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Vリーグ男子:堺、久々に勝利の要因は? [バレーボール]

久々の勝利過ぎて喜び方を忘れてしまった私ですが、入れ替え戦をかけたJTとの負けられない一戦にフルセットとは言え勝てたことは何よりでございます。

先にタイトルの答え=勝因を書いておくのですが、端的に言えば第4セットのJTの油断ですね。堺とブービー争いをしているくせに、アウェイの地で2セットとって第4セットもリードしたからと油断して腑抜けたプレーをしてしまうJT。さすがブービー争いに加わってくるだけのことあります。

特に、第4セット9-13から、ルブリッチがサーブをふかしてアウト、その直後にバックライトからのアタックもふかしてアウトで11-13。一方、堺はウォレスがぎりぎりを狙ったサーブで2連続エースで13-13の同点。ここで潮目が完全に変わりました。

このあとウォレスはフローターを打ち、越川がレフトから決めて13-14。ただ、その越川がサーブにさがってミスり、14-14となってから以降、第5セットの15-11まで、堺は1回もJTにリードを許しませんでした。ぶっちぎったわけではなく、正直、堺はぶさいくなプレーの連発だったのですが、それ以上にJTの心が折れてしまったのですね。

やっつけた!と思った相手がゾンビのように復活してきたときは要注意。←これ、常識ですよね。ゾンビは急所を確実にしとめないと何度でも生き返るので。JTはゾンビ映画をもっと研究したほうがいいと思います(謎)

ただ、それだけだとあまりにあまりなので、無理やりの上にも無理を重ねて堺の別の勝因を探すと、少なくとも第1セットは前季並みのバレーをしようと心がけていた(ように見えた)ことですね。あの真保式ブロックシステムを(未練が見え隠れしてましたが)とりあえず棚上げし、バンチ・リード主体で通しました。

各選手が強いサーブを打つことを心がけ、高野がジャンピングフローターからジャンプサーブに切り替えることまでやって、サーブの強さを追求しました。さらに、序盤からセンター線を積極的に使って相手のブロックの分断をはかりました。

こうした”当たり前”のことにやっと着手し、第1セットは競り合いになりつつも25-23で逃げ切ったのですね。まあ、第2セットに入るとサーブが急激にポンコツになってサンドバッグ状態に戻っていくわけですが。

もう1つ、真保監督はパナ戦に勝った思ひ出にひたりたくて玉宅を起用し続けているのでしょうが、彼がセンター線、特に出来田の高さを活かしたクイックや千々木の高速パイプ攻撃をうまく使えていないことは明らかでした。

なぜなら、これらはすったもんだしながらも佐川とアタッカー陣が作り上げてきた”必殺技”だからなのですね。他人の必殺技をすぐに使えるような天才セッターは今のVリーグには存在しません。その結果、選手たちは必殺技を封じられたまま、玉宅の単調なトスで戦い続けることを強いられてきたわけですよ(それがラクだからいいね、と思ってる選手もいたのかもしれませんが)。

それが第4セット以降に佐川がスタメン起用されて少し(←少しね)変わりました。千々木のパイプも超高速で決まったし、出来田は2枚ブロックの上からクイックを叩きつけたし。真保監督に「この回り道、必要でしたか?」と聞いてみたい気分です。

などなど、私の文句は読み飽きたでしょうし(笑)、私も書き飽きたので、今回はDAZNの解説者のお言葉をご紹介しましょう。DAZNもなかなか大胆で、連敗中の堺のホームゲームに前部長の田中幹保さんを起用したのですね。田中・印東体制からガイチ・真保体制になってこの体たらくですから、ミッキーが甘いこと言うわけない。きっと、わかってて呼んだんだろうな。
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<ミッキーの解説>※要約です

第1セット

ジャンサに変えた高野がサービスエースのあとサーブミスだった場面
「サーブミスをもったいないと言う人もいるが、男子はチャンスサーブをいれても点にならない。サーブで押していくしかない」
⇒ 真保体制になってからサーブ効果率が暫定8位ですからねえ。

アタック決定率の話題になって、
「50%超えるのが一流の証。我々の時代は55%が目標だった」
⇒ アタック決定率も暫定8位ですからねえ。

終盤で千々木・高野とJTの吉岡の打ち合いになり堺が競り勝つ
「(外国人に頼らず日本人選手がふんばる)こういう展開、大好きです」
⇒ そういうバレーに近づいてたんですけどねえ。

第2セット

序盤から、高野、ルブリッチ、千々木、安永とサーブミスが続いた場面 
「サーブミスで勝敗が決することなんてデータ上は絶対にありえない。基本的に、サーブミスは気にすることではない。とは言え、もう少し考えて打つべき」
⇒ 意図がはっきりしたサーブでミスってしまったものは気にするなと。ただ、惰性で打ってネットやアウトは許さんよと。

アタッカーの能力の話題になって、
「今の選手は高いトスを打つ能力が極端に劣る」
「左右で速い攻撃をしたいために高いトスを打つことがない。でも、ゲームを決めるのは高いトスを打ち切る能力」
「高いトスを打つ能力が速いトスを打つ能力につながる」
「深い位置から後ろからくるような高いトスを打つ練習が必要」
「速いトスはタイミングだけ。きたブロックをかわすだけだから何も難しくない」
「高いトスを打つ能力を持っていれば、速いトスはタイミングで1枚か1枚半のブロックをかわせばすむこと」

⇒ 試合が3~4点進むぐらい力説してました(笑)。イゴールを見よ、ということですね。もしくは、クビアクやカジースキを見よ、と。

このセットを振り返って、
「堺はまったくいいところなかった」
「(サーブについて)堺は狙う位置も悪いし力もない」


第3セット

序盤からウォレス、出来田がサーブミスで、
「堺はすごいサーブを打っていないのにミスしている。弱いし、入らない。基本的なことからやっていかないとしんどい」
⇒ また基本からやり直しか……。前季の堺のサーブ効果率は随一だったのに。

完璧なサーブレシーブからの玉宅→松本のクイックのトスがあわなかった場面から5点分ぐらい
「何でそこまであわないのか。練習でもそう。Aクイックは、私は(セッターを)経験していないが、あわせられる自信はある。それすらあわないなんて理解不能」
「昔は各チームに名セッターがいたが、今はどこのチームもセッターに泣かされている」
「(実況に両セッターをどう思うかと聞かれ)玉宅も深津もどちらも精いっぱいプレーしていると思うが……」
「クイックのタイミングがあわないのは理解不能」
「(安永のBクイックがきれいに決まった場面で)バレーの中では一番合わせやすい攻撃」

⇒ 玉宅の起用に全然納得してないんでしょうね。同感です。

堺が11-16と離された場面
「あまりにサーブが弱いから(JTが)崩れる要素がない。このままでは点差は縮まらない。(サーブの)強さ・狙いのどちらにも意図が見えない」

このセットを振り返り、
「バレーの内容がまったく違う。堺はサーブの意識がまったく違う。JTは何をしようとしているのか意識が見える」
⇒ 監督に意図がなければ、そりゃチームは意図を持ちませんよね。真保式ブロックシステムは入れとけサーブとの相性がいいので、逆に崩れたところからクイックを使われるような展開だとヤマカンが外れるんでしょうね。

第4セット


序盤からいきなり伊藤のサーブレシーブが乱れた場面
「伊藤のサーブレシーブには攻めていこうという意識が見えない。今の時点でこんなことをしていてはダメ」

佐川がアタック直後で体勢不十分のウォレスに続けてトスを上げた場面
「セッターとして(この状況で)またウォレスに上げるかなという。伊藤がレフトにいて。ただ、伊藤のスパイク力があまりないからそういうことになる」
⇒ 佐川と伊藤、まとめて叱られる(笑)

