たとこ勝負のバクチ感、たまりません。

2、ブロックは好きに跳べ
→ ブロッカーの勘で跳びたいところに跳んでいいみたいです。なので、ノーブロックで何度も決められてますが、それは織り込み済みなんでしょう。そもそもサーブ戦略がないので、ブロック戦略を立てようがありません。
→ なので、跳ぼうとしてたところから攻撃されなかったときにヘルプに行ったりもしません。行きたければ行ってもいいけど、行かなくてもいいみたいです。
→ それ以上に、万が一、ブロックに跳びたくない気分のときは跳ばなくてもいいみたいです。

3、アタックは打ちたいヤツが打て
→ アタッカー4人がシンクロして攻撃するなんてムズカシイことを試したのは開幕のJT戦だけでした。今は打ちたいヤツが開いて好きに打てばいい、という方針に変わったみたいです。
→ なので、ここ3試合ほど打ちたくない気分のウォレスは全然開きません。開いてないのにトスが来るから、チッって感じで適当に手打ちして拾われるかミスってます。たぶん、打ちたくないオーラを出してるのにトスを上げるほうが悪いのでしょう。

4、つなぎやフォローはやりたいヤツがやれ
→ Vプレミア最弱リベロを抱える堺としてはつなぎやフォローでどれだけチームワークできるかがカギだと思ってたのですが、真保采配は違うみたいです。守備力の高いウォレスが積極性をまったくなくして真正面のボールさえも上げられなくても、特に指示も注意もないみたいです。つなぎをやりたいヤツが飛び込んでボールを上げても、そのときほかの5人がやりたくなければつながなくてもいいみたいです。

こんな斬新な堺を相手に、サントリーの山本は第1セット、序盤でセンター線を多用してそこからサイドへ展開、というオーソドックスな攻め方を仕掛けました。エスコバルはクロスしか打たなかったしできもイマイチだったけど、堺のブロッカーはエスコバルのクロス打ちとストレート打ちのちょうど中間に跳びたい気分だったみたいで、エスコバルはインナーが抜けたので特に問題なしでした。そして危なげなく勝ちました。

第2セット、山本は堺のブロックが組織化されてないことやサーブが弱いことを把握し、序盤から塩田を徹底して使ってきました。そして危なげなく勝ちました。

第3セット、なんとここで堺が動いたのです!ブロックは好きに跳べ、をやめて、開始直後からサントリーの塩田のクイックにコミットブロックを仕掛け、エスコバルのレフト攻撃のクロス側を1枚ブロックで跳ぶ作戦に。

シロウトにはうまく理解できないこの作戦を、サントリーも理解できなかったのでしょう。コミットされてるからとりあえず塩田をはずしてエスコバルにトスをまわし、エスコバルは「なんか1枚でクロス締めふうになっててなにこれワナ???」ってな動揺でミスって、サント1-堺4と走られかけたのです。

でも、そこまででした。サーブに下がったエスコバルが2連続エースで4-4の同点とし、次のプレーで塩田がコミットブロックをかわしてクイックを決めて逆転。真保采配、有効期限短かったっす。コミットはそのままなんとなく解除され、10点過ぎるころには、ブロックは好きに跳べ、に戻ってました。

第3セットはそこからサントリーがグダってジュースにもつれ込み、しかも落としてむだに試合を長引かせたのですね。今季のサントリーはこのグダりグセが見えるので要注意です。

で、第4セット、気合を入れなおしたサントリーは、クロスを打ちまくっていたエスコバルに徹底してストレートを打たせるという、当たり前すぎる発想で作戦と呼んでいいレベルかどうかもよくわからない何かしらを繰り出してきたのです。そりゃ、成功しますよね。だって堺はエスコバルがどこに打とうと関係なく、ブロックを跳びたいところに跳ぶんだから。

真保監督、これまでに植田体制や南部体制の全日本代表で戦術コーチやらブロックコーチやらをされてきた方です。影響力の大きな方ですよ。その真保監督が全日本代表でやってきたことを堺に持ち込んでくださった結果がこれです。真保采配の崇高な理念を選手たちが低レベルに体現しているだけなのか、そもそも真保監督があさっての方向を見ているのか、結論は2レグの間に出てしまいそうですね。


