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世界最終男子・フランス戦:勝って終わるのは大事なこと。 [バレーボール]

なかなか始まらねえなあと思ってたら、前の試合が長引いてたんですね。なのにジャニコンサートをやめないからスタートがさらに遅れて。なにやってんのJVA、コンサートをキャンセルしろよ。と言いたいところですが、エキシビジョンマッチだからまあいいか、どうでも。

最終戦のフランスは控え投入で試合の流れにかかわらず選手交代なし。まあそうですよね。控えメンバーのアピールの場にしてあげないとモチベ(←上手につかえた!……orz)たもてないだろうし。

一方、日本は今大会で初めて、ブサイクなミスがほぼない試合となりました。1つ1つのプレーが丁寧で、関田の組み立てもよく、ベンチが足を引っ張ることもなくストレート勝ち。日本のみならず世界のバレー界としても、全日本男子が惨敗のまま終わることは興収面でなんの得にもならないので、勝って終われたことは何よりでしょう。

ちなみに、国際試合だけは観戦するという旧友(女子)が「フランスのほうがイケメンじゃね?」とLINEしてきました。知らんがな。

そんなイケメン対決だったらしい試合のスタメン・ローテはこちら。

  出来田       米山      関田

  清水        柳田      冨松       L酒井
-----------------------------------------------------------------------------
 クレブノ       ロサール     ダルメイダ(MB)

 ラフィット(MB) ピュジョル(S)  マレシャル    Lエノ


この試合のみならず今大会を通じて、世界と戦えるという意味で合格点と言えるのは出来田だけでしょう。故障もせず、運動量も落ちず、すべてのプレーをさぼらず結果を出しました。解説の刑を受け続けている川合が「もう少しブロックがほしい」と相変わらず適当なことを言ってましたが、フランス戦の前の時点で出来田のブロックランキングは4位。わずか1勝しかしていないチームでこの順位はすごいことです。むしろ、Vリーグブロック賞のタイトルを引っ提げてきた冨松、もっとがんばれよ、という。 

出来田は課題だったサーブも大会中に劇的に改善されました。第3セット、24-23のプレッシャーのかかる場面でもサーブをしっかり打って崩せたわけですから、これはもう課題克服といっていいのでは。あとはつなぎと、サーブ時の1ローテ分のスパイクレシーブですね。この点でちょっと面白い動きがありました。

第3セット、フランスは第1セットのスタメンからローテを2つ戻し、ピュジョルが前衛ライトからのスタートにしてきました。そうすることで、日本のジャンプサーブ3人のうち柳田・米山のときにリベロ・エノおじさん(39歳)をコート中央に配置できるという計算だったのかな。

第1セット、第2セットと日本に先に8点目を取られてそのまま逃げ切られたフランスが、アタッカー陣の負担を減らして攻撃に力を割けるように手を打ったということなんでしょう。これが当たったというところまでは言えないと思いますが、相手の変化に対応するには多少なりとも時間がかかります。結果的に日本は受け身にまわり、先に8点を取られてしまいました。

そしてタイムアウト明けの7-8の場面、ローテが一巡してサーブは出来田。彼は通常、自陣レフト側からサーブを打ちますが、この場面からは後衛ライト側に位置どり、コート中央を狙ってクロスに打って落とす作戦に変えてきたんですね。

出来田サーブのときにコート中央にいるのはクレブノ。彼はどうやらスライドしながら落ちてくるフローターをうまく処理できないようで、パスが短くなり、クイックが使えず。ピュジョルは次善の策としてクレブノにバックセンターから打たせましたが、これを冨松が完全に読み切っていてどシャットしたのでした。

という布石があって時は流れ、24-23で日本のマッチポイント、サーブは再び出来田。このときも出来田は後衛ライト側からクレブノを狙ったサーブを打ち、クイックを消しにいきました。それだけでなく、サーブを打った後に後衛中央の守備位置に入ったんですね。

セオリーでいけば、センター陣はサーブのあと難易度の面で一番負担が軽い後衛レフトの位置を守ります。しかしこのとき初めて、サーブ直後に米山がすすすっと後衛レフトに移動し、出来田が中央、後衛ライトが関田、という布陣になりました。

なるほど。フランスの前衛の攻撃は2枚、クレブノのサーブレシーブが崩れてクイックが消えると、レフトのマレシャルかバックライトのロサールしかない。クレブノのバックセンターはセット序盤でどシャットを食らっているので、この最終盤の競り合いでは使えないだろう。 データ上ではロサールの打数が圧倒的に多い。ということは、ロサールが打ってくるコースに守備力がある米山/関田を配置し、出来田には負担が軽い中央をまかせればいい、という判断に到達したんだと思います。

実際、クレブノのサーブレシーブはこのときも崩れ、ピュジョルはライト側のアタックライン付近まで動かされてクイックは消えました。ついでに、遠いレフト側の攻撃も消えました。クレブノはバックセンターから助走に入っていますが、ピュジョルはもう決め打ちでロサールに。

この展開を読んでいた冨松・柳田の2枚ブロックがストレートをしっかり防ぎ、ロサールをクロス打ちに追い込みます。そこには関田が入っていて、スパイクレシーブは乱れたもののなんとか上げる。そのボールを米山がアンダーで清水へのトスにし、しっかりと打ち切ってゲームセット。作戦がずばり的中して、試合をもつれさせることなく勝ち切ったのでした。大会を通じて、この展開をもっと見たかった。

選手とベンチが一体となって1点に執着する、というのは具体的に↑こういうことだと思うんですね。試合前の準備と情報分析、試合中の情報分析をもとに、相手の変化を素早く察知して最短で最善の手を打つ。ベンチには冷静さ、的確な判断、それを短時間で選手に伝える高度なコミュニケーション能力が求められ、選手には作戦を確実に実行する技術・メンタル・体力が求められます。それがかみあったときバレーの魅力は劇的にアップし、はらはらどきどき、どんでん返しを繰り返す刺激的なスポーツになるわけです。

気持ちだけでも、高さだけでも、パワーだけでも勝てない。団体競技である以上、ベースはやはり作戦とコミュニケーションなんですよ。そこをしっかり固めてから、作戦実行に最適かつコミュニケ―ション能力に優れた選手を選んでいく発想でチームを作っていれば、今大会の結果は違ったものになった気がします。

いずれにせよ、最後の最後で、実はこういうこともできるんだよ、というところが見られてよかったです。ワイドショーやなんかでは、普段はバレーのバの字も言わないような芸能人までもが便乗バッシングをやってますが、そんなことは気にする必要なし。東京五輪には出られるんだから、ここから4年、指導者も選手もJVAもグダグダ言わず、東京五輪で勝つことだけを考えて最善の道を進んでほしいと思います。大丈夫、まだ間に合うから。


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世界最終男子・カナダ戦:なにを見せられてるんだろう? [バレーボール]

日本にとってはエキシビジョンマッチ(←物は言いよう……orz)となったカナダ戦、日本優遇のこの大会で取れて当たり前だった第1セットの奪取に初めて成功してなによりです。相手がデータを持っていない選手をそろえ、土砂降りのような大歓声をバックに試合をして、それでも大接戦。カナダが慣れてきた第2セット以降は20点取れれば御の字、みたいなね。われわれは一体、なにを見せられてるんでしょうか。

一応、記録なのでスタメン・ローテはこちら。

 米山         関田    山内

 出来田        清水    福澤      L酒井
----------------------------------------------------------------------
 ジャンセン(MB)  ホーグ  サンダーズ(S)

 シュミット      ペリン  ダフ(MB)    Lルイス


福澤、痛々しかったですねー。恥をかきに出てきたようにしか見えない低レベルのプレーの数々。なのに、どれだけ情けない凡ミスをしても決して謝らず、話しかけるなオーラを出し続ける尊大な態度。洋行帰りの"ヴェテラン"はバレー界ではそんなに偉いのかと、新たな発見でした。目も当てられないブサイクなプレーだらけでしたが、彼が今後、代表に呼ばれる可能性は限りなくゼロに近いでしょうから、もはやどうでもいいという。

