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モントルー・イタリア戦 いちいちへこんでどうする! [バレーボール]

もー、まったく。若者たちはなにをいちいちへこんでるんでしょうか。せっかくチームに主将アラキングがいるんだから、まずはあの牛のような図太さを見習ってほしいです。

特に狩野!オランダ戦であまりいいところがないまま森と交代になって、この試合ではキューバ戦とは別人のように元気なかったですねー。で、結局また木村(第2セット)、森(第3セット)と交代。自分と同じポジションにうまいベテランがいるというのもプレッシャーでしょうが、試合中・大会中に心が折れているようではいけません。

今日の真鍋監督の選手起用・交代は理解できます。ボロ負けしたので、いい采配だったとは言えなくなってしまいましたが”仕方のない”采配だったと思います。

この試合で改めてわかったのですが、木村は完全に先発タイプですねー。第2セットが途中出場、第3セットにスタメンで入りましたが、まったく立ち上がらないまま終わりました(痛)。このあたり、代表歴が長いのでうっかり中堅と思ってしまいがちですが、実はまだ若手。キューバ戦のように”お姉さん役”を任せると見違えるほどしっかりするんだから、木村にはそういう方面で負荷をかけたほうがいいのかもしれません。

そんなわけで、第2~第3セットはサンドバッグ状態だった全日本ですが、私は第3セットのスタメンで荒木が出てきたので満足です。移動攻撃、びっくりするぐらい速くなってますね。しかも、移動し始めてからさらに加速する技まで身につけていて杉山(≠アケミ)か?と思いましたよ。ただ、勢いつきすぎてストレート打ちでラインを割るお得意の”芸”を見せてくれたので、ああやっぱり荒木だなと(笑)

ブロックもさらによくなってました。画面からでもしっかりと伝わってくる圧迫感。アフリカの大木・バオバブのようです。バオバブアラキング(謎)。サーブも相変わらず上手でした。これは解説夫婦漫才のマエケン&アケミが言うように、イタリアでプレーしていてニューボールに慣れていたこともあるのかも。

図太い荒木主将と責任感の強い栗原副主将。チームとしては、けっこういいコンビかもしれません。その2人を壁にしてマイペースでプレーする木村。なんか、佐藤伊知子/中田久美/大林素子の時代を思い起こさせるバランスです。木村の将来はモトコさんなんでしょうか(痛2)

ローテはこんなかんじ↓

栗原           河合        石川

庄司           狩野        石田  L濱口
--------------------------------------------------
バルセリーニ  アリゲッティ(MB)  クリサンティ

ロンドン(S)   オルトラーニ(MB)  マルコン Lメルロ

相変わらずイタリアの一部の選手の読み方に自信なしですが、気にしないことにします。第3セットは、栗原→木村、河合→竹下、狩野→森がスタメン、石田→栗原が途中交代でした。イタリアのほうは完全に若手主体で、平均年齢は23歳あたりだそうです。そういう意味では、第3セットもメンバーを変えずに戦わせてもよかったかもしれませんね。


<第1セット>
河合のトスがキューバ戦よりさらによくなっていて、見どころ満載のセットでした。両サイドへのトスはアンテナまでしっかりと伸びていて打ちやすそうでしたし、クイックのトスもよくなってました。

3-3の場面では、河合がブロックを完全に振ってレフトを1枚にし、石田が余裕のブロックアウト。
8-8の場面では、バックトスでライト側アンテナまできれいに伸ばし、狩野がこれまた余裕のブロックアウト。
9-9の場面でも、意表をつくバックトスで後衛ライトの狩野に上げましたが、なんと狩野が開いておらずに失点…心が折れた音が聞こえました。ブロッカーは完全に1枚になってたのに、もったいない。それでも、
9-10となった直後には、石川のクイックをおとりに石田に打たせて10-10。相手ブロッカーは2枚とも石川につられて跳んでました。ここまで上出来だったと思います。