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恭介

お気に入りの高野君がスタメンでハラハラドキドキしながら観戦することが出来ました。しかしニコイチ2人は仲良くベンリ入りもせず。実況が「ケガ...ですかね?」いやいや仲良く干されたのでしょう。その二人、並んで観戦してるのカメラに抜かれていましたけど。ちぢきなんて心なしかスタメンベンチ外れてほっとしているような表情.....キャプテンを松本が背負わされる羽目になってしまいました。
高野君は徹底してサーブを狙われ続け、それでも踏ん張っていた方だと思います。3セット目エースを与えてしまいましたが、頑張ってあげていたと思います。
今まで宮崎に対して何の感想も持っていませんでしたが、こいつバカですね。五月蠅いし。チャンスボールをデキタがへなちょこに返球してトスがブレブレで石島が柔打で逃げた際に、ここは勝負してほしい!を連呼。実況はその前のデキタの返球ミスは・・・?と突っ込むも無視。昭和のバレー頭のまま化石化してしまったのでしょう。二度と呼ばないでほしい一人に加えられました。
しかし堺は何本ノーブロで打たせるのか。ウォレスのやる気のなさは相変わらずそれに加えてなんか故障してるんでしょうかね?3セット目は全然飛んでいませんでした。このままでは入れ替え戦突入でしょう。
後佐川ってめちゃヘタクソですね。内山とはまた違って、これは技術面で見劣りするといーか。アタッカー全員打ちずらそうでした。

私は正直サントのエスコバルがそんなにいい選手には思えないのに、決められまくり、でした。太ってるし、連戦が続けば飛べなくなるのでは?クロスしか打たないし。まぁそれでもるぶりっちーよりはマシってことか。るぶりっちーは外国人ダントツヘタクソですね。その上サボリ癖も見え隠れする......JTも心配です。兄津はセッターに向いてないと思います。どうか2020のために金子君を育ててあげてください。


by 恭介 (2016-11-27 09:14) 

39tsuboyan

Vリーグのチーズ…いやチームの監督が、
リーグ戦の途中に交代した例ってありましたかね?
by 39tsuboyan (2016-11-29 05:35) 

エスコバルさん

エスコバルさん、なんか可愛らしい表情なのでウケます。
Vリーグは基本は外人さんに打ってもらうのが当たり前なのですか???
どこのチームもなんとなく外人さんが沢山打ってるような???
ちなみにクビアクさん、本当に怪我でお国に帰られたら、戻ってきてくれないんじゃないかと心配です。
by エスコバルさん (2016-11-30 01:50) 

M.H

 valleyは、常に後回し?
 ・・・老害〔森喜郎〕vs都知事対談の、予定帰結?で〈valley
会場〉ノミ《ペンディング》扱いトされたが、最早。其の程度
ジャー驚くモノで無い!
 〈競技場〉問題ノミ意のままに出来たら・・・『列強』達にも
確実に〔競り勝てる?〕ンな確証(物証)何処に在る?
by M.H (2016-11-30 23:50) 

がぶりんこ

Rioさん、こんにちは。
いつも拝見していますが、書き込むのは久々になります。

ようやく、堺の試合をしっかり見ることができました。
いやぁ〜斬新ですね。特にブロック。なんでしょうね、あれ。エスコバルがきっちり踏み切っているのに、なんで飛んでないの?二段トスだから?高校生や中学生の試合でもあるまいし????

ウォレスのやる気メーターもわかりやすくて、面白いですね。
私はやる気の合った開幕当初のウォレスはちゃんと見ていないのですが、こないだの試合でも、微妙なセッターの裏に返されたチャンスボールを上手に処理してすかさず開く動きは、守備属性の高さを感じました。でも、あまりにやる気株価指数が上下に乱調しすぎで。次の試合はどうなるのか、ちょっと楽しみです。
スポーツじゃない、別のエンタメとして。

で、私はまだDAZNを見ておらず、GAORAで見ているのですが、Rioさんブログを読んでいると、宮崎、熊田の解説が聞きたいがために無料期間中だけでもDAZN登録しようかと思ってしまいましたよ。以前、宮崎氏とビジネスの現場で一緒に仕事しました。「一緒に」というか、そこにはいましたが、でかいだけで会議でも空気になってましたね…もはやバレー界でも空気と化しているのかと思っていたら、違うんですね。害とはいえ、存在感ある解説を見てみたいです。早めに。

by がぶりんこ (2016-12-02 14:27) 

rio

>恭介さん、この日の解説の宮崎、ほんとクソでしたね。

出来田がスネ夫に似てると言い出し、実況がどん引きしながらもなんとか話題を変えようとしてるのに、「プレーはあんなずるくないですよ。どっちかというと大味で」って。

なにが痛いって、宮崎は「大味」って言ってフォローしたつもりなんですよね。

さすがに実況が「プレーは出木杉くんですねっ」って宮崎のクソみたいな話に仕方なく乗っかりつつもさりげなく訂正し、最後の「ねっ」の強さで黙らせるプロ技を見せてましたが。