問題は、今後も代表に呼ばれる恐れのある山内ですよ。そもそも日本のブロックシステム、っていうか、システム自体がない代表チームに、山内みたいな何もできないセンターを入れて、どうやって相手の攻撃を防ぐつもりだったんでしょう。バレーの才能にあふれているらしい関田ですら、後衛のセッターのジャンプトスにブロック跳んでしまってるんですよ。なんだ、このチーム……。

山内はずっとクイックにコミットで跳んでましたが、そこからしてもう、おかしいですよね。カナダって毎回コミットしないといけないほど、なんでもかんでもセンター線っていうチームでしたっけ?っていう。

山内にリードブロックさせても盆踊りにしかならないので、だったらまだコミットで跳ばせておくほうがマシという考え方もあるかもしれません。だとしても、コミットがたまたまはまって相手がクイックを打ってきたときに、はじいてしまって止まらないわけでしょう。意味ないじゃないですか。

山内がバレーボールをよくわかっていて、才能があって、運動能力も高くて、ただ経験が足りないという選手ならここまで言いませんよ。でも、国際試合もVリーグも含め、山内が出ている試合を見る限り、彼は周りの選手が゛常識”として持っているバレーボールの動き方すらわかってないように感じます。

例えば、第1セットの20-15の場面、カナダのサーブレシーブが大きく帰りすぎてセッター・サンダーズ(前衛)がワンハンドでクイックに上げた場面。セッターのワンハンドは福澤がケアしていて、ツーアタックを抑えられるタイミングでブロックに跳んでます。

それを見た山内、セッターの手がボールに触れたころやっと、遅ればせながらセッターへのブロックに跳んだんですね。その結果、センター・ビグラスがノーブロックでクイックを打つという。山内が自分の役割も状況もなんもわかってないままプレーしているから、こういうことになるわけですよね。

もう1つ、もはや゛山内らしい”と言っていいブロックが第2セットの2-3の場面。ラリーとなってカナダはシュミットのライト攻撃。そこに日本は3枚ブロックでいったのですが、脇か間を抜かれてストレートに決められたんですね。ブロックに跳んだ山内は、着地した瞬間、ドリフのひげダンスばりに両手をひらひらさせての「触ってないよ」アピール。あほか。触れ。触って止めろ。せめてワンタッチぐらいとれ。

なんで山内が「触ってないよ」アピールをしてしまうのか。シュミットが打ってきた高さ、コース、角度を見ても、インになるかアウトになるかを判断できていないからですね。さらに、相手がくずれてのハイセットを3枚で止めにいったときに打球が抜けていくのはあってはならないことだ、という意識がないからですね。あまりにもわかっていないので自責点だという自覚がなく、恥ずかしげもなく「触ってないよ」アピールをしてしまうのだと思います。彼が日本を代表するセンターですよ。Vリーグのセンター陣、ほんとにこれでいいの?

もう1人、今後も代表に呼ばれることが懸念される関田。確かにハンドリングは深津よりうまいし、ラリーが続いてもトスのブレは少ないほうだと思います。深津が180cmなんだから177cmの関田でもよくない?ということもわかります。ただ、そもそもの問題に立ち返ったとき、180cm/177cmのセッターでは勝てないでしょ、っていう。

その経験は、女子の竹下でいやというほど味わったじゃないですか。竹下の低さをカバーするためのブロックシステム、レシーブシステムを完成させるために、周りの選手が余計な負担に耐えつつ足かけ10年かかったわけですよ。女子は銅メダルを取ったので負担が結果的には゛必要コスト”となりましたが、同じことを男子は、関田を擁立していまから10年後を見据えてやってくんですか?っていう話です。

関田が控えで、2枚替えの3ローテ担当だったらいいと思いますよ。でも、深津でも関田でも世界の男子バレーには通用しないことが今大会でわかりましたよね。それでも深津/関田の体制で東京に行くならば、4年後にまた赤っ恥をかくことになると思います。

じゃあどうするんだ、と。Vリーグを見渡しても高さのある使えるセッターはいないよ、と。知らんがな、って話なんですが。部活レベルからそういうセッターを育成してきてないんだから。外国人に帰化してもらっても東京五輪には間に合わないし、これから4年間、今日のカナダ戦のようにひたすらセッターの上から打たれ続けるのかもしれませんね。

で、こうしたもろもろの問題について、モトコさんが「バレー界が一丸となって強化に取り組むことが不可欠です」って書いてるんですね。まったくその通り。なんですが、ただね、少なくとも80年代以降、バレー界が゛一丸”となったことなんて1秒もありませんやん、っていう。

今回の男子チームでも、高さとパワーを主張する小田強化委員長のもとで、南部監督は高さもパワーもない選手を選びまくってるわけでしょう?日本バレーボール協会(JVA)は40年近くも゛一丸”となったことがない組織なんですよ。ということはつまり、組織内に゛一丸”となっていた時代の経験者が1人もいないわけで、誰しもがどうすれば゛一丸”となれるのか、そもそも゛一丸”となるというのがどういう状態なのか、わからなくなってるんだと思います。

モトコさんがスポーツキャスターという肩書で提言するのであれば、お祈りみたいなことを言いっぱなしにするのではなく、どうすれば一丸となれるのか、組織論的な観点から具体的に指摘してほしいなと思います。

日本にもVリーグと大学を見渡せば、200cm級の選手は6人以上いるわけですよ。過去にもいたし、これからも出てくるでしょう。彼らがなぜ同時に代表入りして同時にコートに立てないのか。なぜ多くの200cm級がでかいだけで終わってしまうのか

あるいは、日本はなぜか高さを犠牲にしているチームなのに、ブロックアウト、ワンタッチ、リバウンドを取って切り返すなどの技術が平均身長200cmのチームと比べて劣っているのはなぜなのか

重要な大会の開幕前から、ここが痛い、あそこが痛い、と言っている選手だらけなのはなぜなのか

こうした点は男子バレー界の構造的な問題のはずで、それこそモトコさんが言うように一丸とならなければ解決できないこと。なのに、北京から8年を経てなお、1ミリも前に進んでいないことが今大会で明らかになったわけですね。なぜ、1ミリも進まなかったのか。その責任はどこにあるのか。JVAのなかでそういう議論はなされてるのでしょうか。

すでに゛新聞人事”で次期監督に荻野の名前が挙がってますが、誰が監督になるにせよ、そして誰が強化委員長になるにせよ、↑こうした問題を解決するための具体的なプロセスとスケジュールを示す必要があると思います。

そういった体制側の問題だけでなく、日本国内の゛バレー・エリート”としてちやほやされてきた選手たちが、その甘えを捨て、ジブンタチノバレーから卒業できるかどうか。清水や福澤はできなかった。できないとどういうことが起きるのか、清水以下の世代は今大会を通じて目の当たりにしたでしょう。まさか同じことは繰り返さないよな?と信じています。


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世界最終予選・豪州戦:パナお疲れ。ここから東京五輪に向けて! [バレーボール]

五輪切符の最後のチャンスだったオーストラリア戦、勝負所で清水がことごとくミスってストレート負け。このチームのカラーがはっきり出た負け方だったので、むしろすっきりです。

これで結論がはっきり出ましたよね。南部監督がVリーグで築いてきた輝かしい実績、連覇やら三冠やらというのは、世界ではまったく通用しない。略して、南部監督は世界ではまったく通用しない。Vリーグ向けの練習をいくら積み重ねたところで、強豪どころかアジアにも勝てない。

多くのバレーファンや関係者がおかしいと感じた選手選考は、やっぱりおかしかった。行き当たりばったり準備不足の弊害が試合を重ねるたびに大きくなって、ごまかしきれなくなったのがオーストラリア戦、という印象です。

南部監督がわざわざブラジルまで行って直接話す、というテレビ局用のパフォーマンスまでして呼び寄せた福澤は今大会、ミスしかしないベテラン、という印象だけを残していました。そしてこの試合、足を負傷した石川がテーピングをして戻るまでの間のつなぎ、というド新人みたいな使われ方。1ミリも成長していない福澤も福澤ですが、それよりも足が痛くてまともに動けない石川に託す南部監督。そんなふうに使い捨てるなら福澤を呼ぶなよ。