まだまだミスや課題があるのは確かです。5-4の場面で、庄司のブロードを拾われ、石田のバックアタックを拾われ、栗原のレフト攻撃を拾われてぶち切れたのか、ブロックカバーの選手の正面にツーアタックを打ってしまいました。それがチャンスボールとなってしまってライト攻撃を食らってます。

時計回りにトスを上げて決まらなければ無理やりのツー。竹下がそう教えたとしか思えないぐらいにそっくりのトスワーク(怒)。いけません。河合には”人のふり見て我がふり直せ”という言葉を贈っておきたいと思います。

とはいえ、たしかに難しい場面ではありました。河合・庄司・栗原が前衛のローテで、ラリーになると、庄司がライトに開く場面が多々あり、クイックに入るアタッカーがいなくなるんですね。このほうが得点率が高いという判断なんでしょうか?栗原がクイックや移動攻撃に入れれば面白かったんですが、それはまた別の話。

河合は、攻撃を全部拾われてちょっと焦ったのかも。ただ、相手ブロッカーはそれがよく見えていなかったのか、なぜかライトとライト寄りだった河合の前に1枚ずつで、レフト側ブロックが1枚になってました。なので、河合はレフトに平行トスを上げるべきだったんでしょうね。

14-15の場面でも、庄司にブロック1枚が完全についているのに、なぜかそこに上げてしまってシャットアウト。狩野がライトから積極的に呼べば、また結果は違ったものになったかもしれません。

そんなわけで、トス技術は成長、戦略・戦術・駆け引きはこれから勉強という具合です。駆け引きに弱いとしたら、それはきっと”竹下からの遺伝”ですね。いけません。戦略・戦術・駆け引きが自然に身につく選手と、竹下のようにいつまで立っても弱いままの選手がいます。河合がどちらなのかわかりませんが、世界と戦うには、いまのうちに戦略性の高い人に師事し、脳みそに叩き込んで鍛えておくべきだと思います。

こんな感じで、河合のトスに一喜一憂しつつ応援していたわけですが、20点目以降、視線は濱口に釘付けに。それはいかんよ…というサーブレシーブのミス(1回で返る、はじき飛ばされる)が出て、終盤の競り合いでイタリアに逃げ切られてしまったのです。

マエケンは「ボールに慣れてないから」、アケミは「国際試合に慣れてないから」と主張して一歩も譲らぬ意地の張り合い。どっちが正しいかは、つかみあいでもして決めて下さい。まあ普通に考えるとどっちも正解なんでしょうけど。

ただ、もう一つ気になるのは、腕を上下に振ってボールを送り出すフォームです。素人なので技術的なことはよくわからないのですが、あんなに腕を振ったら変化するサーブにはタイミングが合わない(遅れる)のではないかと。セッターに丁寧に返そうという気持ちが出すぎているのか、単にクセなのか。

全日本2009は、前衛・後衛にかかわらず、サイドアタッカーが全員サーブレシーブに入ってます。前衛センターを狙われた時でも、自分でレシーブして積極的にクイックを打っていく決まりになっているようです。その点では、リベロの負担は比較的軽いはず。

お試し期間で選手交代が頻繁なので、位置取りの確認が難しいという点もあるのでしょうが、そこは濱口が守備の司令塔なわけですから、遠慮せずに仕切ってほしいですね。


<第2セット>
完全に日本ペースだった第1セットを、20点以降の自分たちのミスで奪われてしまい、若者たちへこむへこむ。なによりもまず、河合のトスが全部短くなってしまい、サイドの石田・狩野がびしゃんびしゃんブロックされてしまいました。

イタリアのブロックがストレートをきっちり締める戦術に変え、それに対してサイドが中へ打てるようにトスを短くした、ということなのかもしれません。この辺は、映像では非常に見づらく、リプレイもないためよくわかりませんでした。マエケン&アケミに実況まで一緒になって映像への文句言いまくり。

