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リオ五輪・ブラジル戦 しょうもないミスの差、これも実力…だが希望も。 [バレーボール]

予選第3戦のブラジル戦は日本が実力をいかんなく発揮してのストレート負け。あ、嫌味や皮肉ではなく、文字通り日本は実力を出し切ったと思います。特に、スタッフ陣=チーム・真鍋とチーム・ギマラエスは互角と言ってよい攻防だったかと。なのに完敗したのは、個々の選手の技術力の差ですね。しょうもないミスをあれだけ連発していては……。

そんなホームのプレッシャーがかかるブラジル相手に先行し続ければ勝機があっただけにもったいなかった試合のスタメンはこちら。

 田代       島村            石井

 木村       荒木             長岡       L佐藤
---------------------------------------------------------------------------
ガライ        シェイラ          ファビアナ(MB)  

ジュシエリ(MB)  ダニエルリンス(S)  ナタリア      Lレイア


やはり田代で来ましたね。妥当な選択だったと思います……が、彼女の守備力の低さがチームの流れを切りまくってしまったこともまた現実。相手の苦し紛れのフェイントを拾えない or ダイレクトで返してしまうミスが1セットあたり少なくとも1~2本ずつあったのでは。こうしたボールをしっかり拾ってラリーを取ってやっと互角に渡り合える相手なわけで、練習不足、準備不足な感は否めません。

それにしても、守備がヘタなセッターってなかなか珍しい。なんでもできる運動神経のいい選手がセッターになる傾向があるということ以上に、セッターは自陣と敵陣を同じ視野で把握しつつ、ボールの軌道を見切って素早く下に入る能力を備えているはずですよね。なので、その能力がレシーブにも活かされるからこそ守備がいいはず。

で、田代は?やっぱりボール下に入るのが遅いですよね。少しでも動かされるともう高いところでセットできず、低い位置から直線的に斜め上に上がっていくような軌道のトスを上げています。それが極限までひどくなるとトスの頂点(ボールの底点)が白帯を越えないという……。宮下が雰囲気に飲まれて沈没した今となっては田代で時間を稼ぐしかないですが、 田代では格下に勝つのが精いっぱいだろうなと改めて思ってしまいました。

それはさておき。真鍋vsギマラエスですよ。

監督同士はお互い手の内を知り尽くしていて、その結果がブロックとサーブによく出ています。ブロック本数は日本6本、ブラジル9本。ほぼ金メダルメンバーの相手に対して戦力差がある現状では、3本差は想定内で、むしろ日本がセット平均2本もブロックした、そのほとんどを荒木が決めた、というところが日本の作戦的中の証明になるでしょう。サービスエースはほぼ同数です。

ちなみに、 荒木は開始直後のプレーでファビアナのクイックをしっかりマークしてクロスをふさいでいます。その後のラリーの中でのナタリアのバックアタックにも反応しています。なのに、佐藤がそのフェイントを拾えなかったんですね。

ナタリアはパワー型の強打が持ち味ですが、ブロックが見えると逃げのフェイントを打つクセがあるのは代表入りしてから一貫して直っていません。今大会でも日本戦を含む3試合ともずっと同じことやってます。しかも、決してうまいフェイントではなく、ブロックを越えることだけを狙った山なりの軌道です。

それを拾って決めてナタリアをつぶす、というパターンがロンドン組はできていて、リオ組はできないまま五輪に来てしまった。佐藤・石井・田代が後衛に並ぶと守備の穴だらけ、ってことですね。しかも身体能力的に拾えないのではなく、単に判断が甘いだけという。

佐野・新鍋・竹下の時代、すべてをアンダーで処理してしまう佐野、守備範囲外まで取りに行ってしまう竹下と問題はあったものの、今と比べると゛堅守”だったんだなあと改めて思いました。

開始早々からふがいなかった佐藤ですが、この後もリベロにあるまじき凡ミスを連発。第1セット13-16の場面ではチャンスボールのパスが短くて田代が走らされ、ぶれたトスになってコンビミス。ここで解説席・モトコさんのイラッとしたツッコミが入っているのですが、16-20の場面で今度はチャンスボールを後ろにはじくミス。

モトコさん、怒りを押し殺したような声で「もうちょっと鋭角に来ると読んだところでの判断ミスもあったかなあ……」って、「ところでの~」ぐらいからはもう聞き取れないほどの押し殺しっぷり(怖) まあねえ、解説席から罵声を浴びせるわけにはいかないですし、無言で鉛筆をへし折るよりかはフォローのコメント入れたほうが視聴者に親切ですし。

