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世界最終女子・カザフスタン戦:ペースをつかんで連勝! [バレーボール]

世界最終第2戦の相手はカザフスタン。アジア枠だけど体格はロシアという相手ですが、第3セットはメンバーを大きく入れ替えつつのストレート勝ち。なによりです。

端的に言って、日本とカザフでは基本技術に大きな差がありましたね。カザフはブロックシステムが未熟で、レシーブとの連携も取れてない。攻撃面でも、どこにトスが上がるかばればれで、コンビの精度も甘い。正直、ちょっと退屈な相手でした(笑)

それもあって日本が終始落ち着いて試合を運んだスタメン・ローテはこちら。

木村     長岡       荒木

島村     宮下       古賀     L佐藤
-------------------------------------------------
ジダノワ アニコノワ(MB)  ベレスネワ

タトコ  アナルバイエワ(MB) アキロワ(S) Lフェンドリコワ

カザフは選手をとっかえひっかえしたりローテを回したり、なんとか打開策を見つけようとあれこれしてましたね。気持ちはわかりますが、それがかえって選手を混乱させ、位置取りがばらばらになっていたようにも見えました。コンビミス、多かったですねー。サーブ順のミスまでやってしまって、このレベルでは五輪出場は難しいでしょう。

カザフがちょっとつらいなと思ったのは第1セット24-14と日本セットポイントを握られた場面。ここで、アニコノワのセッター前クイックをおとりでベレスネワの移動攻撃、というダブルクイックを仕掛けてきたんですね。え?と思われるかもしれませんが、2人がセッターの後方に位置していて、同時に助走を開始しているので、たぶんダブルクイック。

ところがどすこい、ベレスネワが異様に足が遅いのか、アキロワのトスの軌道が高すぎるのか、アニコノワとまったくシンクロしないという。しかも片足踏切で打つのが精いっぱい。一応、ブロックは古賀1枚になってたのですが、余裕でどシャットされてました。大差ついてるし何か仕掛けなければ精神だったんだと思いますが、いきなりそんな応用編で……って。

一方、日本は試合を通じて少しずつ修正・改善が進められていてなによりです。第1セット立ち上がりで、古賀がいきなりどシャット。ブロックの間が空いてるのにわざわざストレート側にぶつけてるんだからありゃりゃ?と思いましたが、この辺も試合を通じて修正されました。

宮下はラリーになると焦ってしまうのかトスが低くなったり短くなったり割れたりしがち。第2セット6-3のときの長い長いラリーを落としたのは、途中で荒木に打たせたクイックのトスが低くて決めきれなかったからですね。ネットにかけたりアウトにしなかった荒木はさすがですが、セットプレーで荒木が打っているようなトスが上がっていれば、その時点でラリーを取れたと思います。

そこで疑問。なんで焦るんだろう?というのも、宮下の試合運びはいいと思うんですよ。トスを分散させてるし、各選手の使いどころもはまってる。相手コート内にオープンスペースをきちんと作れていることが何よりの証拠だと思います。しかも、高い位置でさばけるのでアタッカーの負担も少ない。なので、焦って低いトス、短いトスを上げる必要なんてまったくないと思います。

むしろ、上げる場所を決めるところまでが自分の仕事ぐらいに考えて、あとはアタッカーにまかせるつもりで丁寧に上げればよいのでは。今のチームなら、ラリー中にハイセットになってたとえブロックが3枚ついたとしても、個人技でリバウンドとったりブロックアウトとったり、何かしら流れを逃さない工夫をする選手がそろってますよね。

その工夫という点で、今日は長岡のブロックが印象的でした。第2セットの18-13の場面、ラリーが続く中での相手のレフト攻撃、長岡はしっかりブロックの基準を作って跳び、手の形を完成させられるタイミングでさっと手を下げたんですね。ワンタッチ狙いを防ぐためです。その後ろにはきちんとレシーバーが入っていて日本のチャンスボールに。

このプレー、長岡自身の判断なのかコート内から指示があったのか画面ではわかりませんが、長岡の手を下げるタイミングが絶妙。しかも、それをきちんとチャンスボールにして攻撃につなげているところから、ブロックとレシーブの連携がしっかりとれていることもうかがえます。これから対戦する韓国やタイには、こうした駆け引きがさらに重要になるでしょうね。

さて、この2戦で全員がコートに立ち、それぞれに見せ場があったことで選手の起用法も面白くなってきましたね。古賀で行くのか、石井で行くのか。スパイクレシーブとサーブレシーブで、佐藤と丸山を入れ替えるのか。対韓国はやはり迫田なのか。センター陣、おそらく安全策をとって山口を残したんだと思いますが、大竹でよかったんじゃないの?と思いつつ、その辺りも含めて注目です!


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デイちゃん

日本が下位チームに苦戦するのは、サーブが速いだけのサーブになってて崩せずAパスを返されて、名もないスパイカーに気持ちよく打たれてるとき。
逆に相手のレセプションをズタズタにしたときは、赤子の手をひねるように楽勝ですね。

宮下ですが、昔はネット上でボールをとったら、中田久美さんのようにヒュッとそのまま平行に上げて、シーガルズの選手がプッシュで相手コートに押し込む、という感じでした。
「とにかく速く上げて、相手コートにどさくさまぎれでボールを落とす」的な。
でも、国際試合だと通用しない。
アタッカーが打ち切れるようなスピード・高さのトスを上げて、アタッカーに託さないと。
最近は、ジャンプトスでも、ボールをもったときタメて、そこからポンと少し山なりのボールを上げていると思います。
木村も打つ点があるトスなので打ちやすそう。
2013のWGP?で、宮下が木村にレフト平行を上げ続け、3連続シャットされたのがウソのようです。

