グラチャン女子・韓国戦 実力差で順当勝ち [バレーボール]
1ヶ月以上もブログを更新しないまま、ハッと気づいた時にはグラチャンが始まっておりました。この間、なにをしておったのか…ということはまたいずれ改めてということにしまして、ともかくバレーです。真鍋監督の迷走に終わったWGPから3ヶ月。どこがどう変わったのか、この目でしかと確かめねばなりませぬ。
って、録画していて追っかけ再生でさあ見ようとしたところ、なぜか実況・解説の字幕が…orz 画面の3分の1を埋め尽くすほどのでかさで…orz 説明書片手に30分以上も悪戦苦闘したのに消せずじまい…orz
録画モードの時点でミスってたらしく、見づらいことはなはだしいのです。「>>中田 フフフ」とかいうのがちょうど選手の顔あたりに出るんですよ。気色悪い。そこに森繁久彌の訃報やら整形して逃げてたヤツの逮捕やらの速報が覆いかぶさってもうなにがなんだか 途中でめげそうになりました。
それでも歯を…というより目を食いしばって見届けた結果から言いますと、日韓のいまの実力差なら3-1で勝利は当然でしょう。韓国はベテランセッターのキム・サネを戻してきたましたが、アタッカー陣はキム・ヨンギョン(←この子の正体はきっとオッサン)も含めて相変わらずコースが甘かったり、ミスったり。まあ、若いから仕方ありません。そもそも、日本はここ何年かキム・サネ相手にほとんど負けてないわけで、第1セット落としたのがぷーな感じです。
第1セットを落とした理由は3つほどあったように思います。って、あくまで私の勝手な妄想ですが。
1、真鍋監督は竹下に、ブロードを使わずに、速い両サイドとA~Cクイックで組み立てる指示を出した。
2、さらに、アタッカー陣の高さを攻撃力を活かすために、トスをネットから離すように指示した。
3、1~2を実行するために、坂下を先発させた(狩野がいないので)。
↑この3つは、現時点ではどれも正解の采配だと思います。特に、竹下はこの試合で、明らかに意識してトスをネットから離してました。これは、低い速い近いトスでブロックアウトを狙う高橋が”絶対的なエース”だった柳本時代にはできなかったこと。そのせいで栗原や大山が伸び悩み、木村があの身長で低身長アタッカーみたいなプレーをするようになっていたことを思えば、やっと時代の歯車が一つ回った気がします。やれやれ。
なのに、なぜ1セット目を落としたのか。サーブミスの多さ以外の理由としては、韓国が最初から日本のセンター攻撃にコミットしていたからなんじゃないかと思います。
竹下は第1セット序盤、両サイドへの平行トスを使いながらセンター攻撃のチャンスをうかがっている感がありました。しかし、韓国は必ずセンターにコミットして軽く跳び、そのせいで両サイドにはぜんぜん間に合わないというなんだか80年代の女子バレーのようなことをしていたので、だったら両サイドでいいや、ってな立ち上がり。
ところが、ネットから離したトスに木村・坂下がいまいち合わず。木村は、いつもなら余裕で決めるようなレフト攻撃をアウトにしたり、手打ち気味の坂下はネット際につっこみすぎてトスとかぶってしまったり。要するに、ネット際の低いトスを打ちなれている選手ほど勘が狂って調子を崩したという感じだったのではないかと。
そこへ持ってきて、中盤の競り合いの場面、サーブレシーブがネット際近くに返ってしまい、竹下の身長でぎりぎりに上げた井上のBクイックが2枚ブロックのコミットでシャットアウト。さらに、続くブロード攻撃も完全に読まれてシャットアウトと2本続けて韓国の思うツボにはまったわけで、これでは調子は上がりませぬ。
上がりませぬどころか、これで木村が絶不調に陥り、サーブはミスるしアタックは決まらないし。栗原の孤軍奮闘ではいくら格下でも追い込まれます。栗原は思ったとおり、離したトスのほうが打ちやすそうでしたが。
そんなこんなで、第2セットからは坂下に代えて山口を先発させたのは、非常に納得のいく采配でした。山口はサイド攻撃だけでなくクイックやブロードにも入るので、韓国のようなコミットブロック一辺倒のチームにはとても有効。さらに、坂下と違ってサーブレシーブも担当するところが高評価です。