でも、佐藤のミスはこれでおさまらなかったんですね。サーブレシーブは長すぎる/短すぎるで安定しないし、それをブラジルに見抜かれてサーブでさらに前後に揺さぶられて崩されるし。石井の守備範囲を狭めた影響があるのはわかりますが、そもそも「佐藤がもっと取りにいけ」という声はずっとあったわけで。

そして第3セットの13-16の場面ですよ。ジュシエリの完全アウトの移動攻撃をよけたつもりが頭にかすってワンタッチを取られるという。まだ予選中盤でこんなこと言いたくないですが、佐藤はこのまま終わったら「選んだことが失敗だった」と言われかねない。ジュシエリのほぼノーブロックのクイックをしっかり上げたりもして、強打に強いところはアピールできているんだから、そのほかのプレーでもなんとか奮起して代表リベロであることを証明してほしいです。

と、まあ、負けたから文句もいろいろ出てくるわけですが、完敗の割には楽しめました。やはり論理的かつ明確な采配があると、それが成功する/しないにかかわらずバレーの魅力が格段にアップします。

そして最後に、この試合でおおっ!と思った好プレーをご紹介。第1セットの11-10の場面の島村です。長岡のライトバックアタックが完全に読まれ、コースにリベロ・レイアが入って拾われたところからラリーに。3rdボールがシェイラに上がり、島村と木村がブロックの体勢を取ります。

しかし、島村はすぐにシェイラが打たないと判断。自分はネット際をキープしながら左手で木村に開くように指示したんですね。で、シェイラが完全にオーバーハンドの姿勢になったところで自分もすかさず開きつつ、手を挙げてもうトスを呼んでるんですね。

シェイラにはそれが見えていたのかもしれず、前衛を狙った短い返球をしてきたために、開きかけていた木村は足を止めてレシーブの構えになります。しかし、島村はしっかりレシーブの構えに。それを見た木村はすかさず開いてトスを呼びますが、島村がそのまま走り込んでクイック。

木村がトスを呼んだ瞬間、その方向をブロックに構えているファビアナが一瞬確認してレフト側に重心をかけたんですね。木村徹底マークを敷いているブラジルとしては当然のケアです。ただ、そのせいで島村のクイックへの反応がわずかに遅れた。その結果、島村の打球がファビアナの左手をぶち抜いたのでした。

この一連の動き、センタープレイヤーの真骨頂ですね。状況判断の正確さ、各動作の正確さと速さ、そして積極性。さらに、木村と並ぶローテで私にまかせろと言えるメンタルの強さ。頼もしい選手になってきました。彼女は大会中に急激に成長してますね。こうしたプレーができるんだから自信を持って、チームを引っ張るぐらいの存在感の発揮に期待。とても楽しみです。

(追記) 
FIVBのホームページに掲載されていた日本とブラジルのアタックの傾向分析です(クリックして拡大)。が日本、下がブラジル。記号の説明がないのですが、アタックの打球がどこに落ちたか/拾われたかでコートが色分けされています。例えば、レフトから木村がインナーに打って決めると赤いゾーンにピンが立つ、ということだろうなと。

ピンは緑(winner)がノータッチ、赤(returned)は拾われてラリー、青(unreturned)が拾われたけど返ってこなかった、 ということだと思います。

日本の攻撃面(上図)でセンター線が弱いことがばればれですね。セッターの前でのクイックやセンターからのバックアタックは青ゾーンに行く傾向が高いでしょうから、日本はそこが薄いと。もしくはブラジルのブロック戦術とミドルブロッカーが優秀で、日本が攻めあぐねたということも言えるかと。その分、ほかのゾーンで緑ピンが多ければ挽回できていると考えられるところですが、緑はゾーンも前後の位置も分散しているので、それもない。結果、ただひたすら゛弱点”ということなんだろうなと。

一方、日本の守備面(下図)では、アタックライン付近の短いコースの処理は比較的できているものの、コート奥を狙われるとほぼ決められてしまうという傾向がうかがえます。逆に言えば、ブラジルが日本の弱点=高い打点から長いコースに打つと拾えないということをきちんと把握して狙った結果なんだろうなと。

