０９黒鷲・男子準決勝 パナソニックＶＳサントリー

録画の機械、ちゃんと仕事をしていました（嬉）

喜び勇んで意気込んで、さあ見よう！と録画リストを見るとなんと269分もあって…orz　
考えてみると、4試合分だからあたりまえですよね。コツコツ見ていくことにします。

とりあえず、パナソニックＶＳサントリーを見ました。ソリーズ（宇佐美隊長、清水＆福澤隊員）とオジサンズ（荻野隊長、越川＆山村隊員）の対決です…が、オジサンズが絶不調で、期待したような激しいぶつかり合いにはならなかったんですねー。残念。

それでも、ソリーズの成長ぶりにはたまげました。ゴリ＆ユキチは賢いですね。プレーに知性がにじみ出ています（喜）。この2人については、清水のパワーと福澤のジャンプ力が強調されがちですが、それにも増してすごいのは、状況判断能力とそれを条件反射的に行動に移せる運動神経の良さだと思います。

アスリートの中でも、この才能を2つとも持っている人はあまり多くないはず。引き合いに出して悪いのですが、たとえば宇佐美は抜群の運動神経を持ちつつも、本人がよく「頭が真っ白になった」というように状況判断能力に難ありです。逆に、荻野のように状況判断能力が磨き上げられていても、体力的に行動が追いつかないこともあります。

そういう意味では清水と福澤はまれにみる存在で、しかも同じチーム。そりゃあパナが強いわけです。

この2人を操る宇佐美がまたいい感じでした。08年の残念な宇佐美からまだこんなにのびしろがあったのか！と思ったほどのプレー。基本に忠実にセンターからサイドへ展開し、ラリー中でも積極的にバックアタックやクイックを使う。そうそう、それを全日本でもみせてくれればいいんです。

トスは相変わらずジェットコースター気味なんですが（笑）、それをアタッカー陣が自信を持って打ち切っているところも感動でした。決して打ちやすいトスではないと思うのですが、それをネガティブにとらえるのではなく、”アタッカー陣が打ち方を工夫する”という前向きなプレーが随所に登場。助走の経路を微妙にずらしたり、わざとトスの落ち際を打ったり上がり際を打ったり。

宇佐美のトスは速いことに尽きるわけで、だったらそれを最大限に活かすことを考えようという姿勢。とても理にかなっていて、見ていて気持ちが良かったです。

全日本のポジション争いで考えると、ソリーズが相乗効果コミで先発を獲得しそうな気配ですね。福澤のサーブレシーブもだいぶ上手になってますし、ブロックも軸がぶれたり身体がまわったりせず安定。清水は左利きということでほぼ先発確定でしょうし、宇佐美の相当難しいトスも難なく打ちこなしてました。

そうなると、気になるのは越川。08年時点では、福澤に追い上げられつつも安定感は越川が上でした。が、いまはもう、差がないかもしれませんね。のびしろや成長の早さでいうと、福澤＞越川となる日も近いかも。

この試合では、越川の成長度は計れないように思います。チーム自体が絶不調で、途中で1年目の新人セッターに代わりましたから。ただ、越川個人のプレーで気になった点が2つありました。

一つは、ブロックに成長が感じられないこと。基準を作る位置が外に出過ぎたり中により過ぎたり。相変わらず身体がまわり気味になってしまったり。読みが鋭いのでドンピシャで止めることもありますが、北京五輪からの上積みは見当たりませんでした。越川個人の練習意識の問題なのか、チームの問題なのか、その辺はよくわかりませんが。

もう一つ、チーム全体のモチベーションが下がっている中でのたしか第3セット（←録画してるんだから確認しろよ、って話しですよね…）ですが、ラリーになってレフト越川にオープントスが上がり、思いっきり打ったもののリバウンドになってもう一度！という場面。打ち切って着地した越川はその反動で背中がネットのほうを向いてしまったのですが、そのまま完全にボールから目を離し、てろてろと歩いてからやおら振り返ったんですね。

