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春高バレーが終わって、あれこれ。 [バレーボール]

春高第40回記念大会は、男子・都城工の初優勝、女子・東九州龍谷の2連覇で幕を閉じました。決勝男女4チーム中、3チームが九州勢。しかも女子は、昨年と同顔合わせ。なんでしょう、この強さ。九州の方々はもしかしたらラテン系なのかもしれません(謎)

決勝の放送は男女それぞれ1時間。しかも合間にジャニタレのコンサート映像がはさまっていて、チーム紹介や解説・リポーターのコメントなどもやたらと多く、試合の放送は実質40分ぐらいでした。男子はフルセット、女子は3-1だったのですが、アタック決定シーンを中心に編集されていたので、試合の全体像はでんでん見えませんでした。

男子、都城工VS東福岡は、たしか両チームの先発に”左利きセンター”がいたはずです。東福岡はさらに、左利きサイドもいて、右利きセンターは移動攻撃を多用すると事前情報があったので、どういう組み立てをするのか楽しみだったのですが…よくわかりませんでした。

ラリーポイント制の球技の試合を細切れ・切り貼りで編集した時点で、放送時間が5分でも50分でも、”伝わらなさ”に大きな差はありません。せっかく全国放送で流しているのに、バレーの発展にたいして効果を発揮していない気がします。

女子、東九州龍谷VS古川学園は、地力の差が歴然でした。たとえて言えば、全日本女子(古川)が中国(東龍)に負けるパターン。東龍は古川を完全に研究・分析し、読みきっていたように感じました。

印象的だったプレーがあります。何セット目かは忘れましたが、東龍がチャンスボールを返してしまった場面。古川は、前衛レフトがそれをレシーブ、セッターがツーアタックするとみせかけてセンターのBクイック…というのもおとりで、レフトに上げるコンビを見せました。

しかし。東龍ブロッカー陣は、センターに1枚、レフトに2枚、完全にコミットしていたのです。この場面、スロー再生されたのですが、センターにコミットしていた選手は、古川のツーアタックに反応して跳んでいました。レフトで待ち構えている2人は、その様子をしっかり確認した上で、センターのBクイックをまったく無視し、レフトを止めるべくブロック体勢に入ったのです。結果、シャットアウトでした。

チャンスボールからの古川のコンビは、一見、「複雑」に感じました。しかし、相手ブロッカーがツーアタックに反応しているのだから、素直にクイックを使えば決まったはずなのです。なぜ「複雑」にする必要があったのか。しかもそれが、相手に見切られていたのですから、分が悪いことこの上なしです。

見切られてセンターが使えなくなった古川は、サイド一辺倒になっていき(←この辺も全日本ぽい)、それをことごとくワンタッチにかけられて拾われ、平行トスのサイド攻撃で切り替えされていたようです(編集されているので断言はできませんが)。

そんなわけで、東龍の強さが目立った試合だったのですが、リベンジに燃える古川のアドバンテージを探すとすれば、その第1は「体格」だと思います。東龍は典型的な”日本人タイプ”を集めている印象で、速い・うまい・細い。東龍の監督いわく「故障している選手も多い」のだとか。一方、古川の選手たちはみんな、よりアスリート体型に近い印象。とくに上半身がしっかりしていました。

なので、春高の枠を超えて考えた場合、どっちの選手がのびていくのかは、なんとも言えないように思います。相原、岡崎・両監督は日体大の同期だそうで。2連覇した相原監督のほうが分がいいように見えますが、教え子たちの今後を見届けてからでないとどちらの監督がいいとは言えないよなあと(生意気にも)思いました。

試合と関係のないところで、すごく気になったことがあります。男女を問わず、「勝ったけれど泣いている」というチームが複数あったことです。もちろん(←と断るのもおかしな話ですが)、うれし泣きではありません。フジテレビによると、「こんな試合をしているようでは、次は勝てない!」と感じて悔し泣きしているというのです。

選手たちにこういう感情を持たせる指導って、かなりおかしくないですか?人間は、成功体験の積み重ねで自信をつけていき、成長するはずです。時に失敗することが大切なのは、「失敗は成功のもと」だからで、成功と結びつくことで失敗にも意義がうまれます。「失敗」しか経験できなければ、自信をなくし、感情は屈折し、自己評価が下がって苦しむだけです。

バレーは、勝っても泣き崩れるほどの苦痛(失敗感覚)を味わうようなスポーツなんでしょうか?だとしたら、春高を見ている小中学生は、バレーなんかやりたくないと思ってしまうんじゃないでしょうか?