ラリー中にウォレスが打ち切れなかった場面
「(この状況でライトに)速いトスを上げる必要がない。高いトスを上げればいい」
⇒ 佐川、また叱られる(笑)

第5セット

試合全体を振り返って、
「内容的には3-1(でJTの勝ち)で終わっている試合。JTのちょっとした気のゆるみで流れが変わった」

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温厚なイメージのミッキーがここまで熱くダメ出しをするほど、堺の危機は深刻なんでしょう。ミッキー、第5セット終盤は気持ちが入りすぎたのか堺の応援してましたから。

堺ブレイザーズ、なんで田中・印東体制をやめたんでしょうね。ほんと対局を見誤った(=アホちゃう?)としか思えないです。ファイナル6の自力進出が限りなく赤に近い黄色信号となり、3レグ、残り6試合でどこまで挽回できるのか。さらにそのあと堺はどこへ向かうのか。むしろ好奇心がわいてきました。


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Vリーグ男子:堺にまだ打つ手はあるのか? [バレーボール]

皆さま今年も無事に明けてみせましておめでとうございます。なんだよいまごろ・・・と思われてそうですが、なんせ堺ブレイザーズを見ている立場としてはまったく明けてもおらずおめでたくもなく。なんとなく惰性でながめていたわけです。

堺がここまでどん底に落ちてるのは、端的に言えば、内的要因=チームの構造的な問題に手をつけないまま外的要因=監督人事だけでなんとかしようとしているからだと思うのですね。

構造的な問題とはこれまでにも何度か書いてきた通り、選手層のバランスの悪さです。ベテランに分類される松本や石島にいまだにおんぶにだっこのように見えて、実はこの2人、チームをまとめてひっぱっていくタイプではない。自分の好きなようにしかプレーしないタイプですね。もう1人のベテラン井上はリーグ最弱リベロ。サーブレシーブ成功率で暫定16位です。

その次の世代=伊藤・千々木前後の世代が最大派閥で、しかも中途半端な人材ばかり。この層の底上げをしない限り”新日鐵”の栄光は取り戻せないと思うのですが、めんどくさいことに、 この世代は若手時代に苦労せずに優勝を経験してしまった。なのでいまだに、自分たちは強いというセルフイメージに染まってるんだろうなと想像します。

で、その下の世代、出来田・高野といった優秀な若手が実質、チームを背負っているという。なんか日本の大企業病の縮図みたいでげんなりします。これは監督だけの力ではいかんともしがたいことで、会社が本腰をいれて取り組まないといけない。なのに、社長以下、幹部に才覚も器もないからこんなことになってるんだと思うんですね。

その幹部たちが、自分たちの課題=構造的な問題の解決を棚上げにして、海外指導経験がある監督をとっかえひっかえしている結果が単独7位、入れ替え戦がすぐそこに……って状況をうんでしまったわけですよ。

視点をかえて、真保監督のここまでの采配についても一言。真保監督はたぶん、印東前監督でうまくいかなったことでも自分だったらうまくやり抜けられると思ってた気がするのですね。就任当初から開幕2連勝ぐらいまでのインタビューなどにはそういった雰囲気がにじみ出ていました。それ自体は悪いことではありません。

ただ、真保監督の自信の拠り所となっていたのが、全日本にも招聘されたことでハクがついてる真保式ブロックシステムだったとしたら、それは痛い話になってきます。なんせ素人目には、相手が打ってくる場所を調べて確率が高いところにヤマはって跳ぶ、という中学生が思いつきそうなシステムにしか見えないもので。

それでも1セットあたりのチームブロック数は暫定3位です。ここが真保監督の最大の課題、もしくは弱点だと思います。ブロックで結果が出ている→方向性はまちがっていないと勘違いしているのではないかと。そもそも、ブロックで結果が出ているのか???という。

どのチームでも1レグは様子見もあり、得意な場所からの攻撃で始めるでしょう。なので、そこにヤマはってコミットで跳び続ければブロック本数は稼げます。そんな”システム”はすぐに見透かされ、裏をかかれます。その結果、1レグの途中から、東レ戦やサントリー戦のように、ブロック本数では圧勝しているのに試合は完敗という結果が続きました。

ここが分かれ目だったんだろうなと思います。ブロック本数が多い=ミクロにとらわれて、試合に負けている=マクロにきちんと目を向けなかった。木を見て森を見ずの典型だったのではないかと。

そのまま軌道修正することなく2レグにはいってしまい、今となってはブロック本数もFC東京を除く6チームとはほぼ互角かやや負けです。いい加減な”解説者”がそういうところをきちんと見ずに、チームブロックの暫定ランキングだけで「堺の持ち味はブロック力」とか言うから話がさらにおかしくなっているのですが。

整理しておくと、堺のチームブロック力は”中の下”です。そのレベルにとどまれているのは、出来田やウォレスといったブロックの個人技が高い選手がいるからなのと、1枚ブロックに正面からぶつけるようなへなちょこVリーガーがわんさかいるからであって、真保式ブロックシステムはすでに破たんしていると思います。いや、そもそも全日本でも機能したことなかったですし。

その上で、ブロック以外のチーム成績に目を向けると……そこはもう地獄絵図ですよ。アタック決定率暫定8位、サーブレシーブ成功率暫定8位、サーブ効果率暫定8位。サーブは得失点ともに8位で、入れとけサーブばかり打っていることが記録にも表れてます。前季は、堺と言えば強力サーブ、で恐れられてたのに。

さらに、記録に表れないところでのミスの多さ。レシーブが長すぎたり、2段トスをきちんと上げられなかったり、アタッカー陣の動作に同調性がなかったり、ブロックフォローがなかったり。同じメンバーで前季にできていたことがどんどんできなくなっています。チームとして詰め切れてない状態のままなんですね。

↑これを、真保監督の就任1年目の生みの苦しみ、とかばうことできますかね?私はさすがにそこまで菩薩にはなれません。むしろ、構造的な問題を抱える堺をあの手この手でなんとか成立させてきた印東時代のレガシィが真保監督のもとであっさり食いつぶされ、いまや砂漠化が広がってるように見えてしまいます。

1月7日、8日の2試合連続のストレート負けも、ここに書いたことがすべてあてはまる内容でした。千々木の2ヵ月ぶりの復帰がチームに刺激を与えるどころか、足を引っ張る結果にしかならず。フォローに出てきたニコイチの伊藤もまた足を引っ張って。石島はなぜかベンチアウトなので、高野が孤軍奮闘で引っ張るしかないという。

天皇杯をあっさり負けたのでけっこう時間があったと思うのですが、何かを仕掛けるでもなく、負けたなりに収穫をえられたというような感触もなく。でも、ジュースで競り合ったりしたことでまた”方向性は間違ってない”みたいな判断になるのかなあ。

まあ、入れ替え戦に出て目が覚めたサントリーのケースもあるわけですし、堺も経験してみればいいと思います。ウォレスがいやになって退団してしまうかもだけど、いまの堺ならウォレスは宝の持ち腐れ。愛想つかされても何も言えねえ。


Vリーグ男子:堺vsFC、負けられない戦いを制して6位浮上 [バレーボール]

さすがに圧倒的な戦力差があるFC東京には負けられないでしょう。サブメンバーを出す余裕もあってのストレート勝ちで何よりでした。いきなり余談ですが、FC東京と他7チームとの戦力差が大きすぎて、これでほんとにプロ化なんて成功するんだろうか。あ、だから最低6チームで発足なんていう決めにしてるのかな。

堺が勝ったというよりFCが負けたという印象ですが、FC・坂本監督の試合後のコメントは「堺のブロックとディフェンスに阻まれ、トランジションの攻撃が通りませんでした」なんですよね。解説席の今井も「堺は2段トスの攻撃に対してブロックがしっかりそろっていて、後衛の守備との連携も取れている」ってほめてました。

いや、ちょっとまて。↑これって当たり前じゃね?Vリーガーがここほめられてうれしいかね?

