9.11テロは米政府の謀略か

１０月１５日の日テレ『世界まるみえ！テレビ特捜部』のザ・ベストのコーナーで、９・１１テロがアメリカ政府と財界の謀略だったことを示唆するアメリカの番組が紹介された。世界貿易センタービルの崩壊と、そこからやや離れた場所にあったビルの崩壊の不自然さを検証したものだ。

バラエティ番組の１コーナーということで、所ジョージが「すごい番組作りますねー」とコメントしたまま終わってしまった（たけしは何も発言しなかった。編集されたのか？）が、ここで紹介された事実は日本の対米関係、テロ対策にもかかわる極めて重要な指摘だと思う。

『まるみえ～』の元ネタとなったと思われる番組がこちら。１時間２５分もある大作だけど、じっくり見た。見ごたえがあった。膨大な証言と科学的なデータで、９．１１テロの疑惑をあぶりだしている。

そして本にまとまっているのがこちら。まだ読んでないんだけど。

9・11事件は謀略か―「21世紀の真珠湾攻撃」とブッシュ政権

• 作者: デヴィッド・レイ・グリフィン
• 出版社/メーカー: 緑風出版
• 発売日: 2007/08
• メディア: 単行本

・ペンタゴンに突入したのは旅客機ではなく巡航ミサイルなのではないか
・ラムズフェルド国防長官（当時）をはじめ、政府高官、ＦＢＩなどはそれを知っていたのではないか
・世界貿易センターには事前に爆薬がしかけられていたのではいか
・テロに使われたとされている４機の旅客機のうち、地面に墜落した１機から死傷者が１人も見つかっていないのはなぜか
・世界貿易センター地下に保管されていたといわれる１６００億ドルの金塊のうち、２億ドル分しか回収されなかった（見つかっていない）のはなぜか

などなど、ここでは紹介しきれないほどの疑惑に、映像と証言と科学データで迫っている。その結果から、９．１１テロをアメリカ政府の国家犯罪とほぼ断定している。アメリカの自作自演説があるのは知っていたが、ここまで詳細に検証したものは見たことが無かった。

それでは、９．１１テロと関連があるとされたイギリスでの同時爆破テロや航空機爆破未遂事件、スペインでの列車爆破テロなどはどうなのか。あるいは、オーストラリアのシドニーでテロを計画していたとされる人物も、昨年逮捕されている。こうしたアメリカの”同盟国”との件についても、各国政府の関与が疑われている。その一つがこちら。

英当局は、今回のテロの犯人組織は実態が不明なため、突き止めるには「数十年かかる」と言っている。こうした発言は、米当局が「テロ戦争」を永続化したがっているのと同じ流れである。当局がアルカイダのふりをして、政治的に必要なときに必要な場所でテロを行うという状況が、今後何十年も続くのだとしたら、人類の未来は非常に暗いものであると思わざるを得ない。（引用）

リンク先の記事の最後にある言葉は、残念ながら現実となりつつある。もちろん日本も当事者だ。

９．１１テロの真実がリンクを張った検証ビデオの通りだとしたとき、日本の主権者は、この時期に小泉純一郎が首相だったことを、もう一度思い出さなければならないと思う。

発足わずか半年足らず、靖国問題でアジア外交に失敗していた小泉は、９．１１テロをきっかけに対米従属・アジア無視を鮮明にして政権の基盤を築いた。今も国会で議論されているテロ特措法を成立させ、自衛隊を海外に派兵した。そして２００３年のイラク戦争では、各国首脳に先駆け、開戦前からアメリカへの支持を表明した。結果的にこれが、小泉政権の長期化を決定的にしたのだ。

小泉は首相を辞めて１年以上たつのに、いまだに在任当時の話を一切しない。３０年来の秘書を切り捨ててまでも沈黙を押し通している。それは小泉支持派からは「美学」と表現され、アンチには「改革の負の部分を認めたくないからだ」と言われている。しかし、小泉沈黙の理由は美学でも内政でもなく、９．１１から今に続く「テロとの戦い」の自作自演に加担し、政治利用した自覚があるからなのではないか。

２００８年、アメリカの大統領選では共和党が負けることがほぼ確実視されている。日本でも２００８年夏までに総選挙があることはほぼ確実で、自民が大敗するだろう。９．１１から始まった２１世紀の国際政治体制は大きな転換期を迎える。

野党はこの辺りの話を国会で取り上げ、テロ特措法だけでなく「テロとの戦い」の根本から問い直す論戦を挑むべきだと思う。本来ならマスコミが率先して取り上げないといけないことだ。小泉勢力と癒着して出世したマスコミ業界人、特に政治部と経済部の”エリート”たち、いつまでも”小泉体制”ではないんだよ。

