WGP決勝・アメリカ戦 アメリカはこれから強くなる。 [バレーボール]
WGP決勝の最終戦はアメリカ。日本の狙い通りの試合運びをしながら、0-3のストレート負けですから、笑うしかありません。
決勝に出てきた6チームのなかで、完成度がいちばん低いチームはアメリカだったと思います。にもかかわらず、全勝優勝。マッカーチョン監督は「最高のスタートだ」とコメントしています。WGPの優勝が“スタート”って、どんだけ強くなるつもりだよ…と思わずため息。。。
ちなみに、北京五輪で優勝したアメリカ男子は、基本プレーの精度が非常に高く、どんな状況でも絶対に手を抜かない、諦めない12人で戦っていました。マッカーチョン監督の口ぐせは「スターは不要」です。
そんな最終戦のローテはこんな感じ↓
竹下 山本 江畑
木村 井上 山口 L佐野
---------------------------------------------------
フッカー アキンラデオ(MB) トム
ラーソン バウン(MB) グラス(S) Lシコラ
オポジットのフッカーはほとんどがハーフスイングでクロス打ち、ラーソンはミスが多く、今日はトムのミスも目立ちました。ベテランのバウンは遅いし(←どう考えてもメタボでしょう…)、アキンラデオはトスが合わずに軟打中心。おせじにも、いい状態とはいえないアメリカ。
そんな5人を操るセッター・グラスの成果がこちらです↓
打数 決定数
ラーソン 34 11
フッカー 32 10
トム 35 9
バウン 12 6
アキンラデオ 11 5
こういう配球パターンは中国女子のお家芸ですが、本家のお株をうばう完璧なバランス。マッカーチョン監督はタイムアウト時、いつもセッターに細かく指示を与えていますから、このバランスはマッカーチョン監督の戦略なんでしょう。なんだか、日本が手ごろな練習台になってしまった感じですねー。
日本はサーブでラーソンを徹底して狙い、返球率30%に押さえ込んでいますから、やるべきことはやってるんですね。でも、そんなことはおかまいなしにトスを散らし、決めてくるアメリカ。ここまできれいに分散されて、しかもストレート負けとなると、今後、日本のアメリカ対策は相当やっかいなことになるんじゃないかと心配です。
09年のシーズンで選手をそろえ、10年のシーズンで形にして、ここからロンドン五輪へ向けて完成度を上げていく段階に入ったアメリカ。09年を北京組で戦い、10年のシーズンでもまだ選手が確定せず、とりあえず現有勢力での“型”を作った段階の日本。選手の努力以前の段階で大きな差をつけられていて、やっぱりため息が出てしまうのでした。
そうは言っても、現時点ではまだ、ストレート負けをするほどの実力差はなかったはず。なんでこんなことになってしまったのか。いくつか気づいたことがあります。
<第1セット>
お互いほとんど対戦がなく、予想通りに探りあいでスタート。よく知らない相手と対戦する場合は、第1セットを取った側が確実に試合の主導権を握ります。
なんとしてでも取りたかったこのセット、決定的な失敗は23-21のラリーで、山口のライト攻撃がシャットアウトされたプレーでしょう。そこから追いつかれてジュースにされ、ひっくり返されてしまいました。
この場面、ピンチサーバーの石田がきっちり崩してチャンスボールが返ってきます。山本がダイレクトで打ちにいきますが、バウンのブロックにびびったのか手にあたりそこねたのか、フェイントになってしまいます。それをラーソンがオーバーで上げますが、位置がずれてグラスとバウンの間。グラスはアウトコートでまだ転んでいて、バウンがアンダーでつなぎ、チャンスボールがまた日本へ。
もう↑この時点でだめですよね。ダイレクトは決めるために打つもので、決められない状況だったらセッターに返球するのがセオリーでしょう。石田のサーブが台無しです。今回はラーソンのミスで再び日本にチャンスボールが来ましたが、完成度が高くなってくると、簡単に切り返されて終わりになってしまいます。
ともかく、今回はチャンスボールが返ってきたので、落ち着いてきめればセットポイントという状況。山本がレシーブし、そのままCワイドへおとりに入って、トスは山口ライトへ。
↑ここが2つ目の重大な判断ミスだと思います。竹下の指示なのか山本の判断なのかわかりませんが、頭に???マークがいっぱい浮かんでしまいました。
というのも、アメリカのブロックはバウンが山本を完全マークし、ラーソンも3メートルぐらい中(竹下の位置)にへ寄ってブロード攻撃に備えていたんですね。ここぞ!というときは山本のブロード攻撃、というデータがばっちり入っているわけです。
一方、竹下はこのセット、序盤から意識的にBクイックを多用していました。アメリカのブロックは徹底したバンチシステムですからリスクの高い攻め方ではありますが、終盤でサイドに頼る展開になることを考えれば、重要な布石だったと思います。
なのに、セットの一番大事な場面で、なんで山本がCワイドのおとりに入ったのか。Bクイックのおとりに入っていれば、ライト側は完全に1枚にできたはずです。そのための布石ですから。
そして、さらに判断ミスが重なります。ライト山口がストレート側に打ってしまい、待ち構えていたラーソンにシャットアウトされてしまうんですね。
↑これにもまた、前ふりがあるんですねえ。なんかもう、書いてて悲しくなってしまいますが、序盤4-2の場面。日本が江畑のタッチネットで失点した直後だったので、連続失点は避けたいところでした。
サーブレシーブで竹下がレフト寄りに動かされたため、Bクイックに入れなかった井上はCクイックの位置でおとりに跳び、バウン・ラーソンを足止めします。トスはライト山口へあがり、ラーソンはなんとかクロスコースでジャンプして跳んで手をストレート側にワイプ。必死に走ってきたバウンは斜め跳びで、白帯の上には手のひらしか出ていません。ラーソンとバウンの間は一人分ぐらい空いていて、サーブだったアキンラデオがストレート側のレシーブに入っており、コート内にリベロはいないという状態。これだけお膳立てされたチャンスボールもないだろうという展開です。
なのに山口…。当然クロスに打ったのはいいんですが、なぜかバウンの手を狙ってブロックアウトを取ろうとしてしまったんですよね。カンチャンもストレート側もがら空きなのに。で、その非力なアタックが斜め跳びのバウンの手にあたり、そのままネットをはうようにして日本コートへ落ちてしまったのです。
↑これとほぼ同じことが、23-21の場面で再現されてしまったわけです。で、1回目はクロスに打って止められたから、2回目はストレート側に…と思ったら、ラーソンの完璧なブロックが待っていたという。