春高バレーだったらいいと思うんですよ。基本がしっかりできているということでほめポイントだと思います。でも、相手は国内最高峰のリーグで戦ってる選手たち。2段トスの攻撃にブロックがそろわないようなチームだったら解散して普通の男の子たちに戻ったほうがいいわけで。

なので、指摘すべきはFC側のラリー中のオープンの攻撃の決定力のなさだろうと。そこを担当しているペピチがアタック効果率で25.8%、第3セット中盤で大差がついて試合を投げてしまって下げられるという。だから結果的にトランジションの攻撃が通らないという。

解説・今井はペピチを「絶対的なエース」と表現していて、手塚ががんばることでペピチの負担を減らせるとかなんとか外国人選手至上主義的なこと言ってましたが、よく見て。FC東京が”らしい”バレーを展開したのはペピチが下げられてからですよ。

堺ブレのファンならみんな気づいているペピチはお天気坊や。チームが乗ってるとき、勝ってるときにはすごい力を発揮しますが、沈んでるとき、負けてるときにはサーブが入らず、アタックが決まらなくなるという。

申し訳ないけど、FC東京が現状のリーグで乗ってるとき、勝ってるときなんていうのは非常に少ないわけで、ペピチには全然向かないチームだと思うのですね。っていうか、FCのチームカラーに全然向かない外国人選手と言ったほうがいいかも。

チームを背負っているのは手塚のほうなわけで、むしろペピチがもっと腹くくってがんばらないとVリーグに居場所なくなるよ、っていう話ですよ。

解説・今井はペピチがサーブをミスるたびに「エースを狙うためのサーブだからよい」とかばってました。言いたいことはわかります。でもね、この試合のペピチはサーブ9本打って4本ミス、エースなし。効果率はチームで下から2番目。これ「よい」かな?しかも4本ミスのなかには、サーブを入れにいってネットにかけてるミスも含まれてるわけですよ。

解説・今井のスタンス=いいところを見つけてそれがなぜいいのかを説明する、というところには共感するのですが(←悪態ばかりついている私のくせに)、ほめポイントってそこ???ってなところをピックアップしてることが多いように感じるのです。「松本のサーブはすごく遅いから逆に取りづらい」とか。それがほんとにほめポイントなら、なんでほぼ毎試合、松本のところでピンチサーバーが出てくるんだろう、っていう。

ともあれ、堺は1位と8位を撃破してホームへ向かうことができてよかったです。ウォレスがやる気を取り戻して攻撃だけでなく守備で活躍していることが大きいですね。何度も引き合いに出して申し訳ないけど、ペピチはウォレスの打球を上げられず、ウォレスはペピチの打球を上げていた。この差は大きいですよ。

さて。第2レグを玉宅高野で連勝した勢いを考えると、堺のホームは佐川のホームでもあるわけだがしかし、このまま行くのかなー。少なくとも高野はもうはずせないでしょうね。潤滑油としての役割にぴったりはまってます。

石島は相変わらず攻撃を意識すれば守備がさがり、守備を意識すれば攻撃がさがり・・・ってなことをやってますが、守備は高野で強化されたし、ウォレスも守備力が高いので、石島は攻撃に軸足を置いてもいいんじゃないかと。

気になるのは存在感が日に日に薄まっている出来田ですね。今日の試合では効果率80%とは言え5本しか打ってない。真保体制になってから出来田の打数がかなり下がっているように思います。何が原因なんだろう。ブロックはもともといいし、サーブはよくなったし、あとは攻撃面なんだけどな。


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Vリーグ男子:堺vsパナ、連敗脱出と連勝ストップ、なんだけど。 [バレーボール]

6連敗中だった堺ブレイザーズと8連勝していたパナソニック、前回のただ長いだけだったフルセットに続き今回もまたフルセットでしたが、堺が3-2で勝利してまずはめでたい。試合の背景がどうであれ、ボールがつながって粘って得点する場面は、それ単体でみると楽しいです。

堺は石島が終始笑顔で高野、玉宅、今富、堤といった新戦力に気をつかっていたのが印象的。この雰囲気でずっといってほしいなー。一方、千々木は今日もベンチアウト、伊藤・横田も存在感なく、佐川・松岡の2枚替えは第2セットに試しただけ、内藤もいつものピンチサーブだけ。第3セットからはついに、味方のサーブ時のリベロを今富にして井上の比率をさげていました。真保監督、ついに腹くくったんですかね。

このブログで何度も書いてきましたが、堺は良くも悪くも石島のチーム。石島を超える選手が出てこなかったせいで、その歯車をずっと回せなかったんですね。でも、その石島がビーチ転向を宣言したことで、強制的に歯車がまわることになってしまった。なのに……というのが6連敗という結果になったんだと思ってます。

千々木・伊藤・横田・内藤・木村にはもう大きな期待はできないと。石島が抜けたあとを埋めるのは高野の世代だと。それでいいと思います。高野の正確なサーブレシーブやつなぎとフルセットでも落ちないジャンプ力、今富の積極的なスパイクレシーブのほうが観ていて楽しい。玉宅のトスは正直まだ発展途上だと思いますが、初のフル出場でフルセットで暫定1位に勝ったのは自信につながるのでは。

今日はウォレスの積極性が戻りつつあったのもよかったですね。彼はやはり、攻撃の破壊力と駆け引きだけでなく、サーブ、ブロック、レシーブ、パス、すべて堺のなかで一番うまい。真のオールラウンダーで、今季の外国人選手のなかでクビアクと並ぶ逸材だと思います。そして身長がクビアクより10cm以上高い(笑)。ウォレスがいる間にいけるところまでいってほしいなあ。

などなど勝利を喜びつつですね、試合内容そのものは正直、もやっとしてましたですよ。いや、どう取り繕ってもクビアクがいないパナはただのパナ、解説の元パナ今井が「渡辺選手がクビアクの穴をしっかり埋めている」ってなこと言ってましたけど、いやいやいやいや、そんなおせじ誰得?って感じですよ。そもそもサーブレシーブの時点でガタガタじゃないですか。そんなパナに堺はデータがほぼないセッター玉宅をぶつけたわけで、そりゃ1セット目はとれるでしょうよ、っていう。

ただね、クビアクがいないパナが勝てなくなることは織り込み済みなので、そこはもやっとポイントじゃないんですね。もやっとしているのは、両チームともほとんどの選手がしょうもない入れとけサーブを打って、なのに返球が乱れてサイド一辺倒になる、という試合展開です。

それがわかってるからブロッカーは”予測”してアタッカーの前に集合していて、ブロックにあててはじいたボールをつなげるかどうか大会になってしまって。福澤・渡辺ペアより高野・石島ペアのほうがちょっとだけうまかった、っていうことなわけで。

堺の場合、真保監督はたぶん、サーブはとにかく入れておく→相手は得意な攻撃を選択するはず→そこにコミットもしくはゲスしてブロックに跳ぶ、という能天気の重ね塗りみたいなことをしているんだと思うんですね。根が楽天的な人なのかもしれません。

パナがそんな昭和の女子バレーレベルの作戦にすら対応できず第1セットを落としたり試合に負けたりするから、まるで真保監督の作戦が有効であるかのように見えてしまいますが、こんなの世界ではまったく通用しないですよね。真保さん、代表コーチでしたっけ。っていうか、先週のサントリー戦でそもそも通用してなかったし。

