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全日本バレー・女子決勝 中身ないっす。 [バレーボール]

やっと全日本選手権の女子決勝、久光VSデンソー戦を見終わりました。日曜(20日)の夜から見始めていたのですが、なんかもうあまりにつまんねえ試合で疲れてしまって、それなのにフルセットまでいってしまったので、見終わるのに今日までかかってしまいました。

おおざっぱに振り返るとこんな感じ↓です。

3-2(1デ、2久、3久、4デ、5久)のセットカウントだけ見れば決勝にふさわしい激闘が繰り広げられたように思えますが、久光がとった第2、第3セットは25-12、25-10です。これが全日本選手権の決勝???って感じです。

↑こうなった理由は簡単で、久光は第1セット、いつも通りセンター線を軸に攻撃を組み立てていました。デンソーはもちろんそれを読んでいて、スタエレンスのブロックを相手セッターの対面に張り付かせてそこからライトまでを守らせる作戦。その結果、久光のセンター線が思うように決めきれず落としました。

じゃあサイドを使えばいいんじゃないの?と誰しも考える通り、第2セットから久光は完全に両サイド主体の組み立てに変えてきました。デンソーのブロックは相手の変化にまったく対応できず、第2、第3セットを無残な点差で落としたのです。

さらに、スタエレンスをサーブレシーブに復帰させ、その代わりに前衛レフトのサーブレシーブを免除して攻撃力を確保しようとした作戦が裏目。サーブでスタエレンスが徹底して狙われてミスを連発し、アタッカー陣はチャンスボールを返すか、よくてプッシュってな具合でした。

第4セットになって、デンソーはやっと久光の両サイドに間に合うようになり、しまりのないシーソーゲームに。

たとえば、2-2(←だったはず。見返す気力もありませぬ)の場面、ラリーでチャンスボールが久光に。それをライト・オリベイラがなぜか、無理な体勢からのスタンディングでダイレクトに打ち、逆にデンソーのチャンスボールになってしまいます。デンソーはそれをスタエレンスのバックアタックに託したのですが、なにを焦ったか、スタエレンスが思い切りふかしてアウト。結局、久光の得点になったのでした。

一事が万事、こんな↑感じで、実況・解説もたいがい飽きて集中力が途切れていたのか、解説・吉原はネット際の攻防を見て「濱口がいまのボールをよく上げましたねー」などと口走る始末。それをフォローしようとした実況は「佐野の守護神、久光…(半笑)」ってな具合で、最後の(半笑)にイラッ[むかっ(怒り)][むかっ(怒り)]ときました。

↑この実況はいまいちよくわかってない感じで、デンソー鈴木の横の時間差を毎回「鈴木のクイック」と言ってみたり、ブロックを利用した打ち方をすべて「強引に打っていきました」の一言で片付けてみたり。それを訂正するのは解説の役目のはずなんですが、吉原は「鈴木選手のスパイクはキレがありますね!鈴木選手のスパイクは…ほんとにキレがありますよね!」ってな感じで、イラッ[むかっ(怒り)][むかっ(怒り)][むかっ(怒り)]ときすぎて吠えそうになりました。

久光は第4セットの途中、センター線中心の組み立てに戻そうとしたのですが、デンソーが先野を徹底マークしていたのでうまくいかず、サイドもワンタッチかけて拾われる回数が増えて落としました。

で、第5セットもそのままの調子でシーソーゲームが繰り広げられたのですが、勝負を分けたのは久光11-デンソー10の場面でのデンソー熊谷・井上のコンビミス。ブロードのトスが合わずに空振りし、天を仰いでいら立ちをあらわにするキャプテン井上。その直後、ラリーとなって返ってきたなんでもないチャンスボールを、キャプテン井上が両手で押し込もうとしてネットにかけて13-10。こんな大事な場面でキャプテンが2回もミスって感情をあらわにしていたら、そりゃあ勝てませんわな。

久光が↑この隙を逃すはずはなく、ずっと温存していた原・先野のホットラインをここで炸裂させて14-10。サーブにさがった先野がミスるというおまけもあったものの、15-11でセットを制し、優勝したのでした。

長く続いたラリーが何度もあったのですが、ゆるーいアタックやプッシュの応酬。たまに強打するとアウトだったりネットだったり。せめて技ありのブロックアウトぐらいあってもよさそうなもんですが。

今回の試合でも、実況・解説は「デンソーはブロックに定評があり」と呪文のように何度も繰り返してました。だがしかしブロックに定評があるチームが、相手の攻撃がセンター中心からサイド中心に変わった“だけ”で、2セット連続で情けない点差になってしまうほどまったく対応できなくなるものなんでしょうか???特に、久光・石田174センチにいいように打たれ、2枚ブロックが完璧についていてもかすりもしないほどでした。