それはさておき。
サイドが使えなくなって庄司に上げたクイックも、きっちりマークでワンタッチから切り返され、あっという間に1-8です。狩野は木村と交代になってしまいました。自分からトスを呼んでいるフシがなかったので仕方ないですね。

日本はこれで完全に沈没。テクニカルタイムアウト明けにもレフト石田がびしゃんとシャットされ、それでも上がってくるトスをフェイントでなんとか押し込んで2-9。続くプレーで相手のライト攻撃をシャットアウトしてさあ反撃!というところで庄司がサーブミス…orz

河合が栗原や石田のバックアタックをノーマークにしたり、ブロックとレシーブで粘って相手のミスを誘ったりといい場面もあったものの。全体としては足が止まり、つなぎも雑になってミスを連発。そうそう、木村のバックアタックもノーマークだったんですが、こっちはネットインになったために拾われ、チャンスボールを石田がつなぎ損なって失点したのでした。

そのイライラが解説夫婦漫才席にも伝わったのでしょうか。10-16の場面、縦気味のトスからの庄司のAクイックがシャットアウトを食らったのですが、マエケン「庄司の右肩が開いてしまってる」、アケミ「コンビの作り方が悪い」と意地の張り合い。アケミ、マエケンの解説に「そうですね」と同調しているフリをしながら「悪かったのは庄司じゃなくて河合のトス」と指摘しているわけですね。それに対してマエケンがまた「セッターの位置は変えられないんだから」と応戦。放っておくと、そのうちどつき漫才を始めるかもしれません。

素人目には、あれは河合のトスが短くて庄司が跳んだところに入ってこなかったのを、庄司がフォローして打ったからブロックをかわせなかったんだろうなと見えたわけですが。

もう一つ、このセット以降は濱口がサーブで狙われるようになります。あえてリベロを狙う戦術はたまに見かけますが、この試合では単に濱口が”穴”だったから。これはきつい。ほかの選手が濱口をカバーしてサーブレシーブする場面もあったほどで、濱口、試練の時です。

そんなこんなでこのセット、12-25のダブルスコア負けでした。


<第3セット>
真鍋監督、栗原を休ませ、竹下、荒木、森、木村を投入。これはまあ、采配としては仕方ないですね。サンドバッグ状態の若手に第3セットもプレーさせる負荷のかけ方をするか、ベテランのプレーを見せて勉強させるか。どっちが正解というのはないと思います。第3セットが取れれば、また若手出場のチャンスにつながるわけで。

ということで真鍋監督はベテランを投入したはずなんですが、そこで”らしさ”を見せられなかったのは不甲斐ない。

竹下はオランダ戦の大失敗でさすがに反省したのか、このセットでは速さよりも丁寧さを重視してトスを上げているように見えました。なので、サイドアウトを繰り返していけば勝機は十分にあったはず。

だがしかし。濱口や石田にミスが相次ぐなか、それをカバーするどころか一緒になってミスを連発するベテランたち。竹下・庄司がサーブミス、荒木がスパイクミス、木村・森がサーブレシーブミス。その結果、平均年齢23歳のイタリアにキュッとひねられて終わってしまいました。


<というわけで>
日本の予選敗退→順位決定戦が決まったわけですが、それはまあ仕方ない。大事なのは、ここまでの3試合で出た課題を”大会中に”どうやって修正するかだと思います。

特に、この試合でいいところなく終わった濱口と狩野を、チームがどうやってケアして立ち直らせ伸ばしていくか。そういう雰囲気のあるチームなのかどうかも含めて、注目しています。