次の試合、ロシアは近年、高い打点から長いコースを狙う戦術を強めています。ずたずたにされなければよいのですが……。

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恭介

リアルタイム観戦していました。
いや~....田代が先発なのはいいですが、やはり彼女守備がびっくりする位ヘタでしたね!
わたしもrioさんに同感で、レシーブのヘタなセッターっているんだってゆーね。まあ男子の深津もヘタクソでしたけど....
宮下、暗かったですね~~。
田代宮下の二択なら、宮下のほうがいいのではないでしょうか。田代のセットもそれほどうまいってわけではないと思いました。トス低っ!!
あと、これは宮下も同様ですがゲームメイクする能力が低い気がします。
これは意識の問題なので、改善の余地はあると思うのですが、もっとアタッカーを使ってやるくらいの、自分が引き上げてやる、くらいの気概がないとね・・・・。
例えば、石井にかわり鍋谷が出てきたとき、二段トスの佐藤ありさも含め全然鍋谷にトスが上がらなくて。
どうして途中から出た選手をもっと盛り上げていこうとか、積極的に使っていこうとか、そーゆう気持ちが生まれないのだろうとね。連続で上げてもよかったと思います。


あとリベロ。全然仕事してませんね、もう座安とリベロ交換したほうがいいんでないってゆーレベル。みな、スーパープレーに騙されていますが、肝心のレセプションもですがチャンスボールすら拾えないとゆーね。
全然守備のかなめになっていない、組織になっていない、その辺りが一番の問題かと。
真鍋、佐藤に期待しすぎじゃないですかね。

島村よかったですよね!
なんで交代になったんですか?しかも山口に。仕事しない山口に。
もう運動量が落ちまくっているのは見え見えなわけで。
宮下の精神安定枠じゃなかったんだ?みたいな。
山口が出てきた時点でう~んと唸ってしまいました。

予選突破が厳しくなってきましたね。
せめて1セットくらいはとってほしかったなと思います。
男子の放送がないのが悔しいです。


by 恭介 (2016-08-11 16:55) 

rio

>恭介さん、取り急ぎ、バレーボールは日本戦以外も含め、全試合、公式に動画配信されていますよ。アーカイブも見られます。こちらから、日付を見たい試合の日に合わせてみてください→   http://www.gorin.jp/live/20160811/VBVO.html

田代のセットは決してうまくないですよね。トリッキーに上げることを意識しているのはわかりますけど、アタッカーに打つ余裕を与えないトス。長岡は得意のストレートでなんとかしのいでましたが、それ一辺倒だったのですぐ対策されて交代する羽目になりました。。。

鍋谷、まったく同感です。鍋谷のデータは相手にはほぼないでしょうし、彼女は粘り強い攻撃ができるので、相手が慣れてくるまでは集中して使うべきでした。その辺は経験なんでしょうね。

ロンドン組で迫田、石田、江畑がまだ横一線だったとき、交代するたびに竹下はすぐ使ってましたよね。一種の奇襲攻撃ですが1点は1点。対応する必要があると感じてくれたら思うツボなわけで。

佐藤は後衛から全選手に指示を出してるんでしょうかねえ。例えば、ラリーで鍋谷にバックアタックの無茶ぶりトスが上がって、彼女がリバウンドを取りにいったとき。

ふわっとした完璧なリバウンドだったのに誰も動かず。。。映像で見る限り田代が行くべきだったようにも見えますが、少なくとも佐藤はつっこんでこないとダメですよね。もしくはせめて大声で指示しないと。

それと、佐藤は2段トスでなぜオーバーハンドを使わないのか謎です。佐藤は得意なはずだし、Vリーグではジャンプトスもやってますし。ドリブルを恐れてやらないのか、ベンチからの指示なのか(←だとしたらヘンな指示ですね)謎です。

総括すると佐藤は五輪をナメていた、となるとさすがに気の毒なので、一矢と言わず二矢、三矢と報いてほしいところです。

まあ、アルゼンチンに勝てば予選4位通過は確実だと思います。そうなると相手はアメリカか中国。そこまでの道中で確変してくれればよいのですが。

万が一、アルゼンチンがカメルーンに勝ち、その勢いで日本にも勝つと……日本は予選落ち濃厚ですね。もしくは、例え日本がアルゼンチンに勝ったとしても、カメルーンがアルゼンチンと韓国に連勝したりすると微妙ですね。まあ、さすがにそれは……という感じです。
by rio (2016-08-11 18:49) 

39tsuboyan

こんばんは。
コメントするのは何年ぶりでしょうか。
記事は毎回欠かさず読んでいます。
ツイッターでフォローさせてもらってます。

毎回すごく分かりやすい解説をありがとうございます。
いや~、録画しておいて良かった!