山口はミスが少ない選手との評判どおり、数字に表れるミスは少ないんですが、私のなかでは、決定的な場面で強烈に印象に残ってしまうミスをする選手、という位置づけです。木村と正反対。今まで何度もそういう場面を見てきたので、23-21でのシャットアウトも、またかぁ…と思ってしまいました。
ただ、このミスは山口だけの責任ではありません。そもそもは山本がダイレクトをきちんと決めていれば起こらなかったミスですし、Bクイックに跳んでいれば結果は変わっていたでしょう。
この辺が、日本もまだまだ完成度が低く、勝負弱いなあと思います。決定的な欠陥というわけではないので、世界バレーまでには修正できるはずだと期待しています。
それにしても、アキンラデオのブロード攻撃はものすごいですねー。20-18の場面では、セッターの手前1メートルぐらいから、1歩でセッターと重なる位置、次の1歩でセッターの真後ろで踏み切り、そこからライト側サイドラインまで3メートル近く空中を横移動しています。前世はカンガルーかなんかだったんでしょうか。
助走に入るまでにもたもたしていたのでボールの落ち際を打ってしまっていますが、それでも完全にブロックの上から。ここからもっとスキルアップして最高到達点で打てるようになってきたら…こわいですねー。打たれ放題になってしまいそうです。
<第2~3セット>
第1セットを落とした日本は、第2セット、また1からやり直しです。序盤からセッターの前でのクイックを多用し、そこからサイドへ展開して以降という作戦。しかし、クイックが弱すぎてことごとく拾われてしまいました。これが最大の敗因だと思います。
2-1の場面から井上のBクイック、続くラリーで井上がCクイックに入って3-1。ここまではよかったんです。そのあと、チャンスボールを決めきれない症状が多発して簡単に追いつかれ、シーソーゲームに。9-8からアキンラデオのAクイックの長いコース。直後の長いラリーでは、チャンスボールからのAクイックで真下。どちらも日本のブロックのボール1個分上からの攻撃です。
クイックで点数を取っていくアメリカに対し、日本は井上のBクイックがことごとく拾われてラリーに持ち込まれ、最後はサイドがシャットアウトされる展開。気づいたらあっという間に11-16と5点差がついていました。
井上のBクイックが決まらなかったのは、アメリカがバンチで圧力をかけていたからという事情もありますが、根本的には井上のパワー不足でしょう。威力がなく、打球のスピードも遅いので、簡単に上がってしまうんですね。9-10の場面では、井上としてはおそらく“強打”だったんだろうなあというアタックでしたが、リベロ・シコラが体勢を崩しながらもオーバーハンドで上げています。
これだけセッターの前のクイックが決まらなければ、竹下がサイドとブロード攻撃ばかり使ってしまうのも、ある意味、仕方ないですね。。。しかし、それでは勝てない。井上は、積極的にセッターの前のクイックに入り、なんとか活路を見出そうとしているように感じます。ポーランド戦で荒木と代えられたことも影響しているんでしょう。なので、なんとか結果につなげてほしいと思っています。
一方、この試合では、山本が荒木に代えられてしまいました。第3セットは、山本→荒木、江畑→迫田、山口→石田。今後のことを考えると、全員にアメリカと対戦させておくのは重要ですし、江畑はともかく、山本・山口は本来のプレーが出来ていませんでしたから、これは仕方ないところでしょう。
スタメンを大幅に入れ替え、ライト攻撃を強化して臨んだ第3セット。中盤まで競り合いますが、16-15の大事な場面、フッカーのライトバックアタックを井野がレシーブし、竹下がつないだのに、「落ちた」の誤審。リプレイを何度も見直しましたが、画面からでも完全に拾っていることがはっきりわかります。荒木の抗議も実らず、16-16の同点。
これで流れが変わり、あっという間に20-24のマッチポイントになってしまったんだから許しがたい。誤審をした主審は一定の期間、主審にさせないというような懲罰規定を作るか、テニスのように選手側からの“チャレンジ”システムを作ってビデオ判定するか、なんらかの対策を立ててほしいと思います。これだけ誤審の多い球技はほかにないんじゃないでしょうか。
マッチポイントで登場したピンチサーバー・松浦が、何事にも動じなさそうな独特の雰囲気から繰り出すサーブで相手を崩して追い上げますが、最後はレフト・ラーソンが、「3枚ブロックがきたら裏にフェイント」という“基本のき”の攻撃を繰り出し、竹下が反応できずに23-25でゲームセット。マッカーチョニズム(←っていうのかな???)が着実に浸透していることをうかがわせるアメリカチームなのでした。
(おまけ)
実況の三宅アナが、WGP決勝のベストスコアラー・ランキングで木村が1位であることを強調していました。テレビ的にはほしい情報なんでしょうが、このブログで何度も話題になっている通り、サイドアタッカーがベストスコアラー1位になるようなチームは、はっきり言えば二流です。
一方、アメリカのセンター・アキンラデオがランキング2位に入ったことはものすごいことですね。センターが上位に来ること自体が珍しくて、今回も、10位以内に入ったのはアキンラデオとブラジルのファビアナだけです。
木村は、アタック98点、ブロック6点、サーブ1点で105点。アキンラデオは、アタック49点、ブロック28点(!)、サーブ3点の80点。木村のベストスコアラーを喜んでる場合じゃないですね。
ベストスコアラーで、もう一つ面白い(?)ことに気づきました。21位に山口が入っているんですが、それより上の順位の選手は、かならず1本以上、サービスエースを取っているのです。
山口のサーブがいかにしょぼいかってことですね。1本ぐらい偶然で取れたりしないのか???と思いますが、あの山なりの、ネットにかからないことだけが取り柄のサーブでは…レシーバーがうっかり立ちくらみでもしない限り、エースは期待できなさそうです。残念だけど。
こんにちわ。
アメリカは選手層が厚いですね。
モントルーの決勝戦、アメリカ対中国で、中国はかなりベストに近い
メンバーを揃えていました。
それに対してアメリカ側のメンバーは、タマス、ホッジ、ナマニ、
スパイサー、ハーモット、トンプソン、バルボッサ、デイビス等々。
このメンバーで結構善戦してたと思います。
ところがWGPの対中国戦では・・・あれれ、誰もスタメンに残ってねー。
アメリカはバレー発祥の地とは言え国内リーグもないのになぜこんなに
層が厚いんでしょ?
