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北京予選女子・キューバ戦 対策はできていたけれど。 [バレーボール]

予選突破を決めているキューバは余裕でしたね。ラミレスとカルデロンの殴り合いを期待したんですが、なんかもうニコニコしちゃって。「両者指導」を3回も出したのに聞こえなかったんでしょうか。

”フジ的編集”の録画だったので、最初のタイムアウト時に紹介VTRが流れた時点で「ああストレート負けね」ってことがわかってしまった自分が悲しい。

きょうの副審、イタリア人のマッシモなんとかさん(←確か女子初戦の主審)。なぜか試合前にどアップで長々と映ってましたね。有名人なのかな?

ローテはこんな感じ。

 栗原        荒木      高橋

 竹下      杉山/多治見   木村
--------------------------------------------------
カリーヨ(MB)  カルデロン   ラミレス(S)

サントス(S)    ルイザ   サンチェス(MB)

<全体>
キューバは不動の先発。何も足さない、何も引かない。サントリーウイスキー山崎。そういうチームです。

日本は栗原が常に第1サーブになるようにローテを調整してきました。竹下を前衛から始めるリスクをとっても、栗原サーブで崩したいということですね。これまたぶっつけ本番での試みです。もうそれだったらいっそのこと、バックオーダーにして、竹下を後衛センターから始めればいいのに。

<第1セット>
ライト攻撃を最後まで温存したキューバ。カルデロンのレフト攻撃とカリーヨのAクイックにボールを集めます。

日本は、栗原がライトからバックアタックを打って「いつもと違うよ」感をアピールする作戦に出ますが、荒木B→高橋レフトの時間差が拾われたり、栗原がアタックラインを踏んでしまったり、杉山Bがトス合わなかったり、と立ち上がれないまま2-8。気合が空回りしていた感じでしたね。

解説はなんども「サーブレシーブが乱れている」と言ってましたが、キューバ相手にあの程度の乱れなら許容範囲でしょう。少々乱れたところからでも攻撃を組み立てていくのがいまの世界標準ですから。

2-8の時点で第1セットは勝負あり。キューバは負けてるときほどムキになってサーブ、スパイクをぶち込んできてミスしますが、勝っているときは余裕ぶっこっきまくりなのでどんどんミスが少なくなるんですね。いやな子たちです。

一方、日本にはしょうもないミスが重なりました。竹下がサーブで崩しての切り返し、木村がブロックアウトを狙ったライト攻撃は日本コートに。

ネット際に浮いた1stボールの処理では、佐野と杉山が接触。高さを活かした杉山が競り勝ってボールを取ってしまい、打てるアタッカーがいない状況に。杉山、だれと勝負してるんでしょうか。

さらに、栗原がまたアタックラインを踏んでしまって12-21。

日本は「ワンタッチとって攻め返す」意識は徹底していて、レシーバーがWGPの時より深い位置で守っていました。それが裏目に出て2本もツーアタックを決められてしまうなど、流れを作れませんでした。

竹下はここから荒木のBクイックにボールを集めましたが、これが今日の一つ目の謎ですね。ここまで日本は、荒木をほとんど使っていませんでした。杉山にはBやブロードを打たせてましたが(決まらず)、荒木をずっと使わないので、温存しているのかと思ったぐらいです。

なのに、大差がついた時点から荒木にトスを集中。これって、第2セットにむけて、相手に手の内を見せてあげただけですよね。まさか、荒木B集中きっかけで9点差をひっくり返せると思っていたんでしょうか。

いつも通り、サイドから展開してセンターというトスワークの流れはわかりました。しかしそれがミスで機能せず、センターに展開しきれないまま9点差がついたわけです。だったらもう、このセットは手の内を見せず、サイドアタッカーの調子を整えるトスにしておけばよかったのでは。なんだったら、2枚替えで竹下を下げてみてもよかったかもしれないぐらい。「次のセットに向けて荒木を乗せておきたかった」ということかもしれませんが、だったら序盤からばんばん使うのがセオリーでしょうし。

竹下は、先日のポーランド戦やWGP決勝・イタリア戦のように冴えるときもありますが、トータルで見ると試合観が鈍いというか、試合運びがうまくないセッターだと思います。

<第2セット>
決定力のなかった杉山に代え、多治見がスタメン。
これは仕方がない…とも思いましたが、WGPでは、第2セット以降からキューバにブロックのタイミングが合ってきていた杉山。ガマンして使ってもよかったかもしれません。

序盤は日本センター陣VSカリーヨという立ち上がり。日本はサーブレシーブをきっちり返してクイックを使いつつ、サーブでも相手を崩しますが、ブロックがばらばらで流れをつかめないまま7-8。

第1セット終盤~第2セット序盤にかけて、日本が徹底して荒木のBクイックを使ったために、キューバはタイムアウト明けから荒木に2枚ついてきました(当然)。なので日本としては、A・Bクイックをおとりにして、サイド攻撃やバックアタックを決めるべき状況。

なのになぜか、竹下は、タイムアウト明けの最初の攻撃で「荒木ブロードおとりの木村バックアタック」を使い、カリーヨにどシャットをくらいます。おとりの荒木はノーマーク。そりゃあそうでしょう。ここまでブロードなんか全然決まってないのに、おとりになるわけありません。なんで「荒木Aおとり木村バックアタック」というパイプ攻撃に近い形にしなかったんでしょうか。

さらに竹下のトスワークは謎めいていきます。「荒木Bおとりの木村レフト平行」が決まって11-11とした場面。このときも、荒木には完全にブロック2枚ついていました。

なのに、サイドアウトを繰り返していた12-13の場面、竹下の選択は「荒木C」。それも、竹下のすぐ後ろから打たせるCクイックです。完全2枚ついてます。当然どシャットです。なにやってんでしょうか。荒木を使いたいならCワイドかLの場面でしょう。

それでも粘って15-16のタイムアウト明け、多治見が前衛に上がってきて、竹下は今度はなぜかブロードを打たせます。横移動の速いキューバ・ブロッカーに2枚ついてこられて拾われ、逆にライトにトスを振られて15-17。