（追記）
日テレ『世界まる見え～』を見てすぐにリンクを張ったＶＴＲを見つけたので、冷静さを欠いた文章になってしまいました（恥）。反省。

米政府陰謀説については、もちろん強力な反論もあります。たとえばこちら。いずれにしても、限られた映像・写真と体験者・目撃者の記憶を頼りにしているという点で、白黒はっきりつけるのは難しいでしょう。

ただ、９．１１テロについては、米政府の公式見解が１００％の「真実」だとは思えません。あれだけの大規模なテロが、世界一の情報機関と軍事力を持つアメリカでなぜ可能だったのか。しかも世界貿易センターは以前もテロにあっています。「想定外だったから」という説明が理由になるのでしょうか。

第2次大戦以後も、米政府が謀略（国家犯罪）でパックス・アメリカーナを築いていった”噂”はいくつも出てきています。しかし、当局が認めない限りそれらは歴史上の”事実”になりえません。「だから謀略なんてなかったんだ」という結論で本当にいいのかどうか、疑いは晴れません。

コメント 9

鳩山法相の「アルカイダの友人」云々も気になります２３９６４
by nada (2007-11-01 04:45) 

>nadaさん、コメントありがとうございます。

「何を勘違いしているのか」にも書きましたが、あの鳩山弟発言はありえないですね。福田首相から文書での事実報告を求められましたが、当然だと思います。警察官僚出身の亀井静香が「警察や公安は鳩山弟を事情聴取しろ」と言ってましたが、それまた当然だと思います。
by rio (2007-11-01 10:22) 

昨日は「９１１の嘘を崩せ」の情報をありがとうございました。
早速私のブログでも取り上げさせて頂きました。

関連国でのテロという流れもあるのですねぇ、ふぅっ。
日本でも本当に野党が国会で取り上げて欲しいですよね。
by kaiteki-binbou (2007-11-02 13:19) 

>イモッチさん、コメントありがとうございます。

ＶＴＲで取り上げられている疑惑がどこまで「真実」なのかまだわかりませんが、米政府はひとつひとつにきちんと答える義務がありますね。

スペインの列車爆破事件の判決がつい最近でました。１８００人以上の死傷者を出した大惨事の割には、判決は不可解きわまるものでした。

疑惑は深まるばかりです。
by rio (2007-11-02 20:17) 

そうですか。。。

ヨーロッパではイギリスが絡んでいるんですかね。
それともCIA工作員がメンバーの国際テロ実行部隊でもあるのでしょうか。

日本が米国から離れようとしたら、日本にもテロが起こり、ほら、テロはこわいから米国から武器を買わなくちゃ、なんて流れにならないといいですが。。。
by kaiteki-binbou (2007-11-03 07:49) 

>イモッチさん、日本でも”盗聴法”がすでに成立し、”共謀罪”も成立一歩手前までいきましたよね。

アメリカとその同盟国（そして死の商人たち）にとれば、「テロとの戦い」は、これまでのアジア侵略、冷戦、アラブとの抗争などのすべてを包括した「打ち出の小槌子」です。実体が無くても、自作自演で「テロとの戦い」を永久に続けることができるわけですから。

テロの恐怖を煽られると、日本はもろいと思います。対米追従派だけでなく、共産党のように「日米同盟廃棄・自主軍隊の創設」を掲げる政党、社民党のように「非武装中立」をいまだに模索している政党もありますから。世論は一気に過熱・紛糾し、”小泉熱”にうかされたときのように暴走しかねません。
by rio (2007-11-03 12:32) 

なるほど、なるほど、「テロとの戦い」＝「打ち手の小槌」なわけですね。

日本でもテロ対策の法律がどんどん成立すると、完全に監視国家となってしまいますね。

問題は、「テロリスト」の定義が曖昧で、反政府的な人も含まれる可能性もありほんとに危ないですね。

rioさんのブログで知りましたが、コネズミは自作自演テロをすべて承知の上でのイラク派兵だったわけですね。ということは、今の政権も「申し送り事項」としての911があるのでしょうねぇ。はぁぁぁっ。
by kaiteki-binbou (2007-11-03 17:35) 

>イモッチさん、記事に補足を慌てて追加しましたが、わたしが本文で書いたことはあくまで「仮定」の話です。ちょっと我田引水でもあります。誤解を与えるような表現で申し訳ありません。
by rio (2007-11-04 05:29) 

そんなそんな、謝らないでくださいよ～。素晴らしい情報提供されてますよ～。rioさんは、きちっと裏をとって論証されたい冷静な方なんですねぇ。
見習わなくてはならないのはイモッチの方です～。
by kaiteki-binbou (2007-11-04 08:13)