なんで、「こんな試合をしてしまったけど勝てた!だったら、ベストを出せばもっと上まで行けるよね!」と前向きに反省させるような指導をしないのか。

そんな悪習がはびこっているから、全日本レベルの選手たちですら、口ぐせのように「まだまだです」「全然だめです」と繰り返すのでしょう。

このことと関連して、ぜひ書いておきたいのが、大阪国際滝井の態度です。このチームも「勝って悔し泣き」タイプのようですが、もう一つ、試合中に絶対喜ばないという約束事があるそうです。監督いわく、「喜んでいるヒマがあれば、相手を見て次のことを考えろ」という方針だそうで。

↑コート上でのこうした方針は、チームカラーということで”あり”だと思います。喜ぶことも喜ばないことも強制されるべきではない、というのが私のそもそもの意見ですが、そのことはいまは置いておきます。

気になったのは、滝井の選手たちに、フジのリポーターが「調子はどうですか」と声をかけたところ、立ち止まることすらせず、無言で体育館へ入ってしまった場面でした。

↑これは、非常に失礼な行動です。「コート上では喜ぶな!」という指導が、選手たちの中で「いかなる場合でも感情を見せるな!」に変換されてリポーターを無視したのでしょうか?だとすれば、大問題です(万が一、フジがやらせで「無言で中へ入ってほしい」なんて言ってきたのだとすれば、チームとしては厳重抗議すべきです)。

学校スポーツは教育の一環です。勝つこと以上に、選手たちの人間形成に重点がおかれるべきです。フジのリポーターは、単に勝敗を報じるだけでなく、スポーツを通して成長していく様子を全国に伝える使命をもって、選手たちに声をかけているのです。その意義と重要性を選手たちにしっかりと理解させ、対応させるのも、指導者の重要な役目のはずです。

私は昔、高校野球・サッカー・ラグビーなどを取材したことがありますが、取材者を無視した選手は一人もいませんでした。礼儀正しいチームだと、グラウンドから取材者が出て行く際に、全員がきちんと頭をさげてあいさつするほどの指導を受けていました。

一方、滝井の選手たちは、テレビを見ていた私のようなやかましい人間に、「この子たち、常識ないなあ」と思われてしまうのです。選手たちの表情には、明らかに、リポーターを無視して通り過ぎることへのとまどいが浮かんでいました。でもたぶん、監督の言うことが「絶対」だったのでしょう。気の毒です。

と、とりあえず正論を書いたところで、もう一つ。滝井の指導層には、フジテレビが春高をバラエティ番組化しているところへの危機感があったのかもしれない、という気もします。ジャニでキャー[揺れるハート]などという手口は、真面目にバレーをやりたい人たちからすると、迷惑以外のなにものでもないでしょう。そんなテレビ局に警戒心を抱いてしまうのも仕方のないことかもしれません。

そんなわけで、今年もまた、トップからボトムまで根本的に意識改革をしないとバレー界は衰退の一途だよ…と歯がゆく思ってしまったのでした。
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古都の侍

こんばんは。

ノーカット版で決勝を観、ライブスコアっぽくまとめた女子決勝の記事をアップしたのでそちらをご覧いただくと、フジテレビのカット版よりかは試合の展開が解るかもしれません(男子もやってみるつもりでいます)。