大学でバレーが盛んなのかなぁ、それともオリンピックでメダルの取れる
競技に対してはドバドバ資金をつぎ込むのか・・・。
by ゆきお (2010-08-29 23:49)
>ゆきおさん、アメリカは大学バレーが盛んで、それが国内リーグの代わりを果たしているようですね。
先日もコメントくださったダゴさんによると、大学のバレー部の監督のギャラはかなりのものだそうです。
また、選手たちはみんな、バレーと大学の勉強を両立させていて、日本のようにバレー一色の生活ではなく、引退したらなにすればいいの…?と迷うような環境でもないみたいですね。
科学的なフィジカルトレーニングでも先進国ですし、「スポーツ」の社会的な位置づけが高く、理解も深いんだろうなと思っています。
モントルーの決勝はテレビで見ましたが、あのときの中国は若手主体でしたよね。オウ・イメイもリ・エンもちょろっと出場しただけでした。WGPではベストメンバーをそろえましたが、ストレート負けもけっこうあって、まだやはり完成度は低そうです。
アメリカはWGPの結果で若手を選抜し、世界バレーでベストメンバーをくみ上げてくるんでしょうね。どういう顔ぶれになるか楽しみです。
by rio (2010-08-30 00:08)
いやーずいぶんと接戦の点数で驚いてしまいました。それにしても、つまらないバレーをするアメリカですが強くなりそうですね。あのデータバレーと、アスレティズム(運動能力)+大学で勉強して頭脳もなかなかのメンバーというのは世界ではなかなかいないでしょうね。でも、アメリカ国内じゃよく世界の若手バレー選手が10代とかからデビューするのを羨ましそうに話していますよ。そう考えると、アキラデオやボルボッサはスタンフォードのクセに、しかも北京のオリンピックチーム入りを目指して1-3年次に授業を異常に取りまくって単位を稼いで大卒2年目でも22-3歳っていうのは凄いことだなーと関心しちゃいます。僕個人としてはラーソン選手とアキンラド・ボルボッサ選手は生でよく見ていたので、やっぱりうれしいというか、でも日本と戦っているときは悔しいというか。
ラーソン選手を崩しましたけど、やっぱりそれ以上にアメリカの運動能力と固いデータバレーにやられましたね。MBもスッテプアウトからラリー中はAやBのクイックも多用してましたし、でも日本のサーカスバレーに見慣れてしまっているというか、日本のバレーを観だすと、よみがえる日本バレーの面白さに比べるとホントつまらないですよね。でも、勝つバレーをはそういうものなのかと。これでラーソン選手がトム選手を見て育ってきたらもう世界のトップを行けそうな気がしますけど。ラーソン選手はスパイクとサービスレセプションで崩れがちな以外は非常によいバレー選手だと思っています。オーバーハンドなんて佐野選手やスコラ選手よりも10倍ぐらい上手そうです。アメリカ男子のプレディー選手の女子版みたいになる気がするのですが。
個人的な感想ではアメリカ(とまた勝手にアメリカチームのことばかりですが)の第1週目のメンバーではまとめ役がいなかったということですよね。MBバウンとLデイビスですが、僕はデイビスの表情が嫌いです。駄々をこねる幼児にしか見えません。なので個人的にはDIVAデイビスと呼ぶことにしています。バウンもMBだし、レセプションも乱れている試合ではまとめようもない感じでした。他の若いメンバー(といってもみんな大卒なので22-24歳)は大学スター選手だし、上手くいかなくなるとめっきりチームをまとめようとする役がいなかったですよね。それから、怖いチーム引き締め役も(=トム)。スコラ選手は見た目は怖そうですけど、いい人そうな感じだと思っています。チームのまとめ役をかっていましたよね。第1週目はアメリカバレーファンはもう大変だったですよ、ポーランドとドイツに負けて、世界はどこ熱烈ファンはいるものだなーと眺めてましたけど。
アメリカ監督はタイムアウト時は確かにセッター2人に指示をいつも出してましたね。カーチキライが他の選手の相手をしていたような。
勝手な想像(ってけっこうすべてがそうですけど)ですが、大学のレベルは決して高くはないですけど、あのフィジカル(パワー・背丈・ジャンプ力)で基本のブロックとアイワーク(目で瞬時に判断する能力)というのがかなり浸透しているのではないかと思うんですよね。地元で強豪大学の監督はそういえばいつもインタビューでメカニックス(体の動かし方)とアイワークって言ってたなと思い出しました。
でも、正直なところ佐野選手のオーバーを1試合であんなに観たのは初めてです。あっぱれだと思います。アゼルバイジャンリーグでもがんばってほしいですね。
あと笑えたのは、アメリカのバレーファンの掲示板では日本チームのプレーにコート上に6人以上選手がいるようだと書かれていて、ウケました。でもあんなにパンケーキディグをするチームも日本ぐらいじゃないでしょうか?ある意味すごいなと。
あとは、WGPで優勝したのにバウンとトムは喜ばずにトムなんかは喜びの輪にも入らずにいつもの仏頂面で去ったというのが話題に上がってました。ま、ただの通過点に過ぎないという点と恐らくプレーレベルが日本戦は良くなかったからでしょうけどね。久光のプレーは多分五輪の翌年で楽に金稼いで本気でやってなかったんだと勝手に思ってます。そうしないと、あと4年はもたないでしょうねというか、そういうのが出来るのはアメリカだけではないですが、海外の選手の特徴ですよね。
さて、世界バレーではこのメンバー以外に日本もアメリカもどの選手が入ってくるのでしょうね。アメリカはバーグ選手とキムグラス選手がもしかしたら入ってくるのかなというのと、日本は栗原選手ですかね。
by ダゴ (2010-08-30 06:22)