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to

rioさん、こんばんは。

土曜日ということもあって、途中で気になったところを戻したりしながら、ゆっくり観戦。スタメンは河合になって、少しホッとしました。

1セット目はレセプションも良くて、競り合いながら試合は進んでましたよね。rioさんの記事にもあった濱口のサーブレシーブはいただけないですが、私が注目したのはその前の23-23でのブロック。イタリアのレセプションが少し離れて、セッターはセンターとライトの中間位置でトスアップ、レフトに上がって決められたのですが、イタリアのセンターはライト側へ幅広くブロードに向かっていてセンターの攻撃はないのに、センターブロッカーの位置取りはセンターど真ん中。一瞬ブロードに反応し、それからトスに応じてレフトに付きにいくものの、間に合うはずもなくただの空走りに終わってしまいました。

セット終盤の勝負どころでの判断は考えなきゃですよね。ブロードは捨ててレフトにヤマを張るべき。本当に全日本のセンターは空走りが多い。それに、イタリアのブロックは移動しながらでも手がすばやく出てきて完成するのですが、日本のブロックは位置で間に合っても手が出てこない。3枚付きにいっても、ブロックの手の間からボールが抜けてきては意味がありません。ここは上位国のブロックを良く研究して欲しいです。

2セット目の序盤の連続失点の場面は、サーブは栗原を狙っていましたね。これでバックアタックの選択肢を無くしてブロックが絞られたのも苦しくなった原因だと思います。レセプションも少しばらついたし。リベロにサーブが入ったら、直ぐに栗原のバックアタックを選択した河合のトスもバレバレで、見事にブロックされていました。

そんな中、しきりにボールに食らいついている前田さんが、新球をVプレミアリーグは使用していないという苦言を呈して、更に続けた前田さんの「Made in Japanのボールですから、日本でいくらでも手に入るはずなんですけどね...」っていう意味不明のコメント、実況の加藤さんが話しに乗ってきたもんだから、つい調子に乗って更に被せて自ら墓穴を掘ってました(笑)。

3セット目もなかなか乗り切れないまま点差が開いていく中、放送席では事件が...。木村のバックアタックへのトスが低かった原因が森の飛び込んだレシーブにあるとした杉山さんのシーガルズバレーへの否定的なコメントに、その直後のタイムアウトで実況の加藤さん、シーガルズバレーで花を咲かせて欲しいという森選手へのファンからの応援メッセージを躊躇なく読み上げ、放送席に微妙な空気感を作り出すのでした(Wお見事!)。

放送席の連携の悪さは置いといて、杉山さんのレシーブに対する指摘には考えさせられるものがあります。足を動かせば取れるボールを、手の甲で上げようとしたり、飛び込んだりしている姿が良く見受けられますよね。

終盤、荒木のものすごいブロック。そのすごさはリプレイで見て取れました。スパイクのついでに横に飛んだ竹下までも叩き落してしまうのではないかという勢い。しかししかし、20点にもとどかずに終了。

イタリアはこれでもユニバ中心の代表Bメンバーだそうで、レベル高いですなぁ~。試合中の修正に関してイタリアに完敗の全日本という印象の試合でした。それでも、3枚ブロック時のフェイントに対する処理など次へ繋がる改善点もあったんですけどね。

次の試合も放送される様で、勝ちにこだわる必要が無くなった試合でどんなことを試すのか。大会の公式ページを見るとポーランド戦かぁ~、3-2フルセットで勝利なんて○○ジャパンの様に感動を演出するんでしょうかねぇ?。

by to (2009-06-13 18:13) 

赤原

もう常連になりますか?笑
実況もどき、よくわかる選評ありがとうございます。
意地の張り合いにはこれまたウけました。
ケーブルに入っておらず、小さい国際大会は見たことないので、
マエケン&アケミは初耳ですが、
とにかく“面白い”っていうことだけはわかりました。
いずれは大きい大会でも夫婦漫才をしてほしいです。
解説といえば、わたくしとある試合の実況がいまだに印象に残ってるんです。
それは2005グラチャンの日米戦のゲスト解説、松平康隆氏です。
おじさん(おじぃさん?)はその試合で菅山をベタ褒めにし、竹下を声がないと指摘し、木村大友宝来杉山は集中力の差が激しいと言ってのけました。
いまどき珍しい“おしゃべりじぃや”です。
お口が達者なもんですから、となりの中田姐さんその日は完全に空気でした。
ある意味でなかなか耳を引く実況でしたよ。
もし知っていたらのなら嬉しいですが、ビデオで振り返ってみてください。