多治見はもともとスピードはそれほどでもないセンター。その分、セッターの前で打つクイックは多彩な技を持っています。前でクイックを打っておいてブロードに走る、というのが多治見のセオリーのはず。なんで1本目がブロードなのか…と考えているヒマもなく、連続でまた多治見ブロード。これも当然ブロックにひっかけられ、つながれ、レフトからぶち込まれて15-18。柳本監督、慌ててタイムアウトです。

ここから、栗原がスパイクとサーブで奮闘して18-18の同点まで追いついたのは見事でした。ペルドモ監督もたまらずタイムアウトで、流れは日本。タイムアウト明けから、キューバブロッカー陣は、センターのマークをはずしてサイドをマーク。当然の判断ですね。Bクイックはおとり、ブロードは決まらない、という日本の攻撃なわけですから。チャンスです。ここで相手の裏をかいて、Bクイックか速いセンターバックアタックを決めるとき!相手を迷わせる絶好機!さあ竹下!

18-19 多治見Bおとりの木村レフト→ブロック2枚ついて、拾われ、カルデロンのレフト攻撃
19-20 栗原のライトバックアタック
21-21 荒木Bおとりの高橋レフト→ブロック2枚ついて、決まらず

なんでしょう、このサイド一辺倒な攻撃… orz

竹下はこのあと、多治見がサーブをミスって21-22と逆転された場面で、荒木ブロード(L)を使いました。が、そんなことするぐらいだったら、18点のタイムアウト明けのときにこそ、セッターの真後ろで打つCクイックを使えばよかったんじゃないの?

このあと、ルイザにレフトからうまく打たれ22-23。そして最強サーブのサントス。とんとんと2本崩されて終わってしまいました。なんてもったいない…。

<第3セット>
キューバの背中にタッチしながらシャツをつかんで引っ張れなかった日本。第3セットは、カリーヨのクイックを高橋が上げて栗原のセンターバックアタックにつなげ先制。栗原がサーブで崩し、切り返しをまた栗原バックアタック。ダイレクトボールを木村が決めて2-0。点数にはなりましたが、ここからどういう展開をするつもりなのか、先の見えない竹下のトスワークに不安がよぎります。

一方、日本ブロッカーがカリーヨについてきたことをすぐに見切ったキューバは、ここまで温存~じわじわ増やしていたライト攻撃を一気に全開。キューバを「おおざっぱ」と表現することが決まり文句になってますが、そんなことはありません。勝っているときのキューバはけっこう緻密です。このときも、日本の攻撃を拾って切り返す場面では、2段トスをサントスに集めてライトからばんばか打たせました。あっという間にブロックが分断されてしまう日本…。6-8でタイムアウト。

この時点で、小料理屋「竹した」はもう店じまい。組み立ても何もなく、ただ打てそうなアタッカーに順番ずつ上げていくだけの展開。多治見は持ち味を活かせるトスがこないまま、7-9で杉山と無念の交代。杉山の攻撃は相変わらず決まらないまま。荒木・栗原だけががんばっている、というより、この2人だけが「浮いてる」ようなチーム状態ではどうしようもありません。

日本はこのあと、キューバの第1ローテのときにラミレスをサーブで狙い、カリーヨを止める作戦。その裏をかいたつもりのラミレス・ライト攻撃を、高橋が完璧に読んで1枚でどシャット!コースといいタイミングといいばっちりでした。高橋=ブロックさぼる、のイメージが強すぎたせいでいろいろ文句を言われていますが、真面目にやってるときの高橋はしつこいブロックを見せています(成田みたいに)。北京ではいいほうのバージョンが出てますね(当たり前か)。その次のキューバ攻撃は、日本の狙い通りにカリーヨ。ワンタッチを取って切り返し、19-19の同点に追いつきました。

↑このサーブでラミレス狙い&ブロックでカリーヨ狙い、WGPでも何度も挑戦しながら、なかなか崩せず止められず、苦しんでたんですね。ここ一番で決まっておおっ!と期待感が高まった…のですが。。。

21-22、サイドアウトで粘り合う緊迫した状況で、サーブはカリーヨ。絶対に取れないライトバックのコーナーを狙われ、レシーバーは一歩も動けずノータッチエース。。。がっくし。これがキューバ・五輪モードの強さですね。

カリーヨにはサーブでもう1本崩されて21-24。万事休す、でした。

<そんなわけで>
ポーランド戦の疲労があったのか、安心感があったのか。高橋、木村、杉山の3人がポーランド戦並みに動けていれば、ストレート負けは無かったでしょう。日本の予選突破はまだ決まってない状況で、得点率を稼がなければいけないところです。第2、第3セットはあと一歩だっただけに、残念です。

それよりも心配なのは竹下のトスワーク。WGPで「個人技頼みでは勝てない」と書きましたが、今回も、最初からボタンの掛け違いのようなトスワークを見せ、最後は個人技頼み。個人技に優れたキューバでも、明確なデザインを描いて攻撃を配分してきているのに。

予選最終の相手は抜群の組織力を誇る中国です。アタッカー5人が集中力を発揮しても、竹下のトスワークが鈍ければ勝てません。これって1日でなんとか修正できるものなんでしょうか。


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ka!