あと、アメリカバレーは金$はないですよ~。大学スポーツには金があるけど、バレーじゃないですよね。恐らく大学(NCAA)はアメフトと男子バスケで金を稼いで、それを他のスポーツ(バレーを含む)に還元していると思います。
前にも書きましたが、アメリカのバレー選手はプロでできなければバレーを続けられないですから、ある意味バレー有名大学で活躍して、それをツテに最初はプエルトリコでバレーをちょっとして、あとは世界に羽ばたいていくという感じです。結構シビアなアメリカバレー界ですよね。だから、成人の本気でのバレー人口は日本よりは少ないと思います。
ロシアリーグが一番給料がいいと聞きましたけど。おそらくレベルも高いのかも。ラーソン、ボルボッサ(フッカーも?)などがロシアリーグにいくような話を聞きましたけど、トムは郎平のチームで、セッターグラスはブラジルのトップチーム(ブラジルのナショナルチーム選手がたくさんいるらしい)にいくみたいですね。
by ダゴ (2010-08-30 06:36)
>選手たちはみんな、バレーと大学の勉強を両立させていて、
そうなんですか、、。それを聞いてアキンラデオ選手の顔をじっくり
見ると、なんかすごく知的な顔に見えてきました。
たとえ、前世がカンガルーであったとしても。
by ゆきお (2010-08-30 07:22)
前世カンガルーのアキンラデオ選手は確かスタンフォードでも専攻は理系だったと思います。バレー選手でなかったら、もしくはバレー選手としての生活を終えたら医者になりたいと言っていたような。だから、頭はかなりいいと思います。ボルボッサ選手も頭はいいと思いますよ。スタンフォードに入るには運動能力だけではなくて、高校の成績と大学入学のためのテストでいい点を取らないと入れないので。で、スタンフォード大卒といえば、トム選手もナマニ選手もですね。名門バレー大ですね。
北京五輪のチームではハワイ大が多かったですよね。確か、ウグロビー選手、オーモーサントス選手、バウン選手の出身大で、関係ないですが、バーグ選手は色白なのにハワイ出身ですよね。ハワイ大監督は日系人の名監督でハワイ大のバレーは(アメリカのバレーでも)見ていても面白いです。
by ダゴ (2010-08-30 09:54)
すみません。話が全然違うのですが、どなたか「全日本女子」について話せるチャットはご存じないでしょうか・・・私事で誠に申し訳ないです・・・・
by nissen (2010-08-30 22:42)
>ダゴさん、貴重なアメリカ情報をありがとうございます。
スタンフォード大がそろってるって、すごいチームですねえ。日本でいうと、早慶の選手たちでチームを作ってるようなもんですよね。ハワイ大も名門ですよね。一流の学力と一流のスポーツ能力。日本でもやればできるはずですが、社会的なシステムがおいついてなく…残念です。
日米戦、アメリカは難しいことを一切せず、基本に忠実なバレーをしてましたよね。あの試合運びを見て、しかも勝たせてしまうところを見て、あらためてマッカーチョン監督はすごいなあと思いました。
いまのアメリカチームなら、リオ五輪での金メダルを目指してもおかしくないと思うんですが、昨日の試合を見る限りでは、ロンドン五輪でも金メダル争いに絡んできそうな気がします。
コーチ陣には、カーチ・キライと同時に、あのワイショフもいるんですよね?スタッフ陣がすでに“ドリームチーム”です。
日米戦のトムはぱっとしませんでしたねー。もともと猫背気味な上に終始しかめっつらで、なんだかこめかみに膏薬をはってあげたくなりました。
ラーソンのサーブレシーブのカバーに入って崩されたり、苦し紛れのバックアタックを打たされてミスったりしたことが不満の原因でしょうか。ただ、若手主体のチームには、トムみたいな怖い存在は必要ですよね。
by rio (2010-08-30 23:10)
>ゆきおさん、確かに!アキンラデオは知性の輝きを感じる顔ですよね。スポーツの中でも、球技は特に頭脳も一流でなければ一流選手にはなれませんよね。そういう意味で、アメリカはすごいメンバーをそろえたなあと思います。
by rio (2010-08-30 23:13)
>nissenさん、チャットはわかりませんが、ツイッターではバレーファンが日夜つぶやいていますよ。お試しあれ。
by rio (2010-08-30 23:14)
アメリカチームはというか監督チームはリオ五輪を狙っているらしいですが、WGPの勢いが続くようだと、確かにロンドン五輪もメダル圏内っぽいですよね。そうなると、マッカッチョン監督は男女五輪メダル監督として勇退しちゃいそうですよね。高額給料のバレー名門大学監督就任とかで。
そうそう、ワイショフも今はNCAA1部カリフォルニアのアーバイン大の監督になって、コーチ役たまに来ていますよね。ダイエーにいましたよね。懐かしい。元選手とはいえ、バレー理論もしっかりしている監督に思えます。アメリカバレーファンではカーチキライの監督の度量がどのくらいあるのかたまに話題になってます。
それにしても、OHとOPPがあれだけパイプやRサイドからバックで攻撃できると、ラリー中にドタバタ走ってあげなきゃいけないセッターは楽ですよね。常に、攻撃できプレーヤーが4-5人コート内にいるというのは、あの運動能力がある選手たちだし、相手チームは嫌でしょうね。しかも、データバレーだから日本みたいにコンビに酔ってしまって、ブロックを散らばせることを置き去りにするようなことはしませんし。
恐らく、1週目はホッジ選手はエラーが多すぎたし、レセプションとかが乱れて、そればかりが引っかかって、それ(パイプ)ができなかったっというのもあったと思います。あとは、WGP期間は試合も続くけど、一緒にチームとして練習する機会が増えたから、ラーソン選手とかもパイプ打つようになってきたんだと思います。アメリカ選手はこういう大会がないとなかなか一緒に練習で詰めたりできないらしいので。といっても、アナハイムで練習はしているはずですけど。