私も、古川の体格のよさは感心しています。準々決勝だったか、セッターの藤田がとんでもないバックトスを上げていたんですよね。歩く背筋みたいな選手だと思いましたよ。
ノーブロックであれば、確実に古川のアタッカーの方がよく決めるでしょうし、1本の力強さでは断然に上。でも、実際の試合でブロックが付いた局面でのアタックを比較すれば、全くもって東龍の方が上。
上の方(全日本なりプレミアチームなり)に早い時期から重宝がられるのが東龍の選手でしょうが、長~い目でみたときは体格の出来ていてパワーのある古川の選手が活躍する気がします。まぁ、古川の体格で東龍のバレーをすることが、最終的には一番強いわけですが。
東龍の長岡、大きく育てると言う意味では早めの全日本召集と言う手もあるかもしれませんね。現状サウスポーのアタッカーはいないわけですし(NECの有田は代表参加意思があるかどうか微妙なところですし、車体の高橋も4年、8年と言うスパンを考えるといささかの躊躇い)。

東龍の強さは、ルーズボールであったりネット際の強さと言うのもありましたね。人のいないコートの奥に宙ぶらりんのボールを両手で押し込んだりする場面がありました。それ以外でも、ネットプレーでは8割以上は東龍が得点を持っていったはずです。
チャンスボール返すにしても、考えて返している節がしっかりとありますし、図太いですね。

今日の夜か明日かに、男子の5セットをライブスコアっぽく仕上げてみたいと思います。“セッターがどうやってセンターの組み立てをしているか”が、なるべく解るように努力してみます。

一応TBしてみますね。

by 古都の侍 (2009-03-27 18:20) 

rio

>古都の侍さん、ご指摘ありあがとうございます。

TBに関しては、やっぱり届いていません。おそらく、送ってくださっているTBが「言及リンクのないTB」になっていて、スパム扱いになってはねられてしまっているんだと思います。

じゃあどうすればいいんだ、ってところですが、この「言及リンク」ってやつがかなり難しく、あちこちのサイトを読んでもさっぱりわかりません(わかってる人たち向けの記事ばかりなので)。なんでarea71さんのは届いて、古都の侍さんのが届かないのかもよくわかりません。すみません。

東龍は最後までコートがよく見えていましたよね。ただ、コート奥に返したプレーは古川のミスだと思います。あれは拾えないとだめだろう!と思ってしまいました。レシーバーの足が完全に止まってましたよね。

古川は全体的に動きが重い感じでしたね。体力がないのか、心が折れていたのか、スピードの練習が不足しているのか、気になります。

東龍の長岡に関しては、180センチの左利きという点でアドバンテージはあるものの、「できあがってしまってる」という印象でした。線も細いですし、攻撃パターンも平行トスぐらいだった気がします。レフトからの攻撃でシャットアウトくらってたような記憶もあり。春高レベルだと「エース」ですが、Vリーグレベル、代表レベルとなっていくには、いまのままでは足りないのではないかと。

同じ線の細い左利き180センチだと、共栄の1年生・堀川のほうが、まだのびしろがあるかなあという感じです。「全日本入りを見据えている」という監督の方針で、サーブレシーブもトスもやってます。当然、東京予選ではサーブレシーブで徹底的に狙われてましたが、監督は変えずに使い続けました。

堀川はアタッカーでいくのかセッターを選ぶのか、まだわかりませんが、この”下積み”の差は、のちのち響いてくるような気がします。

男子は、どこかの国の代表チームにもたしか、左利きセンターがいるんですよね。これって、次のバレーを開く大きなてがかりのような気がします。

センターが右利きばっかりなのは、セッターが左をむいてトスを上げるからですよね。セッターが左をむくのは、サーブ位置が固定されていた時代の名残。つまり、現時点では積極的な意味はありません。

となると、セッターの向きが左右どっちもあって、センターも左右そろえている(野球の打者のように)というチームを完成させれば、一時代をつくれるんじゃないかという気がします。

リードブロックといいつつも、レフトよりに構えることが一般的なところへ、左利きセンターを中心にライト方向メインで展開するバレーをちらつかせれば、かなり面白いことができそうです。
by rio (2009-03-27 19:47) 