ミドルはちょっと手薄かも。
先を考えたら、若い選手を入れたほうがいいでしょうね。
でもそれだけミドルは選手の育成ができなかったんですね。例:岩坂
by デイちゃん (2016-05-16 12:31) 

rio

>デイちゃんさん、オープンスペースにボールが落ちればスパイキーな打球じゃなくてもいいのですが、そもそもバレーのルールブックに「プッシュ」ってないですからねー。

バレーでプッシュ=押すと言った場合、言葉通りだとボールに手を接着させたままボールを移動させていることになるので、ホールディングの反則ですよね。

シーガルズはそれを堂々と、あたかもそれが有効な戦術であるかのようにやり続けるので好きになれません。山口の〝プッシュ”なんて各国監督から相当批判されてるでしょうに、いまだに伝家の宝刀のように押してます。なんだかなあ、って感じです。

岩坂は残念ですね。あの身長と誰よりも上手なオーバーハンド。ヨーロッパだったら確実にセッターとして育成されたであろう逸材ですが、日本では代表入りすらままならないという。ま、本人の努力か意欲のどちらか、もしくはどちらも足りないんだと思いますが。
by rio (2016-05-17 01:03) 

デイちゃん

ビーチだと、指のはらでボールをコントロールしたら反則ですね。
石井も、打って決まるときに、たまにプッシュしてますね。
自分が監督だったら、大事な場面でホールディングとられたらこまるからやめさせますが。例:ソウルのペルー戦
この大会では、「今の結構もったかも?」って時でも、ホールディングとられてませんが、オリンピック本番はわかりませんしね。

今のチーム見てると、センターに荒木と岩坂がいたらバランスがいいんじゃ・・・と思いますね。
レシーブが宮下に返ったら、高めのBを上げて、センターがドン!と打つ。今までの日本にはなかった攻撃。
そうすれば相手のセンターは足が止まりますね。
岩坂も新鍋も、もったいないですね。
by デイちゃん (2016-05-17 14:21) 

恭介

Rioさんこんばんは!ついに始まりましたねOQT!
正直女子は今晩の韓国戦が天王山ってカンジですね。
特にコメントはないのですが(ヒドイ)アラキさんの安定っぷりがすごいですね!ただ男子のすーさんこと鈴木同様お年なので試合を追うごとに動けなくなってしまう....なんて事態にならない事を望みます。

さて。男子。酒井選手のブログから先日の日米親善試合を観戦しました
.........だいじょーぶ??
っていうのが第一印象。
どなたかもコメントなさってましたが清水がただの打ち屋に戻ってしまい、福澤はスタメンですがサーブは入らないし。とゆーか福澤がいる事によってチームの雰囲気が悪いような....WCのような一体感がなく、みなストレスを抱えてます、みたいな表情でした。石川君もイライラしていた様子ですし山内の安定の無能っぷりが目立ちましたね。あと出来田もほんとーにもっと小賢しくクレバーな選手になってほしいのに。あまりにも正直すぎるというか.....。
デンちゃんが残ってトミーが落ちていることに驚きましたけど。
そこで山内がスタメンって.......。
あとやはり永野....古賀さんは辞退したんでしょうか?
二本目の精度の低さ。これ、致命的です。いつか本当にリベロのせいで負けたといわれる試合が出てきそうです。二段トスをどりぶったのが印象的でした。パナ=日本代表の構図本当になんとかしてほしい。
一番おバカなのはやはり南部監督でしょう....。
まったく意図が見えない采配&選出。
エキサイティングを外したことは評価してあげましょう(エラそう)。

by 恭介 (2016-05-17 19:04) 

rio

>デイちゃんさん、岩坂は久光で見る限りあの身長やポテンシャルをほとんど活かせてませんね。

でも、中田監督が現状でよしとしているようなので、Vリーグ的にはいいんでしょうね。代表に復帰しても、今のままでは攻撃以前にブロックをされまくってチームの足を引っ張る気がします。

攻撃面では、そもそも宮下が高めのトス、もしくは高い位置でさばくことに課題があるわけですから、なかなか難しそうですね。
by rio (2016-05-19 05:50) 

rio

>恭介さん、男子はもはや、リオ五輪落選も想定内なのかも・・・と疑ってしまいますね。

Vリーグですぐに指を骨折してなにも実績がないのに代表スタメンなんて、真面目にやってるのがばかばかしくなりますね。深津、福澤、永野にしたって、パナじゃなければ選ばれていたかどうかも怪しいところ。かろうじて清水は左利き枠で選ばれるだろうな、という程度ですよね。

古賀を落としたのはほんと愚かだと思います。白澤も落としているなら話はわかるんですよ。パナだけでやりたいってことなんだな、と。

でも、白澤を残すのであれば、古賀と組ませるべきですよね。あうんの呼吸はできているわけですし、広いエリアをカバーできます。

一方、トミーは仕方ない気もします。何度も代表に選ばれながら、なぜか代表では結果を残せなかったですから。デンデンもそうですが、やはり190センチそこそこでは厳しいですよね。

松本はそれでも攻撃面で爪痕を残しましたが、ブロックに関してはMBとしての役割を果たせてなかったですし、デンデンもそうならなければいいなとちょっと心配です。

だからって200センチ超えてればなんだっていいのか???って話なのですが。

南部監督がリオ後もやるとは到底思えないですし、監督・コーチ・選手の在庫一掃を済ませたあと、東京五輪はどういうメンツで行くんでしょうね。監督の適任者が思い浮かばず……(哀)
by rio (2016-05-19 06:03) 

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