SSブログ

月刊バレーボール11月号 [バレーボール]

今月号はとりとめのない編集と、未熟な文章(「優勝候補だが、最近は陰りがみえているが、まちがいなく世界No.1」みたいな感じ)で、読んでてとても疲れました。大きな話題がなかった先月号のほうがきちんとまとまっていたと思う。今月号は、女子WGP、男子WL、男女アジア選手権と取り上げなければいけない大会が3つもある上に、11月からのW杯(とジャニタレ)の話題も。まちがいなく”稼ぎ時”なのに、それをうまくさばけない専門誌ってどうよ。

<アジア選手権について>
柳本監督はアジア選手権のスタメンでW杯を戦うと明言。総括を要約すると「ヨーロッパには結果を出してきたが、アジアの速くてうまいバレーにてこずってきた。今回はそれにも対応。完全に水をあけた」。それって世界バレー2006で負けた台湾とアジアでダントツの中国のことらしいんだけど…W杯にはどっちも出場しないのですが。

木村はタイのバレーファン、それも男性だけでなくオカマさんたちにも大人気だったそうで。観戦している木村を見つけたファンから「サオリコール」が巻き起こったり、電話番号やアドレスを渡されたりと。そんなサオリンはサーブ賞について「データを見てその人を狙った」と。先月号でデータ重視を否定するような発言をしてたんだけど、時にはデータも必要ということですね。

一方、男子。タイに完敗して優勝を逃した試合について尋ねられた石島
「正直、僕はもうやる気がなくなるくらい気持ち的に成り立たなかったというか(中略)試合の勝敗なんか関係ないっていう感じになってしまうくらいの気持ちになっていました」
なんだろ、この不祥事を見つかった政治家みたいな受け答え(笑)。背景には、(チーム全体が)タイ戦をなめていたこと、石島と宇佐美が合わなかったこと、石島が植田監督に怒られて腐ったこと、なんかがあるのかなと感じました。はっきりとそう答えているわけじゃないんだけど。

<そのほか気になったコメント>
石島、全日本男子の現状を問われて。
「ブラジルは個人のちからプラス全体、というかみんなのちからがありますから。そういった意味では自分のプレーをしていればいいんだという気持ちが強い。(日本は)みんながみんな、自分の役割を分かっているわけではない
えええっと…。ナショナルチームでそれって…。

続けて4年前のW杯の感想を問われて。石島は当時、大学2年でセンター。
「テレビで見ていて、俺のほうができるんじゃないか、と」
えええっと…。じゃあ、今回の活躍を期待します…。

植田監督、全日本男子の展望を問われて。
「技術の上に戦術や戦略が成り立つ。パワーでは世界に劣るので、スピードと正確性。それしかない」
その結果、目指すバレーは、
「嫌らしいバレー。正確なレセプションから速いコンビ。1度で決まらなくてもリバウンドを何度もとって」
これって、男子バレーの女子化?男子バレーのスタイルを確立しているチームが次の段階として目指すならわかるけど。。。

うーん。うーん。うーん。と唸ってしまいました。植田発言をいいように解釈すれば「だから技術を磨こう」ってことなんだけど、裏を返せば「選手の技術にあわせた戦術・戦略しかとれない」と言ってしまってることになります。

大前提となっている「パワーでは世界に劣る」ってほんとなの???パワーは無いって決め付けて、磨いてないだけなんじゃないの???という疑問がぬぐえません。高さかパワーか身体能力か、何か世界に「劣る」ものがないと自分たちの方向性を正当化できない。そういう屈折した感情を感じてしまいます。

戦術・戦略がまずあって、それを実現できる技術・パワー・身体能力を持った選手を集める・育てる、というのが王道だと思うのですが。それができないぐらい男子バレーの人材が枯渇しているのか。植田監督は一度、プロサッカーやプロ野球の指導者をはしごして、意見をしてもらったほうがよいのでは。

もう一つ植田監督。セッター宇佐美について。
「身体能力はすばらしい。後はインナーワーク(メンタル)とトスワーク」
えええっ!セッターなのに課題がトスワークって。。。しかもメンタルに問題があるセッターって。。。そんなセッターとトスが合わなくて腐る石島。。。