日本の監督、コーチとか、選手でもアメリカのバレー有名大学で研修とかすればいいのにね。合理的で、体のメカニズムとか、理論とか学べるし、英語話す(イタリア語とかじゃないし)し、そんなに難しくないと思うんですけど。郎平だってやったのにね。ある意味、横山コナミ選手は来年どこかの米大学にいくんではないかと思うんですが。地元の西海岸アメリカ大学リーグに入ってくれれば応援というか観戦しに行きたいと思っているのですが。ライトサイドとしてカリフォルニアの高校で活躍しているらしいですし。
by ダゴ (2010-08-31 00:20)
rioさん、こんばんは。
横から割り込んですみませんが、、、
>ダゴさん
確かダゴさんに、アキンラデオやバルボサのことを教えて頂いたのが、2007年のワールドカップの時でしたでしょうか? その時覚えて、以降、ずっと注目して期待してきたんですが、ここに来てその世代が一気に世界の舞台に現れて、そして結果を出してしまいましたね〜。嬉しいやら何やら。気持ちだけ、何か昔から彼女たちを知って、ずっと応援してきたような感覚に襲われましたよ。しかも、それにしても、アキンラデオ選手、想像以上でした!
by T.w (2010-08-31 00:22)
>ダゴさん、中垣内さんとか小林さんはアナハイムで研修されてるんですよね。日本のバレーに何を持ち込むか、楽しみです。
マッカーチョン率いるアメリカ女子は脅威ですねー。東レのバルボッサをみていて、たいしたことねえなあと思ってたんですが、あのチームのなかにいればどんどんうまくなりそうです。
フッカーのライトバックからの攻撃は、前で打ったのか後ろで打ったのかよくわからないぐらいの近さがありますよね。アキンラデオと並ぶローテでは、黄金時代のキューバをほうふつとさせます。
あえてアメリカ女子の欠点をあげると、伝統的にチームにかならずオーバーウェイトの選手がいて、動作が遅いというところでしょうか。今回は、バウンがその役割を担いそう。ラーソンもいまはいいですけど、数年したら横にきそうだなー。
それと、トムは日本でも有名で人気の高い選手ですが、Vリーグと代表チームとのプレーを見る限り、日本人選手のスタイルに似てますよね。Vリーグで本気だったかどうかはともかく、代表チームでの試合をみても、全日本の選手たちはトムのことをもちろん警戒していますが、“苦手”とは思ってなさそうに感じます。
北京までのアメリカ男子を見る限り、マッカーチョン監督は基本をきっちり積み上げて緻密なバレーを展開する通好みのチームを作ってくるはず。
日本が対抗するためには、アメリカ女子以上にきっちりと基本プレー(苦手なオーバーハンドも含めて!!!)を身につけ、さらにフルセットの終盤までコンビを使い倒せる体力をつけることですね。
by rio (2010-08-31 23:40)
T.wさん
お久しぶりです。いやー嬉しいです、ちょっとでも身近に感じてくれて。そうなんですよね、あの世代(去年2年間で卒業組)はある意味凄いタレントぞろいですよね。アキンラデオ選手はホントに大学時代からブロックの上(これはアメリカの高さのあるブロックの上です)からいつも打ってきて、決定率が全米1だったんじゃないかと思います。関係ないですが、彼女のゴーグルはサーブを打つとき大学時代はそのまま頭に付けてプレーしていましたが、さすがに世界相手だと本気モードで逆MBと交代で出て行くリベロ・スコラ選手に渡していましたね。彼女も確かフッカー選手と似た感じで、高校時代はあまり本気でバレーやってなかったんじゃないかな。でもあの背丈と身体能力でスタンフォードに入って、何がいいってとにかくスタンフォードでは高い打点を保つように仕込まれた(もちろんブロックも仕込まれてるし)んですよね。これはきっと他のなんちゃってバレー有名大だったらそこまでいってなかったんじゃないかと思います。すっごく勝手な想像ですが、彼女の出身地はフロリダのプランテーションっていう町らしく、名前から勝手に推測するとプランテーションっていうぐらいだから昔はプランテーション(地理でならいましたよね、大昔)出身の黒人家庭出身なんですよね。だから、バレー経験は浅いけど、勉学もできて、スタンフォードに奨学金で入って、アメリカナショナルチームで活躍するだなんてある意味、すごいアメリカらしいシンデレラストーリーかな?なんて思っちゃってます。多分、昔はプランテーションに奴隷として生活していた人たちが祖先なのかな?なんて。
一方のボルボッサ選手はカリフォルニアのちょっといいとこのお嬢様って感じがするけど。オバマの高校時代のバスケットコーチの息子(スタンフォード大男子バレー部員)とはまだお付き合いしているのでしょうかね。
rioさん
そうですよね、フッカー選手は高跳び選手出身だけあって、バックアタックのほうが前に飛んでその力を利用して打てる時の方がいい打ち方をしますよね。ちなみに、彼女のお姉さんは北京五輪の100Mかなんかの代表で微妙にメダルを逃しているというスポーツ姉妹です。
東レのボルボッサ選手は結局(アメリカ監督のコメント付きで入団したのに)たいしたことなかったみたいで日本のバレーファンもアメリカに対してそんなに凄いイメージは持ってなかったんじゃないかと思います。彼女を知る人たちは彼女が大学2年かなんかで膝を怪我する前の方が、凄いジャンプ(滞空時間)力でよかったと言っています。
