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W杯・10日目 ゾルジは選手たちの心情に一喜一憂 [バレーボール]

もう日本のことなんか忘れてしまったゾルジ兄貴の「俺についてこい」のコーナーです。 きょうのテーマは「人生と記憶」。スポーツコラムとは思えないほどブンガクしちゃったタイトルですが、大丈夫なんでしょうか。

お話その1は、昨日のひどい負け方で記者会見室に整列させられたブラジルと、優勝候補アメリカに快勝したセルビアについて。

1敗のセルビアは優勝争いに踏みとどまりたいところ。2敗のブラジルは切符獲得に向け、もうあとがありません。その2チームの雰囲気が、昨日とまったく変わっていたそうです。

セルビアは今大会を通じ、絶対に諦めないプレーを貫いてきました。ところが、今朝、ゾルジ兄貴は初めて見てしまったのです。セルビアチームの疲れきった様子を!セルビアはずっと固定メンバーで戦っています。「13日間で10試合はマジきつい」って書いてるけど、今日までで10試合だから14日間だと思うんだけどな。まあいいや。

そんなわけで、セルビア・テルジッチ監督は選手たちに配慮し、プレッシャーを与えることを避けて気持ちを持たせようと考えたようです。基本的なことの確認だけにとどめて試合に臨んだものの、結果的には効果なし。ストレート負けを喫してしまいました。

一方のブラジルは、ミスも少なく、ディグ、サーブ、アタックすべてが絶好調でした。ギマラエス監督が選手に与えた”ペナルティ”にいささか憤りを感じていたゾルジ兄貴は、一夜明けて、チームが和気あいあいとプレーしていることにびっくり!

「試合中に昨日のことは無かったことのようにプレーするってのは分かるよ。プライドあるし。けどよお、俺だったら、あんなことされたあとの試合でポイント決めても、監督と一緒に喜ぶなんてありえねーよ」(←こんな頭の悪そうな言葉遣いじゃないけど)だそうです。

「監督の荒療治がうまくいったことは認めるけど、選手たちから反感買うのは避けられねえぜ」っていつもと違って、ちょっと脅し入ってます。

 

お話その2は、キューバ=元チームメイトと対戦したアゲロについて。

イタリアVSキューバは、2つの意味で重要な試合でした。イタリアは勝てば北京行きが決まること、そしてアゲロにとっては亡命後、初めて元チームメイトと対戦する試合だったのです。

最初のテーマはすぐに解決。イタリアはいま絶好調。日に日に強くなって、どのチームとも比べ物にならないぐらいだから(←って、いくらなんでもほめすぎ)。バルボリーニ就任以来、20連勝中で、そのうち15試合はストレート勝ちだそうです。明日も勝って、連勝記録を伸ばすんだってさ。はいはい。

それはさておき、アゲロです。2001年にイタリアに亡命し、ペルージャに移り住んだ彼女は、6年後(つまり今年)、イタリア国籍を取得した瞬間から代表入りします。今日の試合の少し前、ゾルジ兄貴はこんな声を耳にしたそうです。

「キューバ人はアゲロを許さない。彼女の行動を理解することはできる。でも絶対に許せない」

この厳しい言葉はゾルジ兄貴にも突き刺さったそうで、「けどよお、この言葉をきいちゃったから今日の試合の雰囲気がよく分かったぜ」と言ってみせるあたり、さすがジャーナリスト。

とにかく、アゲロがキューバと対戦するまでにはいろいろな葛藤があったようです。北京五輪の出場を目指していた彼女にとって、W杯でのキューバとの対戦は避けたかったのが本音。それはイタリアのチームメイトも、キューバチームも同じだったようで、双方に重いプレッシャーがのしかかっていたそうです。

そうした感情のもつれは、第1セット、イタリアが27-25でジュースをものにしたあたりからほぐれ始めます。そして試合は、いつもの素晴らしい展開になったのでした。

って、なんだそのきれいなまとめ(笑)。イタリアがストレート勝ちしたからだろ!と突っ込んでおこう。


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コメント 12

madoka 

亡命者募集!
「エース」の地位を用意してお待ちしております。
誰か日本に亡命してくれる外国人選手はいませんか(笑)?

………いやマジで…(泣)。
by madoka  (2007-11-16 01:13) 

rio

>madokaさん、今日のローガン・トムを見ていて、けがで活躍できないままビーチにいってしまった鈴木洋美にお願いするのも面白いかなと思いました。センターの選手ですが、ビーチで鍛えたいまならサイドもできるだろう、と。

あとはもう、ひたすらお願いして大友愛復帰ですね。いかに性格が暗かろうとヤンキーだろうと(←実際は知りませんが。。。うわさです)あの戦力は重要です。

そういえば、スペイン人と結婚してキューバからスペインに亡命したカルバハルはそのまま引退しましたよね。そう考えると、6年もブランクがあって表舞台に戻ってきたアゲロはやっぱり異例なのかも。
by rio (2007-11-16 01:38) 