おはようございます。
夜更かしする習慣がないので今週は寝不足で辛かったです。
時差ぼけしているみたいに頭がぼ~っとしてしまって大変です。
男子ブルガリア戦のときは、睡魔との闘いに無残にも敗れ去りました。

キューバ、さすがでした。
いつもは落としているようなボールも上がってて、オリンピックにかける意識が全然日本とは違うのだと感じましたよ。
やっていて楽しかったでしょうねぇ。

あの杉山佐野の接触は私も見ていて「なにやっとんじゃ~!」と叫んでしまいました。
>杉山、だれと勝負してるんでしょうか。
ひとじゃなくてボールと勝負です!落としたら負け!(謎)

それにしても、勝敗はもうしょうがないとして、竹下のトスワークにはがっくり。
タイムアウト中に何か指示はベンチから出てこなかったのでしょうかねぇ。
謎です。


by ka! (2008-08-16 10:58) 

ミウミウ

rioさん こんにちわ。

今キューバ戦の録画を見終わりました。あまりにも見事な負けっぷりに、前日の男子中国戦の喪失感に比べ、もはや清々しささえ覚えてしまいました。(泣笑)rioさんご指摘の通り、竹下のトスワーク、何をやりたいのか全くテーマが見えませんでした。ポーランド戦とは別人のようです。やればできる子を見せてくれた後だけに、大変残念です。

さて、今夜のバカボンのパパですが(笑)そばにママか、ハジメちゃんがいてくれればいいのですが・・・。
でもあと残り2試合、全力の気合いを見せてくれることを本気で祈ります。
by ミウミウ (2008-08-16 14:40) 

o-kun

キューバ、強かったなぁ。
あんなに強いキューバって、日本で試合するキューバしか知らない
私としては初めてに近いことでした。(キューバ黄金時代はあまり
バレーを見ていなかったので・・・ルイスだけが記憶に残っている)

競っていても追いつかれても全然あわてる様子が見られませんで
した。余裕の笑みすらありましたよね。日本でやるときのあのやか
ましい応援が実はけっこう功を奏していたのかな、と昨日は思って
しまいました。rioさんご指摘のように、確かに日本にいくつかのミス
があったのは事実だと思いますが、実際には昨晩の結果が五分の
条件で戦った場合の実力差を表しているのかな、と思いました。

もう一つ言えば日本で誰が変わろうと竹下が替わらない以上、
キューバからみればすべて想定内の話だったのだろうと思います。
これも今さらですがセカンドセッターを準備できなかった日本の
チーム編成の問題が浮き彫りになった試合であったとも思います。
竹下のトスワークは、、特に劣勢時におけるトスワークはいつ見ても
つらいです。今さらどうしようもないのでアタッカー陣にがんばって
もらうしかないかな、と思います。

ただ、4年前と比較して今回の方が力はきちんと出せているように
思います。それでいて勝てないのが悲しいところですが。。今の
チーム内容からはかなりがんばっているのではないでしょうか。
全員が少しずつ調子は出ているので何とか最低あと2試合させて
あげたいですね。それがまた4年後につながるように思います。
(というか決勝トーナメントで奇跡が起こることも私は期待します・・・
卓球女子が香港に勝ったように・・)
by o-kun (2008-08-16 15:31) 

rio

>ka!さん、睡魔はブルガリア男子に微笑んだわけですね(違)

私もここのことろ、サバンナに住む夜行性動物のような生活になっていて大変です。一番暑い時間帯を木陰(←家の中)で寝ながらやり過ごすパターンで、目が覚めるといつも汗だくです。

キューバが歯を見せて笑ってる時は無敵ですよね。ふくれっ面とか泣きそうな顔をして、叫びながらレシーブをし始めるときは負けパターンなんですが、昨日はそういう場面が1秒もありませんでした。

やっぱり、竹下の上を狙い打たれて何点もとられるチーム事情では、ああいうチームには勝てませんね。竹下が1セット平均で5本ぐらいサービスエースを決めるなら別ですが。

日本はブラジルを意識していまのチームを作ってきたはずですが、ブラジルのフォフォンでも170センチを超えています。控えのセッターは180センチぐらいでしょうか。

先日の日テレの放送分(ポーランド戦)では、竹下の紹介ボードに「世界最小セッター」とだけ書かれていて、なんだかさらし者のような気がしました。

ちなみに、グリンカのボードには「40年ぶりに出場」の文字。グリンカが東洋の魔女と同世代だったとは驚きです。
by rio (2008-08-16 15:35) 

rio

>ミウミウさん、竹下は結局、経験則からくる「勘」だけに頼って試合をやってるんでしょうね。

司令塔としての戦略・理論を体系的に学ぶ時間を持たないまま、運動神経だけで戦術を操ってきたタイプ。だから、同じ所に上げ続ける「テンパリのテン」に変身することもあり、それを避けようとして、単発攻撃を順番ずつ使うだけのトスワークになることもあり。

身長のハンデ以上に、この戦略性の乏しさが、竹下の最大の弱点だと思います。いまさらどうしようもありませんが(哀)
by rio (2008-08-16 15:39) 

to

こんにちは。

毎回、コメントで批判するわけではないので、ご安心を。

まあ、キューバの強さも目立ちましたが、日本は波に乗れない試合でした。rioさんの言うように竹下の組み立てはまったくだめでしたね。それに加えて、ここぞという場面でのサーブの差が試合を決定付けてしまいました。

2セット目の21-21の場面での多治見のサーブミス、3セット目の13-15の場面、ここまでブロックがなかったところでようやく荒木がブロックを決めてここからというときに高橋がサーブをミス。これで流れを断ち切っていました。

それに引き換え、2セット目終盤ではサントス、3セット目終盤ではカリーヨとキューバはとどめのサービスエースを繰り出してました。キューバには常にリードした形で進めないと、これが待っているんですよね。

他力本願になってしまいましたので、明日はアメリカに念を送るつもりです。

話は変わりますが、リアルタイムはBSで見て、フジの画像を録画していたのですが、3セット目の19-19からのCM明けに「竹下・高橋ありがとう」みたいな映像が流れていましたね。あれは何の意味があるんでしょうかね。
by to (2008-08-16 15:40) 

rio

>o-kunさん、五輪モードのキューバは違いますね。

このままいくと、キューバは予選A組1位で通過し、準々決勝では、セルビアとロシアの負けたほうが相手。セルビアとあたれば、あっさり粉砕して準決勝ですね。ロシアが負けてキューバと当たれば、五輪連続メダルをかけた意地のぶつかり合いになって面白いんですが。