カリメロ&パタリロ

準決勝からどうやらフジ的?な番組を見ました。本当に試合がメインではない番組構成で関東の方はこれを見てたのか…と実感しました。携帯サイトを診たら試合内容を見たい人はDVDをギャザリングして買え、という事です。ジャニーズは要らないでしょう、アイドル顔負けの選手もチラホラいてお姉さんは嬉しかったー!あっこれは余計ですが、男子決勝の最後はミスで終わってしまって相手キャプテンは頭を抱えてましたね…九州同士の対決で九州がレベルが高いのなら嬉しいのですがインターハイではどうなるのか楽しみになりました。
by カリメロ&パタリロ (2009-03-27 21:55) 

rio

>カリメロ&パタリロさん、J-sportsに加入していれば、春高のノーカット放送が見られたようですね。

現在、ケーブルテレビの加入および録画機械の導入を検討中(ってなぜか役所言葉)なのですが、もうあれこれ難しくってわけわかりません。

仕方なく、ケーブルテレビの会社に電話で問い合わせたところ、「混雑しておりますので折り返します」と言われ、かかってきたのは2時間後…。外出していたことと、心がなえてしまっていたことで、「また今度電話します…」と切ってしまいました。道のりは遠そうです。。。

男子決勝は、最後に東福岡にミスが続いたんですよね。でもって、ラストのプレーは、あれはかなり傷として残るだろうなあと思ってしまいました。気持ちが切れてしまったのかなあ。

都城工のほうは、1年生のセッター・センターコンビがビシバシ決まってましたから、来年もいい線いきそうな気配ですね。

九州は、男子なら佐世保南や鎮西、女子なら九州文化や鹿児島女子もいますから、レベル高いと思います。私としては、かつて強豪ひしめくエリアだった関西の地盤沈下が残念です。
by rio (2009-03-28 00:43) 

フジやん

大阪国際滝井の選手達ですがしょうがないのではないでしょうかね?

書かれている指導内容だすが、男子の石島のような感情表現を出し過ぎると女子の場合その後の「リズムが崩れる」という結論になるため、指導者はあまり表情を変えずに(高揚させずに)試合に挑むことを指導していると思います。勝負の世界でからそこら辺は大変難しいですね。

by フジやん (2009-03-28 01:25) 

rio

>フジやんさん、コメントありがとうございます。

コート上で「喜ばない」という指導は、記事中に書いた通り、私も「あり」だと思います。

試合中に感情を出すかどうかについては、指導者でも意見がわかれるのではないでしょうか。女子チームでも、「1本決めたら喜んでコート上をかけまわれ!」と指導している方も少なくないと思います。

おっしゃる通り、バレーはメンタル面がリズムに反映されて、結果につながることが多いスポーツです。なので、喜ぶのか喜ばないのかについては、そのチームがリズムを作りやすいほうを選べばいいのだと思います。

そのこととは別に、私が問題だと思ったのは、コート外での態度です。もし高校野球で、選手たちが取材者の声かけを無視する姿がテレビで流れたとしたら、その高校は高野連から厳重注意を受けると思います。

バレー界のトップ選手は、勝っても負けてもきちんと取材対応をしていますよね。そういう姿を見習ってほしいと思います。
by rio (2009-03-28 08:01) 

Sacchan

ちょっと気になったのは、「フジテレビはどういう意図を持ってその場面を放映したのか」です。

生放送なら仕方ないですが、録画なんですからそんな気まずい場面流す必要ないですし、流すからには滝井の「何か」を表現する意図があったと考えるしかないのですが。rioさんは「何か」が分かりましたか?

まぁ、フジテレビのスポーツ班は主力が世界フィギュアに行ってますから、在ロサンゼルスのディレクターが「こういうシーンを撮ってこう繋げ!」とあらかじめ指示しておいて、その通りに繋いだら分からんちんなことになっただけかもしれませんが。でも、仮にも1部上場の大企業がそんなに人材不足ってことはないよねぇ。

いずれにしても、あんな立派な体育館で試合できるのはスポンサーがお金を出してくれるからですし、スポンサーがお金を出してくれるのは高校バレーをみて応援してくれる人が多数いるからです。テレビ局を嫌うのは仕方ないにしても、その向こう側にいるバレーファンに応える必要はあるし、まともな指導者ならその辺教えてると思うんですけどね。お金で苦労したことないのかな。
by Sacchan (2009-03-28 11:37) 

rio

>Sacchanさん、春高バレーはフジの看板番組のひとつですから、スポーツ班の中に専従者がいるんじゃないかという気もします。

それはさておくとして、私が最初に考えたのは、あえて気まずい模様を流すことで、「取材には答えてね」というメッセージを伝えようとしたのかなという、フジ側に好意的な ものでした。リポーターも「あれ?」って感じで、スタジオもちょっと微妙な空気になってましたから。