偉そうに「ふむふむ…」ではなく、
rioさんの書いていることが何となく分かるまで、
繰り返し見てみました。
BS朝日のお笑い演芸館という番組を見るのを途中で止めて(笑)。

>ボール下に入るのが遅いですよね

高校時代の同級生(バレー部)に教えてもらった見方だと、
これは2段トスを上げざるを得なくなった時の姿勢で分かります。
女の子座りというか横座りのようになってしまう時は
ボールの下に入るのが遅い証拠だと聞きました。

>真鍋vsギマラエス

こんな記事を無料で読めて良いのかと思います。

http://rio2016.fivb.com/en/volleyball/women/7180-brazil-japan/post
ここにあるPDFファイル2枚も記事に合わせて見てみました。
日本のブロックは6本中の5本がアラキングで、
全てKill Blockというのは、
北京五輪やVリーグでもブロック賞をとっている実力を発揮したのですよね?

>モトコさん、怒りを押し殺したような声で
>「もうちょっと鋭角に来ると読んだところでの判断ミスもあったかなあ……」って
>「ところでの~」ぐらいからはもう聞き取れないほどの押し殺しっぷり

選手の個人名をあげて、あまり悪い意味のことを言わない素子氏が
言ってますよ。
「何とかして欲しい佐藤選手」って。
わたし、頭と口は悪いけど、耳はまだ老化してないので(笑)。

>佐藤はこのまま終わったら「選んだことが失敗だった」と言われかねない

荒木田さんと真鍋監督の選手選考発表で「最後まで悩んだ」と
監督は言っていますが、
もしかしたら既に後悔しているかも…。

>第1セットの11-10の場面の島村です

このコメントを書くまでに少なくとも12回は繰り返して見ました。
「その方向をブロックの構えているファビアナが一瞬確認してレフト側に重心をかけた」
これが分かりにくかったですが、
つまり、島村選手はファビアナ選手とも張り合えるようになるかも…という事ですよね?
いやー、楽しみ。

>論理的かつ明確な采配があると、
>それが成功する/しないにかかわらずバレーの魅力が格段にアップします。

今後とも色々と教えて頂きたいです。
8年前、初めてこのブログにコメントした時と同様に
目を皿のようにして記事を読み、
コメントするにも単なる同調でなく、アドバイスがもらえるようにしたいです。
また、ファビアナ選手は
(8年前は)何となく打ったら決まっちゃった、まっいっか…的な感じでしたが、
オリンピックで何回も優勝すると風格が出てきますよね。

私はこのオリンピック後に「真鍋お疲れ→久美長就任」かと思い込んでましたが、
チーム・ギマラエス対チーム・真鍋の戦いも見たい気がしてきました。
rio先生、どうしてくれるんですか?
ギャハハハ!
by 39tsuboyan (2016-08-11 22:56) 

39tsuboyan

大山加奈さんの記事がアップされてました。
http://rio.yahoo.co.jp/column/detail/201608110007-spnavi
―――引用開始―――
被ブロックによる失点も目立ちましたが、
何本かは、スパイカーからすれば
「フォローしてほしい」という意図を持って打ったボールでした。
リバウンドを狙う攻撃だけでなく、
たとえ相手が2枚、3枚そろっていても
勝負しなければならない場面があり、
そういう時こそフォローして、もう一度つなげてほしい。
―――引用終了―――

これは佐藤選手のことも含めてブロックフォローを
ちゃんとしてやれよ…という主旨ですよね?

by 39tsuboyan (2016-08-11 23:18) 

YM

何とも自滅色の強い一戦でした。

長岡は宮下と仲が良いので、宮下からのトスが悪くても必死で何とかしようといったプレイが過去2戦ではうかがえました。 そういった気持ちでの集中力があったのだと想像します。 でも田代とのコンビにはまだ迷いがあった。 だからミスが連発した。
で、交替した迫田は彼女なりに頑張っていたとは思いますが、相変わらずいつも全力で打ちに行って、リバウンドをとるスパイクが打てないんですよね。 困ったもんだ。

私はこの試合の第3セットは、取り敢えず宮下を出してみる。 駄目だと判断したら田代にスイッチの方法をとってほしかった。 田代のセットアップもセンター線が少なくなったり、トスが低くなったりしていましたからね。1セット、2セットを通じて田代起用が通用していないのに、宮下トライアルをしない眞鍋監督に???でした。 ロシア戦も田代一人で通そうと思ってはいないでしょうし。  思ってたりして…・  恐っ!