プレーはもちろん続行中で、リバウンドのボールはライト側からセンターとレフトの中間あたりまでまわりこんだ荻野が、ネットからけっこう離れた位置で打ったのでした。

んー。越川が着地してすぐにまた開けば打てたんじゃないか？と思う場面。打てないにしてもおとりにはなれます。それも無理だったとしても、ボールは落ちていないわけですから、少なくとも低い姿勢をとってブロックカバーに入るべきでしょう。

つまり、↑こういう精神面のムラというか集中力に波があるところも、北京五輪からあまり変わってないんじゃないかと。Ｖリーグをずっと見ている方だと「そんなことはないぞ！」という反論があるかもしれません。私も、そんなことじゃなければいいなあと思います。

越川がこのまま福澤に追い抜かれてピンチサーバーに甘んじるとなれば、それはかなりつまらないことだと思います。全日本にとっては、越川と福澤を相手チームとの相性や2人の疲労度によって使い分けられるのがベストなわけで。

もうすぐ始まるワールドリーグは”お試し期間”ですから、そこで植田監督の信頼を勝ち取るべく、地味＆地道な基本から固め直して臨んでほしいです。

おっと、山村を忘れたまま終わるところでした（笑）。山村、ブロックカバーにきちんと入るようになりましたねー。08年の途中からその姿勢を見せていましたが、一度やり始めたことはさぼらないタイプ。すばらしい。2段トスは相変わらずですが（笑）、ゆっくりでも進歩していると思います。日本男子のセンター陣は、決して層が厚いとはいえないですから、主軸としてがんばってほしいです。

コメント 12

rioさん、こんばんわ～。さっそく感想文ありがとうございます♪
私もバッチリ見ましたよ～！ひと月遅れで、やっと黒鷲観戦です。。
清水&福澤良かったですね～隊長も、２人が打ち切ってくれるからこそのプレーだった気がします。。さすが隊員！
結果は知っていたものの、昨日今日と興奮気味です！！
久しぶりに女子もチラ見てたのですが、ラリーが続いて面白いな～。と。最近男子よりでしたが、今度の休みにじっくり見る予定です。
by なつ (2009-06-04 23:15) 

>なつさん、ソリーズは見ていて気持ちいいですねー。清水が福澤にやたらとなついているのもほほえましいです。

パナＶＳサンの試合内容は、パナのワンサイドゲームでちょっと残念でした。ミスも多かったですし。その分、ゴリ＆ユキチの成長が目立ちましたね。

いま、もう一つの準決勝、東レＶＳ堺を見ています。Ｖリーグの決勝と同じ顔合わせ。こちらはシーソーゲームで緊迫してますね。堺の戦術に、お？と思うものがあって、どういう意図なのか妄想をふくらませ中です。

ただ、第2セットまで見たときにまちがってどこかのボタンを押してしまい、慌ててあちこち押しまくってるうちによくわからないことになってしまいました…orz　

延々と早送りし続けて途切れたところまで戻るのがイヤで、どうすればいいのか説明書をひっくり返しているうちに時間がどんどん経つ始末。新しい機械、おそるべしです（謎）
by rio (2009-06-05 09:47) 

rioさん、録画成功＆初ＣＳ観戦おめでとうございます♪

Ⅴ初観戦が、おそらく今期最高の出来のソリーズ(時にヌキーズ)と今期最低(レベル）のオＧサン(バー）ズだったことは、トリ好き(サカナ好き)の私としては、目から大量のオヨドと汗が滝の様に溢れんばかりです。。。

別の同組み合わせの試合は全く逆の展開もあり、Ⅴレギュラーラウンドは４勝０敗でオＧサンズの圧勝だったのに、バレーと言うのは本当に不思議なスポーツです。

この上　↑　のコメント（ソリヌキ隊長ファン）の初ＣＳ観戦がこの試合だったという幸運に思わずオイド・・・ではなく、頭が下がる思いです。(チッｗ)