by 赤原 (2009-06-13 20:43) 

o-kun

こんばんは。rioさん、ケーブルが大活躍しているではないですか。大きな大会以外での試合観戦記が読めて楽しいです。
イタリア戦は確かに1セット目だけ少し楽しめました。河合さんはVプレミアではほとんどプレーを見ることが出来なかったので、正直ここまでやれるとは思ってませんでした。実際高校時代でも私は河合さんより今度デンソーに入った国際滝井出身の熊谷さんの方が上手いと思っていたくらいなのでなおさらです。少しトスが低くなるのが気にはなりますね。トスそのものの速さよりも早さを追求してほしく思います。いずれにせよキューバ戦やこの試合の1セット目のチームは新鮮味もあってみていていいですね。
気になったのは、、、
チームの完成度の低さから連係プレー等精度の低さはこれからの修正でどうにかなる(意識が重要でしょうが)と思いますが、ブロックの下手さかげんはどうにもこうにも気になりました。3枚とかいっても隙間だらけだし、toさんのご指摘にありますが手も出ていないし、ブロックに対する連携も出来ていないし、、、Vプレミアでは目立たなかった(どこもかしこも下手だから)けど、こういう国際試合になると歴然を感じます。今のところどうにかなるようには見えないですが、今から2、3年で修正可能なんでしょうか?不安です。
もう一点はリベロの濱口さん。国際大会デビューということで差っぴく必要はありますが、それでもチャンスボールのファーストタッチやセカンドボールのセットの歳にアンダーであげているのは、これも非常に気がかりです。私個人としては濱口さんよりも、オーバーをきちんと使うJTの井上さんを早く見てみたく思いました。

※それから余談。赤原様。あなた様がお聞きになられた解説の方は男子バレー金メダル獲得時の監督なのですが、現在の日本バレー界の裸の王様でかつ老害の張本人です。さすがの中田姐さんも(裸の)王様には逆らえません。。
by o-kun (2009-06-14 00:41) 

rio

>toさん、録画の機械を導入してから、今日初めて「スロー」と「コマ送り」の技を覚えました。おかげで1試合を見るのにやたらと時間がかかって仕方ないです(笑)

ブロックに関しては、全日本だけでどうこうできるものではないんじゃないかと思い始めています。

キューバ戦のときに、レフト攻撃をした狩野が、すぐにライト側まで走っていって3枚ブロックに加わった場面で、解説のアケミさんがやたらとほめてましたよね。「今までの全日本にはなかった」って。そういうレベルなんだなあと。

黒鷲を見る限り、久光は↑これを当たり前にやってました。なので、狩野にとっては基本プレーのはず。

でも、東レやJTのようにテキトーにブロックに跳んでいるチームの出身だと、必要性の理解から始めなければいけませんから時間がかかるでしょうね。全日本で身につけても、チームに戻ると元に戻ってしまったり。

セッターが150センチ台という時点でブロックシステムの構築に余計な配慮が必要になってきますからねえ。そのデメリットを排除し、世界レベルに近づく努力をVリーグ全体で始めない限り、改善は難しいのかもしれません。

シーガルズバレー(レシーブ)へのアケミVS視聴者は、アケミさんの完勝だと思いました。80年代じゃあるまいし、あんなにコロンコロン転がってるようでは、いまのバレーの速さにはついていけません。

時に佐野をしのぐほどのレシーブ力を見せる竹下ですが、コロンコロン転がってるところを見たことがありません。動いて取れるボールは、どんな無理な体勢からでもアンダーで取ってますよね。ほんとにぎりぎりのものだけを手の甲1枚で取ってます。