ただ、すぐあとに、記事中に書いたように「万が一、やらせだったら?」と考えました。滝井のキャラづけのためにさせた可能性もあるな、と。

いや、「やらせ」と言えるほど露骨でなかったとしても、たとえば、「体育館入り口での声かけを滝井にだけおこなった」というケースも考えられます。

ディレクターから「”コート外でもクールな滝井”を撮ってこい!」と言われた下っ端が、一部の勘違いプロスポーツ選手が取材陣を無視する姿を思い出し、その絵を撮ろうと画策した…と考えるのはうがちすぎでしょうか。

このようなことがもしあったとすれば、取材に慣れていない高校生たちなら、「なんで私たちだけ???」と戸惑って、通り過ぎてしまうこともありえるなあと。なので、記事中には「やらせだとしたら抗議すべき」と書いた次第です。

まあ、それでも、頭さげて「おはようございます」というぐらいはできるだろうと思うのですが。もしかしたら、フジは「あいさつだけで通り過ぎる滝井」を撮ろうとしたのに、予想外に「あいさつもない滝井」を撮ってしまった、ということかもしれませんね。

フジ→チームへの牽制か、フジによる”滝井キャラ”の演出か。いずれにしても、指導者が「声をかけてくださる方々にはきちんとあいさつをしなさい」と、あたりまえの教育していればよかった話ですよね。ペナルティとして、42.195キロを”ありがとうラン”してほしいと思います。
by rio (2009-03-28 12:13) 

ケイ

ジャニタレを省いて試合を流してほしかった。
女子は一方的だったけど、男子はかなり好カードぽかったから残念でした。

あのツギハギだらけの映像を見た感想として、古川はコンビを無理に使いすぎな気がしました。
タイムアウトで東龍の監督が、「基本にもどれ、Aと平行の組み合わせでいい」的なことをアドバイスしていたのに対して、古川はどんどん複雑なコンビを狙っていっている気がしました。
体力の問題かどうかはわかりませんが、古川のライトの選手が試合後半は動きがすり足で、ジャンプが低くなっていった気がします。

あと、rioさんが指摘しているとおり、「勝ったけど泣いている」っていうのは不思議ですね。
最近やっていた大林素子がメインのフジ系列の番組で、アメリカの春高みたいな企画で日本の春高を目指す女子チームの練習風景をアメリカの女子バレーチームに見せるっていうがありました。
日本の練習で手から血がでているし泣いているのに、監督にボールをぶつけられている映像をみてアメリカの選手はドン引き・・・。
文化の違いっていう言葉で片付けられるのかも知れないのですが、こんな練習を当たり前のようにこなしているから価値観が変わってくるのかなって気がしました。

by ケイ (2009-03-29 23:44) 

rio

>ケイさん、同感です。

追い込まれるほど複雑なコンビでなんとかしようとするのは、これまた全日本の影響なんでしょうねえ。JVAは全日本を強化してバレー界発展へ、と言ってますが、少なくともここ数年間は、全日本のプレースタイルが与えたマイナス効果のほうが大きいような気がします。

かつて全日本の代表監督も、テレビ収録向けの練習で、選手にボールをぶつけていました。率直に、ばかじゃないかと思います。

真面目に練習に取り組んでいる選手が、指導者の理想どおりに向上しないというだけのことで、なんで暴力(言葉も含め)をふるわれたり、懲罰を受けたりしなければならないのか。

↑こういうことをする指導者というのは、結局、自分の指導力に自信がないんだと思うんですね。その不安やストレスがつのって、逃げたいけど逃げられない。そういうときに、弱い立場の人間=選手をはけ口にするのでしょう。

そんなことやってるからいつまでたっても世界で勝てないんだよ!と、いつも苦々しく思ってます。
by rio (2009-03-30 09:40) 