なのに深津。クセモノ感ただようサントリーの山本と比べ、ジブンタチノバレー教団傘下のパナの深津。入れとけサーブきた!ジブンタチノバレー発動!って思ってしまうのかな。なんで堺の注文通りにプレーしたのかまったく謎でした。

真保監督はあの植田体制でもあの南部体制でも全幅の信頼を寄せられてブロックシステムの構築を担当し、その結果、国内外に「日本代表のブロックはざる」という印象を植えつけてしまった消せない過去があります。

なのに同じ失敗を今度は堺ブレイザーズに持ち込んでノーブロックでボカスカ打たれ、ウォレスのやる気メーターをマイナスに振り切ってしまったりして、結果、6連敗してたわけですよね。今回は、クビアク抜きのパナにデータの薄いセッターぶつけてフルセットの逆転勝ち、という敵失+ビギナーズラックの勝利。再現性はないと考えたほうがいいでしょう。

選手たちがせっかくやる気を取り戻しているいま、作戦を根本的に見直したほうがよいのではないかとシロウトながら感じております。


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Vリーグ男子:堺vsサントリーの作戦について想像してみる [バレーボール]

堺ブレvsサントリーの2回戦はサントリーの完勝でした。チーム成績のうち、堺が上回ったのはブロック本数だけ。それも柳田はじめサントリーのサイドが1枚ブロックにぶつけるようなポンコツプレーを繰り返したからという敵失なのでした。

堺の伊藤・千々木のニコイチは本日なかよく欠場。新人・高野が起用され、案の定狙われて、堺のサーブレシーブ79本のうち50本を受ける結果に。にもかかわらず、アタック決定率は松本についで2位の45%でした。石島・ウォレスは30%台に沈んでいます。特にウォレスはミスが4本もあり、効果率にすると20%です。

なぜかDAZN解説席に座っている宮崎謙彦はこれまでの放送で何度も「野球でも打率3割だったらすごい。だからバレーもアタック決定率3割あればすごいこと」と意味不明のことを言っていて、何から伝えればいいのかわからないまま試合が進んでとにかく誰か早く注意してあげればいいのに、と思ってたんですね。

で、本日の試合。最初なかなかエンジンがかからなかったエスコバルのアタック決定率について実況が「35%、これは低い!」と宮崎にふったところ、蚊の鳴くような声で「そうですね・・・」って。おい、野球の打率の話しよろよ、持論なんだろ、なにひよってんだよ、っていう。そんな荒れたツッコミをしてしまうほど私の心はささくれだっております。堺の6連敗のせいで。

このブログでは選手のプレーのことをよく書いてますが、堺を今の状態にまで崩壊させた直接の責任者はもちろん真保監督ですね。ウォレスがやる気をなくして不良化してしまったのも、たぶん”作戦”が理解できないまま単なる打ち屋をさせられ、しかも負け続けているからでしょう。

これまでの試合の真保采配が私にはどう見えているか、まとめるとこんな感じです↓

1、サーブは好きに打て
→ 強く打つことを必ずしも要求していないようです。なので、「○○を狙って強く打て」というムズカシイことなんて決して言わないのでしょう。強く打つときは”強く打つ”ことが目的であって、狙ったりなんてしないのです。
→ なので、ブロッカーはサーブが打たれるまで、サーブ&ブロックの準備ができません。どこを狙うのか、強いのか弱いのかがわからないからです。出たとこ勝負のバクチ感、たまりません。

2、ブロックは好きに跳べ
→ ブロッカーの勘で跳びたいところに跳んでいいみたいです。なので、ノーブロックで何度も決められてますが、それは織り込み済みなんでしょう。そもそもサーブ戦略がないので、ブロック戦略を立てようがありません。
→ なので、跳ぼうとしてたところから攻撃されなかったときにヘルプに行ったりもしません。行きたければ行ってもいいけど、行かなくてもいいみたいです。
→ それ以上に、万が一、ブロックに跳びたくない気分のときは跳ばなくてもいいみたいです。

3、アタックは打ちたいヤツが打て
→ アタッカー4人がシンクロして攻撃するなんてムズカシイことを試したのは開幕のJT戦だけでした。今は打ちたいヤツが開いて好きに打てばいい、という方針に変わったみたいです。
→ なので、ここ3試合ほど打ちたくない気分のウォレスは全然開きません。開いてないのにトスが来るから、チッって感じで適当に手打ちして拾われるかミスってます。たぶん、打ちたくないオーラを出してるのにトスを上げるほうが悪いのでしょう。

4、つなぎやフォローはやりたいヤツがやれ
→ Vプレミア最弱リベロを抱える堺としてはつなぎやフォローでどれだけチームワークできるかがカギだと思ってたのですが、真保采配は違うみたいです。守備力の高いウォレスが積極性をまったくなくして真正面のボールさえも上げられなくても、特に指示も注意もないみたいです。つなぎをやりたいヤツが飛び込んでボールを上げても、そのときほかの5人がやりたくなければつながなくてもいいみたいです。

こんな斬新な堺を相手に、サントリーの山本は第1セット、序盤でセンター線を多用してそこからサイドへ展開、というオーソドックスな攻め方を仕掛けました。エスコバルはクロスしか打たなかったしできもイマイチだったけど、堺のブロッカーはエスコバルのクロス打ちとストレート打ちのちょうど中間に跳びたい気分だったみたいで、エスコバルはインナーが抜けたので特に問題なしでした。そして危なげなく勝ちました。

第2セット、山本は堺のブロックが組織化されてないことやサーブが弱いことを把握し、序盤から塩田を徹底して使ってきました。そして危なげなく勝ちました。

第3セット、なんとここで堺が動いたのです!ブロックは好きに跳べ、をやめて、開始直後からサントリーの塩田のクイックにコミットブロックを仕掛け、エスコバルのレフト攻撃のクロス側を1枚ブロックで跳ぶ作戦に。

シロウトにはうまく理解できないこの作戦を、サントリーも理解できなかったのでしょう。コミットされてるからとりあえず塩田をはずしてエスコバルにトスをまわし、エスコバルは「なんか1枚でクロス締めふうになっててなにこれワナ???」ってな動揺でミスって、サント1-堺4と走られかけたのです。

でも、そこまででした。サーブに下がったエスコバルが2連続エースで4-4の同点とし、次のプレーで塩田がコミットブロックをかわしてクイックを決めて逆転。真保采配、有効期限短かったっす。コミットはそのままなんとなく解除され、10点過ぎるころには、ブロックは好きに跳べ、に戻ってました。

第3セットはそこからサントリーがグダってジュースにもつれ込み、しかも落としてむだに試合を長引かせたのですね。今季のサントリーはこのグダりグセが見えるので要注意です。

で、第4セット、気合を入れなおしたサントリーは、クロスを打ちまくっていたエスコバルに徹底してストレートを打たせるという、当たり前すぎる発想で作戦と呼んでいいレベルかどうかもよくわからない何かしらを繰り出してきたのです。そりゃ、成功しますよね。だって堺はエスコバルがどこに打とうと関係なく、ブロックを跳びたいところに跳ぶんだから。

真保監督、これまでに植田体制や南部体制の全日本代表で戦術コーチやらブロックコーチやらをされてきた方です。影響力の大きな方ですよ。その真保監督が全日本代表でやってきたことを堺に持ち込んでくださった結果がこれです。真保采配の崇高な理念を選手たちが低レベルに体現しているだけなのか、そもそも真保監督があさっての方向を見ているのか、結論は2レグの間に出てしまいそうですね。