日本が最終戦で中国に勝てればいいんですが、ちょっと難しそう。負けて4位通過ということになれば、相手はブラジルとイタリアの勝ったほうです。WGPのことを考えると、イタリアとやったほうがいくらかましな気がしますが、
それよりもまず、竹下ですね。

「低身長を補ってあまりある」という触れ込みのメッキがはがれてきているのは確かですもんね。アテネから比べても、戦略面での成長がほとんどありません。というより、戦略と戦術の関係性もよくわかっていないように感じます。

それは柳本監督の責任も大きいですよね。セッター出身の監督なのに、正セッターの理論面を鍛えることができなかった。監督自身が今回を「集大成」と位置づけているので、その中で、セッターに関しては「不合格」という判定をせざるを得ません。残念です。
by rio (2008-08-16 15:55) 

rio

>toさん、フジが紹介VTRでああいう映像を流すということは、テンシンは北京終了と同時に引退か、少なくとも代表引退は決意しているということなんでしょうね。もちろん「心中」と言ってきた柳本監督も代表を去るでしょう。

次の監督が誰になるかわかりませんが、テンシンが再招集されることはもうないでしょうね。

運動神経がいいというだけで選ばれる代表セッターも、ピンチレシーバー枠から実質的なエースにまでのぼりつめる代表アタッカーも、いい意味で、もう二度と出てこないでしょう。

これからは、荒木のような、体格に恵まれていて伸びしろのある選手を鍛え上げていく世界標準の代表チームになっていくと思います。

テレビ局の思惑に常に左右されるバレー女子ですが、話題性やルックスで小手先の人気を狙うよりも、「強い」ことでファンが増えることは、この4年間で身にしみたはず。

ロンドン五輪では、中国がまたアジア枠に戻ってきます。W杯で切符がとれなければOQTに出てくることになります。ほかのアジア勢も伸びて来るでしょう。うかうかしてられません。代表監督選びが非常に重要になってきますね。
by rio (2008-08-16 16:09) 

古都の侍


こんにちは。

結局は完敗ですね。キューバがいい試合をしたということに尽きるでしょう。例え竹下が冴え渡るトスワークを見せ、アタッカー陣がみんな確変状態になって、ブロックは出て、レシーブも安定・・・なんて夢物語みたいな日本の試合運びが出来たとしても勝てたかどうかは解りません。それくらい、昨日のキューバは良かった・・・悔しくて歯をキリキリするようなこともなく、素直にキューバを褒めたいと思います。

日本はねぇ・・・テンのトスが「点」になってしまいましたね。そうなりゃチームは「転」ですよ。確かに「低身長」よりも、「セッター論が欠けている」ことが大問題ですね。どうするアイフル状態になってしまえば、ドツボです。


by 古都の侍 (2008-08-16 16:59) 

ゆう

初めまして★私はこのhpのロムラーなんですが、rioさんに聞いてみたいことがあるので初コメします。
私は全日本女子を見てるといつも感じることなんですけど…メディアは栗原を「世界に誇れるエース」「真のエース」的な感じで持ち上げまくってますが、実際は栗原の決定率・効果率は他の国のエースに比べて明らかに低いし、パワー不足だし、私はどう見ても世界のエースより劣っていると思います。それにエースだけで考えれば、日本はカザフスタンやドミニカよりも下でしょう。
ただ栗原には勝負強い一面もあるし、昨日のキューバ戦のようにWGP決勝Rあたりから格上相手にも、たまに良い数字が残せるようになってきているので、確実に成長してますが。
私は栗原は来年から全日本でもキャッチ参加の普通のレフトをやるべきだと思っています。キャッチについては、栗原は鍛えれば参加できるようになるだろうし。そして大山が戻ってきたらオポジットにするべきですよね。逆に大山はレフトとしてはキャッチ・スピードに問題ありだし、あのパワーと高さはオポジットにするべきです。サイドが木村・栗原・大山の3枚になれば、女子も強くなるだろうし期待を持てます。(もちろん木村・栗原にはパワーの強化、大山にはスピードの強化をしてもらって。)そしてセンターにも頼れる荒木がいますし!ただセッターは心配ですけど。
話がずれまくってしまいましたが……rioさんはエースとしての栗原をどう思っているのか是非聞きたいので、お返事お願い致します!
by ゆう (2008-08-16 17:02) 

sun

昨日の試合の前半、木村選手代わりりがいたらなと思いました。
ゆうさんと同じ内容になりそうなんですが・・
もちろん栗原選手の代わりの大山選手もいてほしいですがしょうがない。
木村選手の代わりと言えばやはり有田選手でしょうか?
または狩野妹選手でしょうか?こちらは育成が必要だと考えますが。
やはりテンシンラインが見納めにもなってくるとどうしても考えてしまいます。

しっかしキューバはリベロがメサとは・・
高いトスが打ちまくれるキューバにはもってこいですね。
リベロ枠が増えるんだからテンさんを控えリベロになんてどうでしょう。
セッターとが遠慮しちゃいそうなのでやめたほうがいいですね。(笑)
いずれにせよ世界に渡り合えるチームになることを望みます。
by sun (2008-08-16 18:13) 

to

rioさんの言う世界標準、とりあえずは180cm以上の攻撃陣をそろえて、少なくとも170cm以上のセッターにする、ということが体格面なのですが、これはいずれ達成するでしょう。しかし、鍛え上げるという意味で言えば、日本では荒木でさえも運動能力面では世界標準に達していないと私は思っています。

一番怖いのは、竹下・高橋を抜いて、体格面を補えば勝てるという幻想を皆が持ってしまうこと。その方向へ行くことを否定しているのではなく、それが失敗したときに、それ見たことか、という意見が出ない様にする必要があることです。

同じ体格でも日本は到達点が低く体力面で劣ること、ブロックの技術は大きく遅れていることなど(これはブロックにともなったレシーブシステムも含めて)、課題山積ですから。それゆえにrioさんが言われるように指導者は重要ですよね。例えば、協会についても日本人以外の指導者を受け入れるなど既成概念を乗り越えた強化を進めなければと思います。