他チームは大会５日間、メンバーを変えて戦ってきたのに対し（ただでさえ）オＧサンズはコッシー・ツマ様は５日間全セットフル出場で、ヘロヘロに疲れているのが良くわかりました。
北京での手術後にすぐに復帰して満身創痍で戦ってきたコッシーは今はケアの為に全日本とは別メニューで自主トレに励んでいるようですが、
「そんなことはないぞ!!!」と大声で擁護できるように頑張って欲しいですね。
コッシーは海外？の可能性が高いですが、今期から、東レの柴田選手が移籍したのでオＧサンズでの活躍に期待しています。

それにしてもソリ（時にスデヌキ）ーズはお見事でした。
野生だけではなく知性にも磨きがかかったゴリらｗ
それを操る園・・・いえ隊長のトスワークも冴え、楽しそうにさえ見えました。
フェリッペがいない中、国産のみでも他のメンバーも満遍なく活躍していたのも大きく評価できると思います。

rioさん所の読者さんは、過去記事を見ている限りではＣＳ(ＢＳ)契約者が少ないみたいですが、rioさんの感想文も読めますし、地デジになるのを機に全日本以外の試合を、もっと観戦をして欲しいと長年のバレーファンは願っております。

他のⅤ(龍神の)試合の感想文も楽しみにしています。
by ぷりぴん７☆ＬОⅤＥ (2009-06-05 12:26) 

心よりお待ちしていました！

パナは非の付け所が無い位、絶好調でしたね。
Ｖリーグ中もゴリ&（ヘアーがお洒落になった）ユキチ君を南部監督は根気良く使っていました。試合経験を積ませたいと解説の中でも言っていました通り、その結果も黒鷲では発芽ｗ⇒開花しました。

若手の2人が精神的にも安定しているのは、チーム（先輩方）の支えと自信もついてきたのかなと思っていますが如何でしょう。

相変わらず、セット間にゴリは上半身のお着替えをしていますが（笑）良く鍛えられた立派な身体です！

忘れられそうになった（笑）ヤマコフも２段ﾄｽはｺﾂｺﾂと居残りで練習しているようですね。苦手意識が先立つのか･･･多少？前後左右にぶれますが、努力が、みを結ぶ日を姉心で見守りたいと思います。

龍神ジャパン楽しみですねっ！

全日本召集メンバーの所属チームが以前より分散されてきたので次回のＶリーグも楽しみです
（一方で秘かに不安だったり；故障とかコンビを合わせる時間が減るとか）
しかし、パナは怖い存在になるでしょうね＝Ｖリーグ界の底上げに繋がるといいですね。

rio様、お忙しいのは重々承知ですが、これからもケーブルさんと録画機能を存分に生かして頂き、感想文を宜しくお願いします！
by クインビー☆メルシ (2009-06-05 14:17) 

rioさん、こんばんは。
忙しい中、録画成功のお祝いを申し上げます（笑）
今頃は、チャプター機能を発見されて、東レＶＳ堺のガン見でしょうね（笑）

折角のケーブル・ガン見デブーが「オジサンズ」の絶不調だったのが、オヨドと滝汗No.2となってしまいました。(チッｗもNo.2)

上の↑お二人が楽しく？コメントされているので重なってしまうかもしれませんが、「ソリーズ隊」は、のびのびと自信をもってプレーしてましたね。

サーブを1回で切って効率良く攻めてくる「ソリーズ隊」に対して「オジサンズ隊」は、ラリーを繰り返してやっと得点。チャンスが来ても攻めきる事が出来ず、ブロックの差が出たように感じてしましました。その上もったいないミスも多かったような…。

レギュラーシーズンの途中まで不調だったパナは、特に選手起用の事で外野から意見も出ていたのですが、根気づよくゴリ＆ユキチ選手を使い続け、結果に導いた監督にも拍手を送りたいです。

越川選手は、しばらくリハビリに専念で、ＷＬも富山・東京大会のみ合流するようです。きちんと体の基礎を作り直してユキチ選手と今以上に競いあってもらえるといいですよね。

話しは違いますが、こんな記事がでていました。協会とは別に単独での開催なんでしょうか。選手は大変でしょうけど、裾野を安定するためにも地道ですが、頑張って頂きたいです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090604-00000235-mailo-l27

by 子豚のこむぎ (2009-06-05 23:26) 