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Vリーグ男子:サントリーvsJT、山本湧が代表入りすればいいなと思った件。 [バレーボール]

11月20日(日)当日は堺のブサイクな試合を見てふて寝したのですが、今週は祝日もあったし東京は大雪だったしで、ほかの試合も観てみました(謎)。少しつぶやいたパナソニックvsジェイテクト戦、そしてサントリーvsJT戦、この2試合は面白かったなー。共通するのは、4チームともベンチも含めてよくまとまっていること、作戦が明確なこと、サボる選手がいないこと、です。

パナソニックvsジェイテクト戦

パナソニックは、クビアクの守備から攻撃への切り替えが速く、確実に助走に入っているので、深津がそれに合わせてトスを上げるようになったんですね。決していいトスばかりとは言えなかったりするのだけれど、クビアクが個人技で確実に決める。強打しなくても、ましてや反則まがいのプッシュをしなくても点は取れるんだよ、と。

その実践として彼は、ボールが飛んでくる方向をちょっと変えて(ときにちょっとブロッカーの腕にあてて)相手の死角に落とすだけ、というフェイントを多用してますね。深津の合わない(低い)トスに対してガーガー要求を出すのではなく、そういうトスが来るならそれに合わせた攻撃をすればいいという柔軟性を感じます。

そうやって深津とクビアクがお互いに合わせるようになった成果でしょう、1レグ最終戦はとてもテンポがよく、ジェイテクトに立ち止まって考える時間を与えないほどゲームを支配していました。どんくさい展開だった開幕戦と比べると雲泥の差です。

ジェイテクトも、サーブで徹底してクビアクを狙い、清水・福澤にまとをしぼって……と一生懸命だったのですが、なんせクビアクがそこらのリベロよりサーブレシーブがうまいもんだから、なかなか思うような展開に持ち込めない。逆に、クビアクのレシーブからクイックを使われてしまっては太刀打ちできないですね。

パナのセンター線は立ってるだけが前提だったのに、クビアクの加入とモッタパエス監督の采配……じゃなかった、モッタパエス・チーフコーチの采配で機能し始めるようになっています。
※監督とコーチ、すぐ間違ってしまうんですよね、パナのときだけ。不思議。

パナはこのまま、難しいボールは全部クビアクに処理してもらって、誰が打っても決まる簡単な局面を清水・福澤にまかせる試合を続ければ、優勝候補筆頭であり続ける気がします。たとえそれで福澤がなにか勘違いしようとも問題ない(どうでもいい)。勝てば官軍ですから。

サントリーvsJT戦

DAZNでは大庭実況・梅北解説でさらに面白いことに。JTの唐川のプレーに「近年はリベロのオーバーパスがヘタになりましたね。あんな簡単なボールも上げられない」ってばっさり(笑)。梅北さん、さすがにフォローいれてましたが、おっしゃる通り。唐川は前季より少しマシには見えますが、それでもびっくりするぐらいヘタなリベロだと思います。

ブコビッチ監督は唐川が強打に飛び込んでいく姿勢をかってるのかもしれませんが、それはリベロの資質というより無鉄砲なだけなのでは……。ただ、他チームには唐川よりまだヘタなリベロがいるからまあ、気を落とさずにね。
※梅北解説はただ辛口なだけでなく、公平な目で良いプレー、悪いプレーを指摘して説明してくれるので楽しいです。

それはさておき、サントリーは山本がどんどん良くなってますね。新人枠だった前季、エバンドロがケガ、阿部もケガ、チーム混乱、なのにやなぎゃる効果で会場は満席などなど、わけのわからない状況で後がなくなってからチームを託され、なのに常に笑顔でプレーして入れ替え戦を勝ち残りました。

その度胸はダテじゃなかったようです。山本の強気ぶりを表すときによく大胆なツーアタックが例に上げられますね。確かに、山本の場合は苦し紛れのツーアタックが少なく、たいていは、アタッカーにトスを配給できる状態で攻撃の選択肢の1つとして打つ”正しい”ツーアタックです。

JT戦では、レフトを向いた状態から2、3歩ステップしてジャンプし、クイックおとりのレフト平行?と思わせてトスフェイントをしてました。上手、と思いましたですよ。結果はぎりぎり拾われてましたが(笑)、これは反応したJTの守備をほめるところかと。

ただ、山本のほんとの強気なところ、度胸満点のところはたぶん、サーブレシーブが乱れた場面、もしくはラリー中で2段トスになった場面かなと。セットプレーではいろいろトリッキーな山本が、乱れた場面では余計なことをせず、丁寧なオープントスをサイドに上げるんですね。高くてゆったりとしてアンテナまで伸びて打ちやすそうな。

アタッカーにとって打ちやすいということは、ブロッカーは止めやすくレシーバーは拾いやすい――そう考える人が日本バレー界には多いようで、だから、止めにくく拾われにくい攻撃にするためにと、乱れた苦しい態勢から”速い”攻撃を仕掛けるんだろうなと。その結果、どシャットをくらったりふかしてアウトになったりを繰り返している印象です。
※東レのタテBのように必殺技にまで昇華させているケースもあるので、この考え方が一概にダメだとは思わないのですが。

ただ、いつもにこにこ山本はそんな血走ったプレーをしないのですね。乱れて浮いたボールはサイドにきれいに送って、あとはまかせたよにこにこ!っていうセッター。この割り切り、なかなかのものです。で、まかせられるアタッカーが柳田なわけですよ。
※エスコバルもだけど、ここの信頼関係はもうちょっと時間かかりそう。藤中にはきれいに上がっているように見えますが、藤中側の技術面に課題が……。

日本バレー界はいまだに、アタッカーがセッターに打たせてもらってる状態が主流でしょう。だから、セッターからちょっとでも合わないトスがくると逃げのフェイントをしてみたり、一か八かでブロックにぶつけてみたりと、ガキのわがままみたいなことをするんだろうなと。

柳田はそこが賢いんですね。あとはまかせた!とふんわり飛んできたトスをどう打てば決まる確率が高いか、瞬時に判断して、ブロックをよく見て打ち分けてます。技術的にはまだまだかもしれませんが、プレーの方向性はクビアクと同じです。そして、同じカテゴリのアタッカーがもう1人=石川ですね。このクリエイティブな3人が一緒に代表コートに立てば、上背がないことに苦しみつつも、いろいろ面白いバレーを見せてくれそうな気がしてわくわくします。

そんな山本のクセはたぶん、トスミスった!と思ったときにアタッカーが決めきれなかった場合、ほぼ必ず、同じアタッカーにトスを上げるところでしょう。アタッカーのモチベーション維持には非常に重要なことだろうし、たとえそれが相手にばれてても、あとはまかせた!とできる度胸があって、アタッカーにも個人技でなんとかできる技量があれば、それは長所として機能し続けるでしょうね。

ただ、長所と短所はつねに表裏。山本のそうしたクセが長所として機能するのは、正セッターとして実質1年目の今季だけかも……といういらぬ心配も。

一方、対戦していたJTの深津兄は、トスミスだろうがアタッカーのミスだろうが、ちょっと決まらないと迷ってしまうのか、レフト、センター、バックライト……と順ぐりにトスをまわしてしまうという。深津兄がこのモードに入ったとき、JTはいつもグダるんですよ。で、ブコビッチ監督が選手をとっかえひっかえし始めるんですよ。そのせいで余計にグダるんですよ。

パナvsテクト戦の第3セット、深津弟は序盤から中盤にかけてクビアクを温存し、劣勢ながらも切り抜けてジェイテクトの守備の目をそらしました。で、中盤以降にまたクビアクにボールを集めてたたみかけたんですね。その作戦を授けたのはたぶんパンナコッタ、じゃなくてモッタパエス監……じゃなくてチーフコーチだと思いますが、兄津もそういうところを学んだほうがよいのではと思いました。