今回は触れられてなかったけど、全日本男子には練習嫌いや、びびりや、言い訳体質や、後輩に技術指導をしたがらない心の狭いベテランや、なんやかやと、とりあえずトップアスリートにふさわしくないメンタルの持ち主がわんさかいることは存じております。植田監督、世界に劣るのはパワーではなく、メンタルなのでは。。。

<おまけ>
松平康隆・日本バレーボール協会名誉会長。名誉都民に選ばれた記事中で。
「あまりシャシャリ出て迷惑をかけないようにしたい」
えーっと。この言葉が、ほんとにご本人の口から出たんでしょうか(失笑)。この記事の何ページか後ろで、小学生のバレーボール指導者との鼎談にさっそく顔を出してますが。。。その中で、「リベロは私が作った」「小学生バレーでローテーションを固定するルール改正をしたのも私」。そう、私が、私が、私が。これを世間では「シャシャリ出ている」と言います。

ローテを固定したのは、ポジションの専門性を高めることで、ぬきんでたスパイカー、レシーバーを作ることが狙いだそうで。そんなことを小学生だけでやると、さらに日本バレーがいびつになりますね。迷惑です。

松平名誉会長は、大型選手=動きが鈍い、という偏見のもと、大型選手にはレシーブさせるな、というのが持論です。せっかく「私が」ルールを変えたのに、小学生の指導者が大型選手にもレシーブ練習をさせていると知り、「時間の無駄じゃないの?」と発言。さらに、「女子バレー部がない中学校はない」と発言。鼎談相手から「そういう学校も増えてます」と突っ込まれると、「それは知らなかった」って。正気か?日本バレー界のガンですな。

気になること以外にも、たとえばW杯出場チームの紹介などなど、面白い記事もありました。それを全部書いてしまうと営業妨害になってしまうのでこの辺で。


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 4

madoka

楽しみにしてた「月バレ」リポート、大変面白く拝見いたしました!
松平名誉会長、まだ生きて…もとい、まだお元気なんですね~(笑)。
シャシャリ出ない松平さんって、全く想像できないんですけど…。
「大型選手のレシーブ練習は時間の無駄」とは…恐れ入りました。
さっそく木村沙織のところにシャシャリ出て、「キミはせっかくの大型選手なんだから、レシーブなんかしなくていいんだよ」とか言い出さないでほしいですね(^^ゞ

男子のセッター・宇佐美に関しては、正直「???」です。
今さらなんで宇佐美?
こんな大事な時期に「課題はトスワーク」なセッターってどういうこと?
前に全日本にいた時も、メンタル面に問題アリじゃなかった?
まさかまさか、「どうしても山本を使いたいので、同じチームからセッターを」じゃないですよね?!

「嫌らしいバレー。正確なレセプションから速いコンビ。1度で決まらなくてもリバウンドを何度もとって」に関しては、私はそんなの「基本」じゃんと思いましたけどね。今さらそれを「目標」として掲げるのはどうかと…。
じゃあ今の全日本男子って、「レセプションが不正確で、コンビは遅く、1度で決めるパワーもなければリバウンドを取る技術もない」ってこと?
………うーん、確かにそうかもしれない…(泣き笑)。
まあ、「嫌らしいバレー」には賛成です。
スパイカーがドシャット食らった後に解説者が言う「思いっきり打ってますから大丈夫」とか「気持ちが逃げてませんからね」にはもうウンザリ!
私が解説席にシャシャリ出て、「ブロックに思いっきりぶつけてどうすんだよ!」とか「シャット食らうぐらいなら逃げろ!フェイントで落とすとかワンタッチ狙うとかリバウンド取るとか、なんか考えろ!頭使え!」って言えたらさぞやスッキリするのでしょうが…。

柳本監督も植田監督も、今までに明確な「戦術」について語ったことがあったでしょうか?
柳本は「アンダーツー」とか大ざっぱなスローガンは掲げてましたが、それってボクちゃん安倍の「美しい国」と中身のなさではどっこどっこいでしょう。
柳本監督には、アテネの前までは期待できたんだけどなあ…。
植田監督は、現役時代もあんまり「戦術」とか考えるタイプには見えなかったから、まあこんなもんかな、と思いますけどねえ…。
(前の田中幹保監督のダメっぷりがずば抜けてたために、ちょっと得してますよね。)

