あいうえおーすとらりあ 【ぎ…疑問】 [あいうえおーすとらりあ]
【ぎ…疑問】
バス停の近くや駅構内を歩いていて、知らない人から突然「お金を少し下さい」と頼まれたことがこれまでに3回もありました。また、言われている人を何回も見かけました。日本の感覚で言えば、いわゆる“たかり”です。言ってくる人は年齢、性別ともさまざま。とくに貧しい身なりをしているわけでもありません。
1度目は友達とバーで飲んだ帰り道、深夜、雨が降ってきた中をうろうろしている若い白人の男がいるなあ、と思った瞬間に声をかけられていました。いわく「友達と飲んでいてお金をかなり使ってしまった。バスが終わってしまったのでタクシーで帰るしかないけど持ち合わせがない。歩けば2時間以上かかるし雨も降ってきたから無理。いくらかもらえないか」とのこと。冗談じゃないと即座に断りました。言っていることが事実だとしても、24時間のATMがあちこちにあり、タクシーはクレジットカードもOKなのです。
2度目は夜8時ごろ、帰宅中に家の近くのバス停でかなり老け込んだ白人の白髪女に声をかけられました。その女はバス停のベンチに座ってバスを待っている風情だったのですが、突然立ち上がって近寄ってきて「いまから帰ると家族に電話しなければいけないがコインがない。5ドル(約500円)もらえないか」と言うのです。確かにそのバス停の脇には公衆電話があります。しかし、そこから30秒の距離に24時間スーパーがあるのです。本当にコインがないならそこで崩してもらえばすむことでしょう。また、5ドルはコインではなくお札ですし、公衆電話代は市内であれば60セントで何分かけてもOKなのです。
3度目はオープンカフェで朝ごはんを食べているときに、これまた白人の若くて背の高い男が、「わたしは話すことができないから仕事がもらえない。5ドルくれ」と書いた紙を持ってカフェの客を順番にまわってきたのです。福祉が充実していてしかも景気のよいオーストラリアで、人種的に有利な白人で、朝からたかりに精を出す“働き者”が仕事にありつけないわけがないのです。もちろんこれも即座に断ったのですが、わたしの前に声をかけられていた白人のおばさんはいくらかのコインを渡したのでびっくりしました。あとで渋い顔の店の人になにか言われていたので、コインを渡したことを注意されていたのかもしれません。
これまでにも、市中心部の駅構内で、たかられている人が財布を取り出してコインを渡している姿を何度か見かけたことがあります。財布をかっぱらわれたらどうするんだろうと心配になってしまうほどです。体験の上では、声をかけてくる人もお金を渡しているひともすべて白人でした。そういう文化なのか、あるいはそれだけ安全で平和な社会なのか。断れば即座に退散するので嫌な思いをしたことはないのですが、「なんでお金を渡すのか」という疑問は深まるばかりです。
次回は【ぐ…ぐだまいと】オージー英語にまつわる体験談をご紹介します。
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