この試合の山口の決定率は71.4%、ミスはわずか1本ですから、去年だったら「どんだけぇ~」って右手の人差し指をフリフリしてしまうところです(古)
しかーし。ブラジルやイタリアに通用するかどうかは正直、「?」なんですよねえ。高い所から両手がびにょおおおんって出てくるブラジル相手には、打点の絶対的な低さで困ったことになりそう。展開に応じてブロックシステムを自在に変えてくるイタリア相手なら、山口がレフト→センター、荒木がセンター→ライトといったトリッキーなダブルブロードなんかはあまり効かないような気がします。
ただ、センター陣が序盤でクイックをビシッと決めていれば別。さらに、ラリー中でも乱れたところからでもクイックを決めればなおよし。そうやってブロックを真ん中に寄せておくことができれば、山口の技と速さが活きるかもしれません。
狩野舞子を欠いているのは戦力面でも興行面でも痛いでしょうが、まあそこは、しょせんグラチャン。火曜スタートの金曜休みで土日終わりなんて、日テレのやる気の無さも見え見えですし(ジャニったりしないだけマシですが)、6チーム中3チームがアジアという状況で世界一とか大陸王者とかメダルとか言われてもどうでもいいですし。
それよりも、真鍋監督の迷走っぷりと無責任発言が少しはおさまったのかどうか、やたらと気合が入っているように見える荒木&栗原コンビがどこまで頼りがいのある選手に成長したのか、その辺りに注目して残り4試合を見守りたいと思います。
(おまけ)
残念なお知らせですが、落合真理の声はテレビには向きませんねー。あのくぐもった滑舌のよくない早口では何を言っているかよくわかりません。中田姐さんやモトコさんのはっきりした声と喋り方に慣れているだけに、落合のリポートがただのノイズに聞こえてしまいます(哀)
コメント第1号で、動揺してしまいます。
ここ2年の韓国対日本の試合を見ていないので、
何とも想像がつかないのですが、
1セット目を取り、2セット目は僅差、
3セット、4セットではまるで別のチームの様な点数差。
日本対ブラジル、イタリアなどの対戦成績はそれほど変わらないのに、
韓国に勝てるというのは、日本が強くなったというより韓国が急激に弱体化したととらえていいのでしょうか?
この先の試合も色々教えてください。更新を楽しみにしまくってます!!
by area71 (2009-11-11 09:43)
♪グラチャンが始まったのに全然気分が盛り上がらないのは何でだろー、何でだろー(超古)
しかし韓国は淡泊なチームカラーが固定してしまいましたねぇ。実況は『驚異の粘り♪』と煽っていましたが、流れの来てる時はどんなチームだって粘りますし。それ以外の時のプレーの淡泊さは、ちょっと有り得ないレベルでした。
どっちが先に失敗するかという試合展開でしたし、rioさんがフォーメーションを書く気にすらならなかったのも納得です。
最終盤に富永のライト平行を石田が綺麗に決めた場面以外、眠たい試合でした。
by KGB (2009-11-11 18:28)
RIOさん、こんにちは。
グラチャンが始まったのでまたRIOさんブログにお邪魔しにきました。
録画モードの失敗、諸々・・・お疲れ様でした。
目を食いしばる姿を勝手に想像してツボにハマってしまいました(笑)
日テレだからなのか何なのか、会場のDJが若干おとなしめでしたね。
(ヘンなあだ名を連呼して応援を扇動したりしなくなった)
ジャニもいなくて快適~♪
うるさい○宅アナもいなくて快適~♪
と、プレーに関係ないことばかりですみません。
韓国は若返り・世代交代と言われ続けてるのに結果が出ませんね。
by みゆ (2009-11-11 20:49)
rioさん、お久しぶりです。
相変わらずメカには嫌われていますね。前世で何かあったんじゃないかって思うくらいです。