石川は第1セットこそ腰を落として丁寧にサーブレシーブをしてましたが、第2セットになるとまた腰が浮いてしまって、第3セットは欠場。今大会を通じてずっと、かなり足が痛かったのかもしれませんね。第2セットの石川がこけてノーカウントになった場面、こけかたがおかしかったですもんね。力が抜けてすとん、みたいな。大事にいたらなければいいのですが。

山内も南部監督の犠牲者ですね。代表の実力がないのは明らかなのに呼ばれてチームに迷惑をかけ、世間からは使えない選手という印象をもたれて、そのまま終わってしまいました。豪州戦の第3セットの最終盤、まさに後がない場面でワンポイントブロックに南部監督が選んだのは栗山。それだけ南部監督自身も山内のことを信用していなかった、山内は使えないと思っていた、ということでしょう。そんなふうに使い捨てるなら山内を呼ぶなよ。

さらに、南部監督自身が「正セッター」と呼んだ深津を、シニアでの国際経験がほぼない関田と簡単に代えてしまう。特に、第1セットの20-22の交代は残酷でした。シーソーゲームを繰り返しながら19-19となったあと、深津のトスが短くなって攻撃が決まらず19-22。どんなセッターでも、自分の力でなんとか取り返そうと気合を入れなおす場面でしょう。

なのに、ここで関田に代えようとする南部監督。システムが作動せず、その間に1点返して20-22となったのに諦めず、交代を実行してしまう南部監督。で、負ける。シーソーゲームの試合で2点差、最後の詰めに入る場面を正セッターの深津にはまかせられないと判断したわけでしょう。そんなふうに使い捨てるなら深津を呼ぶなよ。

↑こういう行き当たりばったりの選手起用、選手の士気を下げる交代をしてしまうのは、南部監督が戦略を立てておらず、勝ちパターンも見出せていなかったからでしょう。だから大会前に「ミドルを3人にするか4人にするか考え中」なんて愚かなことを、愚かなことという自覚なくメディア相手に口走るんですよ。

で、試合を重ねるたびにつじつまが合わなくなって焦りだし、形だけでも何かやってる感を出そうとした結果がポーランド戦の選手交代のミスにつながった。そしてたどりついた先がパナ枠の選手たちの使い捨て。パナの王様としては、パナ枠の選手は自分の手駒、使い捨てて何が悪い、ぐらいに思い込んでるんでしょうね。

ほかのチームの所属選手、そんな扱い誰も受けてないもんね。ポーランド戦で思い切りポジションを間違えた栗山なんて、オーストラリア戦で見せ場を作ってもらって結果を出し、差し引きイメージアップですよ。「サントリーさん、この間の試合は栗山君を巻き込んでしもてすんまへんでした。今日の試合はうちの山内ひっこめて彼に出てもらいましたんで、これでひとつ……」ってなノリだったらゾッとします。

そんなふうにパナ枠の選手たちがことごとくすりつぶされていく中で、今大会でも[ぴかぴか(新しい)]不動のオポジット[ぴかぴか(新しい)](←守備で全然動かない、という意味です。念のため)清水だけはどれだけミスっても捨てられないんだよね。むしろ、恥ずかしいミスの数々を皆さまに見ていただきなさいの刑、だったのかと思うぐらい。そういうプレー、っていうか、プレイ。

第1セットを競り負けたのは、エドガーのライト攻撃、クロス打ちの真正面にいた清水が、打球をオーバーハンドでバックにパスしたからでしょう。守備位置から1歩も動かなくてよく、しかも頭よりちょっと上の取りやすい位置に来た打球を後ろにはじく。10本中1本でいいからディグ上げて、と言ったときの1本に選ばれそうなぐらい真正面にきたクロスを後ろにはじく。それで23-25ですよ。

でね、清水は第3セットでもまったく同じミスをするのです。23-23の場面、このときのアタッカーはエドガーに代わってキャロル。打球は清水の真正面に飛んできて、このときはアンダーだったからさらに簡単。ワンタッチでコースが変わったわけでもなく、レシーブの構えをしっかりを取れて、1歩も動かなくていい真正面の打球。それを胸にボスッて当てて落とす。距離感があわない?老眼?これで23-24のマッチポイント。

代表入りした20歳のときには位置取りすらできなかった清水が、9年かけてやっと位置取りができるところまで来た。でもレシーブは上がらない。そんな歩みの遅さで世界と渡り合えるわけないよね。

南部監督にしても、清水主将にしても、そしてほかの選手たちも、共通して言えることは準備不足自己満足。2つまとめていうと怠慢。五輪に出るための練習をしてこなかったんだなと、中国戦の時点でばれてました(ほんとは初日のベネズエラ戦でばれてたんだけど)。

なので、中国戦以降の試合は↑このことを裏づける実例を見せつけられ続けた過酷な旅でした。今日の試合なんてむしろ、こんなチームでどうやって最後のチャンスを戦うんだろう……って興味がわいたぐらい。お疲れ様でございました。

さあ、残り2戦は東京五輪のこと考えて楽しくやろっか。守るものも失うものもないエキシビジョンマッチなんだから、お客さんを楽しませてなんぼでしょ。あ、この瞬間、お客さんを楽しませてなんぶでしょ、っていうギャグを思いついてしまった。どうやら脳みそが発酵してきたみたい。寝るとするか。

(おまけ)
スタメンローテを書き忘れちった。

 米山       深津       冨松

 出来田      清水       石川   L永野
----------------------------------------------------------------
ウォーカー    スコチェフ(S)  モート(MB)

ジンジェル(MB)  エドガー    ロバーツ  Lペリー


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世界最終男子・イラン戦:善戦どまりは残念だけれど。 [バレーボール]

どんな星勘定であれイラン戦は山場になる試合だったわけですが、未完成のまま大会を迎えてしまった日本にとっては、1-3で最後はジュースの善戦どまりが精いっぱいでしたね。せめてフルセットで勝ち点を取りたかったところですが、実力を出し切った感にあふれていたので、現時点ではこれが彼らの持てるすべてでしょう。

試合直後の石川は敗因を「気持ちしかない」とコメントしてました。涙目の20歳にゆうきL♡VE(←発想が昭和…orz)なファンたちもうるうるでしょうが、ごめん、共感できないなー。敗因はいくつかあると思うけれど、その中の1つは君のサーブレシーブのまずさでしょ。サーブレシーブは気持ちだけは上がらないでしょ。

一方のイランもミスが多く、レベルが高かったとは言えないこの試合のスタメン・ローテはこちら↓

 深津       冨松      石川

 柳田       出来田     清水  L永野
---------------------------------------------------------
 ガエミ      マフムーディ  ゴラミ(MB)

 セイエド(MB)  マルーフ  エバディプール  Lザリフ


石川は今大会ここまでずっと、腰が高いままの位置で腕をふってサーブレシーブをしているように見えます。第1セットの6-4から2連続でサーブレシーブをミスってますが、その時も腕を出しているだけではじいてしまった印象。なんでかな?アタックに入ることを意識しすぎてしっかり腰を落とせないのかな?