大友

rioさん、素人的な質問ですみません。。
大友愛が帰ってきたらどういったところで活躍が期待できそうなんですか?
ポジションはセンターだったはずですが、杉山・荒木はなかなかの活躍をしていると思います。それより大友愛の実力は数段上という感じなのでしょうか?
by 大友 (2007-11-16 02:55) 

rio

>大友さん、大友愛は荒木や杉山ともまた違った持ち味のセンター、というよりオールラウンダーです。

まず、サーブカットもスパイクレシーブもできるレシーブ力があります。おそらく、木村より上です。

次に、バックアタックが打てます。栗原より速く、「パイプ攻撃」に近いところまでいっていました。

そして高いトス(2段も)打てます。

なので、最初の柳本構想ではセンターでしたが、途中からライトを任されるようになりました。

難点といえばサーブがヘタなことぐらいで、そのほかのプレーはほとんどこなしていたと思います。
by rio (2007-11-16 03:21) 

森島

やっぱり、大友愛ですか。。私は、アテネオリンピックの時の彼女しか知らないのですが、よく拾うし、ブロードも上手だと思いました。
今より、杉山がベンチを温めがちでしたが、分かる気がしました。
杉山は、大友がいた頃の方が、上手さを感じておりますが、、、如何でしょう。
by 森島 (2007-11-16 14:21) 

大友

rioさん分かりやすい説明ありがとうございます。
大友ってそんなにいい選手だったのですね。キレがあったのは
覚えていますが、レシーブも木村より上となると失ったことはホントにいたいですね・・・。引退後ジャンクスポーツとかでバレーをする姿を見ましたがそういった面影がなかったので、もうバレーに未練がないのかなと思いました。復帰を切に願います・・・・。
by 大友 (2007-11-16 15:34) 

rio

>森島さん、コメントありがとうございます。

杉山は今大会で進化してると思いましたがいかがでしょう?4年前はクイックとブロード、1人時間差という至って標準的なセンターだったんですよね(荒木は1人時間差できませんが。。。)。

今大会では、へなちょこながら2段を打っていこうとする積極性も見せていますし、リバウンドやワンタッチの処理などネット際でも周りをよく見てしぶといプレーをしていると思います。ディグやつなぎにも自覚を持って参加している(←まあ、当たり前なんですが)のでは。

想像ですが、4年前より悪く見えるとしたら、日本の攻撃が単調なせいで、クイックやブロードが拾われたり、ブロックにかかるからだと思います。特に、竹下と並ぶ回数が多い「きついほう」のセンターで、高橋が調子悪かったり、栗原がつかまりまくったりしていたので、どうしても杉山に上がってしまう場面があるんですよね。

私はそれより、荒木にまったく成長が見られないのが気になります。もともとゆっくり育つタイプなんでしょうけど、それにしても。。。
by rio (2007-11-16 15:36) 

rio

>大友さん、一度は引退した成田も竹下も戻ってきてますし、大友もぜひ、ってところですよね。大友は18か19で一度全日本(葛和監督だったと思います)に選ばれながら、ついていけずに「逃げた」ことがあるんですよね。柳本監督はそのことも、そして大友の才能もわかった上で呼んだと記憶しています。だから必死でアテネまで走って、そのあと燃え尽きてしまったのでしょう。まだ若いんだし、いずれまた、コートに立ちたくなるんじゃないかなあ。
by rio (2007-11-16 15:47) 

babo

大友選手・・・。彼女の才能は本当もったないですよね~。私も是非復活を期待します。。。。

質問させて下さい~。
アテネ五輪へ出場するとして、今後現在の全日本メンバーが変わる可能性はありますか?特に監督。
監督や選手のコメントからして、アテネまではメンバーの変動が無いように思いますが・・・。竹下・高橋・木村・栗原あたりは故障等ない限り代表落ちはないだろうし、監督が辞めるとは思えないし・・・。

ただ、今大会で結果が出せなかった(今後に繋がるものもイマイチ見えなかった)状態で、五輪でメダルなど到底無謀なことのように感じるんですが~。最終予選等もあるので、今更人材を変えるよりもとりあえず現形で出来る限りの修正をして、アテネを戦ったほうがよいのでしょうか・・・。

今大会の監督の采配には、日々納得いかないので・・・この先が気になります。
by babo (2007-11-16 17:26) 

babo

す、すみません。完全に書き間違いですが・・・↑のオリンピック、北京のことです・・・。アテネって・・・。本当おバカ(泣)。
by babo (2007-11-16 19:09) 

ゴン

大友愛 

2003年、柳本晶一が監督に就任し全日本代表候補に選ばれたが、大山加奈・栗原恵の次世代エースの台頭もありチームに馴染めずに自ら全日本女子チームの代表入りを辞退した。しかし、母と祖父の相次ぐ他界を機に、再挑戦を決意。2004年、アテネオリンピック最終予選前に全日本復帰、日本の2大会ぶりのオリンピック出場に貢献し、アテネオリンピック出場を果たした。(Wikipedia)
by ゴン (2007-11-16 22:40) 

rio

>baboさん、「特に監督」ってのがツボでした(笑)。柳本監督は続投の際に、協会から「少なくとも北京まで」というお墨付きをもらっているので辞めないでしょうね。しかし、7位といっても中国とロシアがいないので、実質は9位。これではねえ。。。

北京五輪でメダルは99%無理です。選手のやる気とか選手交代とか、そういうレベルではなく、4年前からあった日本と世界の戦術、技術の差がさらに開いているのに、それを8ヶ月で埋めることは無理だからです。

しかも、今大会で切符を取った国は8ヶ月間集中して対策できるのに、取れていない国は切符を取るための対策を始めなければならりません。

まずは北京出場を目標とし、柳本監督にはお疲れ様でしたといって、新体制で出直すべきでしょうね。

>ゴンさん、情報ありがとうございます。
by rio (2007-11-17 03:02) 

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