バウン選手はちょっとね。でも前からあんな感じでしたよね。日本戦はあまりでしたけど、他の試合では結構ブロックとか凄かったですよ。ま、アキンラデオ選手がもう一人のMBなので目立たないかもしれませんが。アメリカのバレーファンもそれは指摘していました。ま、去年はナショナルチームのシーズンを休んでいるし、この2年で仕上げてくるのではと思われます。ま、アメリカはMBにタマス、ハーモット、とかもいるから、競争は激しいと思いますけど。
ラーソン選手もそうなりそうですかね?バウン選手も大学出直後はすっきりしていたのでしょうかね。凄い偏見ですけど、ラーソン選手のポジションは体重増加は許されないというか、ならないんじゃないかと思うんですけど。レセプション、OH(前&後),あのジャンプサーブと休むところない気がするんですが。関係ないですが、彼女、お母様を去年かな、癌でなくされていて去年はあまりナショナルに参加できなくて心配していましたが、今年(WGP)はずっとスタメンで使われて、監督からの期待値が凄いんだと思います。
ホッジ選手は大学でも1年の時は大舞台で萎縮してミスばかりでしたけど、その時も時間がたつごとに落ち着いてきたので、今回もそうなると(アメリカチームには)いいでしょうね。今シーズンはどこでプレーするのかな?ロシアかな?
そうそう、小林さんと(ガイチさんも?)アナハイムに行ってましたよね。結局ブログをみるとマッカッチョン監督が女子監督になったので、現アメリカ男子チーム監督がいた(いる?)カリフォルニア州立大ノースリッジ校についてコーチングを勉強していたみたいですけど。
アメリカ女子の最近の変化は、今までは本当にカリフォルニアとか米西部中心の女子バレーでしたが、最近は中西部、東部の地域でもクラブ・高校バレーが盛んになって、タレントが(発掘されて)集まるようになったことは、活性化ですよね。一流選手になれば、女子バスケよりも金は稼げるのかもしれないと思いました。トム選手とかだけだろうけど。
そうそう、アキンラデオ&フッカーコンビは凄いですよね。スロモで画像が出るとアンテナの先と同じぐらいの高さのブロックじゃないかと。
あとは、セッターグラス選手を監督は育てないでしょうね。あの高さで、強気な勝つことを大学で知っているセッターだし。だから、(僕の地元の)トンプソン選手は呼ばれなかったのかな~と。セッテングのセレクションはトンプソン選手のほうがいいと思うけど、トータルでみるとグラス選手でしょうね。バーグ選手も呼ばれるかどうか。
ではでは。
こちらでは、ようやく大学バレーシーズンが始まります。でも、最近世界のバレーを見慣れてしまっていて、レベルの低さにちょっとがっくりしているところです。そういうのって、日本のバレーファンのVリーグシーズンが始まったときとちょっと似ているのかな?でも、最低でも全日本メンバーのプレーが見れるし、こちらはもうナショナルの選手は(大学卒業しているので)アメリカでプレーは見れませんし、それは悲しいですね。
by ダゴ (2010-09-01 00:44)
>ダゴさん、私も昨年末、「せっかくケーブルテレビに入ったことだし、Vリーグを全試合みてやろう!」と気合を入れたのですが、挫折してしまいました…。
春高バレーだと(好き嫌いはあるにせよ)楽しく最後まで観られるんですが、Vリーグだとイラッとしてしまうんですよね。
レベルの低さもさることながら、Vリーグを見ていてイラッとする一番の理由は、“手抜きプレー”の多さです。ブロックをさぼる、レシーブをさぼる、おとりをさぼる、ラリー中に助走に入らないなどなど。そして、女子にひんぱつするプッシュの応酬。
特に女子は、代表レギュラーとそうでない選手のプレーの質の差が大きすぎて、同じコートでバレーやってていいのか?とさえ思います。
アメリカの北京五輪組は、セッター・バーグも横幅が!って感じでしたよね。スコットもくるかな~という気配を漂わせていた気がします。
だがしかし。アメリカ女子代表で横幅といえば、エース・ケムナーの時代にチームメイトだったオーエン姉妹の姉でしょう。エレーナが姉でキンバリーが妹だったかな。逆かな。とにかく、オーエン姉はたしか、体重が100キロ近くあると紹介されていたように思います。柔道をやってたらきっと重量級と無差別級で2冠を達成できたはず、と思った記憶があります。
オーエン姉はたしかセンターで、サイドアウト時代のセンターは一番練習量が多いポジションといわれていたようですから、やっぱり、横幅きてしまう人はきてしまうのかもしれません。オーエン妹は対照的にめちゃめちゃ細かった気がしますが。
バウンはロンドンまで一線でやるつもりなら体重をしぼるべきですね。基本に忠実なので、遅くてもそこそこ仕事をしてますが。ライト攻撃へのヘルプなんてほぼ毎回遅れてるのに、必ず斜め跳びで最低でも手のひらは出しています。ただ、ブロード攻撃は遅いし低いので、日本のブロックにワンタッチとられてましたよね。日本がきっかけをつかむならそこでしょうか。
グラスは爪の黒いマニュキアが印象的(笑)。あ、そうきたか、という。あれを電通の人がみたら、5本の指に「サ・ロ・ン・パ・ス」とか広告を入れてしまいそうで怖いです(謎)
by rio (2010-09-01 01:58)
rioさん
オーエン姉妹っ懐かしすぎ~ってきっと同じ年代ですよね。僕も物心付いた時から多分ロス五輪あたりから記憶にある感じだから。
Vリーグを観戦しての苛立はこっちの大学リーグで苛立ってはいけないことだけど、各国代表のバレーの試合を見慣れると、僕も大人気なく大学生チームにイラだったりおんなじ感じです。
確かに横幅チームっていうのがアメリカはできそうですよね。バーグ、スコット、バウン、(タマス?)とかね。元メンバーではオーエン姉(だと思います、僕も)や、ケムナーだってスゴそうでしたよね、TVの前でしか見てませんが。バトルとかもいませんでした?
