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ゾルジの俺についてこい ガモワとアゲロとカプラーラ [バレーボール]

日を追うごとに市原悦子化しているゾルジの俺についてこいのコーナーです。『家政婦は見た!』は終わってしまったのでこのたとえがいつまで通用するか心配ですが、それはともかく、ゾルジ兄貴が見た!話を簡単にご紹介しましょう。

私のメダル予想をいきなり裏切って、アゲロもデルコーレもいないイタリアが初戦のロシアに3-1で勝ちました。ロシアを率いているのはイタリア人のカプラーラ監督。ゾルジ兄貴の出番ですね。

不正確なトスをアタッカーが打ち切れず、感情的になって責任をなすりつけあうぶざまな試合展開にカプラーラ監督は大激怒。特にエース・ガモワにがっつり雷を落としたところ、ガモワが言い放った一言がこれ↓

朝10時から試合なんてちょー早すぎてマジ無理なんですけど!

こんなかわいい口調だったのかどうか知りませんが、五輪本番の初戦でエースにこんなことを頭の上から言われた日には、ジャンピングビンタぐらいかましてやりたい気分になりますね。11日のロシアの相手はブラジル。試合開始は午後2時半です。これに負けたら今度はどんな言い訳をするんでしょうか。

なぐさめるフリをして近づいたゾルジ兄貴。まんまとはめられる傷心のカプラーラ監督。同郷の友人につい心を許してしまったのでしょう。ぐちるぐちる。

条件はどこのチームも同じだ!そんなクソタワケな言い訳が通用するか!だいたいロシアのやつらは手を抜くことしか考えてない!やつらのダメ人間ぶりを変えようと俺がこんなに孤軍奮闘しているのに選手も周りも理解すらしようとしないんだ!

言わせておいてゾルジ兄貴はさらに煽ります。

ロシアはここ10年ぐらいで外国人監督の招聘を始めたんだよな。けど今でも自分たちのバレーの方が上だと思ってるから外国人監督の言うことなんて聞く気がないんだよ。ウッシッシ。

こうした文章は当然、ロシアのスタッフも読むでしょう。もしかしたら選手たちも読むかもしれません。その結果さらにチーム内に亀裂が走り、カプラーラ監督はやる気をなくし、ロシアはメダルを逃し、ロシアンバレーは崩壊してヨーロッパにイタリア女子の黄金時代が来るかもしれません。そこまで計算済みなんですねゾルジ兄貴。ほくそ笑んでいる姿が目に浮かびます。Viva Italiano!

話は変わってアゲロ情報。アゲロはキューバからイタリアに亡命したため、通常はキューバに入国できません。「ハハキトク スグカエレ」で北京からキューバに出発したアゲロ。途中、ビザを取るためにドイツに2日間滞在しましたがラチがあかず、結局、北京にとんぼ返りを決意しました。

間の悪いことに、アゲロが北京に到着した直後、ドイツ・ボンにあるキューバ大使館から入国許可証が届いたそうです。しかし時すでに遅く、9日午前8時半(中国の現地時間)にアゲロ母は亡くなったのだとか。

アゲロがこのあとどうするのかまでは書かれていませんが、家族も国も捨てて「イタリア人」として五輪を戦おうとした矢先に、母の死によって自分が「キューバ人」であることを痛感させられる巡り合わせ。こんな劇的な人生もなかなかないと思います。イタリアチームは、アゲロ・デルコーレ抜きでガマンの試合運びを見せ、ロシアに勝ったあと、この報せを聞いたということです。


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オリビア

いつもながらの面白いお話ありがとうございました。個人的にはゾルジ兄貴シリーズが大好きです。あれだけ、自分のカラーが出まくったジャーナリストも珍しいですよね。これからもよろしくお願いします。

アゲロ選手の話は心を痛めました。国籍の問題ですが、スケート界などではヨーロッパの選手はオリンピックに出られるのであれば国籍を変えるなど余り問題ないという感じです。あるオランダの選手はスケート大国の自国ではとても代表に選ばれないので、国籍を変えて、スケート弱小国からオリンピックに出場して、結果は銅メダル。実はオランダ選手よりも良い成績だったのですが、「鼻をあかした」なんて気概もなく、淡々と表彰台に上がっておりました。私がそう見えただけで、実は本人としてもオランダ代表としてオリンピックに出たかったので、心境複雑な思いで、喜べなかったのかもしれません。

キューバはそういったヨーロッパと違って、国籍を変えることはもっとハードルが高いと思います。
>家族も国も捨てて「イタリア人」として五輪を戦おうとした矢先に、母の死によって自分が「キューバ人」であることを痛感させられる巡り合わせ。
これが、オリンピックの時に丁度、起きることが、運命なんでしょうね。やはり、魔物が住むところかもしれませんね。オリンピックは。
by オリビア (2008-08-10 08:48) 

rio

>オリビアさん、ゾルジのカラーはもっと上品なんですが、私が変な色をつけてまくってます。

ということで、この記事はゾルジの記事と似て非なるものなのでご注意を!ゾルジコラムの翻訳をJVAが掲載してくれたら、私がわざわざ紹介する必要も無いんですが。

ヨーロッパは同じ文化圏であれば移民にそれほど抵抗感がないようですね。イギリスとオーストラリアなんか特にそうみたいで、バイト雑誌を見てイギリスからオーストラリアに来て、そのまま永住権を取ったという人に何人も出会いました。中国人も卓球選手なんかは特にそうですが、弱小国に移住して代表になっている選手がいます。

でも、アゲロの場合は「亡命」というところが、そういった選手たちとの重みが違うところですね。以前も、カルバハルという名センターが若くして亡命しましたが、彼女は競技に復活しませんでした。アゲロはイタリアチーム入りしたことで、かつてのチームメイトから強い反感をかっているそうです(ゾルジ情報)。

そこまでしてでも亡命し、イタリアチームに入ったのはなぜか。とても気になるところです。
by rio (2008-08-11 00:15) 

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