最後に

クビアク、サイドから強打をするときにまずはクロスを打つことが多い気がします。それが決まらず連続でトスが上がってきたときはストレートを打っていることが多い気がします。これ、完全に教科書通り=基本の打ち分けですよね。教科書ではまず、高いトスをしっかりクロスに打ち切るところからすべてが始まり、ストレート打ちや軟打へと展開していくわけで。クビアクのすごさは基本が誰よりもしっかりしているところからくるんだなと改めて感じました。

一方、日本では男女を問わず、ストレート打ちが得意な割にクロスの決定力がないアタッカーが多いように感じます。だからラリーでストレート側を締められると決めきれずにブレイクできないという。何なんでしょうね、これ。高さとパワーの差じゃないことだけは確かですね。


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Vリーグ男子:堺vs東レをそれでもみてしまった件。 [バレーボール]

言わんこっちゃない。堺は東レにもスト負けで1レグ、2勝5敗。最大の敗因は伊藤の凡ミス連発(サーブやサーブレシーブ含む)とウォレスのやる気メーターがついにゼロになってしまったことですね。真保監督は試合後のコメント「復調の兆しが見えている」と言ってますが、立場上、そう言うしかないんでしょう。どうひいき目に見たって復調どころか悪化してますよ。

開幕のJT戦で目をぎらぎらさせてやる気を見せ、チームメイトの怠慢プレーを熱く叱っていたウォレスが、この試合では怠慢プレーを連発。ラリー中に開かずに上がってきたトスをチャンスボールで返したり、ブロックのタイミングがまったく合ってなかったり。いいトスは拾われ、悪いトスはアウトにし、サーブは入らず、守備は消極的。やっちまいましたね、堺。優秀な外国人を腐らせてしまいました。そのうちどこか故障したことになって戦線離脱してしまうのでは……と心配です。

堺の1レグ終了時点での成績、ブロック決定本数1位。ちょっと意外ですが、石島・出来田・ウォレスが並ぶローテが強いのかな。ただ、ブロックシステムはほぼ崩壊していて、ブロック能力の高い上記3人+松本が個人技で稼いでるんですね。

なので、サイドの基準やコミットとリードの切り替えはばらばら。トスを振られるとヘルプに行くことを諦めたり、ラリーが続くとブロックに跳ばなかったり。その結果、東レ戦では何度もノーブロックで打たれる場面がありました。

で、そのほかの項目では、アタック決定率8位サーブ効果率7位サーブレシーブ成功率8位サーブ得点8位。サーブ失点も8位なので、ひたすら入れとけサーブを打っていることが数字に出ています。FC東京の定位置を堺が奪っているの図。どう考えても入れ替え戦への直行便でしょう。

印東監督時代、チーム成績がこんな悲惨な状態になったことは1度もありませんでした。むしろ、ほとんどの項目が常に上位でした。

ちなみに、堺のなかでサーブ効果率最上位は全体15位の出来田です。出来田と言えば前季、サーブが全然入らずに1億3000万人の出来田ファンを悲しませていたことは記憶に新しいところ。ですが、現在は高い打点から直線的に狙うジャンピングフローターをものにしていて、オフの間にきちんと練習したことがうかがえます。その出来田のサーブ時に内藤をピンサで出す真保監督。何がしたいんだろう。

今日のDAZNの解説席は元東レでJVAのお偉いさんの梅北さん。辛口だけどほめるところはほめる。各選手やチームの特徴もきちんと把握していて、説明は端的かつ的確。実況に無茶ぶりされても、説明できないことは「私には説明できません」とはっきり言う。正しい解説者ですね。

その梅北さん、第1セット序盤で東レが走った場面で実況から「東レのどういうところがいいですか?」と振られ、「東レは何もやってない。堺が間延びしてるだけ」とばっさり。この試合、総括するとこの一言に尽きますね。

さらに梅北語録(の要旨、順不同)
「最もよくないブロッカーは跳ばないブロッカー」←石島が跳ばなかった場面
「ブロックされたら、それはアタッカーのミス。1枚ブロックでシャットアウトされるようなチームは負ける」
「フルセットで負けるということは、勝ち切れるだけの力がないチームだということ」
「前から星野選手はサーブが入らないね」
「今のはパスのミス。塞翁が馬というか」←李のぶれたパスに藤井が走り込み、李にCクイックを打たせた場面
「今のはプロとしてお客さんに見てもらうようなプレーではない」←堺の怠慢プレー連発のラリー
「この場面でやってしまうとは……」←藤井が必然性のないツーアタックを打ってブロックされた場面
「練習ではやっててもなかなか実戦ではできないんですよ。だから決まったらこれだけ喜ぶんです」←東レがラリー中の難しいボールをニコラに託し、ニコラがそれをチャンスボールにせず打ち切って決めた場面

↑解説席に座る人はこういうことをもっと指摘するべきだと思うのですよ。よくないことはよくない、怠慢は怠慢、偶然の=再現性のない好プレーをもてはやすのではなく、練習の成果を発揮した=再現性のある好プレーをほめる、などなど。指摘とほめるところのバランスを取りつつ、ノイズ化しないように落ち着いた語り口を保つ。DAZNの解説が全部そうなればいいんだけど。

そしてそれが、選手やスタッフの耳にも届けばいいんだけど。


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Vリーグ男子:できてきたサントリーと壊れてきた堺 [バレーボール]

Vリーグの試合をすべて観戦することが物理的に無理なのでどうしても堺の試合からになるのだけれど4連敗。いやいや、だったら東レを見たりクビアクを見たりしたいっすよ。女子のトヨタ車体、今季から多治見監督・印東総合コーチ・内田コーチ他の体制で、今日の岡山シーガルズ戦なんてかなり面白かったです。それでも堺を見てしまう義理がたいわたくし(謎)

結果だけみると第1・第3セットがジュースという接戦、スト負けだったとしてもそこそこいい試合だったのでは?と思ってしまいそうですが、なんのなんの、堺は負けるべくして負け、サントリーは勝つべくして勝った印象です。

明暗をわけたのはチームワークの差。堺はまたしても学級崩壊で、個々の選手が勘と経験と個人技で戦ってるだけ。なのでセンター線は機能しないし、最後も詰めきれずに負けてるんですね。そんな戦い方でも接戦になるのは堺の選手の能力がそれだけ高いという証明にもなるのだけれど、このパターン、もう見飽きたっす。

今日の試合は永遠の空回り王子・千々木をはずし、伊藤ハム絶賛ダイエット中を投入。伊藤はほんと、もったいない選手ですね。守備型サイドとして代表の一角に定着できたはずのポテンシャルの高さとセンスの良さ。視野も広いし、位置取りもいいし、でも余りにも時間をむだに消費しすぎました。

石島ウォレスはつまらなそうに、ただノルマをこなしているだけの試合ぶり。それでもウォレスは、おかしいと思ったことを今日は冷静に伝えていました(ポルトガル語はわからないけど)。でね、それをあの丸い通訳の方がちゃんと訳せているのか、そこも気になるんですよ。

今日の試合で、どうにか返球したレベルの2段トスが柳田に上がり、それをスタンディングで態勢を崩しながら打ったんですね。で、堺の前衛はブロックに跳ばなかったわけですよ。後衛でそのコースにいたのがウォレスで、彼はたぶん、ブロックに跳ぶと思ってたんでしょう。意表をつかれた感じで拾えなかったのですね。

