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グラチャン女子:中国戦、監督の「対応力」の差で明暗 [バレーボール]

グラチャン女子最終の中国戦、リオ五輪金メダルの流れのままきている相手に1-3はまずまず健闘でしょう。ただ、選手たちはがんばったもののベンチワークはボロ負け。セットの中で細かく戦術を見直し、自分たちの弱点を隠し相手の弱点を突いてくる中国の変化の速さにまったくついていけていませんでした。

中田監督の「私が試合中に細かく指示されるのは嫌だったから、選手にもしない」主義については、はいはい承りました、って感じですが、それで負けてたら説得力ないですね。中国は郎平総監督を頂点とする監督軍団が試合展開を先読みして選手たちに次々に指示を与えているわけで、それを日本は選手たちだけでなんとかしなさいって、そりゃ文字通り”アタマ数”だけで言っても無理ですよ。

そんな中田組のアイデンティティにかかわる課題が見えたこの日の試合のローテはこちら。

佐藤    荒木    野本

内瀬戸   岩坂    新鍋    L井上
----------------------------------------------------
シュ    テイ(S) エン(MB)

ガン(MB) ソ    チョウ   Lリン/オウ


話はいきなり脱線するのですが。
このローテを組まざるを得なかった時点で、もう日本の苦しさ(=準備不足)が見えてますね。高身長で速攻主体の中国相手に岩坂を起用せざるを得ない。けれど、攻撃面では冨永/岩坂のコンビは完成度が低すぎて使えない。佐藤はセットの位置が低く、守備力もいまいちで中田組の構想にはあってないけれど、岩坂とのコンビはまだマシ。クイックおとりのサイドへのトスも上手なので、じゃ、佐藤で。っていう、消極的な選択です。

岩坂のブロックは結局1本、攻撃は11打数で3本と散々でした。ラリーが長引いた場面が多かったのも、岩坂が機能せずノーブロで抜けてくるボールをレシーバーが文字通りの体当たりで上げ続けたから。こんなのずっとやってたら壊れますよ。

岩坂を出すしかないけどどうせ攻撃は決まらないんだったら、佐藤じゃなくて、毎試合ブロックを決めていて守備力も攻撃力も高さも上の冨永で行けばよかったのに。

で、今後どうするんでしょうね。岩坂をキャプテンにしてしまったわけで、その第1シーズン終了時点で攻守にわたってこのレベル。間に合うんでしょうか。

中田監督、真鍋監督が荒木をキャプテンに抜擢した手法をまねたのか、あるいはお得意の「えこひいき」だったのかわかりませんが、無茶ぶり感は否めないですね。岩坂自身が「チームのことを考えないといけないのに、自分のことしか考えられなかった」と言ってるわけですし、そりゃそうだろうなと。久々の代表復帰でまずは自分の足元を固めたかったでしょう。

まあ、キャプテンに指名するということは必ず東京五輪のメンバーにするという意思表示なわけで、岩坂が泣きながらがんばるしかないのかもですが。

それはさておき、話を戻してテーマは「対応力」です。
中国はサーブレシーブのフォーメーションを3パターン使い分けていました。基本はシュはずし、チョウ/リンの2枚でとる。それでも厳しいときはチョウ/リン/ソの3枚でとる。シュが狙われたり、ソの動線上を狙われたりするとソをはずし、チョウ/リン/シュで取る。

↑これを2~3回続けて狙われたらすぐ変えるぐらいの早さでアップデートしていくもんだから、日本のサーブ&ブロックの作戦がかなり無効化されてしまっていました。これが木村だったら相手の変化にすぐに気づき、同じ狙いと見せかけて逆サイドにサーブを打ったりするんでしょうけど、今の全日本女子にはそこまでの選手はまだいないようです。

しかも中田監督は試合中にローテ順を変更しないですよね。自分が現役だった時代のまま、セッターは後衛ライトスタートで固定。たぶん確たる理由はなく、めんどくさいだけなんだと思ってます。

でも、中国はソが前衛レフト、シュが前衛ライトのときに、笛がなった瞬間にシュが前衛レフト側に猛ダッシュし、ソ/ガンがライト方向へ動くわけですよ。日本もそれがわかってるからソにサーブを打って足止めをして前衛の攻撃を2枚にするわけですが、だったらなんでこのローテにサーブが強い新鍋をぶつけないのか?と。