しかしですね、ポーランドのクビアクはしっかり腰を落として重心を安定させ、丁寧にサーブレシーブをしてから3歩助走でクイックとシンクロしたパイプ攻撃に入ってます。そういう練習を積み重ねているからできるんだろうなと。

本番はたぶん、「気持ち」ありきじゃないんですよね。いくら気持ちが入っていても、練習/準備していないことは本番ではできない。南部監督の選手交代の大混乱がいい例じゃないですか。そこで精神論に逃げてしまうと成長は止まります。福澤の久々の代表でのプレーがいい例じゃないですか。

「気持ち」は練習にしっかり込めてもらって、本番ではそれを過不足なく出せるようにメンタルをコントロールする。石川は、サーブ、アタック、ブロックに関しては(波があるものの)それができていると思うのですが、サーブレシーブに関しては一貫してできてないですよね。それはおそらく、練習が足りないんだろうなと。

石川のサーブレシーブも含め、この試合の第1セットには日本の未完成の部分を象徴するミスがいくつかありましたね。その中で特に印象的だったのが13-13のラリーの場面、セッターのマルーフがレフト側に大きく動いてのトスアップになったため、日本の3枚ブロックはクイック/レフト攻撃と思い込んで寄ってしまい、ライト側をノーブロックにしてしまったんですね。で、マルーフにひょいとバックトスされてマフムーディがバックアタックで打ってくると。

あ、このときのライト側ブロック、石川だったっけ。彼はレフト攻撃を終えたあと、なぜそこでステイして相手のライト攻撃に備えなかったんでしょうか。マルーフがセットする以上、ライト攻撃は当然、選択肢に入ってくるわけですよね。なのに、石川はマルーフがボールの下に入る前にもう移動を開始してしまっています。

マルーフは前衛でしたが、ネットとアタックラインの中間の低い位置でボールの下に入るのがやっとだったので、ツーアタックは考えなくてよかったはず。なのに、マルーフに合わせて左へ左へと移動してしまうのは、単純に゛つられた”からでしょう。なぜつられるのか。リードブロックの練習が足りないんだろうなと。

石川は、天賦の才を持っているという意味で確かに天才だし、その片鱗を発揮しているという点でも天才です。ただ、天才でも練習していないことはできない。そんな当たり前のことが垣間見えた瞬間でした。あ、なんか私、石川君に冷ややかですね。。。生温かく見守っているつもりなのに(謎)

ところで、第4セットのマッチポイントを握られた場面での永野のサーブレシーブミス、あれは石川をカバーに行って無理な態勢でレシーブした結果でしょうか。もしくは、石川との間に打たれたボールを永野がヘタこいただけでしょうか。真実がどうあれ、永野がヘタこいたと思いがちなのはきっと彼のキャラがそうさせるのでしょう(謎2)

明日の試合で日本がオーストラリアに勝ち、中国がイランに、カナダがフランスに負ければ、ポーランド、イラン、フランスはほぼ確定、ベネズエラとオーストラリアがほぼ絶望で、日本・中国・カナダが最後の1枠を争う展開に持ち込めそうです。

そう、実はここからがほんとの本番。メークドラマby長嶋茂雄、ですよ。2008年の最終予選で、途中、韓国の力も借りて望みをつなぎつつ、アルゼンチンにフルセットで勝って切符を手にしたあの状況を再現できるかもしれません。まずはオーストラリアに勝ち点3で勝つこと。ポーランド戦、イラン戦と攻撃面ではまとまりが出てきているので、守備の凡ミスをなくせばいけると思います。私は生温かく見守りますよ。ふふふ。

(おまけ)
フジの西岡アナ、もう出すなって。適当なことしか言わないし、実況に入るたびに選手名を混同して連呼し続けてるし。前の実況のときもそうだった。バレーに興味ないんでしょ?っていうか、アナウンサーの資質としてどうなの?

主な西岡発言(順不同)
マフムーディとエバディプールを間違い続けたまま川合のコメントを引き出そうとする。黙る川合、空気読めない西岡。


清水のバックアタックが決まり「バックから決めたのは大きいのでは?」と川合にふる。しばらく無視する川合。いや、それが清水の仕事やし、すぐ前のプレーでも決めてるし。


エバディプールの説明で「(前回の)日本戦では40%を超える決定率を残しています」。すごい数字のように言うてたけど、普通やから。むしろ、40%を超えた程度の゛決定率”やったらちょっと物足らんぐらいやから。


栗山のライト攻撃が決まり「右利きの強みもありますね」。意味不明。


日本のチャレンジが成功して「回数も減りませんでしたから、日本にとっては大きな成功です」。いや、成功したから回数が減らんわけでね。


ガエミとザリニが交代した場面「日本にとってはベテランのザリニが入ってきました」。つっこむ気力も失せる。

そして極めつけが柳田のピンチーサーブが1本で切られ、柳田がベンチに下がった場面。
「おそらく、またセットの中でこういうシーンが出てくると思います。いまちょっと感触よかったでしょうからね、柳田」え?え??ルールわかって実況してる?

こんな程度なのでイランがローテを変えてきても気づかず、どこかからの指示でぼそっとあと付けの説明をしてお茶を濁してみたりね。ほんと、ノイズでしかない。

TBSの新タアナぐらいマニアックになるとお茶の間としてはちょっとうざいかもですが、バレー愛がひしひしと伝わってきて好感が持てます。フジの西岡は出すな。


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世界最終男子・ポーランド戦:南部監督、きらいやわー。 [バレーボール]

何なん、あのおっさん???ポーランド戦のストレート負けはどのセットもすべて南部監督のせいでしょう。じゃまだけはするなっ!てあれだけ言うたのに。パニック采配の再来、きらいやわー。

清水が試合後に「僕がもっとがんばっていれば」って言うてたけど、いや、無理やで。わかってると思うけど、清水がどれだけがんばっても監督が足引っ張るんやから。

普段やってないことが試合でできるわけがない。それは監督にも言えるわけで、南部監督の準備不足=怠慢が世界に中継されてしまいました。合掌。

中国戦以上に振り返るのがむなしい試合となってしまったスタメン・ローテはこちら。

 福澤        深津        出来田

 山内        清水        石川        L永野
---------------------------------------------------------------------------------------
クウォス(MB)  クビアク        ウォマチ(S)

クレク       ミカ        モジジョネク(MB)  Lザトルスキ


もう、このスタメンからしてあほらしいですよね。実績は骨折です、という変わった経歴で代表入りした山内がなぜスタメンなんでしょう。

第1セット序盤の彼のプレーをちょっと見てみましょうか。

6-4の場面、モジジョネクのクイックに全然ついていけず、盆踊りの手の形のままライト側へとはけていく。
7-7の場面、クイックがないと見切ってからバックライトの攻撃を止めに行くまでの距離をチョビチョビと横歩きする
7-8の場面、クイックの打球を相手ブロックの左手にわざわざぶつける=なぜならターン打ちができないから
8-9の場面、MBなのになぜか相手クイックのブロックに跳ばない(ヘルプの石川はフルジャンプしている)
9-10の場面、サーブ後の守備で、ワンタッチで飛んできたボールがバンザイした両手の間を抜ける

これ以上振り返るとマーライオンのように吐きそうなのでやめますが、チームにこいつ混ぜたん誰や???って話ですよ。

で、山内の1人遊びが延々続いている脇で、福澤がサーブレシーブを華麗にバックトスしたり、ブロックをよく見てわざわざ一番高くて強いところを選んでぶつけたりしてるわけでしょう。10年前から1ミリも成長してない姿がむしろなつかしいぐらい。

第1セット、22-25で点差はわずか3点ですよ。山内と福澤の凡ミスだけで10失点はありますよ。おまけで言うと、おそらく1-1の場面でのミカのバックアタック、やつはアタックラインを踏んでますよ。南部監督、ちゃんと見てた?腹立つわー。

第2セットはもう、清水がサーブをミスって10-8となってからの8連続失点でしょう。石川がなんでもないゆるいサーブで崩されまくり、それをカバーするためにチームの守備隊形がずたずたになって攻撃が決まらず、切り返されてやられるという一番ダサい連続失点のパターンを8回も繰り返すまで棒立ちの南部監督。

米山は柳田が後ろのとき用やしなー、栗山はオポジットのつもりやし、福澤やったらピンチレシーバーにならへんし、どないしよ、あぁやばいわぁ、どないしよ……とか、どうせそんな感じでしょう。試合の山場で戦力を出し惜しみして負ける。最悪です。

リードして日本が支配しかけていたゲームをひっくり返されただけでなく、逆に6点差もつけられて、そこから2~3点入れて観客がわーってなってもむなしいだけ。終わってみれば16-25の大差。選手が気の毒すぎます。