なんか、柳本体制化で全日本が”鎖国”(メンバー固定)してしまったツケが出てるように思います。

イタリアは若いバレーで、つけこむ隙はいくらでもあったと思います。1セット目なんかは取らなければいけない流れでしたし。そこを勝ちきれなかったのはなぜか。遠征中に答えを出してほしいです。
by rio (2009-06-14 01:27) 

rio

>赤原さん、o-kunさんが書かれていますが、松平康隆氏とは、ここのブログで松平翁とかドン・マツダイーラとか老害とか黒幕とかじじぃとかとさまざまな愛称で呼ばれているおじいちゃんのことですね。

私はつい最近、録画の機械を導入したので、過去の映像は持ってないのですが、05年のこともよーく覚えております。その頃にたしか、大山が出ている試合も解説で呼ばれて、「大きい選手は動きが鈍くてじゃまになるから、相手サーブのときは横に立たせておけばいい」という主旨の発言もしていた記憶があります。

しかも、おっしゃるとおり意味のないことをしゃべり続けるので、視聴者からテレビ局へ苦情が相次ぎ、二度と呼ばれなくなったというウワサも聞いたことがあります。

月刊バレーボールに連載コーナーを持っており、再三にわたって「もう私はでしゃばらない」ということを、あちこちにでしゃばって行って吹聴しているじいさんです。過去にはFIVBへのヤミ献金疑惑が週刊誌にすっぱ抜かれたこともありました。

そういう方です(合掌)
by rio (2009-06-14 01:35) 

rio

>o-kunさん、レンタルの録画機械なんですが、日々酷使です(笑)

河合はアタッカーのタイミングに合わせたテンポで上げるのがうまいですね。なので、トスそのものが速くなくても、駆け引きで勝って優位に立てるタイプだと思います。

ただ、そういう選手が、速さだけで勝負してきた竹下と同じチームで、竹下色に染められつつあるような気がして不安です。トスが低くなりがちなのも、”低い=速い”神話を植えつけられているからではないかと。

低いトスにアタッカーが合わせられなくて、変な体勢から腕を折り曲げて打ったりすると、そのスイングの部分で時間をロスしますよね。ロスをなくそうとするとフェイントするしかなくなったり。

試合を通じてトスを上げるなかで、「低くて速い」をオプションとして持っておく分にはいいと思うんですが、それがメインで世界と張り合おうというのはもはや”世間知らず”のレベルだと感じています。

ブロックに関しては、今日のポーランド戦に荒木が出ていて、孤軍奮闘でしたね。井上も悪くないとは思うんですが、サイド陣のブロックがいけてないですねー。栗原はそれでもうまくなったほうだと思うんですが、木村にはあまり進化が見られません。

男子ではブロックと言えば東レですが、女子ではブロックと言えば”荒木”で、東レがすごかったわけではない。その荒木も、イタリアに行ったことで急成長という感じです。

という辺りを考えると、木村はこれまで、ブロックシステムやレシーブとの連携について、まともに教わったことがないんじゃないかと。いや、木村だけでなく、男女とも大半の選手がよくわかってないんだろうなあと感じます。

それは結局、日本には教えられる指導者がほとんどいないというところに行き着くわけで。男子は北京五輪前にそのことにやっと気づいて意識的に取り組みを始めていますが、女子は真鍋監督がやっと手をつけようかという段階。

アンチ真鍋でもめた経緯から、Vリーグのアンチ真鍋チームが全日本での取り組みを無視する可能性もあり、またしてもバレーとは関係のないしょうもないところで足のひっぱりあいをするんじゃないかという気もしています。

3枚ブロックの裏にフェイントをぼたぼた落とされるのも、わかってない証拠ですよね。いまの日本のブロックは、ローテによっては世界に引けをとらない高さです。なので、相手がフェイントでかわそうとするのは当たり前。