たまたまのローテ順で中国サーブから始まる第2セット第4セットは新鍋サーブがこのローテにあたっていたのですが、これはぶつけたんじゃなくてぶつかっただけ。ベンチワークではありません。それでも第2セット最終盤の攻防で新鍋の2連続サービスエースで23-23の同点に追いついているんだから、効果があることは明らかだったわけですよ。なぜそういう状況を意図的に作り出そうとしないのか。たぶん、めんどくさいからなんだろうな。

ちなみに、第2セットの同点→逆転劇にはその前段からの展開がありました。20-21の場面で岩坂に代えてピンチサーバーで鍋谷を投入。中国が3枚レシーブを敷きやすいローテにぶつけたんですね。これもまあ、中田監督としては相手を見てぶつけたわけでなく、単に岩坂のサーブローテの守備固めしか考えていなかったと思うのですが。

ただ、鍋谷がそこでいいサーブを打ち、ソを崩してチャンスボールになりました。この処理をまさかの新鍋がミスってダイレクトで打たれ中国の得点になってしまった・・・のですが、カケツ監督はそれはそれとして、すかさずソを隠し、キョウを投入したのです。この次のローテが中国にとって弱点なわけで、その前に逆転されてはたまらんというわけでしょう。

で、このローテをどうにか切ったものの、次のローテで新鍋がキョウの動線にサーブを打ち、1本目は本職のチョウが崩れ、2本目はキョウが崩れて同点。カケツ監督はまたすぐに対応し、キョウをサーブレシーブからはずしてシュに取るように指示したんですね。その結果、シュが自分で取ってレフト攻撃で23-24、と中国が王手をかけたのでした。

結果的に日本がこのセットを(運よく)とれたので、中田監督の脳内にはもはやサーブレシーブをめぐる攻防の記憶すらないかもしれません。でも、こういう対応力の差を放置していると、歴代の監督のようにいずれ行き詰ってトンデモなことを思いついて無茶ぶりするようになってしまうと思うのですね。めんどくさがらず、予習・復習・お勉強をきちんとしてほしいと思います。

ちなみに、中国が↑こうやってめまぐるしく対応している間中、実況は解説席の迫田に粘着して試合と関係ないことを聞きまくって困らせてたのでした。あほか。仕事しろ。

もう1つ、監督の「対応力」に差が出てしまったところがありました。レフトからのストレート打ち、です。第1セットは中国のサーブが弱かったにもかかわらず終始劣勢で押し切られた日本。セット間にアクバシュ総監督・・・じゃなくコーチが分析したんでしょう。第2セットはレフトからのストレート打ちを多用しました。

トスよりアタッカーの動きに反応してしまっている感のある中国のセンターは、どうしてもセンター攻撃に意識がいってしまいサイドへのヘルプが遅れていました。遅れるったって1歩がでかいからすぐ追いつくんですが、セットプレーではブロックはほぼ割れてましたね。さらに、サイドブロックの基準が中国4000年の伝統のクロス締め。より“強打”になるクロスをブロックで防ぎ、ストレートはレシーブで上げる作戦です。

ところが、非力な日本はもともとクロスよりストレート打ちが得意なんですね。しかも今回、新鍋/内瀬戸という中国女子バレー界では経験しないであろう低さを誇るアタッカー2人がスト打ちを大得意としているわけで、ブロックがら空きのレシーバー1枚では上がるわけがなく。ストレートに打てば決まる入れ食い状態だったからこそ第2セットはもぎとれた、と。

そうすると第3セットでは当然対応してくるわけで、中国は最初から、サイドブロックがストレート締め。しかもレシーバーはサイドライン上に位置どる守備隊形を敷いてきました。なのに日本の1発目=新鍋のレフト攻撃はストレート打ち。セッター・テイの両腕の間を抜くというサーカスバレーをやってしまったわけです。