そんな恥さらしな采配の集大成が第3セット、出来田→深津、関田→栗山の2枚替え。1セット6回までの交代回数を数えてなかった凡ミス中の凡ミスでしょう。

このセット、6-8で山内→傳田の交代をしています。一人遊びの山内をここまで引っ張ったことにゾッとしますが、それはさておき。14-16ではサーブを終えた柳田→米山の交代をし、17-19の場面で柳田が戻ってます。ここまでで交代3回。そのあとに、出来田→深津のピンチサーブと、関田→栗山のワンポイントブロックの2枚替えをしたんですね。
なので計5回。残り1回なので、2枚替えのうちどちらか1枚はもう戻せません。

この時点で、日本の本来あるべき配置は↓   一方、反則をとられたときの並びは↓

深津  石川  永野(清水)             深津  石川  永野(清水)

栗山  柳田  傳田                 柳田  傳田  栗山
----------------------------             --------------------------------


前衛が間違ってるわけですよ。こんなあほくさい理由で1点取られて18-22。しかもクソみたいなタイムアウトを取らざるをえず、30秒間ずっとポジションをあーでもないこーでもないと言い合う選手たち。その脇でブチ切れそうになってる石川君。すべてはあの、マスオの同僚アナゴみたいな顔したおっさんのせい。

で、もめにもめた挙げ句、栗山→関田が戻ったせいで、まさかのセッターがローテ上で隣り合うツーセッター制にwww ↓


深津 石川 清水

関田 柳田 傳田
---------------------

なぜか清水まで戻ってきてリベロなしwww 南部監督「OK,OK」ってOKの意味わかってんのかwww ここからの相手のいれとけサーブで石川があっさり崩され、エンドコート付近まで飛んだボールを深津と関田が奪い合う地獄絵図www 関田は先輩に譲るしかなく、やることがなくなってなんとなくブロックフォローにwww ローテが回って清水が前衛に来た時点で深津に代わってリベロ永野を投入www 斬新過ぎるwww

もう草はやすしかないあほらしさに巻き込まれて調子がくるったポーランドがミスを重ねるところがまたあほらしい。

で、負ける、と。このセット取ってれば笑えたけれど、あまりにあまりのことでもう、目からもゲロが飛び出そう。

せっかくクビアクのスーパープレーに大興奮!日本とポーランドでは精度が雲泥の差!的なことを書こうと思ってたのに、すっかりパンチパーマのおっさんにひっかきまわされてしまいました。お願い頼む、もう残りの試合、宿舎から出ないで。いっそのこと、家に帰って。


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世界最終男子・中国戦:このレベルの相手にスト負けでは・・・ [バレーボール]

まじか。世界最終第2戦、戦術面で北京五輪の時からなにも進歩してない中国にストレート負けって。南部監督、この2年間、目あけたまま寝とったんちゃうか。。。

しかもこの試合、なにがびびるって、勝てそうな瞬間が1秒もなかったですよね。リードしている時ですら敗色濃厚。だって日本に作戦が1つもないんだもん……ってかわいく言ってみてもこの深刻さはごまかせませんな。

中国はでかいだけでブロックは穴だらけ、レシーブは甘い。攻撃は単調なサイド攻撃でセンター線は無視できる本数。゛お家芸”のはずの前衛2人のタテの時間差さえどたばたしているレベルで、しかもサーブはへなちょこ。そんな相手にストレート負けで五輪出場なんて、寝言は寝てから言え、ってことですよ。

なんかもう振り返るのもうんざりな試合のスタメン・ローテはたぶんこんな感じ。

 冨松     柳田     清水

 深津     石川    出来田    L永野
----------------------------------------------------------
 チュウ    タイ     チン(MB)

 コウ(MB) ショウ(S)  チョウ   Lショ


第1に、石川にしても柳田にしても、あんなへなちょこサーブもまともに返球できないってどういうことなの?前衛の攻撃やらバックアタックに入ろうとしてるから乱れちゃうんだもん……というしょうもない言い訳はまさかないよね。彼らのサーブレシーブの精度にもとから期待はしてませんが、せめてオーバーでとれよ、と。

でね、そうは言っても、今さらできないことを試合のなかでやれと言っても無理は無理。であれば、前衛レフトをサーブレシーブからはずして2枚にすればよかったんじゃないの?そのほうが攻撃に専念できたし、お見合いで1歩が遅れることも防げたでしょう。監督、なにしてんの?

あんな緩いサーブであれだけ崩されたらそりゃ深津も組み立てようがないでしょうと思うのですが、それに加えて、石川君はラリー中になぜちゃんと開かないんでしょうか。ベネズエラ戦で第1セットの序盤にいきなりバックアタックでどシャット食らってニヤニヤしてた顔がアップで抜かれて以降、攻撃でも守備でも、そしてサーブも、W杯2015では見られなかったようなLazyなプレーだらけ。ブロックが1枚なのにレシーバーの正面に向かって打つ意味ってなに?俺ってこんなにかっこよく打てるんだぜアピール?

終わってみればなんとなく数字を残しているから周りは黙っているのかもですが、あれ?もうテングになっちゃった?っていう。

そう、サーブにやる気って表れますよね。石川がやる気ないのばればれ。一方、柳田のサーブについては、第1セット13-14の場面の微妙なアウト判定、南部監督はなぜあれをチャレンジしなかったんでしょうか。録画で見る限り、ぎりぎりラインに触れているように見えます。

あれがもし入ってたら14-14で同点、会場はわき、柳田は乗ってきて16点目まで走ってたかもしれません。例え判定通りアウトでも、映像でどれぐらいアウトなのかを確認できるので、次のサーブに活かせたでしょう。監督、なにしてんの?

サーブについてもう1つ、ベネズエラ戦後の清水のコメントが恥さらしレベルでしょうもない。「石川、柳田、自分の誰かがサーブで当たれば3、4点差はすぐ追いつける」(朝日新聞・5月29日付朝刊)。そもそも「当たれば」ってなに?宝くじ?Vリーグのしょうもないレベルの゛ビッグサーバー”ってみんなこれ言いますよね。「サーブが当たれば」って。なんかもう、自意識ばっかりビッグになって、4年前、なんで泣いたんやったっけ。

ブロックもひどかったですねー。シャットアウトしたブロックは個人技でたまたまマッチしただけでしょ。そもそも中国の攻撃はほとんど両サイドなのにクイックにフルで跳び続ける富松出来田。これがベンチの指示なのか彼ら自身の判断なのかわかりませんが、跳んでて疑問を持たないのかな?

で、最初からわけわかってない南部監督が取った行動=栗山福澤のワンポイントブロック。傳田でもなければ、なんで呼ばれてるのかもはや誰もわかってない山内でもないんや、っていう。開幕2試合の間に必ず全選手起用すること、とかいう決まりでもあるのかな?そうやとしたら酒井さんまだ出てませんけど?っていう。

さらに、スパイクレシーブがまただるだる。コースに入って正面からボールを受けて斜め後ろにはじくって、どういう練習を積み重ねればそのレベルになるのかな?代表レベルならオーバーで上げてもおかしくないのに。なので、リバウンドが取れなかったり、お見合いしまくってつなぎがぐだぐだになったりしても、逆に違和感がない。そういうチームなんだね、っていう。

初日のベネズエラ戦、がまんにがまんを重ねて観戦し、わずかな望みを深津に託して応援しようと思いました。思いはしたのですが、この中国戦を観たら正直、無理でしょう。チームの態をなしてないんだもん。メッキがもうはがれちゃってるんだもん。Vリーグのなかの低レベルな試合と同じぐらいひどい内容なんだもん。しかも相手もそのレベルなのにスト負けしてるんだもん。

というわけで、残りの試合は「石川、柳田、自分の誰かがサーブで当たれば」ってところだけを年末ジャンボの発表を見るような薄目でながめることにします。そう、期待値をさげれば腹も立たない。運だよね、運。
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世界最終男子・ベネズエラ戦:このまま深津頼みで乗り切ろう [バレーボール]

世界最終男子の初日、ベネズエラ戦は雰囲気に慣れてきた第2セット以降、日本が丁寧な試合運びで寄り切って3-1で勝利。初日の相手は開催国特権で選べるので勝って当然ではありますが、内容も合格点でなによりです。