最後にもう1つだけ、世界標準だけど日本独自の特長がなければ世界のトップ3には入れないんですよ。rioさんはそれは何だと思いますか?。

by to (2008-08-16 19:01) 

rio

>古都の侍さん、昨日のキューバの好調には、五輪モードに加えて、予選全勝していることと、日本相手だということがあったんでしょうね。

サイドのオープンスパイクに絶対的な自信を持っているキューバにすれば、低身長が対角で必ず前衛に1人いるようなチームには、負ける気がしないんでしょうね。日本に1人でも2段トスを力ずくで打ち込んでくるアタッカーがいれば、また少しは違ったんでしょうが、それもなし。

試合を通じてずっとにこにこしてました。

by rio (2008-08-16 20:48) 

rio

>ゆうさん、コメントありがとうございます。

私も同感です。栗原を「エース」といって祭り上げるから物足りなく感じるんですよね。

栗原は、サーブレシーブをしっかり鍛えて、木村のような役割を担当させるべきだと思います。今の栗原は、ほぼレフトオープンとセンターからのバックアタックしか打ってないですよね。こんなもったいないことはありません。

木村並みに時間差にも入れると思いますし、クイックもやればできるはず。栗原・木村でレフトを組み、2人ともバックアタックも時間差もクイックも打てる、となれば、攻撃のバリエーションはかなり広がりますよね。

大山のオポジットも同感です。世界にパワーで対抗できるのは、いまのところ荒木と大山だけ。大山は、日本じゃなくて欧米のどこかの国でバレーをやってれば、今頃は世界が恐れる大砲に育っていたかもしれませんよね。大山を停滞させてしまった関係者たちには猛省を促したいと思います。

ただ、プロには「大山をレフトに、栗原をライトに」という考え方もあるみたいです。大山は真面目なので、サーブレシーブもさせればできるようになるという計算なんでしょうね。栗原は高さがあってうまいので、ライトに入れることで、いまの木村みたいな動きにも使えると。

レフト大山・木村、ライト栗原、センター荒木。こう並べるだけでわくわくしますね。
by rio (2008-08-16 20:58) 

rio

>sunさん、リベロ大国の日本ですから、竹下を代表リベロに残す案は、んーーーって感じです。テンシンの影響力は完全に消したほうがいいでしょうね。

木村の控えに同じような選手を、と考えると難しいでしょうね。木村がかなり独特な存在感を持っていますから。それよりも、「○○の控え」という発想から改めて、「タイプの違うアタッカーをそろえて、対戦相手ごとに使い分ける」というほうがいいと思います。

アタッカーは全員180センチ以上という枠を設けて、その中でレシーブができそうな選手(そのときできなくても、させればできそうな選手)を選び、4年間かけて、まず基礎体力・守備力・戦略から鍛えていく。次の4年間で、攻撃面を鍛え、つごう8年計画でメダルを目指す、というプランであれば、できるんじゃないかという気がしています。
by rio (2008-08-16 21:07) 

古都の侍


こんばんは。

日本の場合は誰それがエースでとかそういう役割分担をしない方がいいのではないでしょうか。誰かが突出して打つというよりも、バランスや配分、トスワーク、戦術などで撹乱するバレーの方が日本にはあうでしょう。だから、エースはいない。(フォーメーションなどの)理想として最も近いのは05年の植田JAPANではないでしょうか。

例えば・・・

大山  木村  荒木 
(※1) 栗原  橋本 (L=片下※2)

このような配置で船出した09年版全日本女子は、想像するだけで面白いですね。
※1=井上や山本(旧姓大友)、矢野、坂下、杉山、庄司らの中から
※2=U-22では片下がリベロとしては一歩リードではないでしょうか。ただ、佐野のままの可能性大だと思います。

北京五輪が終わり、一段落したところで今後の全日本についてはしっかりと分析していきたいと思っています。特にここ2年は重点的にロンドンメンバーをチェックしていたので、一般論からすると少し外れたメンバー予想になるかもしれません。
もちろん、一番大切なのは「監督人選」でしょう。闇雲に外国人監督招聘もあんまりですが、今の全日本女子の場合ありきでしょう。
次世代セッターも層は厚くないですが、次世代リベロもいないんですよね・・・

「切り替えて切り替えて」、眼の前の五輪に最大集中したいと思います。明日は朝からマラソン。夜中バレーの早起きは辛いですが、努力はしたいと思います。


by 古都の侍 (2008-08-16 21:15) 

rio

>toさん、JVAは外国人も含めて後任を考えると明言しています。本当にそうできるかどうかは別として、「日本人監督じゃなければだめだ」という既成概念はもうほとんどないでしょう。

ですが、外国人を入れてどうにかなるというものでもないと思っています。カプラーラを招聘したロシアがいい例ですね。

だいぶ前に書きましたが、日本は「大型化」と「拾ってつなぐ」の2つの概念をいったりきたりしている間に20年が過ぎました。この2つを融合させられなかったのは、「大型選手は鈍いから拾ってつなげない」という差別感(今も根強くある)ですね。

木村が拾ってつなげるのは、「木村だから」ではなく「小学生の頃からやってたから」ですよね。そういう当たり前の部分を、”ミラクル”なんていう言葉であやふやにしてしまう雰囲気が、日本バレー界ではまだ幅をきかせています。ここを根っこから破壊する必要があります。

私が「世界標準」と書いたのは、体格面だけではありません。「体格に恵まれていて伸びしろのある選手」です。伸びしろの中には、コツコツとレシーブ練習、つなぐ練習をする能力も含まれています。

それよりも、最大の問題は、JVAが指導者の育成に手間ひまをかけていないことだと思います。指名した監督にプレッシャーをかけ、毎年ある日本開催の大会で結果と視聴率の両方を求める。できなければクビ。こんなことをしていて、代表が強くなるわけがありません。

