WGP決勝・ゾルジ兄貴の通信簿 [バレーボール]
言いたい放題のまま、WL男子決勝の見物のためにさっさとブラジルに向かったゾルジ兄貴の俺について来いのコーナーです。いつもの通信簿、さっそく見ていきましょう。
ゾルジ兄貴の「独断と偏見のチーム総合力ランキング」はこちらです。( )はWGPの実際の順位、その下の記号は、各チームの今大会決勝でのプレーがゾルジ兄貴の予想より上なら○、下なら×、予想通りなら=、です。
1位ブラジル(1) 2位イタリア(3) 3位アメリカ(4) 4位中国(5) 5位日本(6) 6位キューバ(2)
○ × = × = ○
さて、ゾルジ兄貴の講評です。
ブラジル…すべての選手が膨大なデータを頭に入れ、高度な戦術をなんなくこなす能力を身につけている。彼女たちのプレーの”最低ライン”がかなり高い位置にある。
イタリア…選手たちの体調の悪さからいいプレーができていなかったが、技術と戦術のレベルは高い。チーム力は「文章力」と同じようなものだ。文章の書き方を忘れることは無いが、書き上げたものにいつも満足できるとは限らない。バレーも同じで、技術・戦術が確かでも、いつも同じ結果を出せるわけではない。
アメリカ…北アメリカのチームは伝統的にデータ重視。しかし、データは試合の一部に過ぎない。選手たちは才能に特別恵まれているわけではなく、データ頼みになって試合の要所を見失っていることがある。
中国と日本…僅差で4位と5位にしているが、「訓練度(スキル)」が中国≒日本というわけではないので間違わないように!中国のレベルは日本よりはるかに上だ。
日中とも国内リーグが充実している分、自分たちと違った精神構造や習慣に触れる機会が少ない。日中を含めたほとんどのアジアのチームは、技術・戦術を学ぶ時に、これまでのやり方をまね、同じようにすることが上達の近道だと考えている。なので、確実なサーブレシーブから”既成の”攻撃をすることには長けているが、試合の流れが予想からはずれると、すぐには気持ちの切り替えができないのだ。
キューバ…キューバ独特の強化法と飛びぬけた身体能力で作られたチーム。確かに強いが、データを理解する能力はかなり低い。驚異的なスーパープレイヤーをそろえた90年代は五輪3連覇を成し遂げているが、その時の「強いサーブとスパイク」というパターンから何も変わっていない。今の選手たちは昔よりもレベルが落ちている。今回2位になったのはペルドモ監督が新しいことを試そうとしなかったからだ。
(止)
だそうです。相変わらずイタリアに甘い(←だから言い訳が長い)のはご愛嬌。WGP↗北京を狙うイタリアと、WGP→北京を狙うブラジル、そして開催国の中国と、”ダークホース”ロシア。この4強を、アメリカ・キューバが追う展開でしょうか。あと1ヶ月。楽しみです。
ゾルジ兄貴の「独断と偏見のチーム総合力ランキング」はこちらです。( )はWGPの実際の順位、その下の記号は、各チームの今大会決勝でのプレーがゾルジ兄貴の予想より上なら○、下なら×、予想通りなら=、です。
1位ブラジル(1) 2位イタリア(3) 3位アメリカ(4) 4位中国(5) 5位日本(6) 6位キューバ(2)
○ × = × = ○
さて、ゾルジ兄貴の講評です。
ブラジル…すべての選手が膨大なデータを頭に入れ、高度な戦術をなんなくこなす能力を身につけている。彼女たちのプレーの”最低ライン”がかなり高い位置にある。
イタリア…選手たちの体調の悪さからいいプレーができていなかったが、技術と戦術のレベルは高い。チーム力は「文章力」と同じようなものだ。文章の書き方を忘れることは無いが、書き上げたものにいつも満足できるとは限らない。バレーも同じで、技術・戦術が確かでも、いつも同じ結果を出せるわけではない。
アメリカ…北アメリカのチームは伝統的にデータ重視。しかし、データは試合の一部に過ぎない。選手たちは才能に特別恵まれているわけではなく、データ頼みになって試合の要所を見失っていることがある。
中国と日本…僅差で4位と5位にしているが、「訓練度(スキル)」が中国≒日本というわけではないので間違わないように!中国のレベルは日本よりはるかに上だ。
日中とも国内リーグが充実している分、自分たちと違った精神構造や習慣に触れる機会が少ない。日中を含めたほとんどのアジアのチームは、技術・戦術を学ぶ時に、これまでのやり方をまね、同じようにすることが上達の近道だと考えている。なので、確実なサーブレシーブから”既成の”攻撃をすることには長けているが、試合の流れが予想からはずれると、すぐには気持ちの切り替えができないのだ。
キューバ…キューバ独特の強化法と飛びぬけた身体能力で作られたチーム。確かに強いが、データを理解する能力はかなり低い。驚異的なスーパープレイヤーをそろえた90年代は五輪3連覇を成し遂げているが、その時の「強いサーブとスパイク」というパターンから何も変わっていない。今の選手たちは昔よりもレベルが落ちている。今回2位になったのはペルドモ監督が新しいことを試そうとしなかったからだ。
(止)
だそうです。相変わらずイタリアに甘い(←だから言い訳が長い)のはご愛嬌。WGP↗北京を狙うイタリアと、WGP→北京を狙うブラジル、そして開催国の中国と、”ダークホース”ロシア。この4強を、アメリカ・キューバが追う展開でしょうか。あと1ヶ月。楽しみです。
ゾルジ兄さんの日本評、非常に的確じゃないですか!
ていうかこれ、rioさんをはじめ、日本のブロガーさんたちが前々から口を酸っぱくして言ってることですけどね…。
by madoka (2008-07-14 02:18)
>madokaさん、オーソライズされることは時としてとっても重要ですよね。って、その権威を茶化している私が言うのもどうかと思うのですが。
ゾルジが何を書いたって多くの関係者は読まないかもしれませんが(←英語なので…という悲しい理由で)、ゾルジの文章は日本の中学レベルで読める親切な難易度なので、原文に目を通してくれればいいなあと思います。
ゾルジの見方は完全にヨーロピアンバレーの視点なので、例えば、アジアもアメリカもヨーロッパもご存知のarea 71さんの視点と重ねると、いろいろ面白いことが分かります。
ゾルジが日本の「あ・うんの呼吸」、中国の「以心伝心」という慣用句を知っていれば、コラムの切り口はまたちょっと違ったかもしれません。
by rio (2008-07-14 03:56)
(追伸)いま、改めて読み返して思ったんですが、キューバの講評がひどいですよね。これだと「筋肉バカ」って言ってるようなものじゃないかと。
by rio (2008-07-14 04:05)