↑という発想がまったくなく、Vリーグの感覚でワンタッチしか考えてないから、スイングが明らかにフェイントなのに足が前に出ない…。歯がゆいです。

area71さんがご自身のブログでよくおっしゃってますが、ブロック練習は地味できつい割にはすぐに成果がでるわけではなく、選手も指導者もモチベーションを保つのが大変なんだそうです。

柳本体制の全日本やVリーグの一部のチームは、結局そういう大変なことを避けていた(逃げていた)んでしょうね。だから曲芸レシーブがはやるわけで。

これがあと2~3年でなんとかなるかと言われれば、繰り返しになりますが、Vリーグの意識改革と協力次第だと思います。

国内でしか通用しないバレーで一喜一憂している間にボロボロと廃部・休部している現状。その危機感をどこまで実感をもってとらえているか。まずはそこからなんでしょうね。千里の道も一歩から。
by rio (2009-06-14 03:47) 

hat

素晴らしいTV観戦レポートをありがとうございます。

それにしても竹下選手頼みとは。
若手にチャンスを与えると言いながら、やはり手元にいると竹下に頼ってしまうのですね。杉山選手のように今年は招集しない、ことが正解だったと思います。

セッターは新しい選手を試して、五輪出場権が危なくなったら、ぎりぎりで竹下選手を呼べば良かったのではないでしょうか?
彼女の代表試合での経験値は日本では圧倒的ですから、
代表に帯同して、新人セッターと比較するのは酷です。どうしたって竹下が突出して見えるでしょう。

見ている人が少ない海外の試合でも、困ったら竹下、では、
地上波中継のある国内の代表試合は、最初から竹下、になるのではないでしょうか?そしたらますますセッターが育たず、ロンドン=竹下が、既定路線になるのでは、と危惧します。素晴らしい選手だとは思いますが、本当に他にいないのでしょうか?

セッターを追加招集して、竹下選手にはお休みを与えるべきだと思います。

 そして真鍋監督は最初の1年は、久光の選手メインで、監督が目指すバレーボールを試行しても良かったのでは?と思います。
 中途半端に、柳本前監督路線を踏襲していると、監督本人にとってもバレーボールファンにとっても、不満の残る結果になりそうで、今から残念です。
by hat (2009-06-14 08:22) 

rio

>hatさん、まったく同感です。

竹下は”コーチ”役として呼ばれているそうで、河合のサイドへのトスがよくなったのはその効果かなと思います。

ただ、試合運びについては、竹下は教えられるレベルにないと思います。竹下を出場させている理由が、「ベテランのトスワークを勉強せよ」という意図だとすれば、それは逆効果だとさえ思ってしまいます。

もう一つ考えられるのは、アタッカーの気分を乗せるためですね。新人セッターで勝ちきれない試合が続くと、チームのモチベーションはかなり下がってしまうと思います。そこでベテランセッターで試合をさせて、勝利を味わっておくという。

でも、その場合、セットを取れなければ意味がありません。予選敗退のあとのポーランド戦、07年~08年の重要な大会ですべて勝っているのに、昨日の試合ではストレート負けでした。それも、竹下・佐野・栗原・木村に加えて荒木まで出し、試合を完全に支配しながら20点以降に競り負ける展開。これでは、モントルー遠征は”失敗”だったということになりかねません。

なんでこういうことになるんでしょうねえ。またしても、JVAから目先の勝利を突きつけられているんでしょうか。いまの段階は勝利よりも内容。どのチームでもそういう割り切りでやっているなか、日本だけが方針が固まらないまま行き当たりばったりで進んでいるように見えてしまいます。

ちなみに、杉山は招集されたんですけど辞退したんですね。きっと新婚生活を優先したかったのでしょう(笑)。招集されなかったのは高橋です。←こっちは当然ですね。
by rio (2009-06-14 14:48) 

hat

 rio様のレポートの詳細さとツッコミの鋭さには、恐れ入谷の鬼子母神です。なんか、スイス・モントールの映像を1秒も見てないのに、かなり見た気分になってます。僕も夫婦漫才を聞いて、リプレイに酔ってます。