課題は確かに山積みですが、そのほとんどは、上記の理由から生まれています。ブロックの技術も含めた守備システムの未熟さや、戦略性の乏しさについても、本気で鍛えようと思えば、それを指導できる人がいたとして、4年間全部をつぎ込むぐらいの覚悟がいるでしょう。

その過程では、WGP、グラチャンといった格落ちの大会を実戦練習に使って、惨敗するかもしれません。あるいは、世界バレーやW杯でもまったく勝てない年があるかもしれません。その状況を、JVA/テレビ局が受け入れられるのかどうか。五輪で勝つためにはそれも仕方がないと言えるのかどうか。JVAがそこをはっきり示さない限り、人材だけ集めても何もかわらないと思います。

日本はそのレベルから始めなければならない状態で、それは20年前から一歩も前に進んでいないと思います。
by rio (2008-08-16 21:40) 

子豚のこむぎ

rioさん、こんばんは。
ポーランド戦でひょっとして「切り替えて、切り替えて」の言葉に「荒木とばして高橋平行!!!」とか「杉山おとりの栗原バック!!!」などと暗号が含まれていたのかと思いましたが、やっぱり「切り替えて、切り替えて」にはなんの意味も含まれていませんでした…orz
とにかくキューバの強さが上回った試合でした。

解説者が「竹下のブロックは計算の内です。」とコメントする度に、ここで1本ブロックが決まれば流れが変わるのに…といつも思う私がいます。つまり1ポイント捨てる、あわよくば拾って何とか1ポイントに繋げるという博打の意味を込めたコメントを続けるようでは世界との差は…orz
(それも北京で終わること切望します)

女子卓球を見ていて、愛ちゃん、封印していた「サー(?)」の連発でした。大人の愛ちゃんも良かったですが、サー愛ちゃんの方が迫力を感じます。そして平野選手のあの吸い付くような「にらみ」。相手選手を狙ったたら最後、レーザー視線ビームで「零下30℃で凍らせてやる」攻撃。まさに女性暗殺者そのものでした。

いよいよ男子、、暗殺者の目になった男子がコートに立って居ることを期待したいです。
madokaさんの「ウサイン・ボルトの足」はマッハを超えているでしょうか?1万光年先から足音が聞こえていますよ。(笑)

by 子豚のこむぎ (2008-08-16 21:45) 

まりふぁな

今夜は寝こけずにライブ観戦すべく、睡魔と格闘中のまりふぁなデス(汗

なにやら半ば「ポスト北京」が話題の中心にシフトしてますねぇ?

とりあえずやっぱ最初かつ最大の問題は「監督選び」ですよね。
古都の侍さん仰るとおり「闇雲な外人監督招聘」はマズいと思います。

こちらで勉強する様になってからバレー戦術の多様さ&複雑さを知った素人が偉そうに述べれたモンでもないですが、思うに多分今のVリーグの中でさえバレーの戦術とそれに伴うトレーニング・育成という部分についての一定のコンセンサスが作れてないと思うんすよね。
そんな中で例えいくら先進的な外国人監督を招聘したとしても、恐らく各チームの共感や協力を得るのは難しいんでは?と思うんすよ。

いみじくも今回の反町JAPANがそぉやった(俺は反町サンが先進的とか先鋭的とかなんかは知りませんが↓)よぉに、なんだかんだゆって母体チームとの連携が取れない状況でそれなりの成果を出すのは難しいと思うんすよね。あげくに選んだ代表選手にナメられたり造反されたりじゃぁ「その次」にまで遺恨を残しかねませんからね。

んじゃ誰がいいんよ?って訊かれたら…?
「んなモン素人の俺に訊かんといてくれる#」…ですが。

そりゃまぁ超理論家のKコーチに男女問わず一度仕切ってみて欲しいってのはありますけど…やはり同様の理由で周囲のバックアップ得られる万全の状況で受けてもらえなきゃ遺恨だけが残りそうで心配ですしねぇ…↓
by まりふぁな (2008-08-16 21:46) 

to

木村のレシーブについては、あの「がんばれ!バレーボール部」に理由が書いてありましたね。小学生の頃、木村は背が150cmと標準で、そのときにレシーブの基礎を憶えた、というか他の背の高い選手の様に小学生から特別扱いされることがなかった、ということですね。要するに、小さいときにちゃんと基礎をやっていれば大型選手でもレシーブは上手くなるということです。

指導者としては、色々な技術について未熟さを選手達に認識させられる人がいれば良いですけどね。サッカーを具体例に出すのはどうかと思うのですが、ジーコの様に選手の自主性に任せる型ではなくて、まずはオフトやトルシエの様にプロ意識や技術を基礎からじっくりと指導できる人。

北京後の全日本はリスタートとなるのですから、暫くは勝てない日々が続くでしょうね。協会もそうですが、ファンも2年くらいは辛抱する覚悟が必要ですね。

ところで、リベロなんですが、フランスに渡った井野はどうなの?。
by to (2008-08-17 00:03) 