いよいよグラチャン始まりましたね。歴史をひも解くと、第1回以外は全てアジアから3チームが参加しているんですね。初期はランキングでもアジアは上位にいたので納得するところもあるのですが、近年の実力じゃぁねぇ、って感じです。
さて韓国戦、1,2セットは日本の攻撃もまずかったですが、韓国の攻撃を食い止めることも出来てなかった様に思います。エースのキム・ヨンギョンよりもファン・ヨンジュやヤン・ヒョジンなどの攻撃が決まって、日本がそれを抑えられない展開も続いてましたよね。
以前と比較するとレシーブでドタバタすることも少なくて、ちょっとは進歩してるかなとも思いましたが、2セット目の途中から荒木、井上がブロックで対応し始めるとバリエーションの少ない韓国は、キム・ヨンギョンに頼り始めて追い込まれていったと感じてます。山口への交代も含めて修正出来る幅があるかどうかが、実力があるかないかの差なんでしょうね。特に、2セット目の25-25の場面でパク・ジョンアがストレートに竹下がブロックで跳んでいるにもかかわらず、クロス側の荒木にぶつけてドシャットという場面では、やっぱり甘いわ、と言わざるを得ません。
一方、日本の攻撃については、1セット目、トスを離しているのに合わなかったことについてですが、木村、坂下ともにクロスに打ち込んで止められていたことが多かった様に思います。長めのクロスが得意な栗原と、木村、坂下は少し違いが出るのかもしれませんね。坂下ですが、レシーブに不安を残す、けれども良いサーブを持っているという特徴から言えば、やっぱりワイルドカードという感じがして、それなら山口の方が先発向き?と思ったりします。
四大大会(?)、されどグラチャン、ということで何とな~く軽い気持ちで見ております。
by to (2009-11-11 22:52)
ブラジル戦、試合後のインタビューで真鍋監督「サーブレシーブは良かった。95%以上」とコメントしているようですね。以前は「サーブレシーブが悪い」とおっしゃっていたと思いますが、95%以上なら、その点では文句つけられないでしょう。でも負けちゃう・・・それもあと一歩のところで!!
それとも「今日のブラジル戦では、サーブレシーブが良かったから結構善戦した」ということなのでしょうか。2セットめ以降すべて中盤で善戦しておいて、最後は素っ気なかったのでがっかりでした。でも試合中程で木村がレフトからストレートに強打したのは気持ちよかったです。
by keychain (2009-11-11 23:23)
>area71さん、なんで動揺するんですか(笑)
韓国は確か、シドニー以降の世代交代に失敗したんですよね。それで急激に弱体化した印象があります。
そこから、若手とベテランのバランスでいくか若手主体でいくかといったお決まりの迷走が始まり、さらに大型化も進めるというなんだか聞いたことがあるような展開になっていったと記憶しています。
なので、葛和時代には日本は負けまくっていたのに、柳本時代から勝てるようになって、あの停滞感ぶりぶりの柳本時代後期でも韓国は計算できる相手でした。たぶんここ数年でほとんど負けてないはずです。
韓国はキム・ヨンギョンを中心に、ようやく若手主体の大型化路線へ向けた人材確保ができた段階で、レベルアップはこれからというところだと思います。
正直、今大会の日韓戦のレベルは低すぎでした。日本も木村が絶不調で、コート内を5人で戦っているような状況だったので、その状態の日本といまの韓国のフルメンバーが互角、という感じです。
ただ、韓国は20歳前後の190センチ台を3人擁していますし、そのうちの1人、正体はオッサンのキム・ヨンギョンもまだまだ伸びしろ十分。Rio五輪までには日本に追いついてくるのではないでしょうか。
by rio (2009-11-12 00:41)
>KGBさん、この試合の韓国の「驚異の粘り♪」は、そのまんま裏返して、日本の「驚異の決定力不足♪」ですよね。