BON

「勝ったけど泣いている」の原型は、2001年の栗原ではないでしょうか。
フルセットの激闘を制し決勝進出を果たしたのに、調子の悪かった栗原は試合後に涙。
栗原のキャラを強烈に印象付けようと、フジテレビが必死にリピートしていたのを思い出します。
当時の注目度とルックスも相まって、このリピート作戦が一ファンに対してだけでなく、指導者や子供達にインパクトを与えた可能性もあるのかなと、思ったりします。
by BON (2009-03-30 09:55) 

Sacchan

>rioさん
えっと、場面は「試合のために体育館に入る直前に声をかけた」なのですか?「練習場に入る直前に声をかけた」ではなく。前者だったらフジテレビのほうが非常識だなぁ。まぁ、これ以上は映像の現物をみていないので突っ込まないほうがいいかもしれません。

>いずれにしても、指導者が「声をかけてくださる方々にはきちんとあいさつをしなさい」と、あたりまえの教育していればよかった話ですよね。

ではあるのですが。

>追い込まれるほど複雑なコンビでなんとかしようとするのは、これまた全日本の影響なんでしょうねえ。

いえ、「不利なときには戦線拡大。有利なときには局面の単純化」というのはバレーのみならず対戦型ゲームの鉄則ですよ。負けてる側はまともな事をやったらそのまま負けるわけで、あの手この手を使って局面をかく乱するんですね。その結果隙が生まれて失点を重ねるかもしれませんが、0-2の局面が5-4になれば成功なわけです。大抵の場合は5-4にならずに3-6みたいに敗差が広がるわけですが、それはそれで仕方ない。手をこまねいて負けたって得るものは何もありません。アイスホッケーやハンドボールのパワープレーと同じ発想ですね。

逆に勝っている側はややこしい展開には持ち込まないほうがいいわけです。「Aと平行の組み合わせでいい」なんて単調なことをやったら古川にかなりの点をプレゼントすることになるわけですが、要は相手を23点以内に抑えればいいわけで。「こちらのほうが先に25点にたどり着けそうだ」と確信を得た時点で「余計なことはするな」と指示をするのは当然なことです。余計なことをやってリズムを崩すほうがよほど怖い。

そんなわけで、両監督の指示は勝負師としてごく自然かつ平凡なものだと思いますよ>ケイさん。まぁ、「コンビを複雑にする」以外に手段がないのかとも突っ込めそうですが、得点を取り得る選手が限られている高校バレーじゃ難しいんじゃないかなぁ。
by Sacchan (2009-03-30 21:41) 

rio

>Sacchanさん、滝井が試合に入る前なのか、練習の時だったのかは、フジは何も言ってなかったと思いますから、不明です。その違いはとりたてて重要ではないと思います。

「不利なときには戦線拡大。有利なときには局面の単純化」という件、ちょっと誤解があるように思います。

私が記事中で書いたり、ケイさんが指摘されているのは、「むだに、個人技に頼った複雑な動きをしている」ということです。

もっとシンプルな攻撃でも決まる局面で、あえて複雑なことをしていた。それが相手を撹乱することにはつながらず、逆に、自分たちが混乱したり疲労したりする原因になっていた、ということです。

一方、東龍の監督が、「Aと平行でいい」と指示したのは、「こちらのほうが先に25点にたどり着けそうだ」という考えではなく、決まっているから(=相手がまだついてこれていないから)使い続けていいという指示だったと思います。

たとえ、点差が完全に安全圏(7~8点以上)だったとしても、いままで決まっていた攻撃に相手がついてくるようになったと判断した時点で、すぐに次のカードを切らなければなりません。

そのタイミングを監督・選手が正確に見極められるかどうか。これが常に、バレーボールの勝敗をわけるポイントで、いちばんの醍醐味だと思います。

バレーボールでも、決まっている攻撃を止められるまで使い続けること、決まらないときに活路を求めてあれこれやってみることは基本です。そのことと無理して複雑なプレーをすることは、バレーにおいてはイコールではないと思うんですね。

去年の北京でも、アメリカ・ブラジルの男女とも、複雑なことは一切やっていませんでした。手持ちのカードも、日本と比べると少なかったと思います。それでも勝てる理由の一つは、カードの切り方のうまさだと思います。