o-kun

こんばんは。話題が北京後になっていますね。
例えば今回のチームでも高橋の位置に大友がいたら、もう少し面白かった
かな、ということを夢想していました(セッターが竹下なんで、あまり差はな
かったかもしれないですが・・・)。
北京後の思いについてはここで皆さんが語られていることとだいたい同じ
気持ちです。私としては後一つ、団体競技とはどんなもので、それで勝つ
ためには何が必要なのか、を上層部;協会、監督、コーチ陣、スタッフ等々
の皆さんにもう一度じっくり考えていただきたいと思います。日本が特異な
スポーツは押しなべてほぼ個人戦のスポーツです。柔道、卓球、
バドミントン、レスリング(女子)、体操、水泳・・・。野球も団体競技ではあり
ますが、瞬間瞬間は投手対打者の個人戦ですよね。野球で言えば実際に
個人戦が強調されることが多い競技といえます。(例えば野茂対清原と
か、古くは江夏対王、村山対長島等々) 日本でもそういう競技に対する
理解はけっこうできるようで、強化もある程度進められている状況が見える
のに対し、本当の団体競技はなかなか強化が進んでいないように感じ
ます。これはサッカーはずいぶんましになってきた(のはおそらくファンの
レベルが上がったからだと思う)と思うけど、それでも選手含めてまだ団体
競技としての意識が低いような気がします。マスコミなんかは全然ですし。
オシム氏はその辺の意識改革に向かっていたように思うのですが、残念
なことに病に倒れてしまいました。私はサッカーはよくわからないので、
サッカーの今や今後がどうなっていくのか想像つきませんが、素人考え的
には、オシム氏が考えておられたようなサッカーへ向かった方が、長い目
でみてもサッカーの発展につながるのではないか、と思います。
バレーボールの方もチームとしての力、それは一連のプレー、サーブ、
レシーブ、セットアップ、アタック、ブロックが有機的につながっているもの
として考えて強化されていくことを期待したいです。今まではこれらが
ぞれぞれ個々のプレーで着目されて強化されているように映ってました
(実際にはそうでなかったとしても)。例えば栗原のサーブ、木村のバック
アタック、佐野のレシーブ、荒木のブロック等々・・・。もちろん個々の技術
の向上は大切で、栗原なんかはもっともっとアタックのバリエーションを
持たなければならないし、レシーブ力もブロック力をつける必要があり
ますが、それらは元をたどればチームとして何の力をつけるために
それらの技術を個人につけさせるのか、が明確になっているべき話だと
思います。今の全日本女子をチームとして眺めて、何が強みで何が弱み
なのかを明確にして、その上でどこで世界と勝負するかを決めて、それに
そって個々の強化を果たしていって欲しいと思います。もちろんこの間、
何度も何度もシミュレーションは必要でしょうし、実践での検証も必要に
なると思います。この間勝ちが少なくなることもしばしばでしょうけど、
そういう姿勢が見えれば、少なくともバレーファンは納得して見守って
くれると思います(マスメディアはわかってくれないだろうなぁ)。

長々とすみません。
変なこといいますが、元々日本人は個人戦を志向する民族で団体戦の
意識が低い民族ですよね。大昔の戦争でも武士同士がわざわざ名乗り
を上げてから1対1で戦っていたというし、武術にしたって結局、
個々の剣士が己の技量を究極まで高めていく、という方向に行って
しまい、きちんとした戦争学(団体で戦って勝つ術)というのはほとんど
育ってこなかったように思います。だから最後の最後、シュートの場面や、
アタックの場面において日本では個人戦の意識が顔を出してきて、そこは
シュ-トする、アタックする個人の責任、みたいなことになっているように
思うのです。
上手く具体的な説明ができないけど、こういう意識の部分がサッカーに
おける決定力不足や、バレーにおける複数のアタッカーによる同時攻撃
という考え方ができない原因になっているのかな、と思います。
実は個人戦スポーツにおいても国際戦となるとだんだんと団体戦の様相
を示してきているように思います。柔道でもバドミントンでも戦う選手だけ、
あるいはそのコーチだけが勝利のために考えて強化していくだけでは
勝てなくなっているように思います。現代スポーツでは、チームとして体力、
技術、戦術、戦略、情報、環境・・・あらゆる面で強化を施さなければ勝て
ない状況が生まれつつあります(というかちょっと前からそうだったので
しょうね)。競泳のチーム北島はそういうよい例だったのだと思います。
もちろん北島自身のすごさは語るまでもないですが・・・。
そういう意識も伴った形でバレーボールも今後強化されていくことを祈り
たいです。
となると結局はJVAということになるんですよね・・・。そこがちょっと・・・。

※一人で勝手に熱くなってすみませんでした。。
by o-kun (2008-08-17 02:38) 

rio

>子豚のこむぎさん、暗殺者にしとめられるヤツの顔になってコートに立っていた男子でした。。。

竹下のブロックを解説が計算するのは勝手なんですが、「計算した結果、1セット5本は決められてますね。クスッ」なんてことになるだけの話ですよね。

世界では、170センチのセッターでも小さいと言われるようになってきました。セッターがトスの技術だけでメシが食えたのはもう昔の話。いまは技術はあって当たり前、多彩な組み立てができて当たり前、プラスαがないとやっていけない時代です。

セッター育成も急務ですが、前々から書いているように、解説者の育成にも全力を注いでほしいですね。JVAとテレビ局の関係は、こういうことにこそ活かしてほしいです。理論的かつ分かりやすい解説ができる人間を輩出しなければ、裾野は広がっていかないと思います。
by rio (2008-08-17 09:15) 

rio

>まりふぁなさん、同感です。

監督がどこの国出身かということが重要なんじゃないんですよね。迎えた代表監督を、メダルを狙うという一点に集中して、徹底サポートできるかどうか。そこにかかっていると思います。

また、柳本監督や植田監督といった「古い」タイプの監督を使うなら、参謀役には徹底的な理論派を入れる必要があります。女子の番平コーチや、男子の大竹コーチみたいな、「仲良しクラブ」の人選では世界に勝てません。

JVA・監督・コーチは、選手をぎりぎり追い込んで努力をさせてきた以上に、自分たちの脳みそが世界に追いつくよう努力をすべきだと思います。
by rio (2008-08-17 09:20) 

rio

>古都の侍さん、たしか、ソウル五輪のあとの中国が絶対的なエースがいない感じのチームでしたよね。トスの配分がサイドもセンターも含めてほぼ均等だった気がします。

リベロとセッターがいないように見えるのは、ちゃんと育てていないだけだと思います。コンビがどうこう、守備がどうこうというくせに、代表リベロが佐野、セッターが竹下ですからねえ。

私は、佐野にも今回限りで代表を退いてほしいと思っています。守備の指示をすることも、チームを鼓舞することも、オーバーで2段トスをあげることもできず、アンダーの2段トスもきちんとあがらず、ただ拾うだけのリベロだったら、せっかくの「リベロ枠」を有効に使えているとは思えないからです。
by rio (2008-08-17 09:29) 

rio

>toさん、「どうなの?」と言われても、「さあ?」とお答えするしかありません。

木村の話はアテネ五輪のときにすでに言われていました。あれから4年間、小中高校の部活で、”第2の木村”を育てるべく守備練習に力を入れるようになっていればいいのですが。