バレーのことになるとつい長々と…すみませんm(__)m
最後にrioさん、「練習嫌いや、びびりや、言い訳体質や、後輩に技術指導をしたがらない心の狭いベテラン」って誰~~~?!
ヒント出して、ヒント!
気になって眠れません!!
by madoka (2007-10-20 00:16) 

rio

>madokaさん、ありがとうございます。

松平翁といえば、大山が全日本デビューしたときの何かの大会で解説にすわり、「相手サーブのときは、大山のような大きな選手はじゃまにならないように端にたたせておけばいいんですよ」というような発言をした人ですからねー。すべての中学校に女子バレー部があると信じてたことにも驚き。脳みそが昭和30年代で停止しているのでは。。。

宇佐美については、植田監督はフォローしたかったのか、叱咤したかったのか、いまいち不明のコメントでした。結果的に、フォローにはなってませんが(笑)。展望についても、ほんと”きほんのき”から、って感じ。まあ、アジア選手権の優勝がかかっている試合に「どうでもいい」って気分で出る選手がいるようなぬるいチームだから、仕方ないのかも。

柳本監督も、アテネ前までは戦略重視だったのが、いまではすっかり個人技重視。いつもの全日本女子になってしまってます。誰がやってもこうなるんだから、問題は選手や監督個人ではなく、バレー界の構造にあるんでしょうね。


練習嫌いは川合俊一です。中田久美もそう断言してました。とかってそんな引退した人じゃなくて(笑)。練習嫌い、びびり、言い訳体質はもう全日本を何十年も覆ってる”組織のムード”ですね。一人や二人ではないと思います。世界バレー2006の時にちょっと書いて、個人攻撃になっちゃってお叱りコメントをいただいたので、個人名は出しませんが。イケメンのほまれ高い左利きとか、身長に恵まれたセンター(複数)とか、まあその辺です。

心の狭いベテランも、ファンからは人気と信頼を得ている選手なので名前はちょっと。守備の要でセッター対角に投入されるレシーブのうまい荻野じゃないほうの選手です(言いすぎ)。
by rio (2007-10-20 05:09) 

madoka

rioさん、ヒントありがとう!
ほぼ全員わかった、と思います(笑)。
世界バレー2006の記事も改めて読み直しましたが(最初からあそこにヒントありましたね、スミマセン)、あれ、個人攻撃ですかねえ?
私はどれひとつとっても「まっとうな意見」としか思えないですけど。
ま、蒸し返すのはよしましょう(^^ゞ

私もバレーについては文句ばっか言ってる方ですけど、可愛さあまって憎さ百倍というか…。とにかくバレーは大好きなんですよ。
相撲界ほど腐っちゃいないにしても、バレー界の澱み方って、ちょっともう限界じゃないの?って思えるくらいの「どよ~ん」ですよね。
なんとか意識改革が進んでほしい、と切に願っております。
「名誉老人」を全員引退させて、若い血を注入して、もっと「血液サラサラ~♪」な感じの協会になってくれないと、選手の意識も変わらないですよね。
by madoka (2007-10-21 01:59) 

rio

>madokaさん、同感です。

大林素子がブログで書いていましたが、全日本のアシスタントに呼ばれたときには、ボール拾いや悩みの聞き役など裏方に徹することにしているそうです。

というのも、現役時代、”金メダリスト”の御旗を掲げた「名誉老人」たちがシャシャリ出てくるのがたまらなく嫌だったそうです。体力が衰え、技術的にも時代遅れのへなちょこサーブやへなちょこスパイクを延々と受けさせられる。想像しただけでもげんなりしますよね。

柳本監督就任の少し前に、あの御大・葛西昌枝が女子強化部長に就任したり(アテネへの準備期間にけっこう足引っ張ったみたいですね)、東洋の魔女たちがNPOを立ち上げたり、大友のできちゃった引退を”口撃”したりと、「名誉老人」の老害はとどまるところを知りません。
by rio (2007-10-21 09:53) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。