バレーにおける「あの手この手」というのは、「短いサイクルでカードを切る。そうやってはまるカードを必死で探し出し、それを軸にカードを切る順番・タイミングを組み立て直す」というイメージに近いような気がします。

もう一つ。
パワープレーはもともとアイスホッケー用語だと思うのですが、あれは、身体接触と「退場」があるフィールド競技独特のもので、試合中に対戦人数のかたよりがうまれること、ポジションのしばりが緩やかであることが前提の戦術ですよね。

バレーボールの場合には、退場で欠員のまま戦うという状況が原則としてありません。また、負けてるからといって、サッカーがFWを増やすみたいに、「じゃあ、ここからはセンターの人もサイドからガンガン打って」などということもできません。

そういう意味で、アイスホッケーなどと根本的な違いがあるので、パワープレーの発想で説明するのは、かえってわかりにくいと感じます。

なお、蛇足ですが、「Aと平行の組み合わせ」が単調だとは限りません。単調にしかできないチームもあれば、この二つの組み合わせだけで変幻自在の攻撃をしかけるチームもあります。

というのも、”Aクイック”とは、「セッターの前、約1メートル以内ぐらいで打つクイック」という程度の意味で、実際には、コート上の位置、速さ、高さ、テンポ、角度などでいろいろなバリエーションがあるからです。”平行”もまた然り、です。
by rio (2009-03-31 01:45) 

rio

>BONさん、順番があとさきになってしまってすみません。投稿したはずが、急に接続が重くなって、反映されてませんでした。。。

春高時代の栗原は、ほんとメソメソないてましたねえ。試合が終わって泣く選手は男女ともいくらでもいますが、試合中に泣いてた(涙目になってた)選手は栗原ぐらいなんじゃないでしょうか(笑)。その影響もあるのかもしれませんね。

調子が悪かったけど勝てた→仲間のおかげ→感謝、という自然な流れでいけば、自分たちのふがいなさを嘆くのは後回し(家に帰ってトイレで泣け、ってやつで)になりそうなものですし、それが精神的な強さだと思うのですが。

なぜかそうならず、あっちでもこっちでも(T T)

もっと、カラッとさわやか前向きにやれないものなのかと、いつも思ってしまいます。
by rio (2009-03-31 02:00) 

ぷりぴん7☆LОⅤE

rioさん、おはようございます。

春高はあまり見ない私ですが、先日の深夜に見てみましたが【アイドルを探せ】と言う主旨が濃いように感じました。

記載してあった挨拶もしない高校生チームは、見ていないのでよくわかりませんが、演出でやらせている(たまたまあったシーンをわざと使っている)としたら浅はかですし、最低限の挨拶も出来ない・しない(その様な指導をしている)としたら、やはり問題ですよね。

アスリートじゃなくても挨拶は子供の頃からきちんとする様に教育されているはずでしょうから・・・

涙のシーンの多様は日本人はお涙頂戴、浪花節的な演出が大好きと言う固定観念【涙のシーン=視聴者が喜ぶ・感動する】と言う単純発想からではないかとも思っています。

アイドルタレントの登場に時間を使う事も勿論ですが、純粋にバレーボールが好きな視聴者の事も考慮した演出も検討して欲しいです。

※5月末に発表予定だった全日本男子メンバーが決まりましたね。
主力は(一部を除いて)ほぼ予想通りでしたが、中学生が入っていなかった事と皆さんが問題視されていたコーチ交代にはちょっとニンマリしてしまいました。
by ぷりぴん7☆LОⅤE (2009-03-31 10:38) 

rio

>ぷりぴん7☆LОⅤEさん、ほんと、フジが番組を作ると、主役はいつもジャニ。バレーは番組の1コーナーで、しかもアイドル探しがメイン、という感じですよねえ。

スポーツも泣けばいいってもんじゃないですよね。フィギアの織田が、この前またしても号泣してましたが、ジャンプの回数ミスを何回やったら気が済むんだよ!とか思ってしまってちょっと興ざめでした。

春高の番組には必ず「泣き特集」があるんですよね。まったくもって古臭い手法だと思います。その中で「勝たせてやれなくてごめんな」と号泣していた監督がいました。それもどうなの?と思ってしまった私のひねくれぐあいが切なくて涙がでます(; ;)