セットを追うごとにベネズエラの守備がばらばらに崩れていったのは、日本がサーブで前後にゆさぶったこともさることながら、深津の多彩なトスワークの結果ですね。所属のパナソニックでは清水とダンチに7割上げるようなセッターですが、彼の能力は才能がそろった代表チームでこそ活かされるのかも。

しかも深津は、多彩なだけでなく、どのセットもできるだけ高い位置でさばいてましたね。ぎりぎりの高さまでジャンプして、そこからクイックを見せつつ左右に飛ばす。なので、サイド攻撃への相手ブロックがきっちりそろわないんですね。たとえ3枚きていても穴があるから抜いていける。大会を通じてこのセットを維持できれば、日本はいい線いくんじゃないかという気がしました。深津の体力面がどこまで持つか、そこかカギになりそうです。

その深津のトスによく応えつづけたスタメンのローテはこちら。

 石川       深津      冨松

 出来田      清水      柳田       L永野
-------------------------------------------------------------------
フェルナンド    ケルビン   バレンシア(MB)

ホナタン(MB)  チェマ(S)   ウィルネル    Lブリセニョ


この試合のスタメンのなかで最も仕事をしてなかったのは南部監督ですよね(笑)。なんで代表監督してはるんやろ、と疑問しか浮かびません。

第1セット、ベネズエラは攻守の要であるフェルナンドがぼろぼろだったわけですよ。日本リードで8-6となるまでに、アタックミス2本、シャットアウト2本、 サーブミス1本と、1人で5失点してるんですよね。そのあともサーブレシーブが乱れたり、返球をミスったりとミスを連発。

なのに、南部監督はフェルナンドをつぶしにいくような采配をふるわない。その結果、彼は調子が悪いなりにコートに立ち続け、22-22の同点の場面でサーブをミスってさすがに交代させられたものの、最終的には日本がこのセットを落としてしまったのでした。

で、第2セット、フェルナンドはまたしれっとコートに戻っていて、序盤でいきなりバックアタックをネットにかけています。それでも日本が彼を放置するもんだから次第に調子を取り戻し、解説呼ばわりされている川合から「彼はミスが少なく安定している選手ですから」という頓珍漢コメントを引き出すことに成功したのでした。

これがおそらく、南部監督がパナ時代から掲げている[ぴかぴか(新しい)]ジブンタチノバレー[ぴかぴか(新しい)]の正体でしょう。相手の状態がどうであれジブンタチノバレーをすれば勝てる、という呪文もしくは信仰。そこに科学的な裏付けはないんですね。

また、ジブンタチノバレーは結果論でもあります。相手の状態を放置して試合を進め、勝てたら「ジブンタチノバレーができた」と胸を張り、負けたら「ジブンタチノバレーができなかった」とうなだれる。南部監督はこのレベルでとどまっているように感じます。

ではなぜ、全日本男子は4年前に比べて変わったと言われるのか。柳田石川出来田といった賢い選手たち=相手の状態をよく観察して、その局面における相手の弱点を個人技で突いていける選手たちが出てきたからですね。清水や福澤が彼らの年齢のときにはまるでできていなかったプレースタイルです。

ただ、全日本男子にとって不幸なのは、そうした賢い世代を束ねられる能力を持った監督が出てこないこと。ベネズエラ戦は、勝てると思って特権を使って選んでいる相手だったからこそ選手の個人技でしのげましたが、厳しい相手との対戦では1+1を3にも4にもするような組織力が求められるわけですよね。その組織力は監督の采配があってこそなわけですよ。

そう考えると、w杯2015以降、個々の選手の心技体の上積みはあったでしょうが、チームの戦略・戦術面の上積みはないんじゃないかという気がしてきます。

いきなりそんなネガティブな視線を送ってもどうしようもないので、やはりここはもう、南部監督は置物として脇にいてもらって、ゲームメイクを深津にまかせ、深津はアタッカーに託すトスを上げ続けると。調子が悪いと口もきかないような清水主将はめんどくさいので永野にお守りをまかせて、柳田・石川・出来田/冨松の軸で前衛中心にシンプルに攻めていくスタイルがよさそうですね。

大丈夫、野球界で言えば直球とフォークボールだけで勝負する投手みたいなもので、たとえクイックと左右平行しかなくても今日の試合でのトスを維持できればアジアには勝てるはず。がんばれ深津!


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世界最終女子・オランダ戦:ミス多発でも勝ててなにより。 [バレーボール]

五輪出場チームが決まったあとの最終日、次を見据えた布陣でのオランダ戦はなんとかフルセット勝ちでなによりです。グイデッティ監督はどのチームを連れてきても日本になかなか勝てないですな(笑)。

試合そのものは両チームとも凡ミスが多く、口だけ達者な実況の内容が超テキトーでいまいちでしたが、オランダがこの調子だと五輪本番でも勝てるんじゃないかと思える内容だったかなと。フル出場を果たしたセッター田代とサイド鍋谷が、第1セットこそぎこちなかったものの、最後まで単調にならずに攻め続けていてとてもよかったと思います。

途中交代で入ったリベロ丸山もいいですね。派手に目立つことはないけれど確実にボールを上げているというレシーブ職人の典型。守備の司令塔に必須のキャプテンシーがあるかどうかですが、リベロ争いも熾烈なことになりそうですね。

そんな感じでチームの幅と可能性を広げた本日の試合のスタメン・ローテはこちら。

 田代      島村           木村  

 鍋谷      荒木           迫田  L佐藤→丸山
---------------------------------------------------------------------------- 
スロティエス  ベリエン(MB)      バイス

プラク    ステーンベルヘン(MB)  ダイケマ(S)  Lスタム-ピロン


オランダは確かにでかいですが、同じぐらいのでかさのロシアと比べてフロアディフェンスがへたくそでしたねー。特にアタックライン内側の低いボールの処理がまずい。ネット際のルーズボールなんてつなげれば御の字ぐらいの感じで。これ、ブロックに依存しているチームの典型ですよね。

なんだかんだでロシアが強いのは、でかいブロックを武器にしつつ、弱点であるブロックの裏にボールを落とされたときの対策をしっかりとしているからですね。オランダはまだその域に達していないようです。この試合では、日本はコート奥やコート中央を狙うフェイントが多かったように思いますが、ブロックをしっかりと見て裏に落としていけばもっと楽に勝てたのではないかと。

もう1つ、オランダはサーブレシーブがへたくそですねー。セッターにちゃんと返ったときでも直線的な軌道で、見るからに球質が悪そう。日本は低い軌道で前後に揺さぶるサーブをそろえているので(山口のおにぎりサーブを除く)、五輪本番で当たったとしても、落ち着いてサーブを打つだけで有利な展開に持ち込めそうです。

一方、この試合での日本の課題はもう凡ミスにつきるでしょう。落とした第1セットと第4セットの点差は、日本の凡ミスの数とほぼ一致しています(rio調べ)。特に、サーブで崩したりラリーで相手が乱れたりしてチャンスボールが返ってきたときに、これをミスって失点するというのは最悪です。失点までいかなくても、決めきれずにラリーが続いてしまうのもダメでしょう。チャンスボールが返って来たら100%決める。これ、五輪でメダルを取るチームの共通点ですよね。

また、チャンスボールとまでいかなくても、相手が大きく乱れての2段トスになっているのに、ブロックを利用されて決められている場面も目立ちました。これはオランダ戦だけでなく、今大会を通じてずっとやっちゃってましたね。これ、観てる側としてはかなりダレます。守備側が完全に有利な状況なのに失点するんだから。やはりここは完璧なブロックで下に叩き落すか、せめてワンタッチをコート内に入る範囲で上げて、切り返しで決めてほしいところです。

田代はラリー中にトリッキーなトスワークを見せるなど工夫がみられた一方、トスを出す位置が低く、精度もいまいち。お互いに切符を取った後の試合で、しかもオランダだったから競り合いになったものの、これが五輪本番で、ホームのブラジル、アメリカ、中国、ロシアの4強だったら通用するかなあ。ただ、田代のトスだとサイドアタッカーは自分の間で打てるので、チームがばたばたしたときに落ち着かせるという局面では活用できそうです。