スイマセン、タイポしてしまい、前コメントの監督は高さと運動の力のあるセッターグラス選手を育てたいでしょうねと言いたかったのですが。彼女はもともと高校時代はOHかライトサイドだったけど、ペンシルベニア州立大でセッターとして育てられたんですよね。強気で結構大学時代から審判に文句言ったりしています。ライト側というか相手のレフト側にブロックの穴を作りたくないしというか、ブロックいいですよね、グラス選手も。
by ダゴ (2010-09-01 13:57)
>ダゴさん、私はロス五輪の日本VS中国からですね。当時はまだルールもよくわかっていませんでした。
ケムナーはいろいろな意味ですごい選手でしたね。あれだけ男性化したプレースタイルの選手は後にも先にもいないように思います。当時のアメリカ女子はまだ日本にも勝ったり負けたりで、ケムナー一人がスパイクを打ちまくってましたよね。バトルは名前のインパクトで覚えてますが、プレーの特徴はあまり記憶にありません。残念。
タイムアウトのときに、マッカーチョン監督とグラスが1対1で向かい合ってやりとりしてるのが驚きです。他の選手には、モントルーのときはワイショフが、WGPではカーチ・キライが指示を与えて、監督はセッターに。
コート内で監督の構想を形にする役割がセッターだとすれば、マッカーチョン監督のやり方はとても合理的ですよね。
中国は以前からですが、北京までは170センチそこそこのセッターを擁していたアメリカ、ブラジル、イタリアが、北京後にそろって、180センチ超の大型セッターの育成を始めてます。
世界トップチームの一流監督たちはみんな、女子の男子バレー化が一定レベルのチームには一通りいきわたり、北京で一つの節目を迎えたと判断したのではないかという気がしてなりません。
ここからの数年は、男子化したバレーの完成度を競う時代に入った(ちょうど北京の男子アメリカVSブラジルのように)のではないかと。そのためにはまず、大型セッターの育成が急務。好き嫌いとか合う合わないは別として、ロンドン五輪までに育成にめどをつけ、リオ五輪では、180センチ台のセッターが世界の“常識”になっているような気がします。
ただでさえセッターの育成がヘタな日本女子バレー界が、ますます世界においていかれるようなことがなければいいのですが。
by rio (2010-09-02 00:16)
rioさん、ご無沙汰です。
ようやく全試合を見終えたところです(遅)
個別の感想はrioさんが書かれていることに概ね同じです。
ただ、世界バレーへの期待感が広がったか、とかロンドン五輪への期待感が広がったかといえば、全然ですねぇ。。。
荒木、木村の成長はなによりで、ますますアテネから一貫してやっていれば今頃は・・・なんて思ったり^^;
江畑・迫田の戦力化を見るにつけ、Vプレミアである程度通用しているWSは攻撃面に関しては何とかなる、といった印象を持ちました。
佐野のオーバーは微笑ましくはありますが・・・そのキャリアでそれかよ!と言った感じでした。竹下も然り
ただ、こういったものは選手の問題もさることながら、国内リーグ、強化体制、協会の方針といった部分の差がますます歴然としてきた感があって、不思議と旧日本軍を連想してしまいます^^;
そういえば、つい先だって世界バレーの合宿メンバーが発表になりましたが、そこに狩野舞子の名前がありました。なんかもう、既視感ありありすぎて、ため息も出ません。
ホント、一度JVAも事業仕分けの対象になればいいのに、、、なんて思ったりします。
by KGB (2010-09-04 18:53)
rioさん、こんにちは。
アメリカ、将来性を感じさせるチームに変貌しましたね。バレーボール発祥の国であるアメリカ、戦略が重要視される側面からも有利に感じるのですが、何故だか女子はオリンピック、世界選手権、ワールドカップを通して頂点に立てていない。
北京OPのアメリカはトム、スコットなどが中心のチームで、若手はなんとなく頼りなく、よく決勝まで行ったなという感じでした。今回のWGPでは、北京OPの選手をトム、バウンらのベテランを残して全取っ換え。その選手たちの能力には、監督の見る目の高さが伺えますね。特に、アキンラデオは高さに加えて速さがあって、日本はブロックを揃えても届かない様な気がします(スパイク351cm...だそうです)。
アメリカは欧州よりも複雑な攻撃を行っていると思いますが、高さはあっても中国ほど速さがなかったり、戦略面で強さはあっても選手個人の能力で勝てないところがあった様に思います。アキンラデオなど二十代前半の選手たち、そういう意味で新しい風を感じます。ブラジルのセンターも高さはありますが、決して速さのある選手たちではないので、高さに加えて幅も使ったセンターを絡めた攻撃で、アメリカは女子バレーが可能な究極を目指して動き始めたのかなと考えています。
ロンドンOPに向かって、残っている問題としては潤滑剤であるトムの衰えぐらいでしょうか。こういう選手だけは育てるのが難しいですからね。とは言え、ブロックと守備の連係が上手く行き始めた日本ですが、完全に届かないところで打たれるというのは、やっかいなこと極まりない感じがします。
世界バレーまでに戦略はあるのでしょうかねぇ?。
by to (2010-09-05 12:50)
>KGBさん、ロンドンへの期待感という点ではほぼゼロですね。そもそも出場権を取れるのか?という段階ですから。
監督がメダルと口にするのはJVAの圧力なのかなんなのか、まあ“義務”のようなもんですからいいんですが、出場権の獲得はかなり厳しい情勢になってきていると思います。
