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”嫌米”の豪州、”嫌韓”の中国 [今日のニュース]

オーストラリアの通信社AAPが伝えたところによると、

1200人を対象に実施した調査で、米国が自国の社会的・経済的問題に責任をもって取り組んでいるかどうかに関して、豪国民の44%が「非常に信頼している」、あるいは「かなり信頼している」と回答し、1986年の56%から減少したことが分かった。

宗教、銃規制、社会的・人種的・経済的平等に関する支持は落ち込んだ。

 また、回答者の半数以上が、アメリカ英語やファーストフードなどがオーストラリア文化に及ぼす影響について「好ましくない」と回答した。


だそうです。オーストラリアはイギリス文化をベースに、アジアへの脱皮を図っている最中。日本人は「欧米」と便利にくくってしまいますが(私もそうですが)、イギリス文化って日本文化とよく似てると思うんですよね(イギリス人もオーストラリア人もそう言ってたし)。そこにでろでろとアメリカ文化がかぶさってきてるところもよく似ていて、それが”嫌米”につながっているのだと思います。

先日、イギリス(ロンドンだったかな)の地下鉄の職員が、アメリカ人観光客をからかった内容の”アナウンス”(「あちこちで大声でしゃべらないで下さい」など)を動画サイトで配信し、クビになった事件がありました。対米感情を象徴するような出来事でした。

一方、アメリカは8割がパスポートを持たない国民性で、一般人の国際情勢への関心度は低く、発想は保守的。何人かのアメリカ人に「なんで?」と尋ねたことがありますが、返ってきた答えのほとんどは「アメリカには何でもあるのに、なんで海外を気にしなければいけないの?」といった類でした。残念な人たちです。

さて。もう一つ興味深い世論調査がありました。韓国の朝鮮日報が伝えたところによると、

国営新華社通信が発行する国際先駆導報は10日付紙面で、最近4カ月間に中国人1万2000人を対象に行った調査の結果、「あまり好きではない国」として韓国を挙げた回答者が40.1%を占め、1位となった。日本は30.2%で2位だった。

 一方、最も好きな国としてはパキスタンが1位、ロシアが2位、日本が3位だった。

だそうです。「中国の世論調査で韓国が日本より嫌われているとの結果が出るのは異例」なんて書いてますが、大きなお世話です(笑)。

 社会調査のサンプル数だけを考えると、人口約14億人で1万2000サンプルというのは、まあ頑張ったほうだと思います。どういう調査をしたのか具体的には書かれていない(なぜか新華社のHPにはこの記事が無い)ので、正当な手法だったかどうかは判断できませんが。

韓国はショックでしょうが、こちらは(オーストラリアの調査と違って)”国策”のにおいがぷんぷんします。

まず、中国と韓国の貿易摩擦は年を追うごとに激しくなってます。世界中どこでも、隣国同士は仲悪いものですが、そこに経済問題や領土問題が持ち上がれば、関係が悪化するのは当然です。

さらに、中国は対日外交方針を「反日カード・経済援助の要請」から「親日カード・経済協力の模索」へと転換しつつあります。そのためには、日韓米のトライアングルは目障りなわけで、ここをなんとか分断して日本を取り込もうという意図なのだと思います。

そういった場面で活躍するのが、国営の通信社・新華社。「人民日報」なら眉唾で読まれるニュースでも、新華社なら全世界に”客観的事実”として配信されますからねー。

ちなみに、好きな国にパキスタン・ロシアがあがっているのは、中央アジア覇権を巡る争いでインドを孤立させ、中ロ主導で進めたいという意図だと思います。これに対し、アメリカは中ロの中間に位置し、中立路線を歩むモンゴルを取り込んで中央アジアへの布石を打とうとしていますが、状況は混沌。

そんなわけで、日本としては、将来必ず、モンゴル政財界の大物になる朝青龍をもっと大事にしなければいけません。内館牧子のような才能が枯れ果てて相撲にしがみついているだけのおばちゃんと朝青龍のどちらが国益に適うか。大局で判断して欲しいですね。


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ケン

rioさんご無沙汰しております。

 ワールドカップが終わったあとも、ブログ拝読させていただいております。

 さて、そのうち「北海道まで自分の領土だ」とかいいだしそうな中国はおいといて、この記事の最後の朝青龍について。今回の騒動では、結局彼のワガママどおりにことが進んでいるように見えて、いやだなあと思っていました。結果だけを見ると、

ちょっと休みたいからモンゴルへ帰るか

ん?ガヤガヤなんかうるさいぞ。もうちょっといるか。面倒から説明はいいだろ。親方なんとかしといてよ。

そろそろ帰ろっかな~。金稼ぎたいし。

復帰会見。引退させられなかった。しめしめ、まだ稼げるぞ。俺の敵になりそうなやつはいないし、横綱だから休んでも番付け落ちないし、いいリフレッシュになったよ。


 って考えていたんで、さっさと国外退去させろと思っていたんですが(私は礼を尽くさない人や国に対しては、超国粋主義者になります(笑))、なるほど、大局から見ると引退させるべきではないという意見も一理あるなあと思いました。
 ただ、現状の関係では、彼が政財界の大物になったときも日本は相当なめられそう。将来友好的な状態である、彼の我儘や甘えを今こそ厳しく指導して、相撲協会・親方と本当の意味での信頼関係を築いて欲しいと思います。日本は(カネとかじゃなくて)俺という人間を育ててくれた第二の故郷だと思ってもらえるように。いまのままだと、都合のいい女扱いですよ、これじゃ。


 これからも鋭い視点から繰り出すブラジルレゼンデバレーのような文章を楽しませていただきます。宜しくお願いします。
by ケン (2007-12-11 21:56) 

rio

>ケンさん、こんにちは。

朝青龍の件は半分冗談なんですが(笑)。真面目な話、一連の朝青龍問題の責任の9割は高砂親方と相撲協会にあると思っています。相撲協会全体で朝青龍を腫れ物に触るように扱ってきたのに、問題が発覚すると親方に責任をなすりつけて。言いたいことは直接いわず、横綱審議会に言わせる。どうしようもない組織ですね。

もう一つ、中田英寿の問題がうやむやになっているのも見過ごせません。朝青龍にサッカーをさせた張本人で、最初のコメントでは「自分が誘った」と認めておりました。しかし、騒ぎが大きくなると突然、「朝青龍の故障は見ていても分かった。食事もつらそうだった」などと仮病説を打ち消す側にまわり、最後は「混乱が早く収まって欲しい」ってな他人事のようなコメントで。卑怯だなと感じました。
by rio (2007-12-12 04:45) 

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