鍋谷については、結果論ですが、今大会を通して使い続けたほうがよかったかもしれませんね。そうすると、古賀や石井を一気に抜いて゛第2の江畑”ぐらいの選手に育ったんじゃないかと。この試合で決めきれなかったアタックのほとんどは、技術やメンタルではなく経験不足が原因かと。リバウントをとるべきところでハーフでブロックを越したり、ブロックアウトなのかリバウンドなのか迷ったまま(たぶん)強打してシャットアウトされたり。この辺の判断が整理されて来れば、相手が嫌がるアタッカーに成長しそうです。あと、猫背を直すといいと思います。

さあ、ここから12人、誰が選ばれるか、ですね。当確なのは木村荒木宮下長岡ぐらいでしょうか。五輪は魔物が住むと言われるほど何がおきるかわからないので、経験者の迫田は入っておいてほしいところ。一方、山口はもういいでしょう。ハイセットを強打できるならセンター兼ライトの控えとしてはありでしょうけど、現状では宮下の精神安定剤の役割しかなさそうです。

そのほかのサイド陣、リベロ陣は激戦ですねー。私は石井を推しているのですが、今大会の出来では太鼓判とまではいかないですね。古賀はどうしたんでしょうね。今大会だけで選考すると完全に鍋谷に負けてますよね。江畑の扱いも気になるところです。

リベロ陣では、佐藤がスパイクレシーブで結果を残しましたが、サーブレシーブの難が目立ちました。これが、実質2枚レシーブ制を敷いていたからなのか、3枚レシーブにしても難ありなのか、その辺の見極めでしょうね。それと、守備の指示をしっかりできているのかどうか。今大会を通じて何度か接触があったりお見合いがあったりしました。コミュニケーション能力も重要な判断要素の1つでしょう。

ともあれ、リオ→東京とつながる流れはできました。あと3ヵ月、ケガをしないように無事これ名馬の精神でピークを本番にもっていってほしいです。あ、ジカ熱にも気をつけて。


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世界最終女子・イタリア戦:祝五輪出場!今回も負け残りで(笑) [バレーボール]

なんでしょう、この2大会連続、負けて勝つ的な感じ(^^; まあ、どんな形であれ切符を取れたのは何よりです。エンドコートの解説に入っていた川合が珍しくいいことを連発しましたね。「出場権を獲得した時点での『やりました』の会場アナウンスは終わった感が出てしまうのでやめたほうがいい」、まったく同感です。

タイはまたしてもあと1歩でしたね。。。年齢的にみるとタイのいまのチームはこれで解散でしょう。10年以上も世代交代を経験していないチームだけに、ここから先の道のりは険しそうです。ただ、2020年は日本が予選に出場しないので、中国がW杯で切符を取る前提で、世界最終で韓国・タイという可能性が高まりますね。次回はぜひ、冷静な監督を擁して戦ってほしいと期待してます。こっぷんくらっぷ。

さあここからあと3ヵ月でどこまで詰めていけるか全日本!の本日のスタメン・ローテはこちら。

  宮下        島村    木村

  石井        荒木    長岡      L佐藤
----------------------------------------------------------------
キリケッラ(MB)  デルコーレ  オッロ(S)

オルトラーニ     シッラ   グイッジ(MB)  Lデジェンナーロ 


イタリアのセッター・オッロはまだ17歳ですか。いまだにロ・ビアンコの印象が強いだけに、全然イタリアっぽくないトス回しだなと思ってたのですが、10代だったらここからですね。一方、ベテランの域に入ってきたオルトラーニはまたしても早々とベンチに下げられて、この選手、日本戦だと毎回こんな感じですね。それを見越してか、30代のチェントーニ、10代のエゴヌと3世代用意しているあたりがさすがボニッタ監督、ぬかりなし、って感じです。

さて、この試合、フルセットを戦った割には、見どころという意味では薄かった印象です。日本のホームで開催国特権があって、第1セットを有利に運べるのは、まあ、言ってしまえば当たり前ですね。しかも17-13の場面、ずっと機能してなかったオルトラーニが、ブロックフォローに足が出ずに5点差と開いたところでチェントーニと交代させられました。

イタリアとしては一番どうしようもない形で〝エース”がつぶされたわけで、これは日本もらったな!と思いきや、なんとなんとミスを連発すること。島村のサーブミス、石井のレフトが決まらず長岡のバックライトはシャットアウト、デルコーレにはカンチャンを抜かれ、宮下はばればれのツーアタックを簡単に拾われ、逆にオッロにツーアタックを決められて、グイッジのサーブを石井がはじいてあっという間に同点に追いつかれるという。

試合運びという点で、なんでこうなるのかちょっとよくわかりません。オルトラつぶしたった!わーい!わーい!ってな盛り上がりにならないものなんですかね?オルトラをつぶし、シッラをサーブで狙い、デルコにボールを集めさせて3枚で抑える、というこれまでの対イタリア戦の勝ちパターンを応用すればよかったんじゃないの?という気がしています。

ただ、真鍋監督はタイ戦後からipadを手放し、イタリア戦ではサーブも自由に打たせる作戦に出ました。いまのメンツはデータを活かして正確にプレーするレベルに達してないぞ、ということなんでしょうか。それを大会本番まで気づかなかった真鍋監督のぬかっている感はありつつも、気づいた時点でそれまでの手法にこだわらず柔軟に対応するところが真鍋監督の強みですね。

ところがどすこい、なんですよ。例えばサーブに関して、ほとんどの選手はよかったと思います。木村や荒木は言うまでもなく、宮下や島村もターゲットを指示されない状況でもきちんと攻めるサーブを打てていたと。長岡や石井は狙ったところに飛んでるのか、打ったらそこにいっただけなのか映像ではよくわかりませんでしたが、問題は古賀

第2セット、タイムアウトを挟んで石井のレフト攻撃が連続でシャットアウトされて8-12となった場面で投入されたわけですが、最初から雰囲気に飲まれてて弱気なプレーを連発。サーブで前衛レフトの選手のぎりぎりを狙う構えをしながら打つ瞬間にコースを代えてコート中央のリベロの真正面に打った時にはもう、でんぐり返しですよ。なにびびっとんの???と。

相手チームのオッロやエゴヌだって技術的にまだまだだし、自信をもってプレーしていたようにも見えなかったですが、少なくとも弱気じゃなく、逃げてなかったですよね。監督から信頼されてまかされたときに一番安易な方法を選ぶ選手が代表として五輪で戦えるのか……とても不安です。

攻撃面でも古賀、そして石井はこのままだと不安ですね。最大4点差まで離されながら木村の踏ん張りでジュースに持ち込んだ第2セット、24点目を木村、25点目を迫田がとり、ピンチサーバーで鍋谷が入って作戦通りラリーとなった場面、当然サイドに上がるし、それを決めてこそのサイドなわけですが、その最大の見せ場で古賀の打球はアウト。そして力なくテヘペロな顔をしてしまう古賀……[ちっ(怒った顔)] 切符を取れたからよかったものの、取れてなかったらこの1本がみんなのトラウマになってしまうところでした。

そして第3セット、こちらは逆に最大5点差をつけながら最終盤で追いつかれてジュースに持ち込まれ、ひっくり返されたんですよね。中盤からずっと木村が孤軍奮闘、このセットで決めてやる気迫でトスを呼び続け、レシーブに走り回ったのですが、そうなってしまった直接の原因は、石井があまりにも機能しなかったからでしょう。

ラリー中の2段トスがあんなにも決まらなければ、「やっぱり江畑か」となってしまいかねません。石井はサーブレシーブもブロックも江畑より上で、チームの総合力の点では石井がコート上にいるべきなのに、サイドに最も期待されるラリー中の決定力の点で結果が出せないという。これだけもたもたされたら調子が上がってくるのを待ってられないし、そりゃ木村主将としては全責任を背負ってしまいますよね。小指痛いのに。