↑こういうのが決まってしまうから、日本はそこで思考停止して勝利への方程式が見えなくなってしまうんだろうな・・・といつももどかしいです。

この場面、テイとガンの2枚ブロックの間がボール2個分ぐらいのがら空きでふつうに打てば抜けるところでした。なので、わざわざリスクが高い腕の間なんかに打たなくても、カンチャン狙いでクロスに強打すれば中国の裏をかけたわけですよ。サイドブロッカーは基準の位置を迷い始めるでしょうし、レシーバーは1人がサイドライン上に張り付きですからほかの選手たちの負担が増えているわけで、日本が主導権を握っていろいろ仕掛けられたはずなのです。

そういう「対応力」の引き出しが中田監督にないから、おまかせ・・・っていうか丸投げされた選手たちはひたすらスト打ちを続け、なんか決まらなくなってきたなー、どうすればいいのかなー、とりあえずリバウンドとってみたけどー、とかやってるうちに負けたわけですね。第3セットも第4セットも、日本は同点が精一杯で1回もリードできませんでした

無口を演じていれば世間は勝手に「何か考えてるんだろうな」と想像してくれますし、一言「ザブングルです!」・・・じゃなくて「くやしいです!」って言えばそこから勝手にストーリーを作ってくれます。マスコミ対策はそれでいいでしょう。

でもね、監督としてやるべきことを外国人コーチに丸投げ、所属チームのコーチに丸投げ、選手に丸投げで“孤高”を気取ったところで、鬼太郎頭のさみしそうなおばさんがコートの端で立ちすくんでいるようにしか見えません。本気で郎平さんを超えたいなら腹をくくってほしいですね。でないとまた負けますよ、ロスのときみたいに。

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デイちゃん

すごいな・・・管理人様の観察眼。
テレビで解説してもらったら、みんなすっきりすんじゃないかしら。
選手の一生懸命な様子にはちょっと感動したんですが、中田さんの姿勢には何かもやもやしたものが残りました。

中田久美さんの頭は、1983年のアジア選手権対中国戦で止まってますからね。あの試合が理想形。
戦術?戦略?そんなもの何にもない。
選手にまかせるんだったら、監督やコーチ、いらないよね。
客観的なデータを取って、刻々と変化する戦況を分析して、よりよい一手を指示するためにいるんじゃん?
次の1点を取るために。で、最後の25点目を取るために。
アナリストがデータ取って、そのデータをもとに指示をするのは監督じゃないのかな・・・。ああ給料泥棒。(笑)

選手はベテランが多いので、それなりに自分で判断して(笑)、試合を組み立ててたけど、それではメダルは無理だよね。
その結果が、大量連続失点。失点の方法も全く同じだし。でもタイムアウトもメンバーチェンジもなし。「自分たちで何とかしなさい」。おかしいでしょう~!!

新鍋さんとか、戦況が不利になってきたら自分の殻に閉じこもって、中田さんも新鍋さん怒らせたらややこしいから手抜きプレーがあっても注意もせず。
で、その結果、勝っても負けても、泣きながら二人で抱き合って、「私たちは信頼しあってる」アピール。
「監督と選手の絆」って、どのスポーツでも、いつも美談みたいに取り上げられるけど、目の前の1点取るのに役に立ちます?

まあ、中田と中垣内は人寄せパンダと割り切って、外国人のコーチを招聘しただけ、協会はマシなのかも。
もう、いっそのこと郎平さんとか、監督に呼べないのかな・・。(笑)

リオの時よりは、セッターとリベロがしっかりしてたから、「あ、ちょっとマシになったかも?」という感じの全日本。
上位チームにボロ負けだったが、惜敗って感じでしたね。
でもベテランが多いので、東京のメンバーはどうなるんだろ?って感じ。
東京につながらないとなると、今年の一年は・・・無駄に終わってしまうんでしょうか。

中国って、サイドはみんなレセプションできるんですよね。うまくないかもしれないけど。
日本も4枚用意して、戦況に応じて使い分けるようにした方がいいかも。
私は打つだけです、レシーブしません、って人はいらない。
by デイちゃん (2017-09-11 12:27) 

YM

う~~ん、第3セット終盤あたりからこれまでと変わりない全日本になり、特に第4セットはグダグダでしたね。
前に落とされるサーブに対応できない。 フェイントも拾えない。 崩されてセッターはブロッカーが待ち構えているレフトへふわっとしたトス。 そして170cm台が普通に打ってドシャットという。 “あああ、そこは打っちゃだめ!”といった場面がこの大会何度あったことか。 さすがに内瀬戸や鍋谷はドシャットを食らった後は打点を高くしたりしてうまさでしのいでいたところもありますが、限界はありますよねえ。