中国メディアの報道によると、中国の王監督が脳膜炎(髄膜炎)にかかって入院してしまったらしく、監督辞任の意向だそうで。選手たちは故障だらけですし、そのうえ監督が辞任となれば、中国がW杯で切符をとれず世界最終兼アジア選手権にまわってくることは確実でしょう。
現時点での勢力図でいけば、W杯で切符を取るのはアメリカ、ブラジルと、ロシアかイタリアかそのあたりでしょう。たとえばイタリアが取るとして、各大陸選手権でキューバとロシアが抜けたとしても、中国、タイ、韓国と、ポーランド、オランダ、ドイツ、ドミニカあたりが残ってきます。
FIVBは勢力図をにらみながら、ドル箱の日本、中国、ポーランドが勝ち抜けるように配慮した形のOQTにするんでしょう(欧州は1チームしか出さないとか、アフリカを出すとか)。ただ、いまの会長は中国出身ですから、中国がやばいとなれば、当然、日本よりも中国重視の運営をするはずです。
つまり、日本は、ホームでの開催以外の“ハンデ”はないものと考えて、自力で中国に勝つしか五輪出場を確実にする方法はないと思います。
そのためには、複雑なコンビを駆使するよりも、WGPで欧米勢が中国を一蹴したときのように、クイック・サイドをワンタッチかけて拾い、正確にトスにして切り返して、一発で決める、という基本に忠実なプレーを徹底する必要がありますよね。だがしかし…。
世界バレーの合宿に狩野が入ったのは意味不明ですね。JVAは大山加奈のケースで何も学ばなかったんでしょうか。大山は、故障を抱えて練習がままならない状態を責められ、“自主”練習に出てこれなかったことをやる気がないと決め付けられて、精神的に追い込まれていったと聞いたことがあります。狩野が二の舞にならなければいいのですが。
栗原も「間に合う」とされていますが、ほんとなのかなあ。毎年のように故障して離脱しているということは、完治しないまま無理して出場しているからなんじゃないかと思えてなりません。
一方、庄司は本人の希望でチームで調整、冨永はチーム側が合宿参加を拒否、だそうで。事情はどうあれ“現象”だけ見れば、代表チームの合宿よりも所属チームでの練習のほうが重要だということですよね。
国際大会をやるたびに代表の選手層の薄さが露呈する全日本女子ですが、なのにまだ、合宿に選手をそろえられないレベルの低い運営をやっている。JVAのマネジメント能力のなさにうんざりです。まあ、失態だらけの会長を無投票再選させるような組織ですから、望んでもむなしいだけですが。
by rio (2010-09-05 13:20)
>toさん、アキンラデオ、351センチもあるんですか!?慌ててFIVBのチーム紹介を確認しました。すごい…。ブロックも300センチって…。
アメリカという土地柄で、超人の彼女がバスケットにいかなかった、というところがまず、奇跡的ですね。誘いは山のようにあったでしょうに。
いま、WGPの日本戦以外をコツコツみていますが、アキンラデオは欧米チームの190センチ台センターの上からクイックを打ってますからおそろしい。ときどきグラスのトスが低すぎて打ち損ねていますが、ベストの状態で打たれたときには、笑うしかない決定力です。
ブラジルの両センターは、ブロード攻撃がもっさりしてますよね。なので、セッターの前でのクイックを封じられると焦りだす傾向が見えます。
それにひきかえ、アキンラデオのブロード攻撃は…。現時点ではまだ、ボールを追いかけて走っている状態なので、最高到達点で打ててませんし、速さもいまいちですが、それでもノータッチで決まっています。
180センチ超セッターとのAクイックはまったく触れない感じですし、これで縦Bとかにもばんばん入ってきたり、センターやライトからセミを打つようになれば…どうすればいいんでしょうか。
20世紀の最優秀選手にはキューバ・トレスが選ばれていますが、21世紀のアキンラデオは、トレスの上を行きそうな気配ですね。
アメリカチームで唯一、つけこむ隙があるとすればサーブレシーブだと思います。ラーソン/ホッジ/バルボッサあたりの競争なんでしょうが、いずれも狙って崩せるレベル。トムもご指摘の通り、衰えが感じられる場面が出始めましたね。
バウンも、年齢的な衰えを経験と技でカバーしている感じで、サイドが強力だから成立しているのかなと感じます。ブロックのしつこさなんかはさすがですが。
今回のWGPでは、高さに穴がないチーム=アメリカ、ブラジル、中国が1~3位でした。穴がありまくりの日本や、セッターだけでなくサイドにも170センチ台がいるイタリア・ポーランドが下位組。ちなみに、予選敗退組の最高順位だったオランダも高さに穴がありません。
時代のトレンドがはっきり出ている結果だと思っています。日本が竹下でいく以上、アテネ、北京と続いた準々決勝敗退を上回ることは難しいでしょうね。
by rio (2010-09-05 15:06)
オーエンではなくオーデン(Oden)。
キャプテンを務めたキンバリー189cmが姉で細、エレイナ185cm100kgが妹。
姉のクイックは速く高決定率、妹は体型に反し動きは機敏でバズーカ砲のようなクイック、バックアタックはド迫力。
ともにブロックが強かった。
さらに妹のべヴァリーもナショナルチームで活躍したが、3姉妹の中で一番才能があると言われているとデビュー前に荒木田さんが紹介していた割りにはパッとせず(同時期のスコットが突出していたせいもありそうだが)。
by ゴビ (2010-10-23 22:49)
>ゴビさん、ご指摘ありがとうございます。いい加減な記憶だけでかいてしまいました。いけません。3姉妹だったんですね。ベヴァリーはまったく記憶になかったです。
by rio (2010-10-24 11:15)