それでもイタリアにかわされてしまい、あとがない第4セット、真鍋監督の選択は石井でも古賀でもなく、鍋谷でした。これって要するに、後がないぎりぎりの局面を石井や古賀なんかには託せない、ということですよね。鍋谷がベテランだったりこれまでの試合で実績を残したりしていれば別ですが、同世代、しかもずっと控えでピンチサーバー。スタメン争いをしているつもりだった石井・古賀にとって鍋谷は〝3番手”の選手かもしれませんが、その選手が今大会で最も重要な局面をまかされ、結果を出した。ご両人、それでいいの?っていう。

こうやって深刻な状況になると、それぞれの選手の本質的なところが見えてきますね。石井や古賀はなんだかんだいってお互いに交代できるし、木村がなんとかしてくれるという甘えもあるのかもしれませんね。これが宮下だと、頭が真っ白になっても指が震えても実質的な交代要員はいないわけで、試合のなかで自分が急速に成長して乗り越えるしかない。鍋谷だと、少ないチャンスでアピールできるようにと常にぎらぎらしている。この気構えの差が、試合を追うごとにはっきりしてきた気がします。

さて。切符という点では゛消化試合”となったオランダ戦、本番環境でいろいろいなことを試せるという点では絶好の機会です。ここまでの結果を受け、鍋谷のフル出場を見てみたいですね。今大会で1回もやってない2枚替えをして、田代に3ローテまかせるのもいいかも。佐藤はオーバーハンドでの2段トスを解禁して、アタックラインで踏み切ってジャンプトス、を見せてほしいです。勝って終わりましょう!

(おまけ)
本日の実況「そしてエゴヌがネットの上からああああ!!!!」
いや、素人のワシでもバレーするときはネットの上から打つで。


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世界最終女子・ドミニカ戦:仕切り直しの1勝/佐藤vsカスティージョ [バレーボール]

とんでもない展開で勝ちを拾った日本、休息日をはさんでのドミニカ戦はストレート勝ちでなによりです。第3セットでジュースにもつれましたが、ここでもう1セットにしなかったところがまず収穫ですね。

日本が本来のサーブに戻ったことで終始ゲームを支配し、しつこいレシーブやリバウンドも随所に見られ、ちょっとロンドン組っぽかったですよね。拾ってから切り返すときの得点力にはまだ課題があるものの、仕切り直しの一戦としては上々だったかなと。

そしてここから新たな山場に向かう全日本のスタメン・ローテはこちら。

宮下        山口      木村

石井        荒木    迫田→長岡      L佐藤
----------------------------------------------------------------------------
Bマルティネス  マンブル  Jマルティネス(MB)

バルガス(MB)  マルテ    リベラ      Lカスティージョ 


ドミニカはべストメンバーではないですし調子もよくないし全敗してるしで、ふつうにやれば日本が負ける要素はない相手。なので勝ち方が重要だったわけですが、今日の宮下は落ちついて組み立ててていて、ラリー中でもしっかりジャンプして高い位置でトスをさばいてました。

レフト寄りの位置でジャンプして、白帯の上でボールを取ってライトへ5メートルぐらいの平行バックトス、これは宮下ならではですね。で、近い将来、このトスにダブルクイックのおとりが絡み、長岡がレフト側に向かって走り出す日が来ればいいのに(笑)。みゆスペシャル[ダッシュ(走り出すさま)][ダッシュ(走り出すさま)][ダッシュ(走り出すさま)]

宮下は試合後半、お互いが一通り手の内を見せて駆け引きモードに入ったときに長岡に頼りがち、もしくは確実とは言えないツーアタックをしがち、という弱点が見えてきているので、そこが次の課題ですね。それ以外はブロック、サーブも含めてよかったと思うので、この調子を残り2戦でもぜひキープしてほしいと期待してます。

今日は佐藤もよかったですね。目の下にあんなにくまモンをつくって大丈夫かいなと思いましたが、いぶし銀の活躍でなにより。ラリー中に走り込んできてレシーブして宮下に完璧に返球する場面がたびたびあってさすが!と思いましたが、なによりも印象に残ったのは第1セット18-16の場面。

今大会ここまででもっとも地味な注目ポイントかもしれませんが(笑)、山口の移動攻撃が拾われてラリーになり、3rdボールを佐藤が返球したプレーです。日本は連続失点で追い上げられいたやばい状況でした。木村のスパイクレシーブが短くて低く、コート中央に宮下が飛び込んで真上に上げたんですね。佐藤は自陣レフト側、宮下の真横の位置にいて、高く上がったボールを返球する役割になったのです。

ボールが高くあがったためにドミニカはすでに定位置についています。これ、ふつうにアンダーで返すとダイレクトで打たれるパターンですよね。それを避けるためにたかーく返す、ってのを昭和の全日本はよくやってました。モトコさんとか、吉原さんとか。その間に自陣を立て直せますが、相手を崩す効果は薄い。一方、打たせたくない選手やセッターに向けてオーバーでネットぎりぎりの強いボールを返すパターンもありますね。ただ、佐藤はこのときアタックラインの1メートルほど後ろにいたのでこの技は使いづらい。

で、佐藤はたぶん、高く上がったボールを見つつ周辺視野できちんと相手コートも見てたんでしょうね。ドミニカは前衛にセッター・マルテがいて、攻撃はレフト・リベラとセンター・Jマルの2枚。バックライトでマンブル、バックセンターでBマルに代わったペーニャ、バックレフトにリベロのカスティージョ。

このとき、ボールの落下点の関係で佐藤の身体はカスティージョに正対していました。このままアンダーで普通に返球するとカスティージョの真正面にいってしまい、ただのチャンスボールになってしまいます。カスティージョを動かして、リベロの動線が各アタッカーの動線をじゃまするような返し方をすれば攻撃力を弱められる可能性があるわけですね。

ということで、佐藤はレシーブのぎりぎりまでカスティージョのほうを向きつつ、アンダーでボールに触った瞬間に腕を振り、セッター・マルテの後ろに返球したのです。(図参照)

222.png

カスティージョはじりじりと中に寄ってきてはいましたが、ライトに返すとは思わなかったんでしょうね。佐藤がレシーブをした瞬間にあわててライトへ走り込んできています。ただ、走り込んでアタックライン外側で軽く踏み切ってのバックパスでセッターに返球したところがさすが。これがAパスになるんだからすごい。抜群の運動神経ですね。で、そのままコート外に走り抜けて、マンブルやJマルのライト攻撃の動線を確保したのです。佐藤の作戦、不発!残念!

Aパスをもらったマルテはすかさずジャンプトス。その手からボールが離れる前にもう、アタッカー4人はシンクロして助走を開始しています。すごいチームプレーです。しかもマルテの選択はJマルの移動攻撃。ここで使うか!というクイックを、ところがどっこい、ブロックの石井がよく見てたんですね。石井はバックライトやバックセンターの攻撃に跳びそうになるのをこらえ、よく見てJマルの移動攻撃にドンピシャで跳びました。


Jマルもそれが見えたんでしょう。石井からのワンタッチを狙ってストレートに切ったつもりが、ブロックに当たらずにアウト。日本が19-16と再び3点差としてピンチを逃れたのでした。

佐藤の作戦は結果的には不発でしたが、それはカスティージョがそれだけ上手なリベロだから。名人対名人みたいなもので、佐藤の狙いもそれを防いだカスティージョもすばらしい。そこから全員攻撃を仕掛けてきたドミニカも、それをよく見ていた日本の守備もすばらしい。さすが代表試合!という感じで、何度もリプレイしてガン見してしまいましたですよ。

この1プレーだけを見ても、日本は、韓国戦やタイ戦でできていなかったことが実はできるんだということがわかりました。実力が発揮できないのと実力がないのとではどえらい違いですから。1日で修正できてなによりです。

そしてあと2戦。フルセットがある日本は勝ち点で半歩うしろの微妙な位置。しかも韓国に完敗したオランダがイタリアには完勝、韓国はイタリアに負けていて、上位が星をつぶしあう状況のなか、日本は上位陣との戦いが残っているという。韓国vsタイの結果も絡んできますからどう転ぶかまったくわからなくなってきましたね。どきどきです[揺れるハート]


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