で、堺がタイムアウトを取り、ウォレスが何か言ったことを通訳の方が「どうして、ブロックに跳んだの」と訳したのです。真保監督は一瞬、答えに詰まって、「とにかく、ブロックを2枚しっかり跳んで」みたいなこと言ってました。

ウォレスはおそらく「なぜ、ブロックに跳ばないんだ」と指摘したと思うのですよ。柳田はレフトとセンターの間の位置で左肩が思い切り下がってる状態だったので、低い位置からクロスに長く緩く打つしかできなかった。2枚でブロックに行けば楽勝だったはずです。なのに、いかなかった。ウォレスにとっては予想も理解もできないことだったんでしょう。先日の試合で後衛の伊藤に上がったボールを伊藤が打たなかったときと同じぐらい、あ然とした表情でした。

それをタイムアウトのときに指摘してくれているのに、変なふうに通訳され、日本人選手は誰もまともに聞いておらず、真保監督が適当に優しいこと言ってお茶を濁す。ウォレスのモチベーションが上がるわけないですよね。攻守ともに優れてるセッター対角なんてなかなかいないのに、もったいない。

実はこのプレーの前にも、エスコバルが無理やりな2段トスを強引に打ちにいったとき、堺はブロックに跳ばずにレシーブ態勢を取り、結果、決められてるんですね。

これ、昭和の女子バレーだとよくありました。ネットから離れた位置からの長く緩い打球だとブロックのタイミングを合わせづらいので、ブロックを利用されて外に出されるぐらいなら跳ばずに拾え、ってやつ。中田(とうとう)代表監督が解説席に座ってたときによく「跳ぶな!」って叫んでましたね(哀)。堺はそれをやっちまってるんですよ、平成もかなり進んだこの時代に、男子バレーで。

このチーム、壊れてんな、と思いましたですよ。タイムアウトのときの暗さなんてぞっとします。体格よくて能力高い選手たち、なのに宝の持ち腐れ感がハンパない。

一方のサントリー、山本柳田塩田の軸がだんだんしっかりしてきて、観ていて楽しいです。体格面では見劣りする3人ですが、常にプランA、プランB、プランC・・・と次善の策を持ってるところが面白い。なので、うまくいってない流れのときでもモチベーションを維持できている。そういう活気のあるチームに気持ちが入りますねー。

塩田は今日の試合で、Aクイックの位置で踏み切ってから相手ブロッカーの右肩の外側まで空中移動してクイックを打ってましたからねー。いわゆるA→Bの流れってやつで、堺の松本が全盛期の頃によくやってた印象がありますが、最近のセンターは打たされている選手が多いせいか、余り見かけなくなった技です。リードブロックをかわすには有効だと思うのですが。塩田はターン打ちもきれいで速くて確実で、おおっ!ってなります。

ここに星谷とリベロ鶴田が加わると新生サントリーの完成形になるんでしょう。という世代交代のプレッシャーを感じてのことか、今日は鈴木がよかったですね。攻撃面では、速い入りからしっかりジャンプしての強打。相手の流れをばっさり切るセンターらしい攻撃力を見せてました。課題のブロックの横移動も、堺のセンター線が機能していないために、それほどアラが見えず。もともとサイドでしっかり構えたときのブロック力は高い選手ですから、今日は鈴木向きの試合展開だったんでしょう。

気になるのはエスコバル。もともと下半身が重めな感じでしたが、開幕から1ヵ月、明らかに太って跳べてないですよね?筋肉が多いからパッと見ではわからないけど、腹回りなんか前任者のエバンドロを上回り椿山に迫るボヨン感、じゃないですか?日本のVリーグ程度だと身体追い込まなくても仕事できるし、ぐらいに思ってるんでしょうけど、前任者たちみたいにケガしても知らないよ。

DAZNの実況いわく、ジルソン監督には「テングになるな、日本バレーを甘く見るな」と繰り返し言われてるそうですが、逆に言えば、そういうことを何度も言われるほどテングになりやすい性格ってことなのかも。ブロックに跳ばない相手と試合してたら気合も抜けるってもんでしょうけど、ここはやはりジルソン監督を見習ってほしいものですな。
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Vリーグ男子:堺vsパナ戦がただ長引いた試合だった件。 [バレーボール]

楽しみにしていた堺vs合成ががっぷり組み合わないまま堺が自滅する消化不良試合に終わり。昨日(11月12日)はドタバタでバレーを観る隙がなく、見逃し配信はあとまわしにして本日(11月13日)の堺vsパナ戦。もはや堺がパナが、ってことはどうでもよくなりつつあって、クビアクウォレシュを見たいという。

第1セットの序盤のラリー、スパイクレシーブでコート中央にあがったボールを後衛のクビアクが打ち切って決めた場面。堺の伊藤はこのプレーを見ての反省文を英語で30000 words以上にまとめてウォレシュに提出すればいいと思います。

それはさておき、試合そのものはセットが進むにつれてどんどん単調になっていき、半ば以降は両チームともサイドの打ち合い。で、誰かがミスるかブロック1枚にアタッカーがぶつけるかして点数が入るというレベル。センター線は、堺の出来田、パナの山内がフルセットをフル出場して打数1桁ですからあくびが出ます。

堺の場合は佐川のサイドへのトスがネットに近かったり割れてたり低かったりと悪い癖が出ていて、高い打点で打てる出来田を活かせていなかったんですね。一方のパナは、深津が山内を使おうにもまだ決められた通りにしか動けないもんだからラリー中になかなか上げられない。で、つい清水に頼ったりなんとかしてくれるクビアクにまかせたりしてしまうのでしょう。

実際、公式記録の各選手の得点力を見ると、両チームではクビアクとウォレシュがずば抜けてます。ウォレシュには例の言い訳=高さとパワーってやつを使えるかもしれませんが、クビアクと日本人選手の得点力の差についてはどう説明するんでしょう。いや正直、クビアクと福澤が一緒にコートに立ってたら、福澤のプレーがいかに雑で賢くないか、一目瞭然で比べられてしまいます。

福澤はこの試合でアタック決定率63%、1枚ブロックで気持ちよく打たせてもらってにこにこしてましたが、それをお膳立てしてるのはクビアクだからね、っていう。クビアクのパスが正確にセッターに返るし、そのあと攻撃に入ってくるし、トスが上がればなんとかして決めてくるし、というところで深津が逆サイドに振っているわけで。

それを無駄に渾身の力で打ちおろしてる能天気な福澤を見ると、これはもうこの人の生き方そのものなんだな、変えようがないんだな、と思ってしまいました。先日、どこぞの記者会見だか講演だかで「まだ諦めてません」って言ってたようですが、ただ諦めなければいいってもんじゃない。まずは痛いヤツって思われてるところから卒業しようか、って感じです。

悪態ばかりついてても仕方ないので、面白かったプレーについて。やっぱりクビアクがらみなのですが、深津がクビアクの活用にだんだん慣れてきてるのかも。サーブレシーブが乱れたところからワンハンドでライト側にいたクビアクにセミを打たせたりして、これってなかなかの信頼関係だなと感じました。

そのクビアクは軟打が面白い。日本人選手の多くは軟打を打つときに、空中で力を抜いて手首で押したりひねったりしてますよね。なので「プッシュ」という言われ方をするし、打球がふわっと山なりになってしまうことが多いのではないかと。厳密にはプッシュはホールディングに抵触する反則すれすれ(というか反則)のプレーです。

一方、クビアクは映像で見る限り、フェイントを落としたい場所にボールが行くように手のひらで”面”を作り、ボールの軌道に合わせて手を伸ばして"面"にボールを当てて落としてるように見えるのですね。テニスや卓球と同じ原理で、彼のプレーは「プッシュ」ではありません。クビアクの打ち方だと余分な力が加わってボールが浮いたり回転したりせず、狙った場所にストンと落ちます。

で、クビアクすげえなあ……と思ったのですが、よく考えたらこれ、リードブロックでボールを目で追っていたときに視界に入ってくるクビアクの手や腕の感じで、軟打か強打か見極められそうな気がします。いや、それよりもリベロがしっかり見ていれば見破れそうな気がします。って、そんなシロウトが思うほど簡単なもんじゃないんですかね?