ミスしたら怒りをあらわにするキム・ヨンギョンが、この試合ではエヘヘッてな感じで笑ってる場面が多かったように思います。それだけ気合が入ってなかったのかも。キム・サネがトスを上げてるってだけで、若いアタッカーたちは依存心ぶりぶりになってしまったのかもしれませんね。
フォーメーションの記載は”素”で忘れました。確かに眠たい試合でした…。
by rio (2009-11-12 00:44)
>みゆさん、私も日テレの中継がフジ・TBSより快適です。コメントを拝読してそうだそうだ!と思い、ブラジル戦の最後に書き足しました。
若返り・世代交代はどこのチームでも難しいんでしょうね。レベルが高くなればなるほど、監督・コーチも含めて微妙なバランスの上にチームが成り立っているはずなので、一つ抜けるとがらがらと崩れてしまうんだと思います。
女子の五輪メダル国だけを見ても、キューバは黄金世代のあと、長らく第2集団に甘んじています。中国、日本、アメリカ、ペルーあたりも世代交代の失敗と低迷を経験しています。ロシアは監督の世代交代に失敗して北京で惨敗しました。世代交代に失敗していないのは、いまのところイタリアとブラジルぐらいでしょうか。
by rio (2009-11-12 00:52)
>toさん、前世で平賀源内のエレキテルに鰻のタレをこぼして壊したのは私です。
全国紙系列のテレビ局で、有力なバレーコンテンツを持ってなかったのはたしか読売・日テレ組だけで(朝日はママさんバレーを持ってます)、W杯や世界バレーがそこそこ数字を取るもんだから、じゃあうちにも同格の大会を…ってな経緯で決まったと記憶しています。
でも、いまでは後悔してるでしょうね。巨人戦すら減らすご時勢にゴールデンで10%とれるかどうかの大会をやらなければいけないわけですから。
私は常々、グラチャンを国際新人戦にすべきだと思ってます。代表初選出、3大大会未経験、22歳以下、などの条件を設けて、新戦力を発掘する大会にすればそれはそれで面白い見方ができるのになあ、と。
ファン・ヨンジュのライトからのストレートはよく決まってましたね。速さがなくてパターンにも乏しい韓国の攻撃を、アジア選手権で対戦したばかりにもかかわらず止められなかったのは、ベンチワークの甘さなんじゃないかと感じています。
竹下がブロックに跳んでいるときに、あえてそこを狙わないチームがけっこうありますよね。アタッカーが打ちたいところに打っているのか、それとも竹下のうしろに張り付いているレシーバーを嫌って避けるのか、その辺はわかりませんが。
11日のブラジルも、クロスに打って井上にシャットアウトされている場面がありました。キューバなんかもよく、竹下を狙わずにクロスに打っているように思います。気になります。
竹下は、意識的にトスを離しているのはいいのですが、韓国戦では特に、低すぎるトスが目立っていたと思います。ネットから離れたトスが低ければクロスに打ち切るのは至難の技ですよね。栗原はそれでも思い切り体をかたむけて打ってましたが、かぶり気味の木村はそこの修正に時間がかかったのかもしれません。竹下も、ブラジル戦では若干高めにトスを修正していたように思います。
坂下のブラジル戦でのサービスエースにはしびれました。あの独特の間。あの風貌からしても、前世はきっとさすらいの剣豪だったに違いありません。
by rio (2009-11-12 01:15)
>keychainさん、FIVBの公式スコアではサーブレシーブ成功率は56.3%なので、真鍋コメントの95%がどういう数字なのか、ちょっと疑問ですね。
コメントをそのまま読めば、「ブラジルがフローターで日本の弱点を狙ってきたが95%以上返せたので満足している」ってことになるんだと思いますが、一方で「連続失点のときはレセプションが悪くてクイックが使えなかった」とも言ってます。またしても矛盾です。
真鍋監督、発言の筋道なんか全然気にせずに思いつきでものを言う人なのかもしれませんね。あのレベルの韓国に勝って満面の笑みでしたし、なんだか安っぽいなあと感じてしまいます。
by rio (2009-11-12 01:29)