岩坂は遠からずキャプテン交替になると思いますよ。
中田氏が監督になってチームを作る際、Vリーグからの付き合いで自分のやり方を熟知している岩坂をキャプテンに指名したと聞きました。 初めの頃はそれも必要かなと思いますが、ある程度時間がたって試合をこなし、監督の考えも浸透してきたら本格的なチーム作りに着手すると思います。
岩坂はもったいないですよね。 あれだけの身長を持ちながらジャンプが低い。 重そう。 荒木もだけど。 
高校時代、Vリーグとそれなりに結果を残してきたのでそれで良しとしてきた日本の残念なところです。 しくゎ-し、自分より大きな選手がゴロゴロいる国際大会では通用するはずがありません。 クイックの場合、岩坂はトスが上がってあわててちょこっとジャンプして打ってますが、先にグイっとジャンプして高いトスが来るのを待って打つくらいの発想はないものでしょうか。 元男子バレーの松本みたいに。 荒木も同じだと思います。 二人とも高身長が故にもっとジャンプしてほしい。 それができれば鬼に金棒! 荒木、似合うぞう(^.^)/~~~

by YM (2017-09-11 15:46) 

sugi

いつも面白い記事ありがとうございます!
いやぁ、私もそれくらい分析しながら試合観戦をしたいものです。
そして、この語彙力と文章力!
うらやましい。
長年細々とバレーボールファンやっていますが、なかなか観戦技術が上達しません(笑)
あ、私も北京五輪くらいから拝読していますよ(^^)

さて、女子は、思っていたよりは善戦したのかなー、と思いつつ先行き不安で終了。
明日からはいよいよ男子ですね。
ワールドリーグを見て、メンバーは一部除いて応援したいなと思えるチームなので、良い試合をしてくれることを祈ります。
また鋭い記事、楽しみにしています。
by sugi (2017-09-11 20:49) 

rio

>デイちゃんさん、コート端でたたずむおばさんの給与云々はなんともですが、がっつり指揮されるより”象徴”でいたほうがみんなのためなんでしょうね。

若いコーチたちにとっては勝っても負けてもナショナルチームに加わったというだけで実績になりますし、それが日本のように伝統あるチームだったらなおさら。日本のファンはずっと名前を憶えてくれますしね。

アクバシュも久光のとよきはら君はイケメン枠として早速話題みたいですし、女子バレーのカリスマを支える若きイケメン2人。構図的にいまが旬のブルゾンちえみと一緒で、テレビ的にはおいしいのかもですね。

それはさておき。セッター冨永/佐藤、リベロ井上/小幡でよいのではないかと思いました。佐藤のフィジカルの弱さが気になりますが、宮下にしたところでフィジカルは弱いですし。

センターはいまさら岩坂を切れないでしょうから、岩坂/荒木/3枠目の争いになるんでしょうね。で、スタメン固定は荒木、と。

で、天変地異がおこらない限りpetの新鍋は固定で、長岡を酷使、石井を切るに切れないままずるずる引っ張ってそこでつまずく、という感じでしょうか。

中田監督の時代は全日本女子=実業団の優勝チームでしたよね。その残りかすが90年代半ばまで続いていて、日立の中に山内と中村を入れてなんとかく全日本感を演出、みたいな。

それを言ったら葛和さんだってNECで固めたじゃないか、ってことなんですが、また時計の針を戻すのかと思うとげんなりします。

合理的なチーム作りを目指した真鍋さんも第2期は迷走してしまいましたし、夜明けはいつくるんでしょうねえ。。。
by rio (2017-09-12 00:56) 

rio

>YMさん、岩坂はほんと動きが重いですね。原因はめちゃわかりやすくて、彼女は判断が非常に遅いのと、動き出しを躊躇する癖があるからだと思います。端的に言うと、自信がないんですね。

例えば、ラリー中は攻撃に入るよりもカバーに意識がいってしまうようで、常に中途半端な姿勢できょろきょろしてます。いや、ボールの位置見たらあなたがカバーできることはもうないってことぐらい瞬時にわかるだろ、っていう。なのにきょろきょろしてるからクイックを使えないんですね。