あとですね、ほんっと歯痒いのはリベロのジャッジミスです。
OQT以降、佐藤も座安も必ずと言っていいほど一試合に一点か二点のジャッジミスをします。
それもボールを追いかけていってのミスではなく、脇を通るボールを見送ってのミスです。
レシーバーとしての仕事の怠慢だと思います。
もっと基本に戻って、自分を過信しないでボールを追って欲しいものです。
アクロバティックなプレーは必要ないんです。 最終選考で落とされた丸山を呼び戻したい。

それと、3セット目に迫田がリバウンドをとったのがドリブルと判定されたシーンがありましたよね。 選手たちは皆納得がいかない様子でした。 あの場面でなぜ木村は判定の理由を審判に聞きに行かなかったのかが大いなる疑問です。 キャプテンとして、例えTVを見ているものには解らないことが起こっていたとしても、みんなをまとめるうえでその必要はあると思います。
結局、木村はこの試合は最初っからブラジルには勝てないと思って臨んだ試合のように見えました。 それが伝染したような。

木村はロンドン後に引退を考えたいたそうです。
これまで妹役でエースを立派にこなしてきましたが、キャプテンは大役過ぎたのでしょうか。 このままじゃあ木村の今後の人生において、大きな禍根を残しはしないかと心配です。
かわいくなくっていいから、鬼の形相の木村でやりきってほしいです。


by YM (2016-08-11 23:22) 

rio

>39tsuboyanさん、いつもありがとうございます。真鍋監督はギマちゃんとかマッカーちゃんとか、ポーランドの元監督のマトラクちゃんとか、なんでちゃんづけなのかよくわかりませんが、そういうデータを駆使してあの手この手を繰り出してくる監督と対戦すると面白いですよね。

逆に、策士ふうを装っているけど実は作戦のキレがあんまりよくないボニッタちゃんとかグイディッティちゃんとはあんまり相性がよくないし、面白い試合にもなりません。

そういう意味では、マッカーちゃんのあとを継いだカーチ・キライとの対戦を見てみたいですねー。そのためには最低でも予選突破、あるいは準決勝・決勝まで行かないと対戦がないかもしれないのでぜひ頑張ってほしいです。

リオ途中になんですが、リオ後も真鍋監督でいったほうがいいと思ってます。ロンドン後、チームを固めるのに時間がかかって結果がなかなか出ていないように見えますが、それは世間が北京時代を忘れてしまったからでしょう。あの時代よりは進化しています。

木村はリオで代表引退を宣言してますし、荒木も山口も代表は卒業するでしょう。すでにセッターとリベロが刷新されたところに主力と監督が抜ければ、ほぼゼロからのやり直しです。4年間で間に合うのか?という。

ギマちゃんだって2003年からずっとやってますし、郎平さんも2度目の登板。ロシアのカルポリさんなんて25年間やったわけで。メダルを取った監督は通常、長期的にチームをまかせることが約束され、目先の勝利にとらわれずに強化を図れるようになるものではないかと。真鍋監督が男子を率いたいというならどうぞどうぞって感じですが。

そのギマちゃんはシェイラがサーブで2回もラインを踏んだ場面でカメラに抜かれていて、犬のウンコ踏んだみたいなげんなり顔で笑ってしまいました。数年前なら怒りの表情を見せてたと思うのですが、年を取ったんだなと(笑)

島村/ファビアナのところ、てにをはを間違ってしまいました。「ブロックに構えている」でした。で、実況が「どこをつかうか、島村も入るが」と言っているあたりのファビアナを見てみてください。一瞬、木村の方向を見て、半歩ぐらい木村側にそっと寄ってますよね。その結果、島村のクイックに斜め跳び気味になってます。

この一連の動きから、ファビアナはさすがベテラン、根拠のないヤマカンだけで木村マークを優先することはないとわかります。一方、この4年間、日本のセンター線がほぼ機能していないことも知っているでしょう。

なので、シェイラが島村に返球し、木村がしっかり開いていることを根拠として、木村が打つ可能性がよい高いと判断して、島村へのマークの優先度を下げた。けれど、島村のクイックもケアできる位置は確保する。これまた、ベテランらしい判断だったと思います。

ただ、ファビアナの誤算は、田代/島村のラインがこうした場面で果敢にクイックを使ってくるタイプだったこと、そして島村がセッターの打たされるタイプではなく自分で呼ぶタイプだったこと、なのかなと。ライト攻撃をケアしていたナタリアも島村が打ちにきたので一応ヘルプに入ってますが、全然ついていけてなくて適当に手を挙げただけでした。