全日本男子、阿部ちゃん派ですが…宇佐美に期待してしまいます。山本もおらず、朝長もおらず、年齢的にも経験・立場としても、宇佐美(と津曲)がひっぱるしかないチームですよね。植田監督が宇佐美をきちんと使いこなせるのかどうか。注目したいと思います。
by rio (2009-04-01 07:47) 

to

rioさん、こんにちは。

今、春高で活躍している選手たちは、大山、木村、栗原が世間一般に知られる様になった2003年W杯の時、小学校の高学年くらい。活躍してリーグに入った選手たちは中学生。

その影響を受けてバレーを始めた選手も多いんでしょうか、最近の春高では期待感のある選手が多い様に思います。事実、ジュニアW杯では3位にもなっていますし。そう思うと少し感慨深い。

フジテレビには、バレーを伝えて続けているということには感謝しつつも、情報の質や、ジュニア、リーグなど幅の広い番組作りを期待したいです。
by to (2009-04-02 10:08) 

rio

>toさん、2003年~2004年にかけてのブームはすごかったですもんね。

私もあのときの柳本監督には本気で期待しました。まさか4年後にあんなことになるなんて夢にも思わなかったです(涙)

ただ、日本のジュニアって昔っから強いんですよねえ。器用な選手をメインにすえて、小技ばっかりを徹底してたたきこんでますから。ほかの国の多くは、ジュニア世代といえば基礎体力の強化と基本動作の習得だそうですから、日本の小技についていけないんでしょうね。

でも、それがシニア世代になると、技術があっても体力のない日本選手が、技術も体力も身につけた外国勢にばったばたとなぎたおされるの図、です。情けないです。

フジがここまでバレーに食い込んできたのは90年代以降で、それまではNHKも含めてけっこうどこでもやってたんですよね。

バレーの国際試合の視聴率は、日本がいい試合をするとなんだかんだいって20%前後まですぐにいきますから、なかなか手ばなせないんでしょうね。

私はひねくれものなので、「国際試合開催の優遇措置で稼いでるんだから、春高やVリーグももっと地上波でやって視聴者に還元しろよ!」と思ってしまいます。

どうも…フジがおいしいとこどりをしようとしているようにしか思えず、汚れた大人になりました。
by rio (2009-04-02 23:28) 

バレー老人

コメント失礼します。
TVはあくまで、高校バレーの試合を放映すべきである
試合前の大事な時間に選手にインタビューするリポーターがおかしい。というか、こっちのほうが、非常識である。
選手は試合にきているのである。
もっと、TV側も試合の中身を中継しろといいたい。
インタビューにこたえないからといって批判することもおかしい。
インタービューは監督を通してからすべきである。
スポーツのTV中継を考え直すべきである。バラエテイー番組とは違う。
ちょっと感情的な文章になってしまい、失礼しました。
しかし、報道側が主体になってきている現状は考えものですね。
by バレー老人 (2009-05-16 16:57) 

rio

>バレー老人さん、試合前にインタビューすることの是非については非常識とまでは言えないと思います。

アマプロ問わず、あるいは映像・紙の媒体を問わず、試合前にインタビューすることは、どのスポーツでもよくあることだからです。

直前になってウオーミングアップをしてるところを止めてまで聞くのはダメですが、会場入りするところを玄関でつかまえるぐらいのことは許容範囲だと思います。

私が批判したのは、「インタビューにこたえない」ことではなくて、「立ち止まることすらせず、無言で体育館へ入ってしまった」ことに対してです。

人から声をかけられたらあいさつをする。これは基本ですよね。監督の指示で、勝手にインタビューに応じるなということになっているのなら、取材相手にその旨を説明すればよいわけです。そこまではできないにしても、ひと言「おはようございます」と言って通り過ぎればよかった話ですね。

春高バレーも含めた学生スポーツは、あくまでも「教育の一環」という位置づけです。ですから、学校側にもテレビ局にも、単なるスポーツ大会というだけでなく、教育面での配慮が求められています。人間が最初に受ける教育は「あいさつ」。これは世界共通ですよね。
by rio (2009-05-17 09:47) 

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