ところでウォレス。12月3日、4日の試合ではふつうに跳んでましたから、やっぱりこの日はやるなかったんだなと。

今もやる気が完全に戻ったわけではなく、12月4日のFC東京戦、大差ついたところで笛が鳴った瞬間に手打ちのフローターサーブを打つのは1秒でも早く試合を終わらせたいからなんだろうなと思って見ています。

それを元パナの今井が「ああいうふうに敵を乱すのも大事です」とかわけのわからないお世辞?でもうほんと、聞いてしまった耳からゲロ出そう。

佐川は確かに上手なセッターではないと思いますが、伸び盛りだったんですよね。石島と出来田が前衛で並ぶローテでは、2人がスイッチしたりすることもあって、けっこう複雑なトス回しをこなしてました。

いまの堺ではそういうレベルを求められていないでしょうし、ウォレスがやる気なくても松岡が出てくるわけでもなく、千々木をはずして入ってきた伊藤がバックアタックを打ってくれるわけでもなく。

セッターとしてチームをどうしていけばいいのか見えなくなっているんじゃないかと・・・心配してたら玉宅に代えられてしまいました。結局、真保監督のバレーと相いれなかったということにされてしまうのかもしれず残念です。

外国人勢では、優勝したイゴール様はもはや殿堂入りではずすとして、能力的には、クビアク、魔帝、ウォレスがトップ3でしょうね。ニコラは技術的・能力的には3人よりちょっと落ちるかもしれませんが、チームワークと闘争心という点でウォレスより上、いかにも東レらしい選手だなと思います。

この4人と比べると、育成枠のルブリッチは発展途上ですね。まだ21歳?22歳?ぐらいですからまあ仕方ない。

エスコバルはクロスしか打てない(ストレートはどっこいしょアタック)し、守備はできないし、サントリーらしからぬもっさりとした外国人選手ですが、開幕当初のかたさが取れてチームになじみ、人柄がよさそうなところも感じられて、みていてイヤじゃないです(笑)
by rio (2016-12-06 23:43) 

rio

>39tsuboyanさん、どうでしょう?実業団までなるとわかりませんがVリーグになってからはないような気もしますが。選手の不祥事でリーグ中に出場停止になった監督はいましたね。あれは気の毒でした。
by rio (2016-12-06 23:52) 

rio

>エスコバルさんさん、あのむっさい風貌ですまさそうな顔したりうれしそうな顔したりボールぶつけてごめんねハグハグをしたり。エスコバル、さてはゆるキャラやな・・・と思ってしまいました。

外国人、確かにたくさん打ちますね。セッターの対角に入ってる選手だと多い時でチーム打数の半分近く打ってます。サーブレシーブを免除しているからと言っても打たせすぎですね。

でも、レフトに入っているカジースキやクビアクはそこまで打数は多くありません。日本人でもセッター対角の清水は打数が多いですから、ポジションの影響(=作戦の影響)が大きいと思います。
by rio (2016-12-06 23:56) 

rio

>M.Hさん、有明、ほんとに必要ですかね?東京の東側の人ならまだしも、西側の人なんてクソめんどくさいですよ。どう考えても代々木とか千駄ヶ谷に拠点を置いたほうがファンはハッピーなはず。

どうしても有明に作るというなら、フジとTBS(別名:赤坂不動産)が寄付しやがれ、と思ってしまいました。
by rio (2016-12-06 23:59) 

rio

>がぶりんこさん、宮崎とビジネスで遭遇・・・ある意味、『未知との遭遇』ですね(謎) 私は新宿駅構内でジャージ姿のピッチニーニとすれ違ったことがあるのですが、それもある意味、『未知との遭遇』でした。

宮崎はしゃべり方がもっちゃりしてますし、声のボリュームのつまみが取れてるみたいで調節きかないし。

それだけでなく、代表まで経験したとは思えないほどバレーの尺が身についてないらしく、コメントの長さや間が非常によろしくないんですね。熊田を論外とすると、宮崎は問題外、って感じです。

それはさておき、私は守備が上手な選手が大好物なので、開幕戦のウォレスを見てほんとよく堺に来てくれたねキミ、と思ったわけですよ。まさかこんな真っ逆さまにおちるなんて中森明菜もびっくりです(古)

たらればの妄想なんですが、もしウォレスがパナだったら、ここまでやる気なくしたりはしなかったんでしょうか。もしクビアクが堺だったら、やっぱりやる気をなくしてたんでしょうか。

いずれにしても、ノーブロックでばんばん打たれるようなチームでやる気を保つのは難しそうですよね・・・
by rio (2016-12-07 00:13) 

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