岩坂がラリー中のクイックに入るのは、自分がセッターの前にいて、セッターから促されたときぐらい。そりゃブロックにつかれますよね。

ブロックでも判断が非常に遅いです。リードブロックのつもりなんだろうけど、トスがミドルの頭上をはるかにこえてサイドの頂点に達したぐらいにやっと横移動を始めるという。そこまで見続けないとサイドに上がるってことがわかりませんか???っていう。

で、間に合わないとわかったら跳ばないですよね。ヘンに手を出してはじいてしまったらまずいから、ってことなんでしょうけど、だったらレシーブで上げてくださいねと。

Vリーグの低い羽子板バレーだと上背があるだけで”活躍”できますが、Vリーグで何度もブロック賞をとっている荒木がイタリアではほぼ控えだったわけで。岩坂、海外にいったらどんな扱いになるんでしょうね。

少なくともキャプテンは無謀だと思います。。。
by rio (2017-09-12 01:12) 

rio

>sugiさん、いつもありがとうございます。北京がつい最近のことのように感じますが・・・植田さんが車にひかれたカエル状態になり、柳本さんがテンシンと心中したつもりがテンだけ生き残ってしまったあの時代からもう10年たつんですね。

男子は監督が応援したくない素行の人なのでスタートする前からクツヒモ踏んでこけた感ぱんぱんなんですが、なるべくフリンとジコを思い起こさせる話題は避けつつ感想文を書きたいと思ってます。風鈴を選ぶジーコ、とか絶対ダメですね(謎)
by rio (2017-09-12 01:28) 

Hiro

こんにちは。
中田監督は就任会見で「まだ内定したばかりなので戦略的なことはこれから考える」などと、都知事選の鳥越俊太郎みたいなとぼけたことを言っていました。この人が『眞鍋型』なのか『植田型』なのか注視しようとその当時強く思ったのですが、今年を終えて感じたのは、植田氏的な思考と言語の欠損に加えて、中学生的な露悪趣味がある人なのかなあ、と思いました。(勉強してないのにそこそこ点数とれちゃう自分かっこいい、みたいな)

rioさんご指摘の、試合中に細かい指示をしない、というのもそうじゃないのかなと。監督の責務を自分の好悪の情に依って放棄するということと、パフォーマンスの質を最大限に向上させることを求めることが、1人の人間の中に矛盾なく収まってしまうというのは、これまでの全日本の監督にない新しいメンタリティーだと思いました。
彼女が「Vリーグ初の女性監督」として持ち上げられるのは、吉原氏や多治見氏のキャリアにとっても大きなマイナスだなあ、と思います。

ただ協会はこの神輿を降ろす気はないでしょうし、世界選手権あたりでコケたらしれっとアクバシュコーチをスケープゴートにして解任したりするんじゃないか、とゲスの勘ぐりをしています。

ロンドン五輪の中国戦が自分の中で理想形になっている自分は、日テレの映像で中田監督が「トスをもっと低く」と指示をしている場面を目の当たりにして頭のスイッチがオフになってしまったので、今後は鍋谷・冨永あたりの「ロンドン組っぽさ」を感じさせる選手があと8年しぶとく生き残って、自分の課題を克服して大成してくれるのを楽しみに観戦したいと思います。
by Hiro (2017-09-12 12:30) 

がぶりんこ

Rioさん、更新ありがとうございます!
対戦相手や他国に関しても、良いところと課題を書いてくれるので、観戦が楽しくなります!!

さてさて、女子が終わりましたね。
印象としては「荒木がスゴイ」に尽きました。
明確なブロックやアタックポイント、ワンタッチだけでなく、つなぎやフォロー、バックワンローテのレシーブまで、ホントに積み上げてきたものを感じました。明確な点数以外にも、どれだけ貢献度が高かったか。
もともとガッチリしている体格ですが、さらに体幹がしっかりして、腰から下の強靭さが出ていましたね。愚直に真面目にブロックに飛ぶところは荒木の昔からの長所ですが(←ミドルにとっていちばん大切なこと)、ラリー中もしっかり飛んで、つないで、打つ、って当たり前なんですが、体幹がなくて動きの遅い日本の大型ミドルでは出色ですよね。男子も含めて。結婚しようがママになろうが、愚直にフィジカルトレーニングを積み重ねてきたからこそ。こんなにわかりやすく成長してくれると、ずっと応援してるバレーファン冥利に尽きます。ドラクエのキャラクターに「アラキング」と名付けて、とにかく重装備にして小技は使えないキャラに育てて「使えねー」って喜んでいたことを反省いたします(「サオリン」は魔法使いにして喜んでました)。某諭吉とか、まったく成長を感じないまま終了していたことを思うと…(涙涙)