日本の代表監督は、そもそも戦略・戦術・技術の指導が弱いですよね。体系的に学んだことがないからだと思います。

彼らがやっているのは、個々の技の指導や精神的な追い込みだけ。この”指導レベルの未熟さ”をなんとかするところから始めてほしいと20年間思い続けています。
by rio (2008-08-17 09:34) 

rio

>o-kunさん、球技では、今回の女子サッカーがすばらしいですね。

男子のおまけでちょろっと出てくる程度の超マイナースポーツでしたが、地道に強化を続け、格上を破り、完全アウェイの中で中国も下し、台風の目になっています。強化が成功した理由はいろいろあるでしょうが、「注目されたいと思ってがんばった」側面もあると思います。

日本バレーはそこで大きく間違ったんですよね。低迷期を実力で這い上がってきたのではなく、日本開催の大会を乱立させて出場権と世界ランキングを稼ぐ、という方法をとってしまいました。

その結果、世界標準の選手育成、戦略・戦術の育成が後回しになり、「視聴率が取れるチーム作り」が優先される結果になった、そのツケに苦しんでいる状態だと思います。

90年代のツケは08年になってもまだ払い終わってないんですね。北京で卒業する人たちに背負っていってもらって、JVA執行部も一新して、環境をしっかり整備してロンドンに向かってほしいと思います。

団体競技が弱いのは、団体競技の歴史が短いという文化的背景は確実にあると思います。日本人が「スポーツ」を始めたのは明治以降ですし、団体競技もその時代に入ってきたわけですしね。

そしてもう一つ、日本の団体競技は部活が支えている、という特殊事情もあると思います。

個人競技はいまやクラブチームか個人教室がほとんどですよね。水泳、フィギア、テニス、柔道、体操などなど。部活を中心に強化できているのはマラソン(駅伝)ぐらいのような気がします。

一方、団体競技は、サッカーで一部クラブチーム化が進んでいますが、ほとんどは部活中心。中学校~高校の6年間で、中3・高3と2回もピークがあり、そのつど「完成(集大成)」が求められます。

その結果、器用な選手を都合よく使いまわすチーム作りに偏って、ジュニア時代は世界で勝てるレベルにまでなるけれど、シニアにいくと通用しないということを繰り返しています。

こればっかりは一競技ではどうしようもない難題ですよね。部活中心主義の限界が言われ始めて10年以上経ちますが、文科省はまだ有効な手を打てていません。今何とかしないと、日本の球技は野球とサッカー以外、足元から崩れてしまうことになりかねません。
by rio (2008-08-17 09:55) 

to

井野の話を出したのは、リベロの話題で2年連続でサーブレシーブ賞を取った選手の名前が出ていなかったので不思議に思ったので。代表にも少しだけ呼ばれていましたが、rioさんの佐野に対する印象から考えると、2段トスの問題は分かりませんけど、チームを鼓舞するという意味では佐野に近いリベロかもしれませんね。対極は、大懸、桜井といったところ。

日本の戦略・戦術的な技術指導が不足していることについて、決して代表監督が全てを負う必要は無く、スタッフや協会のサポート体制があれば、監督は最終的な決定権(戦術などの理解力)があれば良いと思うのですが、データバレーですらイタリアから既存のソフトを購入して使っている様ではバレーボール界も底が知れています。

日本でも強い競技では身体の動きまでデータ解析をして取り組んで実績も出ているし、日本はそういう解析技術においては得意としているので、もっと活用して戦略・戦術面に合った個々の技術指導を行って欲しいものです。もちろん、戦略・戦術面においてもです。

バレーボールに限らず、指導者について、とかく精神的な追い込みが批判の対象になるのですが、私見ですが、これについては本当の意味で追い込んでいないのではないかと。指導者がしっかりと解析し、目標を明確にすると、精神的にはもっと追い込まれると思いますし。その意味では、明確なビジョンが示せていないというのが、バレーボール界の問題なのかもしれませんね。

by to (2008-08-17 10:50) 

rio

>toさん、「代表監督が全てを負う必要は無く」、私もそう思います。

男子は植田監督でもいいと思うんですね。代表監督には理解力・決断力・指導力が必須で、戦略・戦術は軍師が考えればいいことだと思います。なので、ここは一つ、大竹コーチに退いてもらって、諸葛孔明のような参謀役を三顧の礼で迎えてほしいと思います。

そういう意味では、「聞く耳」をもたなかった柳本監督にもう出番はないですね。なので、次期は監督選びからスタートすることがほぼ確実。ここで失敗すると、男子よりも厳しい状況になるかもしれません。女子の場合は失敗しても五輪に出る道がついているあたりが、余計に心配です。

北京後は14人体制になりますから、佐野は「第2リベロ」だったらありだと思います。第1リベロは、櫻井並みに声をだすこともさることながら、ブロックとレシーブの連携を指示・調整する守備の司令塔になれる選手がほしいですね。

日本はビジョンもあやふやなまま来ていますし、女子はいまだに筋トレすら個人まかせのような感じです。「レギュラーと補欠」という序列もガチガチですし、環境面でまず遅れているといわざるを得ないですね。

さらに、日本女子を五輪に出すためにアジア予選と世界最終がくっつけられてしまっているので、切符をとってからWGP~五輪という非常にタイトなスケジュールをこなさなければいけないのも大きなマイナスです。

他地域並みに1~2月にアジア予選をやっていれば、そこで切符が取れるともっと準備ができると思うのですが。

問題はこの20年間でほぼ出尽くしているんですよね。何一つ解決されないまま時間が過ぎているので、いつも同じことを言ったり書いたりしている気がします。
by rio (2008-08-17 11:14) 

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