いい内容の記事とコメントなのに場違いですみません。

ソリーズというのは一体何なのでしょうか？どうかご教示頂けますようよろしくお願いします。

その部分が突っかかり話題に入っていけないでいます。
by area71 (2009-06-06 06:48) 

area71さん、おはようございます。
この記事が大好きすぎて何度も拝見してたら一番乗りに(^_^;)
私なんかが返事をして恐縮ですが、隊長ファンと言うでwww
ソリーズとはズバリ「眉」です。。
LOVEさんのコメントにある「時にヌキーズ」は、一緒に見に行った天皇杯で、隊長の素手抜き現場を目撃したからです♪
by なつ (2009-06-06 07:44) 

なつ様。分かりました。ありがとうございます。rioさん、変な質問のコメントを入れて失礼いたしました。
by area71 (2009-06-06 09:12) 

>ぷりぴん７☆ＬОⅤＥさん、越川、たしかに覇気がなかったですね。

どうにかこうにか盛り上げていこうとしているときに、セッターが新人くんに変わってしまい、心が折れたように見えましたがいかがでしょうか。サーブでの４連続ポイントなどここ一番の集中力の高さは期待通りですが、そのほかの面では”らしくない”プレーでした。

それにしても、福澤の台頭で全日本のサイド陣の競争は激しくなりそうですね。競争するほうは大変でしょうが、見る側としてはとても楽しみです。いまのところ、攻撃面では越川と福澤はもろかぶりなので、差がつくとすれば守備でしょうね。レシーブ・ブロック・つなぎ。ここを競い合って高めてほしいです。

パナはフェリッペがいなくても迫力抜群。福澤と清水の攻撃が完全にシンクロしていたので、ブロックするほうは嫌だっただろうなあと思います。ただ、気になるのは清水の”低さ”です。

一般的に、清水（ライト）につくブロックは高いですよね。低いトスで脇を抜くという技も有効ですが、それだけでは世界では通用しないはず。高さが足りない分、ストレート側であれこれできる技が必要なんじゃないかと思ってます。
by rio (2009-06-06 14:25) 

>クインビー☆メルシさん、タイムアウトやセット間を早送りしていたので、生着替えには気づきませんでした（笑）。あれはやっぱり、ファンサービスの一環なんでしょうか。

山村の２段トス、まだ危なっかしい感じでしたね。でも、ブロックカバーなども含めて、積極的につなごうという意識が感じられます。全日本に入った当初はただ突っ立っていただけという印象でしたから、確実に成長してますね。このまま、うまずたゆまず進んでほしいです。

代表メンバーは１４人制になりましたし、これからはスタメン固定の時代じゃなくなると思います。どこのチームも、大会ごと、試合ごとに入れ替えてくるのでは。そういう意味では、代表がＶリーグに分散していることはプラスですね。カラーの違うチームがまぜまぜされることで、日本のオリジナルの色合いがでればいいんじゃないかと思います。
by rio (2009-06-06 14:33) 

>子豚のこむぎさん、 堺ブレの活動はほんと頭が下がりますね。

マクドナルドは、子どもに味を覚えさせることでリピーターに育て上げる戦略を採っています。バレーにもそういう努力が必要で、ジャニで釣るのではなく、バレー本来の面白さを刷り込むことが重要ですよね。

越川はリハビリに専念しなければいけないほどまだ悪いんですか…。まあ、ロンドン五輪はまだまだ先の話ですから、いまのうちに完璧に治しておいてほしいです。

全日本男子も女子と同じく、今年は、ソリーズ以外の北京組は、休養／控えでいいんじゃないかと。まずは選手層を厚くして、選択肢を確保することから始めてほしいです。
by rio (2009-06-06 14:43) 

>area71さん、なつさん、ありがとうございます。宇佐美、清水、福澤と毎回打つのが面倒で、つい「ソリーズ」を愛用してしまってます。３人ともみごとなソリっぷりです。

全然関係ない話なのですが、東レのボヨビッチの眉毛の下のくぼみの深さ（彫りの深さ）も気になって仕方ありません。天然の日よけのようなあのくぼみ、一度触らせてほしいです。


by rio (2009-06-06 14:49)