達川監督の“ブロック指導が上手”説、ますます怪しい。かなり疑ってます。ハダカの王様?井の中の蛙?なんて言葉が浮かんでは消え…ず、浮かびっぱなし。

ただ、今季に私が見たなかでは他のチームのブロックも相当ひどいので、「相対評価」で達川監督=上手なことになっているのかも。

久光のほうにも、デンソー細田175センチ(スタエレンスではなく!)の2段トスからのレフト攻撃を3枚ブロックで止めにいって、タイミングも高さもばっちりだったのに、センター平井の両手の平(腕ではなく!)の間を抜かれるという珍事がありました。

なんかもう、「どんぐりの背比べ」って言葉まで浮かんでしまって、さっさと退散[ダッシュ(走り出すさま)]したほうがよさそうです。明日こそ男子決勝を見るぞ!エイエイオー!


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kiyo

rioさん、おはようございます。先日はコメントにご返事いただき、ありがとうございました。とても納得!で膝を打ちました(←もしかして、死語?)。

皇后杯女子決勝、がっかりでした。もう少し面白い試合になると思ったんですけど。この記事に対するコメントが一つもないのが、皆さんの感想を物語っていますね(笑)

デンソーの横山選手、復帰に時間がかかっていますね。年明けから出てこれるでしょうか。井上選手が「横山選手なら・・」なんて思ってたりすると、いやだなぁ。

あ、rioさん、ご返事不要です。その分、男子決勝の記事をお願いします!(楽しみなんです。急かせてスミマセン(汗))
by kiyo (2009-12-25 09:18) 

456

rioさま、こんにちハ

今季はリーグ戦でもチャンスボールの返しあいをやたら目にします
それとMBがセッターを押しのけるようにハイセットを上げる場面もよくみます

この2つに因果関係があるのかないのか、オフに引退・移籍・廃部が多かったせいなのか、ひょっとすると新ボールの影響なのか(皇后杯は旧ボールでしたね)いろいろ気になるところであります

ま、いずれにせよワタシは日本の(女子の)バレースタイルが変わる過渡期のような淡い期待をしつつ長い目で見ているのですが、ここでワタシが脳内で想定しているのは東龍とは真逆のバレーなわけです
極論すればブロックとレセプションアタックだけで勝つような(←伝わるでしょうか?)

でもサイドの選手を後衛で守備要員と交代させているようではレセプションアタックの充実は望めません
録画してあるこの決勝はCMカットの編集をしただけでまだほとんど見ていないのですが、櫻井や狩野美雪が後衛で何をしたのか注目して見ようと思います

お邪魔しました
by 456 (2009-12-25 10:59) 

rio

>kiyoさん、男子決勝、宣言したにもかかわらずまだ見てません(^^; お待たせしてすみません。ありがとうございます。

なんかこの時期、ちょっと油断しているとガソリンを飲まされるのでいけません。だがしかし。今週末こそはついにガン見してアップしようと思います。

それにしても、「日本一を決める大会!」とか言っておきながらあんなとんでもない点差でたらたらやってる試合を見せられたら…。生観戦していても途中で帰ってしまった人も多いかもしれませんねえ。

熊谷はまだ若いですし、しっかり鍛えていけばけっこう伸びると思うんですよ。外見は童顔ですか、けっこう気も強そうですし。勝手の違う6人制にきて、外国人助っ人も今季から。相当なプレッシャーがあると思うのですが、よくがんばっていると思います。

それだけに、達川監督ぐらいのキャリアならもうちょっとうまい具合に勝たせてやれないのかと思ってしまいます。
by rio (2009-12-25 20:59) 

rio

>456さん、よくぞご指摘くださいました!あのチャンスボールの返しあいとプッシュの応酬、見ていてイライライライラッとします。

ご指摘のような影響もあると思います。加えて、日本女子バレーに100年前からヘドロのようにこびりついている「女子バレー軟攻がカギ」みたいなこともあるんだろうなと。

またしても東龍の話になってしまいますが、スポナビの田中夕子のコラムいわく、東龍の相原監督は「攻撃が単調にならないため」という理由付けで、フェイントだけで試合をさせるという練習もやっているそうです。なんか根本的に間違ってる気がするんですが、田中夕子というフィルターがかかっているので、これだけで判断するわけにはいきませんね。

ちなみに、櫻井は後衛で、点が入るたびに誰よりも大きな円周で走り回ってました。狩野は後衛で、点が入っても入らなくても忍者のように気配を消していました。うーむ、ベテラン。
by rio (2009-12-25 21:07) 

古都の侍

メリークリスマス!