ただ、日本が残念なのは、島村がこうした積極性を見せ、木村はそれに同調して開いているのに、後衛の石井/長岡の2人がもやっとした位置取りで攻撃に入らなかった点ですね。

返球はイージーで島村の後ろには佐藤もいるのに、なぜか長岡は島村に近寄ってフォロー体勢をとっています。で、島村がレシーブをしてから形だけ開いてますが、その時点でナタリアはすでに長岡のマークを切っています。

一方、石井は、長岡が島村のフォローに入ったので、穴を埋めようとしたのかセンターからライト側に寄ってます。ところが、長岡が何もせずに定位置に戻ってきたので、石井も何もせずにライトからセンターへ戻ってます。

これが今の日本の弱さの本質でしょうね。むだな動きが多く、それを指導する選手がいない。木村が島村にまかせた時点で、長岡はライトバック、石井はセンターバックで開くべきでした。

それを自分で判断できるようになってほしいし、現時点で無理なら、木村が指示を出すなり、佐藤が「ここは私にまかせてあなたたちは開いて!」ってドラマっぽく言うなりして、チームとしての組織的な動きのレベルを高めていかないといけないと思うのですね。

こういう゛ミス”は記録にも記憶にも残りづらいのでなんとなく流れて忘れられてしまいますが、ただ漠然ともやっとした印象は残り、「このチームいまいちぱっとしないなあ」みたいな感想につながってくると思うんですね。

話が取り留めもなくなってしまいましたが、状況判断をより正確に、その中で柔軟な発想で動けるように、日本は今後、脳トレの部分もさらにさらに突き詰めたほうがよいのではと思いました。
by rio (2016-08-12 00:34) 

rio

>YMさん、初戦の韓国に負けた試合の翌日、朝日新聞のスポ面にカラーで掲載されていた木村の写真がかわいそうなぐらいにぶさいくに写っていて……ただただ、かわいそうでした(笑) 紙面では↓これよりさらに悪く見えていて。
http://amd.c.yimg.jp/amd/20160806-00000093-asahi-000-5-view.jpg

宮下と田代のどちらで行くか、悩ましいところですね。試合後に真鍋監督が、田代のカメルーン戦での運びがよかったので先発起用したと言ってましたが、それに尽きるんだろうなと。宮下が思い悩んでしまってたとしたら、それでもケツけっとばしてコートに立たせて開き直りに期待するか、意欲を見せている田代を使うか、後者かなあと思います。

また、田代先発で通したために、結果的にですが、佐藤が足を引っ張っていることが非常にクリアになったと思います。なんだかんだで宮下はレシーバーのミスを吸収してたんだなと。これは負の成果ですが、チームの方向性を見極める上で重要なポイントになる気がします。丸山、よかったですよね。。。

一方、私はむしろ、第2セット以降も長岡先発で行けばよかったと思ってます。ブラジル相手にオポジットが゛つぶされた”ままでは勝ちは望めないでしょう。ブラジルが長岡のスト打ちに対応してくるところまでいったわけですから、そこからが駆け引きの段階ですよね。

なのに長岡を引っ込めてしまった。まあ、立て続けにブロックされたときの長岡の表情は東龍時代のあの暗さに戻ってましたから仕方なかったのかもですが、大きな課題が残ったなと感じました。

正直、リオ五輪予選の日本の試合からオリンピック感が伝わってこないんですよね。夏だしWGPかな?ってぐらいにもやっとしてます。やはり、ぎりぎりまでメンバーが固まらなかった影響なんでしょうね。。。
by rio (2016-08-12 00:56) 

M.H

 言えてますネ!
 『果敢に闘って』結果の敗北ハ・・・必ヅや次ゑ継がる筈!

 《男子/Rugby》ナゾ好例かと?

 彼の《ALL Blacks》に印伝ジャ無い・・・引導渡シ
《表彰台》は遠かった?ケド、Teamplay同志好い参考
by M.H (2016-08-13 15:10) 

rio

>M.Hさん、ブラジル戦で芽が出始めて、ロシア戦では健闘。でも、やっぱり準備不足で「健闘」どまりですね。アルゼンチンはセッターとリベロがよさげですし、地元の応援も多いでしょうから、ラクに勝てる相手ではなさそうです。
by rio (2016-08-15 00:58) 

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