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人事院にマスコミ指定席はいらない [今日のニュース]

政権担当能力のない自公の政治が続いています。もう20年も政治改革が叫ばれながらでんでん進まない背景には、新聞・テレビと政治の癒着構造があることは周知の事実。マスコミの既得権益もまた、政治とつながることで守られているわけですから、彼らの報道で政治が良くなる可能性はほぼゼロでございます。

そのマスコミの中にもヒエラルキーがあって、新聞>民放の支配体制ががっつりなこともたびたび指摘されています。このブログでも以前、とりあげました。というわけで、まずは新聞と政治の癒着を断ち切らなければいけないわけですね。

そんなわけで、いま開かれている”ねじれ国会”で野党が↑ここにやっとメスをいれました。入れたというか、まだ先でつついた程度ですが。人事院の人事官人事案に同意しなかったのです。早口コトバ、みたいですが。

人事院は国家公務員の人事事務を握っている巨大権力です。会社で言えば人事担当役員のようなものです。人事院のトップは総裁で、これは人事官3人のうちから選ばれます。その身分は強大で、やめさせようとをおもったら、国会で弾劾裁判を開くことを決め、最高裁判所で判断を仰がなければいけません。

人事院は”中立的第三者機関”というふれこみで、政治と軍部の暴走にまきこまれた戦前の反省からこんなシステムにしているわけですね。

しかし。その崇高な理念もすっかり色あせてしまっています。人事官の3人のうち、1人は官僚出身、1人はマスコミ出身という”慣例”が50年以上も続きそのうち総裁は、これまた”慣例”で官僚出身者と決まってしまっているのです。

官僚出身の人事官は、とうぜん官僚の根回しで決まります。それを内閣が採用し、衆院・参院が同意を与えて成立する仕組みです。その際に新聞・NHKの出身者も一緒に選ばれているわけですから、癒着していることを知られたくない新聞・NHKがこの件を大きく取り上げることはまずありません。まして、批判するなんてことはありえないわけで。戦後の民主主義社会では、マスコミを黙らせようと圧力をかけると逆効果です。それよりも、ミイラ取りをミイラにしてしまえばいいわけですね。

もちろん、内閣も官僚の根回しをそのまま受け入れます。ヘタに”政治主導”なんていうと官僚の猛反発をくらい、政権運営ができなくなるからです。国会では、与党が内閣の人事案を数の力で通すわけですから、チェック機能なんてものは働きません。

結局、官僚が自分たちの手でトップを選び、そのトップは官僚のために既得権益を死守することになります。マスコミは見て見ぬふり。圧倒的支持率を持っていた小泉ですら公務員改革に手をつけられなかったのは、ここに原因があります。まして、麻生のもとで選挙目的の一大臣がわーわー言ってみたところで、屁のツッパリにもなりません。

ものすごい構造を作り出したものですねえ。半世紀以上もこうした癒着が続いてしまったのは、政権交代がなかったからに違いありません。

そんなわけで、参院で野党が多数派を握っているいま、人事案に同意しなかったのは当然なすべき「仕事」です。

↑これに対する政府の見解。読売新聞(23日付)によると、漆間巌官房副長官が、

「報道機関の方の見識を政府の仕事に生かすためにやっている。報道機関関係者が必ず否決されるのなら、それ以外の方を選ばざるを得ない。所信聴取をしながら、こういう結論を出すのはいかがなものか。どういう人選をしたらいいのか分からない

だそうで。意味不明のコメントですよね。「それ以外」の方を選べばよいのです。そもそも、「分からない」なら無理にがんばらなくてもいいのですよ。下野すればよいのです。

ちなみに、今回の人事案に選ばれていたマスコミ関係者は産経新聞の女性です。「女にしておけば野党も同意するだろう」という読みがあったそうです。なめすぎです。


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古都の侍

続けてですが・・・

こういう癒着ってどこかで見たことがあるような・・・と思ったら、JVAと月バレみたいな感じですかねぇ??
タイトルはなかなかふざけてますし、「関係者」という曖昧模糊な人物の発言などで装飾されているために、記事としての迫力を欠きますが、今週の週刊プレーボーイ(表紙は安田美沙子)で、JVAなどバレー界を批判する記事がなんと3ページも組まれていました。

恐らく、しもじものみなさまには想像できない程の“大きな飴玉”が人から人へと流れているのでしょうね。
結局のところ、甘い汁を吸える立場になりたいわけですし、一度そこについたら一生吸いたいのでしょう。甘い汁を吸いたいと言う思いは衰退しません(寒)。

小学校の時に社会化見学で入った国会議事堂が、今にして思えばブラックホールのような気がしてなりません。

by 古都の侍 (2009-02-26 13:57) 

rio

>古都の侍さん、JVAであなどれないのは松平翁の政治力ですね。あのおっさん、表に出てないだけで、相当あちこちの政治家などなどにコネがあるようなニオイがします。

菅山かおるがビーチ転向を正式表明しましたが、彼女の周りにも不穏なウワサがまとわりついているようで、ネット上でいろいろ書かれていたりします。どこまでほんとかわかりませんが、バレー界になんらかの大きな闇があることはまちがいなさそうです。

そんでもって、それを押さえ込むためにマスコミを取り込んでいるという構図では、たしかに人事院とまったく同じですよね。こういう発想は、JVAの企業系幹部たちから出てきたと考えるのが普通なんでしょうが…私はどうも、この基盤を作ったのが松平翁のような気がしてなりません。

松平翁はあの世代にはめずらしく独自のメディア戦略を持っている人間で、功罪の罪もたくさんあるのですが、ただ一点、日本にバレーを根付かせ、普及させる原動力になったことは否めないわけで。

なんだかとりとめもない話になってきたのでやめますが、一皮向けば、”組織の論理”は似たり寄ったりだったりするんだと思います。
by rio (2009-02-27 12:46) 

古都の侍

こんばんは。

菅山は正式に発表しましたねぇ。スポーツ紙の記事も出ましたし。
今月の論スポ(表紙イチロー)で菅山や今井(元パナソニック)らがビーチに転向した経緯などが細かく書かれています。一通り、゛立ち読み”しました。
菅山は本人の意思でビーチに転向したのだと信じますが、浅尾のようにピックアップされてストレスでぶっ倒れるとか、ファンが殺到して混乱が起こるとか、マスコミや背筋主義者がハイエナ・ハゲタカのようにまとわりつくとか、心配な事は山積みですね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090227-00000105-mai-spo

立木会長が再選されたそうです・・・なんだか、記事にはおぞましいことが書いてあるような気がしたのですが。何でもあの上納金を徹底させる方針だとか。身内を棚に上げておいて、しもじものみなさまからお金を徴収。オードリー春日のこめかみツッコミでも受けてくださいませ。

松平翁は確かにメディア戦略の方向を築いたという点では功のところはありますよね。ただ、「罪>>>>>>>>>>功」だというのが問題なわけでして。

by 古都の侍 (2009-02-28 01:31) 

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