 ポーランドの敗戦の意味がよく分かりました。ほぼ北京五輪の選手で、お得意様に負けたショックは大きいですね。素人の印象ですが、北京ではポーランド・レベルの強さが五輪出場・不出場の境界線だったと思います。

 杉山選手の件で僕が間違えたのも了解です。そうでした。辞退でした。

 話変わって、わが、火の鳥高校は、3年の夏で引退したと思った先輩が、秋の大会に出ている感じで、しかも他校の1,2年に負けてるんだから、何が何だか、ですよね。

 僕は竹下選手や佐野選手は素晴らしい選手だと思います。

 でも、若手にチャンスを与えて、新監督が新戦術を試すのが、五輪直後の欧州遠征の趣旨でしょう。
 前のチームが(男子のように)ロンドン五輪を目指してたならともかく、北京がピークだったのですから、一度解散して、新しい監督・新しい選手・新しい戦術で、この1年は頑張ってみるべきでしょう。今、負けておかないと、だんだん負ける余裕が無くなってくると思うんですが。

 最後に荒木主将は、僕は今の女子代表の中では貴重なメンタリティの人だと思います。正直、女子代表をTVを見てると、皆さん心身共に、線が細い印象を受けます。良い意味で、図太さとか、くじけない強さとか、が必要に思います。栗原選手は、たおやかで優しそうですよね。女子代表が次の五輪に出るためには、自立した個人修行も大切だと思います。
by hat (2009-06-14 16:34) 

rio

>hatさん、ポーランドも監督が変わり、選手も世代交代。そのためなのか、目を覆いたくなるようないい加減なバレーを連発していました。

率直に言って、竹下を正セッターで戦っていくなら、監督を変える意味はないと思います。柳本さんが竹下を招集したのは、「1年ちょっとで五輪出場権を取るように」とのJVAの圧力があったので、セッターを育てている時間がなかったからだと理解しています。

しかし、一方でアテネ予選が徹底的に日本有利な運用に変えられていたため、日本は余裕で出場権を獲得できました。それが竹下の「実績」になってしまったのが、間違いの始まりだと思います。

↑この点は竹下の責任ではないのですが、結果的に、その後の停滞を招く出発点になってしまったことは否めません。

2009年に竹下を招集するかどうかの話題のなかで、「ブラジルのフォフォンも38歳で現役」という声が聞かれました。フォフォンと竹下は、タイプがまったく違いますよね。

フォフォンはスピードも高さもありませんが、本人の抜群の戦略性と、アタッカーの能力の高さに恵まれてで生き残ってきた選手だと思います。スピードを武器にしていない分、長持ちしたということなんだろうなと。

その点、竹下はすでに厳しいですね。モントルーを見ていると、竹下がスピードで勝負したオランダ戦も、丁寧さで勝負したポーランド戦も、どちらもストレート負けでした。調子や新ボールなどの要因があったにしても、限界なのではないでしょうか。

そもそも、真鍋監督自身が「竹下にはこれ以上の上積みはない」と断言しています。ということは、竹下を使い続けてもロンドン五輪の予選突破がMAXということです。

ヨーロッパ遠征の主目的が「世界を知る」だそうですから、この大会で竹下およびJTに限界を悟らせ、代表から身を引かせるための布石だったらいいんですが。

荒木はほんと努力の人ですね。春高時代から記憶に残る選手でしたが、はっきり言ってどんくさい選手でした(笑)。代表入りしてからも、数々のどんくさいプレーがあって、アテネ後ぐらいまでは荒木=牛のイメージだったんですね。ところがどっこい。めきめきと成長して、2007年あたりから”世界のセンター”に。そして今回のモントルーでは、さらなる成長を見せてくれました。

今後もヨーロッパに残ってプレーすることが決まったようですし、どこまで高みに到達するか楽しみです。
by rio (2009-06-14 22:50) 

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