こんばんは。

テレビからでも伝わってきますけど、生観戦の時の櫻井の声の圧力は相当なモノですよ。ちなみに櫻井が、毎年のようにプロフィールに書いているのが、「趣味:筋トレ」ですねぇ。是非とも、フェイント多用でもやしっ子で、如何にも“細うで繁盛記”な多くの選手たちに見習ってもらいたいものです。
余談ですが、高校生にはパワーをつけるトレーニングよりも、怪我をしない体を作る(選手生命を長くする)トレーニングをして欲しいですね。特に若い時にしっかりと体を作っておけば、かりに怪我で一時期離脱して筋力が落ちても可逆性の原理が働いて、再度トレーニングして筋肉がつきやすくなるはずですから・・・また、上腕二頭筋と上腕三頭筋のように伸展の対になっている筋肉をバランスよく鍛えるって言うこともして欲しいなぁ・・・と。

熊谷ですが、正直なところ横山が戻ってきたら試合に出られるかどうか・・・だと思います。達川監督がスタメンを固定して控えをあまり使いたがらない主義なので・・・今、2枚替えなどを割としているのも、横山がいないからという理由に過ぎないと思います、たぶん。

なんだかんだ言ってもバレーボールって言うのは、すごく単純且つ乱暴に言えば「拾う&打つ」の競技だと思うんですよね。あくまでも「打つ」なんです。「押す、落とす」は違うと思うんですよねぇ・・・
アタック・スパイクという言葉も、どちらかと言えば力強いイメージを持つ言葉。そんなことから考えても、フェイントやプッシュだらけのバレーボールは、ある意味では本質から遠のいているのではないかなぁ・・・と。
先日書いた、試合前にやっている練習のための練習のことや、ン周回遅れになっている戦術のことなどを含めて、日本女子バレー界に「夜明けは近いぜよ!」と言える日はなかなか来そうにありません。

男子決勝の感想文を楽しみにしつつ、お忙しいとは思いますが可能ならばM-1の決勝の感想文もお願いします。

by 古都の侍 (2009-12-25 21:54) 

rio

>古都の侍さん、達川監督世代はみんな控え選手を使いたがりませんよね。

それはきっと、その世代の“流行”のスタイルから抜け切れていないからだと思います。

達川監督世代が若かりしころ=ソウル五輪で女子が始めてメダルを逃した20年前までは、全日本女子代表は実業団リーグの優勝チームを主体にして作るのが当たり前でした。実業団リーグの優勝チームはどこもスタメン固定が当たり前でしたから、それが達川監督世代の指導者のスタンダードになってしまったんでしょうね。

バレーは呼吸を合わせるのが難しいスポーツですから、スタメン固定を頭ごなしに否定することはできないと思います。ただ、柳本前監督は、代表をスタメン固定しながらテレビ中継にあわせて大会ごとに“アイドル”を仕立てるという矛盾を平気でやってましたね。

バレーは打つものだとかいう前に、一つ一つのプレーに意味を持ってやっているかどかですね。極端な話、フェイントだらけプッシュだらけチップだらけでも、その一つ一つに戦略的な裏づけがあって、必然性があってやってるならまったく問題ないと思います。

しかし、Vリーグのプレーはお世辞にもそんなふうには見えません。“ノリ”とか“慣れ”でやってるプレー。ゲーム中に思考停止しているように思えてしまうんですね。悲しいところです。

ところで、M-1は見るには見ましたし、パンクブーブーの優勝にもまったく異論はないんですが、そこにいたるまでのテレ朝の演出のあざとさにちょっとげんなりしてしまって記事にしませんでした。

ノンスタイルが敗者復活して決勝へとか、ラストチャンスの笑い飯に100点とか、優勝候補の一角のナイツがなぜか1番目とか、疑い出したらきりがないぐらい“演出”くさいことがたくさんあって、やっぱりバラエティ界に“ガチンコ”はないんだなあと思ってしまいました。
by rio (2009-12-25 23:33) 

カリメロ&パタリロ

理由があって、きょうもpcからこっそり参戦です。いつもなら5月ぐらいにやってた大会を寒い今にやって良かったのか悪いのかいまいちわかりませんが盛り上がりは高校生が勝ったで終わってしまいましたね。決勝はやはり力と力がぶつかり、苦し紛れではなく余裕で計算された軟こう、フェイント
つまらないミスなどなく、スムーズに流れる試合を見てみたいです。
来年こそは私も宇宙放送に入りたいわたしです。

by カリメロ&パタリロ (2009-12-26 17:25) 

rio

>カリメロ&パタリロさん、全日本選手権をこの時期にやるのはいかがなものかと思いますねえ。

学生に配慮しながら予選のことも考え、さらに国際試合との兼ね合いも考えていまの時期になったんだと思いますが、リーグの合間に性格の違う大会がはさまるのは競技者はもちろん、観るほうもなかなか難しいものを感じます。

それはそれとして、男子決勝はいい試合だったと思います。パナソニックはもちろんですが、JT男子もいいチームですね。今後が楽しみです。
by rio (2009-12-27 00:01) 

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