堺のウォレシュも軟打が上手です。この試合の最後の失点はダメでしたが、強打・軟打の打ち分けのセンスと軟打の技術ではたぶんイゴールより上だと思います。

彼の場合は明らかに強打警戒をせざるを得ない助走・ジャンプ・フォームからボールの勢いを殺すのがうまいですよね。ブロッカーやリベロがしっかり見ていたとしても、警戒のほうが強ければ脳からの指令が遅れて反応できない。なので、ウォレシュのほうがクビアクよりも慣れるまで時間がかかりそうな気がしました。

この2人の次の対戦、さらにはウォレシュとイゴールの対戦も楽しみなのですが、ただ残念なことに、堺はこの日もウォレシュにおんぶにだっこの試合。石島が絶不調で下げられ、千々木は永遠の不安定王子で、フルセットの14-14から完璧なバックアタックのトスをまさかの白澤1枚ブロックを恐れて中途半端にひねり打ちしてアウト。チームを一気に盛り下げ、ウォレシュのやる気なしフェイントにつながり、シャット→ゲームセット、になったのでした。

なので、堺はこのまま低空飛行→不時着になってしまう恐れがありますね。部長も監督も代わり、代わった部長が1シーズン腰かけで辞めるのかと思いきや今すぐにでも辞めさせられそうな堺。「立つ鳥あとをにごさず」という格言をたぶん知らない石島。例の社会学用語で端的に言い表せそうな千々木・伊藤の排他的関係性などなどにウォレシュがいつまでも付き合うとは思えず。真保監督、もはや正念場ですな。


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Vリーグ男子:堺ブレvs豊田合成、今季も弱点から目をそらし続けるのか。 [バレーボール]

Vリーグでの勝利にこだわったチーム作りの豊田合成に対し、世界標準のバレーを目指してきた堺ブレイザーズ。この対戦がなぜ興味深いかというと、正反合というかアウフヘーベンというか否定の否定というか、なんかそんな感じの弁証法的何かしらを感じるからなのですね。何を言ってるのか自分でもさっぱりわかりませんが、要は少年ジャンプ的な何かしらがあるわけです。

で、今季はどうなることかと楽しみでしたが、フタを開けてみればそんな高いレベルの話のはるか手前の問題で、前季から1歩も進化していない合成に対し、堺は20点以降の詰めが甘く自滅に近い形でスト負け。堺の豆腐メンタルは今季も頭の痛い問題のようです。

イゴール
だって疲れてるだろうに、今季もまた同じ戦術=高松白岩のバックアタックをなくして守備に徹することにした合成。ただ、ここまでの試合のイゴールは、ブロックにつかまる場面、レシーブで上げられる場面、動線をじゃまするサーブを打たれる場面が目立っています。

それでいいのか?と思うのですが、なんだかんだで開幕ぐだったあとはスト勝ち×2だから、今季もこれでいけるところまでいってしまうんでしょうね。で、イゴールとクリスティアンソン監督が同時ぐらいに抜けて、古賀はピークを過ぎ、チームがゼロからの作り直しになるんでしょう。不毛なことですが、今から手を打たないんだったらそうなるしかないという。宿命と書いてサダメと読む、みたいなね(謎)

それよりも重症なのは堺ですよ。

先にポジティブなことを書いておくと、監督は代わりましたがゲームメイクの基本線は維持されていて、それはとてもよいことだと思うのですね。さらに、新加入のウォレスは攻撃だけでなく守備もそこそこできるしパスもうまい。リバウンドをとって攻め返す判断の速さとうまさ、ブロックにあたって跳ね返ってきたボールにとっさに手を出していい位置に上げる身体能力とセンスのよさも目立ちます。潤滑油としても機能している非常に優秀なオポジットかと。

その影響もあってなのか、佐川のトリッキーなトスがさらに活きてますね。合成の試合では序盤からセッター後ろでのクイックを多用していましたし、その速い時間差でウォレスがライトバックから飛んでくる攻撃も。どっこいしょアタックのペピチではやりたくてもできなかったパターンです。

ビーチ転向を表明した石島もモチベーションを維持しています。攻撃時に逃げなくなり、サイドからしぶとく、バックからも積極的に攻撃参加してますね。持ち味のブロックはリードから飛ぶまでが速くて位置取りがしっかりしてますし、つなぎの面でもがんばってます。

出来田は今季も安定。サーブも入るようになってますし、順調に伸びていくことでしょう。松本は衰えは隠せないものの、得意の攻撃面では活躍してます。ただ、今日の試合ではラリー中に助走をさぼって打てず、手痛い失点もありました。ブロックではもはやリードが厳しい(=速さについていけない)ところが見受けられます。それでもなんとかして決める技術はピカイチでスタメンは譲らないぞ、という。

などなど、いいところがいろいろあるのに合成にスト負け。最大の要因は、前季キャプテンの千々木/今季キャプテンの伊藤です(断言)。監督が代わればちょっとはマシになるのかと思いきや、マシになるどころか印東時代以前のニコイチに逆戻りじゃないですか。

千々木がスタメンでサーブで狙われて足を引っ張る→後衛で伊藤に交代するも伊藤の攻撃力がゼロに等しく足を引っ張る→前衛でまた千々木に戻してサーブで狙われて(以下略)

↑これを何年も繰り返しているニコイチが2代続けてキャプテンやってるんだから、そんなチームが優勝を狙えるようなことにはならないんでしょうね。なんで伊藤をキャプテンにしたんだろ。

今日の試合なんて、佐川が必死につないで後衛伊藤が打てる状態のオープントスにしたボールを、伊藤は1歩も動かず前衛ライトのウォレスと見合ったまま床に落とし、ウォレスが激怒。「俺のボールか!違うだろ!」的なジェスチャーでほえまくるウォレスを松本があわててなだめに入るの地獄絵図。

プレーをさぼって(というか、ニコイチだから打つ発想がそもそもない)コート上でチームメイトに怒鳴りまくられるキャプテン、ほかにいます?しかも伊藤はこの直前に、サーブレシーブを2本ミスって失点しているんですよ。守備固めで入ってるのに狙われてミスるという。なにそれ?っていう。

結局、千々木/伊藤のニコイチが印東時代に自立できなかったツケを、今季以降、チーム全体で払っていくことになるのでしょう。

で、そのニコイチと同世代の横田内藤、この2人がいつまでたっても松本を抜けないところも情けない。松本/出来田がサーブがヘタだからそのピンサ枠で出場できてますが、別にピンサ要員というほどサーブがうまいわけでもないですよね。

この4人がどうにかならないことには堺の時代はやってこない気がします。でも、どうにもならないんじゃないかという気もしています。むしろ、この4人がピークを過ぎたあとも"ベテラン"としてチームに居座ってしまったときがつらいだろうなとか、そんなことまで考えてしまったり。

千々木は代表にも呼ばれなくなったし、酒井時代→印東時代と芽が出ないままきて真保監督のもとでこれが最後のチャンスでしょう。ここで自立して、ガイチ代表監督のコネで全日本復帰のチャンスをもらって結果を出すか、ニコイチのまま終わっていくか。正念場ですね。


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