鍋谷も以前よりも肩幅がぐっと広くなって、トレーニングを積み重ねてきたことを感じました。水泳選手みたいな逆三角形になってましたね〜。
でもな〜、腰が細いんですよね。たぶん鍋谷は素質的に骨が細くて華奢な体格なんでしょうね。まだ長期計画のトレーニング半ばなのかもしれませんが。逆にブラジルは、半年の放牧明け重め残り感満載でしたね。

セッターも富永はいいですね。強さを感じます。さすが元エース。
宮下もやわらかくて好きだったのですが。皆さん書いているとおり、宮下と佐藤は同型だと思うんで、どっちかですかね。

あとはやっぱり、新鍋と内瀬戸が両方入ってる、ってのはありえないと思うんですよ。こないだまでは片方は木村だったんで、過渡期なんでしょうけど。古賀?黒後??2人とも大型ってほどではないですよねえ…

で、今日から男子ですね。男子に関しては、勝ち負けはまだしも、応援したくなる状態であることを祈るのみ。デッキーのオポジットは経験あるのでまだしも、浅野のリベロって、鶴田は怪我なの?今、この全日本で急にやること?とか、試合前から疑問符だらけですが。たった14人の枠、無意味な人選になってないことを祈っております。あと、米山がいないので、ここ10年来の困った時の米山頼みを強引に脱却しようとしてると信じてます。山本の使いどころってどこなんでしょうね。

by がぶりんこ (2017-09-12 15:11) 

rio

>Hiroさん、中田監督のなかではいま無口がマイブームなんでしょうね。露悪などというそんな高い知的レベルが要求されるような遊びは無理でしょうし。

要は、「私のことを大好きだといってくれるあなたが私のためにがんばってくれるなら私はあなたをひいきしてあげるから精一杯がんばってね」っていうメンタリティーですよね。気持ち悪いですね。

女性監督のなかでまともにやれてるのは、いまのところ吉原さんだけかもですね。

まあそれでも宗教/信者はときに想像を超えるパワーを生み出しますから、中田組の宗教性がそういう方向に爆発する可能性はなきにしもあらず。

そうなってしまったとき中田信者じゃない選手たちはつらいだろうなと思いますが、遅くても2020年でお辞めになるそうなので、ここはがまんのしどころですね。
by rio (2017-09-13 00:21) 

rio

>がぶりんこさん、アラキング+重装備wwww 目に浮かびすぎて腹痛いっすwwww

あの荒木が練習よりも何よりも出産が大変だったというんだからへなちょこ男子としては恐れおののくばかりですが、出産してパフォーマンスが向上したというケースはけっこうあるみたいですね。ということで、荒木にはぜひ東京五輪にも出てもらって、大活躍してほしいです。

ちなみに、Vリーグの会場で荒木一家(荒木のお母さんと、夫の四宮さんと、親戚の方々?)を見かけたことがあります。ママキングも含めてみんな巨大で、なんじゃこの集団???いまから山狩りか???って思いました。

新鍋/内瀬戸の2枚使いはグラチャン仕様ですね。世界バレーでは通用するわけないと思うので、サイドの人選は急務ですね。黒後がどこまでできるのか見てみたい気もしますが、大野姉妹はダメなんですかね。宮部はゼッターランド草野みたいにアメリカ代表を目指すんですかね?

なんかもう男子を見終わった直後で言葉の端々がとげとげしくてすみません(^^; 鶴田はなんで外れたのか謎ですね。浅野はいざとなればリベロ登録じゃなくてアタッカー登録も・・・と思ってるのかもですが、鶴田も所属チームで打ってますしね。まあ、選んでるのはガイチじゃなくブラン総監督なんでしょうけど。。。
by rio (2017-09-13 00:40) 

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